ムジナモタヌキモ通信

観察ノート 2011年 
ムジナモタヌキモ






2002年以来、ムジナモやタヌキモの観察を続け、10年目を迎えました。
今年も観察を継続し、観察ノートとして発いきたいと思います。
近年、残念ながらムジナモもタヌキモもなかなか開花の様子が確認できなくなりました。
今年こそは、大いに繁茂して一杯の花を見たいものです。

と思いきや
開花 ! 開花! 開花!
咲いた! 咲いた! 咲いた!

ムジナモがいっぱいいっぱい咲きました。


7月16日

7月16日




7月27日
         


3月8日
(火)
4月7日
(木)
5月12日
(木)
6月22日
(水)
7月13日
(水)
7月14日
(木)
7月15日
(金)
7月16日
(土)
7月27日
(水)
7月28日
(木)
8月16日
(火)
9月27日
(火)
10月31日
(月)




10月31日(月) 晴れ  15時25分〜
前回の観察から1か月余り。ムジナモたちはそろそろ冬支度に入っているかなと思いつつ、観察に。晴れ。昨日の雨で少ししっとりとしていた。生育地に着いたときは、西風がやや気になったが、そのうちに止んだ。日が短くなってるので、観察しづらく、写真撮影も難しかった。
稲が刈り取られたあとで、周りの水田は、広々としている。ナンキンハゼの葉が色づいてきて、白くはぜた果実が目につく。
水位は十分。水の色は褐色っぽく、透明度は高い。スイレンはポイントによっては葉が茶色っぽくなっていた。
生育地ではいろんな種類のキノコが生えるが、ポイントFの堤にいままでは見たことのないようなキノコが生えていた。
ポイント@からBにかけての堤の林には、カシやシイの果実が落ちている。シイの実は今年は少ない。

生育地の西半分はスイレンがほぼ全面を覆っている。オオバナイトタヌキモはあまり気にならない。東半分はスイレン、コウホネ、オオバナイトタヌキモが、すみ分けていて、間隙が少しある。オオバナイトタヌキモはポイントEでいっぱい花をつけている。ポイントFにもオオバナイトタヌキモがあるが、こちらはなぜか元気がなく 花は咲いていない。
タヌキモは、いつも最初に観察するポイントBで見られた。他のポイントではわからなかった。多くのタヌキモが越冬芽(冬芽)になってすでに底に沈んだのだろう。
ムジナモは、ポイントD、E、FとGの間あたりからGの西にかけてよく見られ、E、FとGの間あたりからGの西にかけてはまだまだ繁茂している。9月までの観察では、FとGの間あたりからGの西にかけては、他の植物が強くてそれほど繁茂している様には見えなかった。他の植物の陰でわからなかったのか、他の植物が衰えてきたので、どんどん分枝してふえたのか? いずれにしても、ポイントは限られるものの、数年前のムジナモ大繁殖を思い出させる嬉しい光景であった。
先端が丸く集まってきて越冬芽(冬芽)を作りつつある。間もなく今シーズンも閉じることになるだろう。

ポイント@ 水位 +8.5cm

生育地の西   ナンキンハゼの果実




ポイントB  タヌキモ




ポイントAとBの間   シイの果実
少ない



ポイント@の西の耕作放棄地  ガマの穂とセイタカアワダチソウ




ポイントCとDの間  枯れかかったスイレン




ポイントD西  越冬芽を作るムジナモ




ポイントD西 越冬芽を作るムジナモ




ポイントE 花いっぱいのオオバナイトタヌキモ




ポイントF   繁茂するムジナモ
まだまだ元気



ポイントFの堤  はじめて見るキノコ
緑色の斑点がある



ポイントF  薄くオオバナイトタヌキモが広がる
花は咲いていない



ポイントGの西  繁茂するムジナモ
9月まではこんな様子は確認できなかった



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9月27日(火) 快晴  15時55分〜
6週間ぶりの観察である。残暑が厳しいとはいえ、早朝は肌寒を感じ、少しずつ秋らしくなっていく今日この頃。
今日は快晴で風も弱く、日中はけっこう暑かった。水辺Mでは、まだ、南の端に淡水赤潮が残っていた。
お彼岸が過ぎ、ムジナモ生育地近くの水田は稲穂がたれ収穫も始まっており、畔には彼岸花が満開である。
台風の影響もあってか水位は十分。アシの穂が出、ハギが赤紫の花をつけている。ガマズミの実が真っ赤。8月16日のモミジのような木々の紅葉は目に入らず(紅葉していた葉ははちじれてしまった?)、ヌルデが紅くなりつつある程度で紅葉はあまり目立たなかった。ススキの穂は出てなかった。スイレンがより生育範囲を広げたようにも思える。スイレンの花はわずか。コウホネの花もまばらである。
生育地の東半分ではオオバナイトタヌキモが大手を振り、花をいっぱいつけている。一方、西半分ではオオバナイトタヌキモが繁茂する隙間もあまりなく、花は見かけなかった。
ムジナモ・タヌキモは、結構頑張っていて元気だった。ただし、ポイントEでは、オオバナイトタヌキモがものすごく、花もいっぱい。オオバナイトタヌキモに上にのしあがられているムジナモが多かった。過去にもあったが、なぜかコウホネの地下茎が浮かんでいた。

ポイント@ 水位  +9.5cm

生育地西の水路と畔  稲穂と彼岸花




ポイントD西   元気なムジナモ




ポイントD東   元気なタヌキモ・ムジナモ




水辺M   まだ少し淡水赤潮が残っている




ポイントF   オオバナイトタヌキモの花とコウホネの花
右上はオオバナイトタヌキモにのし上がられたムジナモ



ポイントF  浮かんだコウホネの地下茎




ポイントEとFの間   ガマズミの真っ赤な実




ポイントEとFの間  ムジナモ




ポイントEの東 樋のあたり  アシの穂




ポイントB  ハギの花
まだ小さな木  色々なポイントに咲いている



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8月16日(火) 晴れ  12時30分〜
8月になって初めての観察。この間ムジナモはいっぱい花を咲かせたのだろう。
このところ猛暑が続いている。午前中に一時小雨がぱらついたがすぐ上がり、晴れの日。やや強い西の風が吹く。
周りのサクラやモミジが一部色づいている。風のため、水辺Mの淡水赤潮が目立たない。風当たりの弱い場所で少しみられた。
生育地の水位はかなり下がっていた。大事な稲作に使われたのであろう。低すぎてポイント@での水位の測定ができなかった。
ポイントDでは7月にムジナモが次々と花をつけていたが、今は干上がり状態。花など咲きそうにない。
ポイントEではムジナモはいっぱいだが、花は確認できなかった。オオバナイトタヌキモがぐんと増えていて、多少花も咲いていた。
ポイントEの東方、樋のあたりでムジナモの花が3輪。期待にこたえてくれた。しかし、時期が遅いからなのか、残念ながら花弁の開きが悪い。
さらに東へ行って、ポイントEとFの中間あたり、昨年開花していたポイントで、花、昨日あたりに咲いたもの、蕾?が見られた。
ポイントFの西では、ムジナモはごくわずか。メダカ、ミズスマシがいた。
ポイントGの西で、干上がった草むらに大きなカメがじっとひそんでいて、驚いた。
まだ、ムジナモは花をつけるだろうが、きれいに開ききるかはやや疑問。
タヌキモの花は全く期待できない。昨年多かったサンショウモも皆目見られない。


ポイントBの南のサイクリング道路沿い
一部紅葉したモミジ



ポイントB   干上がりそうなタヌキモ




ポイントDの西   干上がるムジナモ




ポイントD中   干上がるタヌキモ




ポイントE  ムジナモと増えてきたオオバナイトタヌキモ
ここではムジナモの開花は確認できなかった



ポイントE  開花しだしていたオオバナイトタヌキモ




ポイントE   ウチワヤンマ




ポイントEの東にある樋の隣   ムジナモの花
うまく開けない



ポイントEの東にある樋の隣   ムジナモの蕾?




ポイントEの東にある樋の隣   ムジナモの花
うまく開けない



ポイントEとFの間   ムジナモの花
うまく開けない



ポイントFの西   メダカの仔魚




ポイントFの西  美しいスイレンの花
このポイントのスイレンの葉は特に大きい



ポイントGの西   ひっそりとたたずむ大きなカメ




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7月28日(木) 曇り〜晴れ  12時20分〜
曇っていたが、観察地に着いたころから晴れてきて、観察を終えると再び曇りとなった。普段より強めの西寄りの風が吹くも暑い。夕方に今日も夕立。
昨日の観察したポイントEや、その東の樋の東の蕾が気になり、今日も昨日に引き続き観察に訪れる。
セミの鳴き声、そして気がつくとカラスの鳴き声が聞こえていた。
まず、ポイントEへ。昨日載せた写真の蕾は開花を確認できなかったが、すぐ隣のカキツバタの群落越しに咲いているの見つけた。。やや遠めで撮影は難しいが何とか写真になった。
ポイントEの東にある樋の東で、やはり開花していた。これも遠めで、しかも手前のアシが邪魔をしてこれも撮影は難しかった。
さらに、進み、ポイントEとFの間の昨年の開花ポイントで、今日も開花していた。手前のアシが視界をふさぎ観察がしにくい。茎、葉の隙間から何とか写真に収めることができた。
以上の3輪とも岸から距離があるので、望遠レンズ使っているものの解像度の低い写真であるが、自分としては納得である。
あとで、ポイントDに戻る。かなりのムジナモが水面から上に出ていて、蕾や花をつけにくいのかもしれない。花は確認できなかったが、蕾を1つ見つけた。

ポイント@ 水位 +6.5cm

ポイントE  カキツバタの向うで咲いていたムジナモ




ポイントEの東の樋の東  こちらも期待通り咲いた
ムジナモの花



ポイントEとFの間  昨年の開花ポイント
アシ越しに見えるムジナモの花



ポイントDの西   ムジナモの蕾




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7月27日(水) 晴れ  12時25分〜
雲が多いものの晴れ。明け方はひんやりとしてきたものの、今日も暑い。西〜南の風。(観察後の夕方、夕立があった。)アブラゼミを中心としたセミの鳴き声。
11日ぶりの観察である。16日までのムジナモの開花がものすごかったが、その後はどうだったのだろうか。今日はどうかなと期待しながら観察に向かう。今日は稲作用には取水されていなかった。タウナギの遺骸があった。この間、台風や、夕立ちで降水は結構あったので、水位は高いかなと思ったが、実際は下がっていた。今日までに稲作用に取水されたのであろう。水辺Mの淡水赤潮は、岸寄りに見られた。岸の草が刈られていてすっきりしていた。カキツバタの種子が熟してきた。

ポイントBのタヌキモは健在。
ポイントD、水位は低く、干上がりそうな株が多い。
ポイントDの西、今日も咲いていた。しかも2輪。そのうちの1輪はきれいにバランスよく花弁を開いている。
ポイントD中、東では花は確認できなかった。
ポイントEでは、コウホネの葉が枯れてきているのか、ムジナモがより増えているように見えた。やや遠めで開花が確認できた。蕾も確認できた。
ポイントEの東の樋の東では蕾を確認。明日には咲きそうだ。
また、ポイントEとFの間、昨年の開花ポイントでも花を確認。

今日は、色々なポイントでムジナモの花を見ることができた。その意味では、10年間の観察の中では最高である。
タヌキモの花は、今のところ全然見られない。また、昨年多かったサンショウモも、イチョウウキゴケも見られない。

ポイント@ 水位 +6.5cm


生育地西の用水路  タウナギの遺骸




ポイントC  カキツバタの成熟した種子




ポイントD西  きれいに咲いたムジナモの花
12:38



ポイントD西  ムジナモの花
12:40



ポイントD中   干上がりそうなタヌキモ
同様なムジナモも多い



ポイントD東   昨日咲いたのかな



  

ポイントE  ムジナモ群生
コウホネノ葉の枯れが目立つ



ポイントEムジナモの花
 少し向うに傾いているが残念
12:57


ポイントE  ムジナモの蕾
明日には開くであろう
12:57


ポイントEとFの間   ムジナモの花
昨年咲いた場所。去年より岸寄りで解像度が高い
13:08


ポイントFの西  早くも赤トンボが




ポイントGの西  ムジナモ




ポイントFの東の樋の東   ムジナモの蕾
こちらも明日には開くであろう



水辺M  淡水赤潮




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夏らしい日が続いている。ムジナモにとっては開花日和である。風向はいろいろの快い風。
昨日悔しい思いをしたので、午前中所要があったが急いで生育地へ。
さっそくポイントDへ。まずポイントDの西へ。すぐに花弁よく開いたムジナモを見つけた。閉じかけている株を含めてこのポイントで3輪の花。
ポイントD中でも3輪の花。
ポイントD東で2輪の花。
急いだ甲斐があって、今日は開ききったムジナモの花を何輪も観察することができた。今までの観察を振り返って、今日は、開ききったムジナモの花数が一番多かったのではないかと思う。嬉しい限りである。
水辺Mの淡水赤潮は、風の影響でと思うが、周辺以外は目だたなかった。
水辺Mの北のモミジの果実が成熟してきている。
ハクチョウ(コブハクチョウ)が岸寄りにゆったりと泳いできていた。

ポイント@ 水位 +9.5cm

ポイントD西  可憐に咲いたムジナモの花
12:43



ポイントD西  可憐に咲いたムジナモの花
12:40



ポイントD西 
 閉じかけているのか?開ききらないのか?
12:40


ポイントD中  ムジナモの花
12:46 



ポイントD中  花を傾けて咲いたムジナモの花
12:46



ポイントD中  バランス良く開いている
12:47
 


ポイントD東  花と果実(左隣)と
12:52 



ポイントD東  左の写真の花のアップ
可憐で美しい
12:52 


ポイントD東  こちらは閉じかけているのか
12:50 



ポイントBとCの間の南  モミジの果実




水辺M  久しぶりに見かけたハクチョウ(コブハクチョウ)




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今日も夏らしい暑い天気。弱い風。ムジナモの開花が期待される。
所要があって現地に行くのが少し遅れた。
水辺Mの西半分側は、なかほどにも淡水赤潮がいっぱい。東半分側を見たときは少し風があって少し波立っていたので、岸寄りは淡水赤潮が見られたがなかほどは撹拌されて目立たなくなっていた。

今日もポイントDの西、中、東でムジナモの花が咲いていた。しかし、十分開いてはいなかった。もう閉じかけていたようだ。
下の写真の最初の2枚は、同じ株の写真である。左は13時03分、右の写真は13時17分に撮影したもので、時間経過とともに閉じかけていることが分かる。
昨日より20分ほどの観察の遅れが大きな差を生んだようだ。ちょっぴり残念。
ポイントEにも小さいながら蕾を確認できた。このポイントでは初めてかもしれない。
ポイントFで、フナ(?)の群れ。2006年を思い出す。また、同ポイントにミズスマシがいた。
さらにジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)が水草の上に浮いていた。このジャンボタニシは駆除した。

オオバナイトタヌキモ、だんだん増えてきているが、今年は少し繁殖が遅いにようにも思う。
また、タヌキモの花はまだ一輪も見ていない。
サンショウモ、イチョウウキゴケも今夏は見ていない。ちゃんと生き延びていてくれるだろうか?

ポイント@ 水位 +10.5cm


ポイントD西   ムジナモの花  13時03分
もう閉じかけているようだ



左の写真と同じ花  13時17分 
さらに閉じている



ポイントD中  ムジナモの蕾




ポイントD東  ムジナモの蕾




ポイントD  ムジナモの花
もうほとんど閉じてしまっている
13:13


ポイントF  ムジナモの蕾
ここでは初めての確認か(?)



ポイントF  フナ(?)の群れ
一昨日より集まっている



ポイントF  タヌキモとミズスマシ




ポイントF  ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)




水辺M西側  濃くなった淡水赤潮




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7月14日(木) 晴れ  12時40分〜  

開花 ! 開花! 開花!
咲いた! 咲いた! 咲いた!

今日も盛夏そのもの。日差しがきつく気温が高い。昨日と同じような気象条件だが、雲が少し大きい。ときどき西寄りの心地よい風。
観察していると、汗だくになる。水位は少し下がった印象。水辺Mの淡水赤潮はもちろん解消していない。観察中訪問者は昨日同様なかった。。
昨日マークしていた蕾が咲いていることを期待して、まずポイントDへ。そのムジナモの蕾たちは裏切らず、2輪きれいに開花していた。してやったりの気分。さらに、果実や蕾と狭い範囲ながら素晴らしい光景だ。
すぐ隣のポイントD東、なんとここでも咲いている。
さらにはポイントD西、ここでも花と蕾に出合えた。
今日のムジナモの開花の様は、観察10年の中でまさにベスト3の光景であろう。6月22日に抱いた期待が見事実現されていた。幸せで、満足感のあるうれしい観察日となった。

ポイント@  水位 +10.0p
  昨日より3cmマイナスと下がり方が大きいが、測定誤差もあるかと思われる。

ポイントD  期待通り咲いた




ポイントD  同じく期待通り咲いた




ポイントD  果実と蕾




ポイントD  果実と蕾




ポイントD東  干上がりそうなムジナモ




ポイントD東  タヌキモやムジナモの上にクモが




ポイントD西  ここでも咲いている
今日の花で美しさ1番  下に果実



ポイントD西  ちょっと出遅れた感じ
左下には蕾



ポイント@  またまた逆光のスイレン




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7月13日(水) 快晴〜晴れ  12時20分〜  

ムジナモ開花

梅雨が明けて数日。昨日は夕方降雨があったが、今日は快晴〜晴れの夏らしい暑い一日。積雲がきれいに浮かんでいる。積乱雲はなかった。弱い西の風。水田の稲が青々とよく伸びていた。
水辺Mは広い範囲で岸寄りに淡水赤潮が発生していた。
夏らしい猛暑が続き、数日前から、そろそろムジナモが開花しているのではという期待を抱いていた。果たして今日は咲いているのか?
水位は十分であった。水色は褐色っぽい。
ポイントB タヌキモは健在であった。
ポイント@ スイレンが逆光に映え、非常に美しい。他のポイントにもいっぱいスイレンが咲いているが、ここのスイレンが一番。マイマイが樹木にぴったりと付き暑さに堪えていた。
いよいよポイントDの西へ。手前のカキツバタの株元はほとんど水がなくムジナモもない。カキツバタに続くアシの株元にムジナモがいっぱい。一部干上がりそうなものもあった。花は確認できなかった。
ポイントDでは、同じくいっぱいのムジナモ。すぐに開花後のもの(果実)に気がついた。よく見ると1株に2つもできている。体長がとても長く、写真に撮ってみると27〜8p前後ありそう。株を水にに戻したあと、ほかにも果実があること、さらには蕾もあることに気がついた。丁寧に観察すると、何と咲いているではないか。あまり開いてはいなかったが、間近にムジナモの花を見るのは3年ぶりのことで嬉しかった。観察を終えて帰る時にもう一度その花を見ると、より開いていた。蕾がいくつかあったので、明日以降も開花が期待できる。
ポイントD東もムジナモがまずまず繁殖していた。
ポイントEは石垣側の沖目まで見事なムジナモの繁殖である。花を期待するのだが、確認できない。日当たりが良すぎた場合、花芽がつきにくいのだろうか?
ポイントEから東は、樋の南、昨年開花したあたり、ポイントFなど、探せばポツポツといった感じで、何とかムジナモを見つけられるが、あまり増殖はしていない。ポイントD、Eとの違いは水質の違いだろうか。
ポイントFの西で魚の小さな群れを見つけた。体長12〜3pほどか。確証はないが昨年産のフナのように思えた。
ポイントGの西のカキツバタの株元で6/22以上のムジナモを確認できた。
ポイントGは、他のポイントより水色が薄いようだ。ムジナモ、タヌキモは確認できなかった。

ポイント@  水位 +13.0p

夏らしい暑い日  空には積雲が




ポイント@  暑さに耐えるマイマイ




ポイント@   逆光に映えるスイレン
他のポイントにもスレンの花は多い




ポイントDの西  いっぱいのムジナモ



ポイントD  ムジナモ
中央に果実



左の写真の果実をつけたムジナモ
果実は2つ  かなりの体長



ポイントD  ムジナモの花とタヌキモ
12:56 撮影



ポイントD  ムジナモの花とタヌキモ
13:34 撮影  
(左の写真と同じもの より開いた)


ポイントD ムジナモの果実(手前)と蕾 




ポイントD  ムジナモの蕾
明日は咲くかな



ポイントE  ムジナモ群生




ポイントFの西  群れていたフナ?




ポイントFの西  タヌキモ




ポイントG西  ノアザミの蜜を吸うツマグロヒョウモン(雌)




ポイントGの西  ムジナモ
増殖している



水辺M   墨流しのよな淡水赤潮
広い範囲に発生していた



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6月22日(水) 晴れ  14時05分〜

今日は夏至。昼ごろと夕方は曇ったが、あとは梅雨の晴れ間で、朝から何とか晴れていて蒸し暑い一日となった。真夏日となった地方もあるようだ。
ほぼ6週間ぶりの観察で、大きな期待を持って生育地へ。生育地西の水田は早苗がきれいに育っていた。水が張られ、ホウネンエビが逆さになって泳いでいた。水田にはカメが何匹かいて、豊年エビにぱくついていた。口に入れる瞬間は素早いものであった。初めてみる光景で驚いた。
さて、生育地は、梅雨ということもあって、非常に水位が高い。スイレンがよく葉を茂らせていて、花も多い。参拝所から西の生育地西半分ははスイレンだらけ。観察は午後だったので、多くの花は閉じかけていた。コウホネもよく開花していた。
いつも最初にポイントBに行く。岸近くまでスイレンが迫っている。昨年はこのポイントではムジナモはおろかタヌキモも確認できていなかったが、なんと今日はタヌキモが4株ほどあって嬉しかった。
期待のポイントD周辺。アシやキショウブ、カキツバタの株元にムジナモもタヌキモもいっぱい繁殖。2006年の連日のムジナモ開花の再来を期待する。
すぐ東隣のポイントE。西の石垣側は、.これまた2002年を思い出すというような感じですごく繁殖。6週間の間によく増えたものである。しかし、それより東側はあまり見られなかった。
昨年開花したポイントEとFの間は、十分な生育スペースはあるもののムジナモは目につかなかった。
ポイントF周辺も生育スペースは十分あるもののタヌキモ、ムジナモは少ない。なぜふえないのだろうか? 水質なのだろうか?
ポイントFとGの間ではムジナモ1株確認。ポイントGでは確認できなかった。
オオバナイトタヌキモはまだまばらで繊維状。今のところムジナモの生育に邪魔になってはいない。しかし、そのうちにマット状になっておじゃまむしになるのだろうな。

全体的には、昨年よりムジナモもタヌキモも多いように思う。しかし、生育ポイントは年年で代わっていくようだ。水質やその時々の風向などが関係するのだろうか。
今年はムジナモの花を見られるのではないかと大いに期待をもった。

ポイント@  水位 25.5p

生育地西の水田




水田にはホウネンエビがすいすいと
えらの緑色がこい



ホウネンエビを狙うカメ
首をのばして器用に捕食していた



ポイントB  このポイントでは久しぶりのタヌキモ




ポイントAの北の堤   ヤマモモの果実
やや小ぶり



ポイント@  オーバーフロー
水位 +25.5p



ポイント@  スイレンの花




ポイントC  スギの球果




ポイントD  汗美の若葉




ポイントD西  アシの間のムジナモ
12pほどか



ポイントD  タヌキモ




ポイントD  ノアザミの花




ポイントE  見事にふえたたムジナモ




ポイントE  コウホネの花





ポイントF西  クチナシの花




ポイントF西  ムジナモ




ポイントF〜G  タヌキモ




ポイントF〜G  カキツバタの中に
何とか見つけたムジナモ



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5月12日(木) 曇り   13時40分〜

午前中雨、午後から曇りとなり、観察に出かける。南東の風が吹いていた。
周辺の水田は田植えの準備が始まりつつあった。一昨日からの雨で水田の間を水路に十分な水が流れている。
M池からカムルチー、ナマズの成魚が遡上してきていた。ナマズをここで見たのは初めてである。本来は夜行性だろうが、産卵行動は夜・昼はないのだろうか。お腹は卵でいっぱい。ボリューム感たっぷり。遡上のためか傷ついた個体もあり、サケの遡上・産卵を連想する。おどろかせてしまったので下ってしまった。かなりスピードであった。
カムルチーも産卵行動だろうか。ペアでポイント@まで登ってきていた。生育地の水が無駄に流れないように板で仕切られているので、生育地には入れない。しばらくじっとしていた。
別の水路でもコイが水田近くまでやってきていた。
生育地の水位は十分。水色はかなり黒っぽい。2日来た時には咲いていなかったカキツバタが最盛期のごとく咲いていた。雨にぬれた花はとてもきれいだった。
スイレンは葉を十分茂らせている。コウホネもいくつか開花していた。4月に刈り取られていたアシが結構伸びてきている。もう1度刈り取ってほしいものだ。それでも光もよくあたりそうだし、ムジナモを観察しやすい。
しかし、ムジナモもタヌキモも残念ながら個体数は少ない。そんな中でもポイントEでは個体数がやや多く、観察しやすかった。これから大いに成長し、分枝をして個体数を増やしてほしいものである。
オオバナイトタヌキモはほとんど目に付かなかった。
ポイントFとGの間のムジナモ1株をノートに載せサイズを図ると、体長7pほどだった。この株はやや元気がないように見えた。
ポイントEでクロマツの雌花、雄花をいっぱいつけている株があった。ポイントFのイチイも、雄花と新芽が目に付いた。


ポイント@  水位 15.5p

ポイント@  排水溝に上ってきたカムルチーの成魚
ペア―なのかな?



ポイントD   タヌキモ
よく成長している



ポイントD   ムジナモ




ポイントE   カキツバタとムジナモ
ここではムジナモが集まっていた



ポイントE   クロマツの雌花・雄花




ポイントEとFの間(切り株)  コウホネの花
まだ花は少ない



ポイントF  イチイの新芽と雌花




ポイントGの西   カキツバタの花々
見事である



ポイントGの西   ムジナモ
体長約7p
ちょっと元気がないような…


生育地西の細い水路   上ってきたナマズ
お腹は卵でパンパン
可愛い目と長いひげが見える


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4月7日(木) 晴れ  13時15分〜
1か月振りの観察となる。

この間、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)や長野県北部地震(栄村大震災)、その他の地震が発生し、甚大な被害が生じました。
亡くなられた方々に哀悼の意を表すととともに、被害を受けられた皆様に心よりのお見舞いを申し上げます。
原発問題の1日も早い収束、被災地の1日も早い復興を願っています。

今日は高気圧に覆われ、温かい日であったが、西風が吹き、木々の小枝が揺れていた。
サクラの花が七分咲きと言ったところか。オオイヌノフグり、スミレ、カンサイタンポポが咲き、ヤナギの葉が芽吹き、アシビがかわいい花をいっぱいつけていた。

カメが活発になった。大きなミシシッピーアカミミガメが多いが、在来種も含め、よく目に付いた。また、
5、60cmはあろうかというカムルチーが悠々と泳いでいた。
ときどきウグイスが結構上手に鳴いていた。
水辺Mには、まだ何羽かの残っているカモがいた。

水が非常に澄んでいた。データがあるわけではないが、過去最高の澄み具合のような気がする。
水位はまずまずであるが、下がり傾向にあったのであろう、干上がりそうなムジナモがいくつもあった。何株かを掬いあげ、沖めに投げてやった。

ムジナモの個体数は残念ながら、やはり少ない。ポイントDおよび、ポイントEの東からGにかけて、少しずつまんべんなくあるといった感じ。成長が遅れているようだが、それでも捕虫葉(のう)もできてきた。

タヌキモにやっと会えた。ポイントGの西に3株あった。こちらは14cm程の株もあり、捕虫葉もいっぱいできていた。


水位 ポイント@ +4.5cm

水上の枯れ木に生えたコケ   ポイント@
胞子のうを出している



サクラ   バックは水辺M 
まもなく満開



アセビのきれいな花   ポイントC南の堤




ムジナモ   ポイントD西




在来種のカメ   ポイントE




干上がりそうなムジナモ   ポイントGの西




やっと見つけたタヌキモ   ポイントGの西
捕虫葉もしっかりできている



タヌキモとムジナモ    ポイントGの西
タヌキモは14cm程



ムジナモ    ポイントGの西
捕虫葉ができてきている



悠然と泳ぐカムルチー   ポイントGの西




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久しぶりの観察レポートである。

今日は昨日の雨も上がってまずまずの天気。気温は平年並みであるが、記録的な寒波のあとの、しばらく暖かく春らしい陽気だったせいか、南西の風がややひんやりと感じられる。
ムジナモの越冬芽はもう浮上し葉を開いているのではと、期待に胸躍らせながら生育地を訪ねた。

近くの水田は寒波にさらすための畝のままで、まだのんびりとしたのどかな雰囲気である。
ヒメオドリコソウやオオイヌノフグリが花をつけ、タンポポの花も見つけた。ウメが満開であった。

この冬は降雨が少なかったが、昨日や一昨日など最近の雨のお陰で、水位は十分であった。中州が消滅していた。
カキツバタが新芽を伸ばしている。スイレンも水中や水上に赤っぽい若い葉を広げてきた。
広い範囲にわたり、岸辺近くのアシやガマが刈り取られていた。2006年、ポイントDのアシやガマなどが刈り取られたとき、日照が十分で生育するスペースも十分で、連日多数のムジナモの開花で感激したが、その再来を期待していいかな…。

水草が刈られたお陰で、観察しやすいというか、浮上したムジナモを見つけやすく観察しやすかった。ポイントDの西からポイントE、さらにポイントFにかけて、期待通りムジナモの越冬芽は浮上し葉を展開し始めていた。ポイントGあたりでは、Gの西で1株あっただけで、あとは確認できなかった。
昨年に比べるとやや発育が遅れているかもしれない。厳しい寒波のためかもとしれない。
昨年や一昨年に、ムジナモの株数がかなり減ったたこともあって、今日確認できた株数はそれほど多くない。これから元気に成長し、活発に分枝をしてほしい。

タヌキモもそろそろ葉を展開してもいい頃と思うが、1株も見つけられなかった。
前々からのことではあるが、草が刈られているからよけい目立つ。空き缶がいくつも放りこまれていたことが気になった。

ポイント@ 水位 +9.5p




ポイントBからポイントC、Dを望む




ムジナモ  ポイントDの西




ムジナモ  ポイントD




ポイントEからポイントFを望む




ムジナモ  ポイントE
ポイントDより成長がいい



ポイントEの東  樋と水面下となったかつての中州
樋がどのように作られているかわかる
スイレンの赤っぽい葉がわかる


たくさんのムジナモ  ポイントF西




ポイントGからポイントF、Eを望む




紅梅  生育地の南西




西洋タンポポ  生育地の南西の土手




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