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■2006年09月29日(Fri)
絵。
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 | ネタ絵だけじゃあれなんで、刺々森 鋭次 ズボンやべえ
今週の斬。
三者三様のバトル開始。 そして下がり続ける刺々森のズボン。 爪まで塗っちゃってどこまでおしゃれさんなのでしょうか。 月島さんを倒したカウンターを斬の馬鹿力が退けるというシーンは、今までの流れが上手く回っていて良い感じだと思いました。 壊原戦が少しテンポが長いかな。 個人的には、一話みたいな長台詞でバンバン解消していった方が良いと思うんですが。正直、あの台詞回しは強制が必要なほどヒドイというものでもなかった気がします。あえて言うなら、味? どうも構成そのままで台詞回しだけ強制したツケが話の長さとして出てしまってるような気がします。
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■2006年09月28日(Thu)
天上へのモーダルシフト67
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スーベリーアが瓦礫の穴を抜けたのをD・Jから確認してから、ヒュウイは地面に突き刺さったままのデュランダルを引き抜いた。 すると瓦礫に出来ていた穴が、まるで今まで堪えていた緊張を解いたかのように音を立てて崩れていく。 『ど、どういうことなんだい?』 「ん? ああ、この剣を崩壊のズレに差し込んで固定してたんだ。じゃないとあんなトンネル、すぐに崩れるに決まってるだろ」 『うん、ナンダ軽く言うような事じゃないネ。あんた、どんどん化けモンになってるねえ。というか、どうするつもりなのさ下じゃ大騒ぎだよ』 「うお、もしかして瓦礫に埋まったのか?」 『ドアホ、ヒュウイが降りてこないからに決まってるじゃん』 そのことか、と内心で安堵する。 もとより、ヒュウイはあの穴から降りるつもりはなかった。 デュランダルを置き去りにすることは考えてすらいない。 「別の場所から降りるって、言っといてくれ」 『別ねぇ』 「ああ、別のところだ。にしてもあああああああ」 がっくりと肩を落とす。 スーベリーアの最後の笑顔を思い出したのだった。 どこか残念そうで。 「俺もしかしてすっげえチャンス逃したんじゃねえかなあ...」 『あそこでフるとはねぇ。まさにどんでん返し』 「フってねえフってねえよっ」 慌てて反論する。 結局、ヒュウイは謝ってそれからまったく言葉が見つからず、喉は本当に完治したのかとか、そんなことを聞くしかできなかったのだ。 『なんで、そこであらためて告白しないのサ。愛してたんでしょ、ヤッパリ』 「ああああ愛って」 デュランダルを振り回し、瓦礫をすぱすぱ切り開く。 もっとも、斬ると言うよりは、瓦礫が自ら割れて退いてヒュウイに道を譲るかのような異常な現象だったが、 「だって、だってよぉ」 ヒュウイは、そんなことを考えるでもなくいじけている。 目にはうっすらと涙が浮かんでいた。 「俺の好きじゃダメなんだってようやくわかってよ、いろいろ考えたんだよ。 でも俺はやっぱり、俺のために迷惑かけちまったスー姉だから、恩を返したくて、守って、ずっと一緒にいたくて...って、そんな風にしか考えられなくて、この気持ちを俺はずっとああああ愛って奴だと思ってたわけで。 今さら違ったんだなあって気づいても、これ以上にいとおしい別の愛し方とかなんて全然分かんなくて。自信が無くなったって言うか。 だから、だからさあああ...はぁ。俺、ガキだなヤッパリ」 『ほぉんと、ガキだねぇ』 「うううう...」 瓦礫に八つ当たりを繰り返しながらも、ヒュウイは塔の円周を歩き続けた。 目指す場所はちょうど真南にあった。 それほど遠くない場所にある、エレベーター。 そこも瓦礫に埋もれているのだろうが、そこを斬り開きシャフトから降りることは今のヒュウイなら不可能ではない。 デュランダルがもたらす力が、それを確信させてくれる。 危惧してるわりに、力に溺れまくってるなあとは思ったが、まあ仕方がない。 思い出す度に、くじけそうになりながらもヒュウイはざくざくと瓦礫を切り開く。 『そう思うンだったら、そのまま言えば良かったのにサ。だったらもしかしたらていうかあの状況なら20%ぐらいスーだって傾いてたのに』 D・Jが何か呟いた気がしたが、一心不乱のヒュウイには聞こえなかった。
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■2006年09月26日(Tue)
天上へのモーダルシフト66
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「まあ腹話術ってのはないにしても、そのとき思ったんだよ。 ああ、ハバキさんはだから治さないなんて言ったのかな。って。 スー姉の喉は、実はもうずっと前から治っていて、だけど、ただ黙ってるだけなんじゃないかって。いくら刻の賢者でも治ってるものをどうこうはできないだろうし」 そう、自分なりのルールとか、小難しい理屈とか、そんなことでハバキさんは魔法を使わなかったわけではない。 そう考えた方がよほど、納得がいく。ハバキさんは、D・Jが言ったとおりに自分勝手な人だ。それは、気にいった人間に簡単に世界を覆すようなアイテムを授けたりすることでも明らかだ。 そんな人が掟やら倫理観に準じてヒュウイの頼みを断るだろうか。 我ながらうぬぼれが強い推測だけど、ヒュウイにはどうしても考えられなかった。 「じゃあなぜ...ってどんどん疑問が溢れてきて、それもなんか嫌ってほどわかるつーか。まあ、なんだかなんだ」 ヒュウイは、手を合わせてうなだれた。 「ごめん、姉ちゃんっ。俺が馬鹿だった!」 と、それだけ言ったのだった。
「結局、スー姉もわたしもヒュウイが罪滅ぼしで結婚しようなんて言う馬鹿さ加減に呆れてたんだなあって。そんな理由で好きとか言われても愛されてるなんて思わないし」 バンダナが無くなったので髪を切ろうかなと思うルーィ。 歌って踊るときの見栄えを考えて伸ばしてたのだけど、あんまり意味がなかったなあと落胆する。 歌ではスーベリーアにも負けない自信があったんだけど。 数週間前、夜中一緒に歌ったことを思い出す。本人を目の前にしていったことはなかったが、スーはけっこうな音痴さんだった。 「機微とかやっぱり苦手なんだけど。ようするに、三人ともスタートラインにすら立ってなかったってことかな」 そういうことである。 「教えてあげれば良かったじゃない」 「だって。気づいてそこらへんを反省したあとで、それでもスーベリーアのことが好きだったらどうするんですか」 「どうなるの?」 わかりきったことである。 「...さあ?」 | | |
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■2006年09月24日(Sun)
風紀部51
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「人を...殺したんです」 中尾英鳳先輩は、それを黙って茶を飲んでいた。 真っ直ぐに遠くを見る横顔、その口が開く。 「ああ、知ってるよ。俺もいたからな」 「え...」 「風紀がいたんだ。別におかしなことじゃないだろ」 騎士。そうだ。彼女がいるところに、いつも中尾英鳳という人物はいるのだ。あの異質な世界に飛ばされた人間はRoS部長、茜坂倫子が【円卓】 、あれは、
――ここに残った人たちはね。柊運命が死亡する当日、5時25分以降に彼女と出会った人なのよ。わたしの力は、条件によって世界から特定の人物を切り離す――
だったら、彼も「あの世界」 に巻き込まれていないと辻褄が合わない。 「中尾先輩は、あそこで何を、していたんですか?」 「中尾でいいよ。ヒデ先輩でもいいが...謹慎中だったからな。表向きは顔を見せないことにしていた」 「謹慎中ずっと風紀先輩を陰で?」 「ああ、ストーカー紛いで気が引けたんだが。まあ、それよりだ。他に聞きたいことがあるんだろ?」 前を向いたままで、そう呟く。 聞いて、またうなだれる。 話が逸れたことに羞恥を覚え、紙コップの中を覗いた。 空だった。 「罪の意識、とかじゃないんです。ただもう何が何だか解らなくて、何故三年の皆さんがその...殺し合うのかもよく解らないし。僕に対しても、誰も」 「別に、殺し合ってるワケじゃないんだがな。それとも、人殺しと批判されたいのか。誰も何も言わないから居心地が悪いのか?」 そんなことをいともあっさりと呟く先輩。 木下は自分の心の中が見透かされたかのような気分で、 「たぶん...いえ、そうです。居心地が悪いんだと思います」 今更、考えてしまう。人を殺すと言うことを。何故それが罪深いのかを。 木下は死を知らない。葬式に出たことはあったが、骨も死体も見たことはない。惜しいと言えるほどの親族もまだ死んでいない。 死は、どこか薄い紙の向こうでしか知ることのない架空の概念だった。 そんな自分が人を殺してしまったことを、どこか空っぽの感情だけが受け止めている。実感もない。 自分の未熟さが、これほど悔しいと思ったことはない。 悪いことをしたという気持ちと、何故それが悪いのかという感情がせめぎ合う。自分ですら自分を裁いてくれない。 まして、それが悪いことだと教えてくれる人間もいない。 どうしてそれが悪いのかを教えてくれない、どう報いればいいのかも諭してはくれない。 ぽつりぽつりとしたその独白を、中尾先輩はときに黙しときに促し、思っていた以上に親身に聞いてくれた。 「誰かが先に言ったんじゃないかとは思うんだが」 英鳳先輩は麦茶を飲んで、また呟く。 「お前を裁けるのは、もうお前だけなんだ。人を越えてしまった以上、それはもうどうしようも出来ない。お前を悪者と言って殺しに来る人間が出てこようと、結局一緒だ。自分が正しいと信じたら抗って、正しくないと思ったらそれを受け入れる。それだけだ。つぐなうのもつぐなわないのも、な」 それたは確かに、吉泉幸輔から聞いた言葉で。 「だいたい、理不尽だと思わないか? 念じただけで人が殺せましたなんて、不可抗力もいいところじゃないか。人を殺しちゃいけないのはルール以前に常識だが、殺意を持っちゃいけないなんて法律はどこにもないんだぞ」 「そ、そうですけど、確かにそれは思いましたけど」 実際に人を殺しておいて、そこまで開き直れるものでもない。 そう思えば思うほど、自分が汚い人間のように思えて、否定してしまうのだ。 「不可抗力を否定するな。って、風紀なら言うだろうな。でもってこういうんだ」 そのときになって、ようやく英鳳先輩は自分を見た。 真っ直ぐな瞳が、自分に向けられる。 息を呑む。その眼差しは、時を止めるほどに鋭い。 「次に誰かに殺意を持ったらお前を否定してやる」 にぎやかな喧噪が、一瞬で消し飛んだ。 目の前で、中尾英鳳という男が、こちらを睨んでいた。 射抜くような、なにかに挑むような瞳。 秘めた意志をなりふり構わず刺し貫くかのような、激しい瞳。 まるで、松方風紀のような―― 「いいか、誰かを憎んで殺したのなら、もうそれ以上は憎むな。 憎いから殺すという手段を執ったのなら、 だったら、 その後は許さなきゃいけない。 罪に罰を与えた人間が許さなくて、誰がそいつを許す ――なんて説教じみた理由じゃない。 殺意ってのは、そいつを殺したいと言う感情じゃなくて、そいつがいる世界が許せないって感情だ。誰かが憎いとか、仇を討ちたいとかそういう感情なんてのは二番目で、一番は自分がこんなに辛いのに、愛する人が死んだのに、だけどそいつはのうのうと生きているという理不尽な世の中が納得できない。そんな感情が渦巻くのが殺意って奴の正体だ。 で、だから殺す。殺して自分が納得できる世界を造ろうとする。 結果、人を殺して残るのは“仇を討った、悲願を果たした”なんて感情じゃなくて、“ああこれでやっと気持ち悪い世界じゃなくなった”とか、そんな本棚が整理できたみたいな心境、そんな感情しか残らない」 確かに、その感情は間違っていない。 自分は憎かった。そして憎い以上に納得がいかなかった。 柊が死んだ世界が、けどまだ犯人が生きている世界が。だから、だから殺してしまって、そして残った感覚と言えば... 「お前は怯えている。なぜならお前がまた�霤弔隼�たような人物に出会えば――“�霤帖匹箸い�罪に出会ってしまえば、必ずまたそれを殺そうとしてしまうからだ。 当然だ。�霤弔�憎いのではなく、�霤弔里茲Δ並減澆�この世にいることが許せないのだから。似たような罪を犯した人間を見つけたとき、それを排除しなければ自分が人殺しを犯してまで憎んだ世界を認めたことになる。だから、 だから許せ。人を殺したのなら、殺した相手を許せ。 今ここでお前が�霤陳肱擦髻△修虜瓩魑�さなければ、お前はまた�霤陳肱擦鮖Δ靴討靴泙Α�それじゃダメだ。もう誰も殺すな。だから、許せ。誰かに非難されるじゃない。お前が�霤弔魑�すことが大事なんだ」 木下には、中尾先輩の言葉が無理難題にしか聞こえなかった。 まったくメチャクチャな理屈である。それはつまり「罪も人も許してしまえ」と言う暴論で、 「そんなの...出来ませんよ。殺したいほど憎んだのに」 「逆だ。憎んで殺すまでしたお前だから、許すことができるんだ。解ってやることができるんだ。死んでつぐなうなんて言葉があるがな。だったら死んだ罪人はつぐなわれた人間としてきっちり受け止めなければいけない」 一気に言い終わって、中尾先輩は少しだけ表情を崩した。 いつもの松方風紀により沿うときの、ぼんやりとした雰囲気に、話が終わったのだと知る。 胸が苦しかった。首筋から汗が吹き出していて、自分が英鳳先輩の威圧感に緊張していたのだとを知った。 息を吐き出す。脱力した途端、息と力と一緒に何かが抜けて行く。 先輩はというと、また集団の方を見るように横顔だった。 「...それも風紀先輩の言葉なんですか?」 遠くの方では、ロケット花火をペットボトルにくっつけてペットボトルロケットだと叫んでいる集団(とそれにやっぱり激怒している生徒会長)がいた。 少しだけ、横顔が笑った気がした。 「誰の言葉でもないんだろうな」 そんな事を言う先輩の瞳には、風紀部長が映っていそうだった。 | | |
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■2006年09月24日(Sun)
屍骸術師と勇者株21
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「暗殺者だろうな。しかもプロだ」 不機嫌そうに、ルイスはソファにふんぞり返った。 応接室に帰ってはきたが、一同の表情は暗い。 犯人がわかったには解ったのだが、カルラの知人ではない。 消息もわからない。 親類縁者はすぐにでもやってくる。 事態は何一つ好転していない。 これで暗殺者の存在など発表しよう物なら、間違いなく血で血を洗う争いに突入するだろう。 「あの、」 メイがおずおずとルイスに近寄る。 ルイスは、それを手で制して、 「申し訳ない。メイ女史の力ならすぐに解決できると思ったのですが、少々当てが外れました。最悪、依頼が不履行になるかもしれません。 そのときは、自分が代金を払いましょう。仲買をしてしまった手前、こちらにも責任はあります」 「はぁ...いいのでしょうか」 何故かこちらに尋ねてきたメイに、頷き返すタツマ。 「いいんじゃないか、本人がそう言うんだ。給料の三ヶ月分ぐらい、気前よく払ってくれることだろうさ」 「高いっとね」 「そりゃまあ、死人を一時的とは言え甦らすような術だからな。需要と供給を考えるまでもなく、高かろうさ」 「でも材料費とか必要なかっとよ? まるもうけっと」 納得がいかない様子のルーラ。 何か言いたげなメイと視線があったが、すぐにそっぽを向く。 「あの、嫌われているのでしょうか」 「きらっとるっとよ。魔術士って奴はちょっと奇妙な手品が出来るからって、バンバン金を巻き上げて。みんなぼったくりっとよ!」 「要はひがみ根性だ。ほっとけ」 「はぁ。慣れてはいるんですが...」 メイは、物凄く残念そうだった。 「なぜでしょう、ルーラさんには嫌われたくなかったです」 おそらく本音だろう。少しだけいじけている。誰にでもなつく子犬が自分にだけは吠えると知ったときのような顔だった。 「う。な、なんねその純真な子供のような目は。そんな顔してもダメとよ。なんね、それじゃまるっきりウチが悪ものみたいじゃなかと」 「れっきとした悪者だろうが」 「しゃらっぷ!」 後ろ回し蹴りが飛んできたので足首を掴む。スカートがふわりと舞い、 「スケベ!」 「やかましいわ」 軸足を払う。床にルーラの後頭部がごすりとめり込んだ。 ったく、まったく話が進まない。 「タツマ」 座り込んだままのルイスが、手招きでタツマを呼ぶ。 深刻に思い悩んだ様子だった。耳打ちをしながら、尋ねてくる。 「め、メイさんのネクロマンシーって、そんなに高いのか?」 数秒。 「...お前も後先考えて見栄を張れよな」
「では気を取り直して、作戦会議をはじめましょう」 上機嫌のルイス。ソファに座る全員に語りかける。 先ほどまで「あれを諦めるか」「いやいっそ保険を解約して」と妙な算用を延々ブツブツと唱えていたのだが、メイが「拘束時間の短さや、死後間もない死体であったことを考えると、今回の施術料金は安いはずですよ」の一声で復活したのだった。「ただ、必要経費の料金は払って頂くことになりますが」とは言っていたが。それでも普段の10分の1にも満たないという。しばらく贅沢は出来なくなるが、払えない額ではなかった。 「ええと、なんだ。何から始めようか。いやいやいや、話が弾むなタツマ」 「スーパーボール並に無軌道だがな」 「ともかくだ。こうなった以上、基本的な捜査もしておいた方が良いだろうな。どうも、この事件は答えだけ見えたところで解決できないらしい」 確かに、犯人が暗殺者などという答えでは解決のしようがない。 全域に怪しい人物を指名手配すると言う手もあるが。 「いや、それはダメだろう」 タツマの提案に首を振るルイス。 「おそらくこの少しだけ不可解な殺人及び死体遺棄事件は、その指名手配を恐れての偽装工作――つまり犯行時刻の改竄だ。 だとすれば、暗殺者は死亡推定時刻にはアリバイを成立させ、ましてや証拠を隠蔽し本来の生活に戻っていたはずだ。そこで、とりあえずはこの暗殺者の意図を探ろうかと思う」 「その暗殺者が、どういう理由で偽装工作をしたかって事か?」 「ああ、我々はメイ女史という強力なアドバイザーのおかげで、敵の策略に嵌ることなく犯人に至ったワケだが、そのせいで暗殺者が何を狙ってこんなややっこしいことをしたかという部分が解らなくなってしまっている。そこを確認しようというわけだ」 「言いたいことは解ったが、具体的にどうやればいいんだ?」 「簡単だ。初めから捜査をし直せばいい」 そこに来てようやく、タツマ達は、カルラ氏の死が発覚するまでのことのあらましを執事長から聞くこととなった。 | | |
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■2006年09月23日(Sat)
ソードマスター斬
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 | 全部読む
朝目新聞に投稿しました。 これで投稿は二回目です。 普段が日記で小説を書くようなサイトなので(コメントフォームもない)リンク張るのも気が引けるんですが、結構頑張って書いたのでリンクも張りました。 大半トレスですが、写植は全部打ち直しました。
元ネタはギャグマンガ日和+斬。 http://www.youtube.com/watch?v=urFeIsct9Pc
こんな絵を描いておいて何ですが、自分は斬を応援しています
しかし順位やばいなあ。 斬はジャンプ買ったらまず最初に読むぐらい好きなので(ネタ抜きで)、 本気で心配です。 実際面白くなってきたと思うんですよね。 刺々森の股間の線が見えるデザインが好きです。
※追記
どうも、斬の評価が必要以上に劣悪すぎる気がします。 自分は、斬の(マンガとしての)絵はうまいと思っていますし、商業レベルにも充分に達していると思います。
背景の書き込み、パースの付け方、構図の練り方、どれをとっても相当な熟慮を伺えますし、フリーハンドに見える背景も良く見れば丁寧に書かれています。 表情、顔の書き分け、とりわけデザインにもセンスが感じられます。
例)刺々森や、月島さんのブーツなど。
絵柄に関しても、例えば指が四角いやら線が少ないやらもデフォルメの範疇ですし、線もすっきりとしていてマンガとしては見やすい絵です。 東京ドームよりな屋上、一車線はありそうな廊下などに代表される距離感の無さや、位置取りのおかしさ、刀の持ち手の間違い等は単純にチェックにまで人手が回らない(というか1〜2人でやってるんじゃないかな)だけと、この辺は甘めに見ています。だいたい、この手のケアレスミスは注意しない担当の責任でもあります。
斬の凄いところは、「なんだかんだで、結局みんな読んでいる」と言うところにあります。 つまり、読みやすいのです。 「ツッコみどころが多いからネタとして読んでいるんだ」という人もいるのでしょうが、読みにくいマンガはネタ以前にそもそも読まれません。 一見、下手に見える中にも上記のようなマンガとしての基本とセンスがある。 自分はそう確信します。
以上によって、自分は斬の絵を下手だとは思わないし金を払うだけの仕事もしていると思っています。 少なくともパロマンガとか描いてる人は、斬のデザインセンスとか感じてるんじゃないかなあ。 学ラン一つであそこまで書き分けできるって凄いんですよ。
順位が低いのは、展開の遅さと運じゃないかなぁ。 貫木戦で3話使うなどは、明らかな失敗だったと思います。 金蔵戦をもっと早くやるか、金蔵戦も捨てて一話完結の話で魅力的なキャラ増やす必要があったかと。
証拠に、ほら、刺々森の人気は随所で見受けられるような気がしないでもない。
この記事のリンク http://www4.kcn.ne.jp/~jun5062/nikki/nicky.cgi?DT=20060923A#20060923A | | |
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■2006年09月22日(Fri)
屍骸術師と勇者株20
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「何もこの場で最強の人間に向かっていかんでも」 目をくるくる回して再び気絶したルーラ・ループに嘆息する。 パイプをしがんでいると、ルイスが近寄って来た。 「な、なんだあのでたらめな強さは。垂直に飛んでいったぞ?」 投げ技自体は、警察格闘技にもある。だが、メイの投げは明らかにそれとは異質な技だった。あるいは、投げ技とさえ気づかなかったかもしれない。 彼女がやったことと言えば、少し体をずらして杖を持ち上げただけだからだ。 「アイキというらしい」 「あ、アイキですと! それは、あの合気のことですか?」 「御仁、知っておられるのですか!」 「ええ、敵と呼吸を合わせ力の流れを変える最小限の動きで最大限の打撃や投げを可能とした伝説の武術です。災禍の時代に滅んだと伝え聞いておりますが、その技の前には衣に触れることすら能わず、雲を掴み霞に投げられるかの如きとまで言われております」 災禍の時代とは、魔族と人間が殲滅戦争を繰り広げた熾烈な時代のことである。 「そのような武術が...何故、滅びたのでしょうか」 「伝承者が悉く名誉の戦死を遂げた、あるいは魔族がその力を恐れて真っ先に滅ぼしたとも言われております」 ルイスの熱い問いに執事長は、深刻な顔で頷いた。 普段は落ち着いてるのに、こと格闘技の話となると異様に盛り上がるあたり、二人とも生粋のオーク住民である。 幻の体術談義で盛り上がるおっさん二人を尻目に、タツマはメイの元へと近寄った。 彼女は、座り込んで自分で投げたルーラを介抱していた。 「ルーラさんは犯人じゃありませんよ」 「なぜだ」 「手合わせして解りました。彼女の腕ではカルラ氏の首の骨を折るのは物理的な無理があります」 腕というのは技量という意味ではなく腕の長さや腕力と言う意味だろう。 なるほど、確かにカルラの首は頭以上に太いし脂肪も多い。並の力自慢でもその首を折るのは難しいだろう。 「...ところで君、アイキは誰に習ったんだ? 失伝したと聞いたんだが」 「当時の合気継承者の墓が隠者の森にありまして。なんでも、お婆ちゃんが若い頃に見つけた行き倒れの死体のひとつがその人だったとか。合気は魔術と相性が良いということで、お婆ちゃんが何度かその死体を甦らせて教えを」 「いや、いい」相変わらず恐ろしいなこの師妹は。 「聞かなかったことにしよう」 そうですか、とメイは少し残念そうに応えた。 魔術士はあまり自分のことを語りたがらないものだが、どうも彼女は自分(もしくは祖母)のことを積極的に聞かれたがる。 「あ〜じゃあ、どうして合気は滅びたんだ? 呼吸を合わせるだけでバンバンやっつけたりしたんだろ?」 「はぁ、滅びたというか廃(すた)れたそうなんですけど。えっとその当時の合気の達人が言うにはですね」 思い出すように、メイは小首を傾げた。 「“だって魔属呼吸しないし”だそうです」 「...そうか」 まあ、そういうモンなんだろうな。と、タツマは独りごちるのだった。 | | |
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■2006年09月20日(Wed)
あの曲(どれ)
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 | ルーラ・ループ。
劇中ではヌンチャク最強みたいに書いてますが、実際はトンファーの方が強いよね。 ほら、トンファーは技が多彩だから。 Wii買いたいなあ。 | | |
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■2006年09月20日(Wed)
風紀部50
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どんちゃん騒ぎが続く中、木下真佐樹は柿の木の木陰で麦茶を飲んでいた。 「柿が落ちてくぞ、この時期は」 見上げると、風紀部の副部長――中尾英鳳が立っていた。 真佐樹は彼のことを松方風紀の騎士だという噂でしか知らない。 手には透明のポリカップが二つ。 中身は...ビールだ。 「風紀と夜宮には内緒な」 片方を手渡された。 遠慮しようかとも思ったが、迫力に押されて受け取ってしまった。 「気分じゃないか?」 「いえ、」 首を振る。 「確かにこう言うときに、飲みたくなるって言うんでしょうね」 忘れたいワケじゃないが、何とも言えない鬱屈した気持ちが、今の真佐樹にはあって。 少しだけ黄色の液体を見つめてから、一気に飲み干した。 炭酸が喉に痛かった。 「おいおい、無茶するなよ」 「あつい...」体の中で熱が生まれる。火が着いたかのようだ。 「次はゆっくり飲めよ」 中尾先輩は真佐樹の手から麦茶を奪い、そこに自分の分のビールを持たせた。 真佐樹は、そのときにはもう酔っていたのだろうか。断りもせずに頷いた。
「なんで...先輩方にとって柊先輩ってどんな人だったんですか?」 思考が回っていない。 「そうだな」中尾先輩の声。目の前にいるのだろうけど、頭がボンヤリしてそこまで意識が届かない。「とにかく、物好きで、お人好しだった」 どういうワケか、遠くに視線が飛んでしまう。 「なにやってるんだ、あいつら...」 中尾先輩が呆れながらそう言った。 松方風紀が花火をしていた。演劇企画部部長(彼女も有名人だから知っている)と12連射打ち上げ花火をよりバットで打ち返した方が勝ちという危険な遊びをやっている。遠巻きに生徒会長がやめなさいと怒っている。 あいつは他人が風紀を乱すのは怒るクセに、自分が率先してメチャクチャをやるからなあとぼやきが聞こえた。 「楽しそうですね...みんな」あんな事があったのに。 柊先輩が死んだのに。 「幸輔が帰って来ると、バーベキューをするって決まっててな。夜宮は忙しさが祟って今日が初めてなんだが...柊も結構参加していたな」 「そう、なんですか」 胸の熱さに痛みが混じる。 「柊は飲酒はしない――まあ飲酒自体俺と幸輔ぐらいしかしないけど、どういうわけか宴会に酔う体質みたいでな。普段に輪を掛けて饒舌で、しかも相手の不安を理解できるヤツだったからズケズケ痛いところをついてきてな」 俺も何度か痛い目にあったと、中尾先輩は思い出すように、とつとつと語る。 聞きたい気持ちと、聞きたくない気持ちが混じる。 あらためて友人だったのだなと思い知らされる。 柊運命にとっての自分は、結局のところ...ただの依頼人の一人なのだ。 「負けず劣らず、にぎやかなヤツだった。もういないと考えれば考えるほど、物足りない気分させてくれるぐらいな」 無口で必要以上語らないイメージがある中尾英鳳だが、その言葉には微かな感情が伺えた。 「俺がそう思ってるぐらいだから、あいつらもそう思ってるだろうな」 ああ、そうか。 彼女達は、そうやって物足りないと感じることで、柊運命という人物がいたことを思い出して、そして彼女がもうこの世に居ないことを悲しんでいるのか。 相変わらず馬鹿騒ぎで、けどやっぱりどこか盛り上がらないと悔しんでいるのだ。 それが、彼らなりの弔い方なのだ。 「不器用なんですね」 「思いなんて、みっともないぐらいが丁度良いんだよ」 風紀の言葉だけどな、と言いながら中尾先輩は麦茶を飲んだ。 真似るようにして、真佐樹もビールを一口飲みこんだ。 苦さが口に拡がって鼻まで突き抜ける。 苦いという感覚に抵抗を覚えなかったのは、思えばこれが初めてだった。 | | |
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■2006年09月20日(Wed)
屍骸術師と勇者株19
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「では、幻体をこちらに呼び寄せます」 今からカルラ氏の幽霊が表れるから、必要以上に驚かないようにとの旨を全員に伝える。 「不安だったら口を手で押さえとけばいい」 「わかった。だがその前にひとつだけ言っておきたいんだが...」 ルイスが真面目こくった顔で、自分に頷き掛けてきた。 「タツマ、今のおまえってなんかメイ女史のマネージャーみたいだな」 「...五月蠅い」 パイポをしがむ。 「なんか、頭の痛いところをつかれたみたいとよ」 「気にしておられるようですな」 「そっちもだっ!」 突如、穴から青い光が溢れた。 全員の目が、一瞬でそちらに中止される。 青い光は粒となり、一塊となって穴の上で人体を形成していく。 ガウンを着た欲得の強そうな中年。顔のパーツが中央に寄ってるが、太ってるせいと言うわけではなく、元からそういう顔なのだろうか。 「旦那様...」 哀情の混じった声で執事長が呟いた。たとえ世間から恨まれてようと、自らの仕えた主には親愛と呼べる念があったのだろう。 光が弱まると、そこには半透明の幽霊が浮かんでいた。 その瞳は閉じている。 「セーフモードで起動します」 タツマ以外の観客があっけにとられて息を呑む中、メイは淡々とそう告げた。
「うっちゃ無実っとよ!」 今日何度目かの台詞を叫んで、ルーラ・ループは脱出をはかろうとした。 が、 「今逃げると全国指名手配にするからな。正義の怪盗」 既にタツマは、回り込むようにルーラの進路を妨害している。 「うっ。に、逃げるんじゃないとよ。うちは自らの潔白を証明するっとよ」 「潔白っつても。殺されたカルラ氏本人がお前に殺されたって言ってたわけだしなぁ」 「で、でっちあげっとよ! あんなトリックで陥れようなんて甚だ遺憾とよ!! 非ぃ科学的っとよ!!」 「遺憾の意味を間違って使ってそうだが。一応言っておくと、メイのネクロマンシーと警察の捜査方針はあくまで別物だ。そうだな、探偵の助言で警察が動くことがあるが、それと同じと考えればいい」 「だ、大体まだうちと決まったわけじゃないっとよ。見知らぬメイド服の女に突然襲われて首の骨を折られたって言ってただけっとよ! 弁護士を呼ぶっと!!」 「非科学的はどこ言った」 じりじりと近寄る。 徒手空拳の構えを見せるルーラ。 どうやら徹底抗戦に臨むつもりらしい。 実際、ルーラ・ループは強い。そしてその強さは、武芸者として裏打ちされた強さだ。タツマとて、まともな武器を使われたら髪の毛一本触れることは出来ないだろう。 二度も勝てたのは、ただ単に彼女が迂闊なのと初撃から全力を出すことで意表を突いたからに過ぎない。 が、実際の印象はともかくルーラからすれば二度も負けている相手とは対戦したくなかったのだろう。 そのまま、登山杖を持ったままのメイに向かって走っていった。 おそらくメイを人質にとって逃げようと考えたのだろう。 「ネイザーリア殿!!」 「まずいな、タツマっ」 焦る二人の男を尻目に、タツマは警戒を解いてパイプを取り出した。 しがんで、 「...まあ、迂闊ってのは致命的だよな」
二秒後。
「なんとおおおおおおおおおおっ!!??」 ルーラ・ループがメイに投げ飛ばされてオークテーブルの空を舞った。 | | |
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■2006年09月20日(Wed)
天上へのモーダルシフト65
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「ヒュウイ...」 「うん。そんな声だったっけ」 記憶の中の声より少し低いかなと思った。 「どうして、驚かないの? どうして、」 戸惑いを隠せない様子で、スーベリーアは何度も自分の喉を確かめている。 こちらを見つめて、困ったような申し訳なさそうな顔。 別に、そんな顔する必要ないのに。 「どうしてって言われると、結局ズレが見えたからってことなんだろうけど、」 頬を掻く。 「櫓のあたりで、いろいろおかしい気はしたんだ」 D・Jは櫓を自分の一部とはみなさない。だから、櫓に登ると言うことは「D・Jから離れる」と言うことを意味する。 だから、D・Jは、櫓の上の会話を認識できず、塔の構造材がないため会話も出来ない。デュランダルを遠ざけるために材木の山へ登ったとき、ヒュウイはこの事実に気づいていた。 「よくよく考えると、D・Jって櫓の上の出来事を知らないんだよな。ハバキさんとも会ったことがないような口ぶりだったし。で、まあそれに気づいてすぐに思ったんだよ。じゃあ、ハバキさんと話をしたD・Jはなんだったんだって」 スーベリーアの肩が微かに震えた。 あのとき確かに、櫓の上でスーベリーアがD・Jの通訳を仲介してハバキさんと会話をしていた。 「いろいろ考えたんだけどな、どうしても俺には――たぶん笑い飛ばされるぐらいしょうもない思いつきなんだろうけど――この答えしか思い浮かばなかった」 たぶんルーィが聞いたら目一杯笑い飛ばすだろう。 「スー姉が...ええとなんていったかな。そう、腹話術ってヤツでD・Jの声真似をしてるんだって」
「最初、腹話術かなあと思ったんですけどね。流石にないなあ、と思って」 ウサギとカメという童話。話自体はウサギが余裕ぶっこいて一眠りしている間にカメがひたすら走り続けて勝ちましたという寓意的な話だった。話自体に真新しさはなかったが、ルーィにはこのカメがなんだか塔の住民みたいだと思えた。のろのろと、けど一生懸命で。だとしたら、このカメも最後の方は塔の住民みたいに自分が何のために頑張ってるのか解らなくなってるんじゃないかと。 「まあ、それでも説明は付くけどねえ」 ミハルさんは、元に戻った図書館の裂け目あたりをしきりに点検している。 ちょっとでも隙間があれば空間転移が出来なくなるのだという。 「ただ、精霊の声ってのは骨伝導的な聞こえ方だから、声真似だけでは無理があるわね、確かに」 「ですよね。だから」 「うんだから、そのスーベリーアって子はたぶん」 「――精神感応者。かぁ」 その可能性を考えなかったわけではない。 だが、どちらにせよ珍説には変わりがなかった。 「確か到達不可能って言われてませんでしたっけ」 「魔術ではね〜。人間で言うなら例がないワケじゃないわ。ましてや、あの塔には塔の精霊なんて存在もあるんだし」 「D・Jが?」 あのトンデモ管理精霊がなんだというのだろうか。 「D・J、ディベロッパー・ジェーンだったっけ。語感的には開発花子とかそんな意味だろうけど。付喪神――精霊って言うのは異世界の法則そのものだから、そのスーベリーアって子が年がら年中影響を受ける立場にいるのならその精霊が持つ“異世界”が彼女に流れ込んだとしても不思議じゃないわけよ」 「え゛。それって...」 ミハルさんは、なんでもないという風に頷いた。 「いわゆる魔族・魔獣化ってヤツね」 | | |
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■2006年09月19日(Tue)
右手左手振りかざして
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ファイアフォックスを導入したんですが、ルビタグが作動しやがりません。 だからと言ってルビタグ表記はやめません。
ルビさえ表示されればなあ...
購入。 「Q.E.D.............証明終了25」 「桜蘭高校ホスト部9」 | | |
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■2006年09月19日(Tue)
屍骸術師と勇者株18
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「万物ノ理ヲ体現スル、我ハ世界ノ杖也」 解体したゴミ処理施設の穴を覗き込むように、儀式が始まる。 穴を覗き込むメイの体を抱えるのは、相変わらず自分の仕事だった。 「大丈夫なのか」こんな遠くから、 「特に問題はありません――<踏査>」 見たい見たいというルイスの要望もあって、術式は穴の底近で執り行ないたかったのだが、あいにく下に降りる時間がなかった。 なら穴の上からやりましょうと、言うことになったのだが。 まあ、大丈夫なのだろう。 屍骸術は時間が掛かる。死体の修復、交渉、そして幻体化もしくは蘇生。どれもこれも様々な意味で長ったらしい。 見る物も定めずに周りを見ると、ルイスが解体したゴミ箱を見聞していた。 「どうした?」 白手袋で布きれのような物を摘んでいた。 「いや、」 とだけ言って布きれを――元の位置なのだろうか。巨大ゴミ箱の構造材に引っかける。 「旦那様の、ガウンの一部みたいですな」 「やはりそうですか。手触りが良いと思いました」 「落ちた際に引っかかったのでしょうか」 「多分そうでしょうけど。偽装工作ということも...」 露骨にゴミ箱に引っかかっていたことに違和感を覚えているのだろう。 もしそれが誰かと言うより殺人犯――これもいるのかいないのか微妙だが、殺人犯の偽装工作だと仮定するならば、 「ここから落ちて死んだんじゃないってことか。別の場所で殺して死体を穴に落としたか。それとも下の収集口から侵入して放置したか」 「飛ばし読みのような推理で面白みもないが、その可能性はあるだろうな」 メイに寄れば、死因は頸椎骨折である。飛び降り自殺などの落下死の場合、自己保存本能によって落下直前に気絶やショック死を起こすケースがあるが、見た感じそう言った痕跡はないという。 また、穴の底には布団と言うよりマットレスが引かれていた。これは落としたゴミ袋が破れたり飛散したりするのを防ぐためのもので、元から備え付けられていたものである。ただ、あくまでゴミの緩衝であり人間が落ちたときの生死の保証はというとご覧の通りである。 が、マットレスがあるため頭から落ちただろうに頭部が破壊されることもなく、建物十階分はあろうかという高さからの落下衝撃も、二階から落ちた程度にまでは弱まったはずで。 「二階から落ちた死体だったとしても、見分けは付かないだろうな」 偽装工作、と言う言葉に信憑性が生まれるのである。 それでも、微かになのだが。 「そうでしょうか。わたしならたぶんわかりますよ」 「そりゃ君なら死人と会話できるわけだから」 そんな中途半端な情報どころか、どうやって死んだかのインタビューを本人に取ることさえ出来るだろうに。 「死人ではなくて死体ですが。というより、そう言う話ではなくてですね...」 ふと、閃くものがあった。 「...もしかして“死体を見ただけで”そこまでわかるのか? 屍骸術を使うまでもなく?」 「ええ」それが何かという口調である。 「接地した部位に残る痣とか、首の骨の折れ方とか。大体どんな場所でどうなって死んだのかぐらいは。マットを敷いたぐらいなら計算補正して落下距離を求めることも出来ますし、凶器なども布でくるんだ程度なら――と、終わりました。交渉に移ります」 ブツブツと小声で、何事かを話し始める。 「ふむ、職業柄というヤツか。火葬場の職員も骨の焼け具合を見ただけで生前の病歴がわかると言うが、」 何やら勝手に納得した様子のルイス。 「是否解剖学の壇上に立って貰いたいものだ」 「てか、見ただけで死因がわかるなら今やってること無意味なんじゃないか」 「え」 メイが硬直した。 おそるおそると言った様子で、こちらの顔を覗き込む。 「お仕事やっぱりないんですか?」 「そんな顔するなよな」こっちが悪者みたいではないか。 「いや、続けてください。実際の屍骸術を見てみたい」 出資者というわけでもないのに、ルイスが慌てて促した。 本当に見たいのだろう。まさか、このために自動車までかり出してきたのだろうか。 「話し中に済みませぬが、ヴァイン殿」 「はい、なんでしょう」 「屍骸術、と言う言葉が聞こえたのですが。もしや、メイ・ネイザーリア様はネクロマンサーであらせられるのですか?」 声に微かな畏怖が混ざる。 ネクロマンサー。 都市伝説、あるいは伝承。それに語り継がれるだけの、幻の魔術。その使い手。 「おや、説明していなかったでしょうか」 「じ、事件を解決して頂けるとしか。ですので、」 執事長は全身と眉と髭をわなわなと震わせた、 「わたくしめはてっきり今はやりの魔女っ子探偵かとばかり」 「んなわけなかっと」 ルーラ・ループが律儀にツッコミを入れた。 ルイスが無理矢理連れてきたのだが、興味がないのかさっきから立ち尽くすだけである。 傍目から見れば執事長にメイドが付き従っているだけにも見えた。 ちなみに常務氏は職場に戻った。これから行われることには幾許かの興味があった様子だったが、お得意様との良好な関係を維持することを選んだらしい。下手に深みにはまる前に逃げ出したのだった。正しい選択ではある。 「てか、お前は驚かないんだな」 「うちは魔術自体ぜんぜんしらんっとよ」 なんのつもりなのか、ルーラは手の平をひらひらと振った。 「魔術とか言われても、なんぞ得体の知れない力で得体の知らないことをしとーぐらいのイメージしかなか。そがけん死体と会話しよーと、得体の知れないタネがある思うだけで驚くよーなことじゃねーとよ」 魔術自体は都会では珍しくもない技術で、得体の知れないことをするのはあくまで魔術士――魔術技士だけなのだが。それに、 「会話というか、今やってるのは念話らしいんだが」 ぶつぶつとメイが呟いている言葉もよく聞けばただの独り言である。 かろうじて聞き取れた言葉としては「あ、よかった」等。 「ちょっと待て、タツマ。」 反応したのはルイスだった。ずかずか近寄ってくる。 「精神感応術だと? 今、彼女は死体とテレパシーで会話をしているというのか」 何故か睨まれる。 「ああ、」そう言えば、以前も自分に念話を使っていたか。 「それがなんだって言うんだ」 気がつけば、メイとタツマと対峙するようにルイス。その間にルーラと執事長と、輪になるように歩み寄ってきた。全員がルイスが驚いた理由がよく解っておらず、なんかいきなりビビってるぞこいつという空気が漂っている。 「...タツマ、お前も魔術の基礎講義は受けたはずだろうが」 「そのはずだが」 何故かため息が漏れた。 「お前、自分がどれだけ途方もないことを言ってるか解ってないだろ」 どこかで聞いたような台詞を言うルイス。 「三大限界――って言えば思い出すか?」 「あ〜。あったな」そんな言葉が。たしか、 「俺、あの問題間違えたんだよな」 「誰がテストの話をした。いいから、思い出せ。魔術の到達技術には、三つの限界があると言われている。ひとつが、【透視】、ひとつが【予知】、そして最後が、」 「錬金か?」 「そりゃ三代禁則だこのマクロコスモスアホ。ここまで来たら最後は【精神感応】に決まってるだろうが」 とは言うが... 「いまここに実際やってる魔術士がいるわけだが」 「だから、出来る筈がないんだ。なぜなら、本来それらの能力は【念動力】を源力とする念動力回路運転術――魔術と、対等の位置に属する力だからだ。 念動力、ようは魔力と同じで持って生まれなければ使えない類の力なんだよ」 「じゃあ持って生まれたんだろ」 簡単なことではないか。 「って、あのなあ...二股の大根が生えるのとはわけが違うんだぞ」 「雄の三毛猫が生まれることもある。君、聞いてたか? その辺どうなんだ」 「はぁ...聞いてはいましたが」案の定、彼女は小首を傾げた。 「そうですね。言われてみますと、お婆ちゃんが昔にネクロマンシーは魔術と違って先天的な素質が必要不可欠だと言ってました」 「魔術も持って生まれた素質が無いと無理な気がするが」 「お婆ちゃんの時代には、誰でもちょっと勉強すれば使えたそうですよ」 「いつの時代だ...」 確かに、昔の人達は今に比べて念動力が強く、誰でも魔術を使用するに足る力を有していたという話は聞く。だがそれは昔は昔でも100年は向こうの昔の話である。 ルイスは、尚も唸り声を上げていた。魔術に関する知識量がタツマと違い豊富なためか(それでも魔術技能者やナエさんには遥に劣るが)辺にブツブツと独り言を繰り返している。 「終わりました」交渉が終わったと言うことである。 「で、カルラ氏はなんて言ったんだ」 おそらく周りの人間は「どうやって死んだのか」という質問だと受け取っただろうが、術の行程を知っているタツマの意図するところは違っていた。 すなわち「屍骸が提示した、証言のための交換条件はなんだ」と言う意味である。 メイも、その意味で頷いて答えた。 「最後にアヴェル・ファイラムの勇者株が見たかったそうです」 「...そりゃなによりだ」
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■2006年09月18日(Mon)
天上へのモーダルシフト64
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振り下ろした次の瞬間には、瓦礫に円形の切れ目が入った。 ヒュウイは、タイミングを見計らい、その切れ目の中心にデュランダルを突き刺す。 変化は突然だった。円の内側の構造材が軋み、罅が入り、崩れ、そして斜め奥へと落ちていく。ざああああああ、と小豆を流したような音が響いた。 縁の切れ目は、そのまま螺旋階段の下へと円筒状に続いていた。 岩や壁が何層も刳り抜かれ、その瓦礫のことごとくが砂粒まで崩れて螺旋階段の下段へと雪崩れるように落ちていく。 そのタイミングで、今度はデュランダルを地面に突き刺す。 滑落が収まる。後に残ったのは、人一人が屈んで入れる程度の、滑り台のようなパイプ。 その断面はまるで今磨いたかのような光沢があった。 「D・J、向こうの様子は?」 『...これなら全員滑っていけるネい』 「よっし」 軽く拳を握る。手首に巻いたバンダナが誇らしげに揺れた。 「おい! 人の声だ、本当に生きてたぞ!」 「ん?」 「おーい。生きとるかあ!!」 滑り台の向こうから、声がした。 反響が酷くて、誰の声かがわからない。 「おーい、こっちはなんとか生きてるぞー。ってD・Jに聞いてるだろうけど」 「ヒュウイ、何してる、早くみんなを連れて来い!!」 「お、親父どの?」 『いえ〜す、ザッツライ。心配してきてたんだよ』 「よっしゃ。親父どの〜そっちに人が落ちていくから、上手くフォローしてくれ〜。怪我人もいるんだ」 「なんだと〜〜! ...あ、ああ、そういうことか。わかった。こっちには人も担架もある。どんどん来い」 D・Jが説明したのだろうか、親父どのはあっさり納得した。 「やっぱり便利だなあ。D・Jって」 『電話扱いかいッ』 もっとも、ここまで容量を裂いてくれるのは非常時か、スーベリーアの前だけだ。 いやまあ、そうで“は”なかったのだが。 「ヒュウイ、すまねえが俺らから行っていいか?」 同じくD・Jの説明で事情を察してる様子の鳶のおっさんたちが、即席滑り台を覗き込んだ。唾を呑んで「大丈夫か、コレ」と怖がっている。 「ああ、そうしてくれ。こいつのこともあるし、おれは最後だ」 突き刺したデュランダルを指でさして。 おっさんは、礼を言って滑り台へと足を伸ばした。おっさんは、最初両手で穴につっぱるようにして慎重に降りていく。 臆病と言うわけではない、真っ先に降りて安全を確かめようとしているのだ。 ヒュウイを振り向いた。 「じゃあな、ボウズ」 「そのボウズはやめてくれよ」 「ああ、そうだな。ありがとよ、お前は命の恩人だ。ヒュウイ、お前スーにフられたらウチに来い。俺の娘を嫁にくれてやるよ!」 その言葉を残して、おっさんは手を離して滑り落ちていった。 あのおっさんとは、あまり喋ったことはないが、そういえば生き遅れの娘の愚痴をよく喋っていたなと思い出す。 肩をぽんと叩かれた。 「ハーっさん。生きてたんだ」 「殺すな...」 親父と同じ年齢ぐらいの細身の鳶。普段から無口なヒュウイの先輩である。 この人も生きていたのかと、今更そんなことに気づく。 全然見えてなかった。 というか、存在感が薄いのだ。本気で無口だし。ヒュウイは彼から言葉らしい言葉を聞いたことがない。身振りと雰囲気だけでこの人にはいろいろなことを教わった。 「スーにフられたら、俺のコレクションを分けてやる」 「虫の標本なんていらないよ。しかも、あれ塔で取れる虫ばっかりじゃん...いらない」 「そうか、またな...」 D・Jの合図が来た。おっさんは無事降りられたらしい。 ハーっさんはノッポだった。窮屈そうに落ちていく。 そのあとも、次々と人が降りていく。 即席担架に乗せられていた人も、担架からおろしてやはり滑らせた。途中でつっかえるといけないので、前後に人を配置して、慎重に。 滑っていく鳶の全員が、ことごとくヒュウイに「スーにフられたら〜」と言っていくのであった。 「なんでフられるの前提なんだか」 毒づく。 『みんな気づかってくれてるのサ』 「そんなんは解ってるわい」 ルーィのバンダナを巻く自分を見て勘違いしたのだと途中から気づいていた。 誤解を正そうにも、その気づかってくれる気持ちが胸に痛いほどに切なくて、言い出せなかったのだ。 「...じゃあ、フられるか」 振り返る。 スーベリーアが、目に涙をためて自分を見ていた。 | | |
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■2006年09月18日(Mon)
ラーララ ララララー
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 | 伊勢崎多奈その2。
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ラウグラフト全集を読み始めてます。 とりあえずインスマウス面の意味を理解しました(序盤やん) そういえば、この間読んだばかりの「ジャストボイルドオクロック」にインスマウって家電が出てきたなぁ。 さっそく教養効果が発揮してる気がします。 | | |
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■2006年09月17日(Sun)
ココナツの香り あ〜ハワイ
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Replay
 | 絵板の機能があることをすっかり忘れているこのごろ。 ソードマスターヤマト(ギャグマンガ日和2) http://youtube.com/watch?v=urFeIsct9Pc&mode=related&search=
ちょっとだけ斬が映ってるw 電話のシーンだけでアニメを作るなんて、神業だと思います。 ちなみに自分は、このぐらいのテンポが好きだったりするのですが、このテンポでラジオドラマの編集とかしたら物凄いことになるでしょう。 気を抜くとやってそうですが。
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ボウケンジャー 黄金の剣に認められようとするチーフの俺理論が凄まじい。 「持ち主を選ぶだと、ふざけるなっ! この俺がお前を選んでやるんだ!!」 と言う趣旨の発言に大爆笑。
って、剣がロボになった〜〜!
カブト 矢車さん、すっかりグレちゃって... | | |
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■2006年09月17日(Sun)
天上へのモーダルシフト63
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子供の頃はいつも高いところを目指していた。 ついさっきまでだって、そうだったのだろう。 けれど、天上に昇る意志なんてのはすっかり消え失せていて。 思えばなんだったのか。 自分たちは、一体全体なんのために塔を築き上げてきたのだろうか。 地面の下にはもっと住み心地のよさそうな場所があるって言うのに。 この塔の住人は、本気で下に降りて楽に暮らそうって考えなのかったのだろうか。 いや、 降りようと考えたやつは、とうの昔に塔を降りていったのだろう。 だから今ここにいる奴らは誰もそんなことを思わないで、ただ高く高く昇ろうと浮かれて。 塔を建てれば認められて、塔を建てれば生活が出来て、けどその塔自体にはそれ程の意味もなくて... そんな芸術家みたいな、プロスポーツプレイヤーみたいな、音楽家みたいな暮らしを全員が真面目にやってて、なんてなんて。
――ズレてるんだろう。
「――そう、ズレだ」 『ズレ?』 「いや。なんてことはない、俺が見えていたのはズレだったんだ」 それは、罅の入った窓ガラスと同じで、お互いが少しだけ在るべき位置からズレて、だから線として見えてしまうのだ。破いてしまった絵画を戻しても、けして元には戻らずに一筋の線が入ってしまうかのような、そんなズレなのだ。 今の自分には、あらゆるズレが見通せるのだと、そのときヒュウイは自覚した。 『ズレねぇ...斬るときに見えるのもズレなのかい? 崩壊と均衡を保つ線みたいな』 「そこまではわかんねえけど。ただズレに切っ先を入れてそのズレを少し広げるイメージっていうか」 『空間の裂け目を広げてるってことかィ?』 「いや、」 それは違うだろう。 「斬りたいと思ったときに見えるズレは、多分目の前の現実と俺の思い描いた理想との間に生まれたズレなんだ。だから、それをずらすと言うことは...どういうことなんだろうな」 『ヲイ』 もともと魔術めいたものには疎いのである。 「なんでもいいじゃねえか、振ったら斬れる。それで充分役に立ってるだろ、オーケ?」 『...ボーイ随分軽くなったねえ。吹っ切れたのかい?』 「ああまあ、そりゃ吹っ切れるだろうさ」 手首に巻き付けたバンダナを見て笑う。 『なんだいなんだい、あっちでルーィとキスでもしたのかぃ?』 「そんなんとはほど遠いよ」 スーベリーアが近づいてきていた。ちょうど階段があった位置を指さしている。 朝の体操に間に合わずに駆け下りた階段は、10m近くの層を成す瓦礫に埋もれていた。 『ヒュウイ。この下に階段が埋もれてるから、出来れば慎重に』 そんな事を言うスー姉の目の前には、やはりズレの線があった。 ヒュウイにはそのズレの正体が、もうわかっていた。 だから、そのズレに切っ先を当てて、少しだけ広げる。 「いいよ、スー姉。ここからは俺がやる」 「でも、ヒュウイ。迂闊に切ると...」 「大丈夫だって、任せてくれよ。俺だって鳶のエースなんだぜ」 その肩書きに意味なんてもう無いのだが。 意味のないことがおもしろくて、もう一度ヒュウイは繰り返した。俺は鳶のエースなんだぜ。 「安心しろって、別にスー姉の前で良いかっこがしたいとか恩を返したいとかそんなんじゃないからさ。やれそうだから前に出て、やりたいからこう言ってるんだ。 それに、どうも今の俺って斬る以外にもいろいろやれそうなんだよな。てか、やれそうなことが多すぎてスー姉に説明してる時間がないぐらいだし」 「ヒュウイ...」 デュランダルを青眼に構え、階段があるとおぼしき瓦礫の山に正対する。 そこから大上段に振りかぶった。剣道など囓った程度だっが、剣が何となく教えてくれたのだ。 「それに、久々にスー姉の声も聞けたからな。気合い入りまくり」 「え...」 『スー、あんた...声が』 振り下ろす。 | | |
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■2006年09月16日(Sat)
屍骸術師と勇者株17
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「さて皆さん」 と、言ったのはソファに座るルイスである。 舞台は応接室を出ていない。 「解決編をはじめましょうか」 しらけた顔でその様子を見守るのは、左に証券会社の常務、ストラグル家の執事長、右に怪盗ルーラ・ループ、屍骸術師メイ・ネイザーリア。そして真ん中にタツマ・アヴェル...誰一人メンツは変わらない。 「ちょ、狭いっとよ。おっっさんら向こう行くっとよ」 常務と執事長を邪険に払うルーラ。おっさんのカテゴリに自分も入っていた気がするが...気のせいだろう。 すごすごとルイスの両隣に座り直すおっさん達。 「解決編?」 話が進まなそうなので、促す。 ルイスは何が楽しいのか署内では滅多に見せない笑顔で、 「ああ。死体があって、頭の硬い警察がいて、少し奇抜な探偵役がいて、老練たる執事がいて、ただの観客がいて、そして」 順々に、誰かの顔を伺いながら、その目がルーラに落ち着く。 「物語に華を添える怪盗がいるんだ。これで謎が解決しないわけがない」 ルーラがうっとりとした表情ではいと頷いた。頭が硬い警察とは、自分のことだろうか。 「ただの観客は私でしょうね、はい」と、常務氏。 「あの、探偵役って私のことでしょうか...」メイが首を傾げた。 何が言いたいのかさっぱりわからないが、聞き返すのは自分の役割なのだろう。 「で、お前はなんの役なんだ?」 「無論、ストーリーテラーだ。メイ女史」 タクトを振る指揮者のような仕草で、ルイスはメイに質問を投げかけた。 「君は生活費に困窮し、勇者株を売ろうと考えた。しかし、ああこともあろうにその株券はここにいるヘナチョコ警察官タツマ・アヴェル警部補のご先祖様の株券で無論ヘナチョコの祖先だからヘナチョコで売ろうにも売れないで困っている」 「おまえな、ぶっ飛ばすぞ」 かなり本気で腹が立ったのだが、ルイスはどこ吹く風だった。 「まあ、昔そんな風にコイツもいじめられていたわけですが、さておき、メイさん。商談の方はどうなりましたか?」 「はあ、それが...」 浮かない声だった。横目で見ると、やはりそう言った顔をしている。 結局、買い手が死亡してしまっては商談も何もないと言うことになった。 勇者株のコレクションをしているのは当主であるカルラ=ストラグル氏のみであり、他の家族は一文の得にもならないこの趣味をむしろ迷惑がっていた節もあるらしい。 聞くだけ聞いたルイスは、ひとしきり頷いた後、 「では執事長。名前は...たしかセバスチャンでしたか」 「いえ、マクマウェル・ワイトヴァンドですが」 「て、待て。さっきの話はもういいのか」 ルイスが、めんどくさそうな顔をして90度振り向いた。 「いいから黙ってろよ。お前は普段ぼっさりしてて何もしないクセに、人の話は結論から知りたがる。何事も順番だ、このヘナチョコ」 「ルーラ、ヌンチャクを貸せ」 「没収されてるっとよ...あんた以外と短気なんね」 「タツマさん、今日は機嫌が悪いみたいですね」 確かにその通りなのだが、ほっといて欲しい。 「さあ、そこでメイ女史の出番だ」 パチン、とルイスが指を弾いた。 きょとんとするルーラとメイ。タツマも何が言いたいんだという顔をした。 それを見て、ルイスは憮然とした顔で、 「なんだ、聞いてなかったのか」 「人の反応を待たずに会話を続けるルイスに問題があるような気がするが」 隣でメイとルーラが頷いた。 「む、いいかね。ここの執事長氏もまた困っているのだよ。なぜなら、カルラ氏は事故で死んだのか殺されたのかさえわからない。だと言うのに、今この屋敷には親類縁者の諸々が急ぎ駆けつけようとしている。そうなれば執事長と館にいた遺族は、ことのあらましを説明しなければならなくなる」 「そのまま説明すればいいじゃないか」 思ったままを言ったのだが、とたん執事長と常務氏の顔に陰が差す。ルイスに至ってはため息をついていた。言葉を濁す、そんな感じである。 「そんなことしたら掴み合いの喧嘩になるっとよ」 見かねてなのだろう。 ルーラ・ループが横から口を挟んだ。 「さっきも言ったっとよ。」 (ストラング家はお世辞でも“善良な”なんて言えた銘柄じゃないっと。金遣いはあざといし、平気で人の人生をめちゃくちゃにするし、同業ですら品が疑われると煙たがってた程っとよ) さっきした殺される動機があるのかという質問に、返ってきた答えがそれだった。 「そがけん家族関係も同じでドロッドロ。ウチが情報収集しゃ〜ときぁ、愛人の数が家族よりも多かなんてホラまで流れてたっとよ。そんなんで、殺人の可能性なんて示唆されたら遺産争いが更に揉めるのはわかりきっとーと」 「なるほどな」 確かに、それは話しづらいだろう。唯一対面を気にする必要のないルーラだけが正直に言えたのも頷ける。 「なんにせよ、葬儀までには事件を解決しておきたい。その考えは、奥方氏や館に残っている兄弟の方も同意見だそうだ。殺人となればまず疑われるのは彼らだからな。運悪く同時期に忍び込んでいたルーラ女史が、あろうことか殺人犯にまで疑われたのはその辺が理由だな」 「でっちあげっとよ」 「そこのところは、今後の調査次第だろうが。今のところのルーラ女史が犯人かどうかの可能性は他の人達と同様にイーブンだと思っている。だな、タツマ」 「ああ」 むしろ殺人に関しては無関係だろうとタツマは考えている。 理由を問われれば、勘だとしか言いようがないが。 「さあ、これで解っただろう。タツマ?」 「解りたくはないがな」 メイは金が欲しい。しかし金を手に入れる望みは失われた。 一方、ストラング家の面々は早々に事件を解決したいと望んでいる。 そして、警察よりも早くに問答無用で事件を解決する方法が、いまタツマの横でお茶を飲んでいる。 これ以上解りやすい利害関係があるだろうか。 「探偵役の出番か...」 思わずため息が出た。 | | |
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■2006年09月16日(Sat)
深きハートには未来が見える 輝く場所にたどり着けるまで
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 | 刀はなかごにグリップテープ巻いて使うとカッコイイと思うんですが、どっかで流行らないかなあ。
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ボウケンジャーまとめて視聴しました。
ボウケンジャーはボウケンレッド(チーフ)が素敵すぎます。 なにこの無敵人間。もう凄い傍若無人。
「俺は冒険が好きなんだ。誰に与えられた使命でもない。 だから、だからこそ絶対逃げる訳にはいかない! これは俺の冒険なんだ。俺は冒険をやめない!」
は名言過ぎます。
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小説講座そのいくつだったか... 「負の伏線」
伏線は、あらゆる場所に発生します。 ときには作者の意図を離れた場所にさえ。 作者の意図を離れる伏線のひとつが、いわゆる界王拳です。 作者としては、もう界王拳を使うつもりはない。 しかし界王拳という技を描写してしまった以上、読者はいつも「界王拳は使わないのか」と思ってしまう。これが作者の意図を離れる伏線。負の伏線と言うヤツです。 作者はこの疑問が発生することをあらかじめ予見し、そして天津飯に「悟空にはまだ界王拳がある」と言わさなければならないわけです。 界王「残念だったな、今使ってるのがその十倍界王拳なのだ」
良い伏線を張るということは、裏を返せば意味のない描写を失くすことなワケです。 | | |
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■2006年09月15日(Fri)
和製イチロー
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読書 「ジャストボイルド・オ'クロック」うえお久光
ノリの良い小説は好きです。 どうも自分の小説はその点表現しきれてない気がしますね。 音楽かけながら小説を書けば? それとも「完全HIP HOPマニュアル」を読むべきか。 「完全HIP HOPマニュアル」は特別付録の「ダンジョン・アンド・ヒップホッパーズ」だけやってみたいなあ。 今懐かしのダンジョンクエストですよ。
今期はいろいろあって同人誌を4冊購入しました。 通販です。 これが10冊20冊と増えていってやがて聖地巡礼となるんだろうなあと思いました。 以下ラインナップ。
「夏休みの友」 こわしや我聞の作者、藤木俊さんによるこわしや我聞外伝本。 ちょっとだけ我聞を意識し始めた國生さんが初々しいです。 2000部擦って売り切れちゃったので、また再販するのだとか。
「にょろ〜んちゅるやさん」 話題になったハルヒの、更に話題になったちゅるやさん公式本。 実はハルヒは一巻とアニメしか見ていないという。 あまりにもアニメのインパクトがあるせいなのか、文庫本を借りて読んでるとあら不思議。いとうのいじさんの絵が偽物のように見えたという...
「王女様とこりない復讐者」 花鳥風月さんのところのリプレイ本第二集。 前回の本は、サイトで読んだ記憶があったのですが今回のは読んだ記憶がない。 呆けたのか本当に読んでないのか、どちらだろうか。 黄色かった頃の講談社現代新書を彷彿とさせる作りになっています。
「NOT FOR PUSH2」 メイド本第二話。 マンガというよりは、吹き出し付きの画集のような、そんな豪華さがあります。 読む度にどういうわけか箸ペンを思い出す... 味噌汁を勧めるミティアが恐い。 武器屋ラフはビックバンソードがカッコイイです。 アニメみたいな表情集とかないかなあと思いましたが、ありませんでした。 ちぇ。
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このラインも久々だな。
「読んでもらえる小説」を書く
―はじめに―
ウェブ小説限定の話ですが、ウェブ小説は読みやすいスタイルにすることが必須です。 これが上手くいっていないと読む気力が大幅に失われます。
例えば、章ごとにページを分割する。一行の長さを40字にしてみる、等です。
自分の場合、あまりに読みにくい小説などを前にしたときは「窓の中の物語」という文章を本の様な体裁にして読めるソフトを使いますが、普通の人はそんな物を使いません。読まないだけです。
では、今回のメイン。
「プロローグでつかむ」
つかみです。つかみましょう。 しゃんぐのプロローグ論ですね。
1:ありがちな(しかしできれば止めた方が良い)プロローグ
良質の序章は、たった数ページ読むだけでキャラと世界観を理解させ、章末に至る頃にはどっぷりはまって「続きが読みたいっ」と強く思わせてくれるものです。
ではどんなプロローグがベストでしょう。 「謎の人が謎の会話」 とか、 「謎の遺跡で現地民が謎の異物を拾う」 とか、 「謎の遺跡で謎なアレが見つかって謎の世界観の説明が入る」 というパターンを思い浮かべた方。 間違いです。 謎が謎して謎やってるというと言う思わせぶりなパターンですが、正直ああ言うのはお勧めできません。
つまらないからです。
知識ゼロの状態でいきなりワケのわからないことされても、それはやっぱりワケがわからないだけなのです。 これが許されるのは推理モノの最初に死体が転がってるパターンぐらいでしょう。あと、SFの年表と用語集。 なんでも推理モノの教訓には「序盤に迷ったらとりあえず死体を転がしておけ」という諺があるのだとか。 似たような教訓に「とりあえず走っとけ」と言うのがありますが。
謎プロローグもまあ、これから始まるであろう壮大な物語を期待してワクワクする人もいるにはいますが、たいていの人は胡散臭く思うだけです。 映画ならいいでしょう。ボンヤリしてればいいのだから。 実際、映画でも主人公が登場するまでどうでもよさそうな顔をしている客は多いです。コンスタンティンとか。 ゲームでもほら、ゼノサーガとか。 ああいうのは見るのに労力が必要ない映像物だからできるのです。 読んで貰えるかどうかも危うい小説でやるのは難しいでしょう。 やってる小説もありますが、あれはそこそこ実力のある小説家がやる芸当であって「多分面白くなる」という信頼があるから出来るのです。と、そんなことを書いていたガイド本もありました。俺が言ったんじゃない。
2:5ページ
序章の中でも最初の5ページは最も大事です。 ここだけ50回ぐらい見直してもバチは当たりません。 それぐらい大事です。 以前どっかの本で、 「5ページ読んで少しも興味がわかない小説は、やっぱり全部読んでもつまらない」 と書かれていたことがありました。その通りだと思います。 実際、小説大賞の下読みさんは最初の5ページでその小説を読む態度を決めるらしいです。
じゃあ5ページでどれほど書けるのかと言うことです。 5ページで序章が終わる必要はありませんが。 ちなみに5ページと言っても400字詰め5Pと言うことではなく、ラノベの体裁である17×40の680字で5ページです。 3400文字だから、原稿用紙だと8枚と半分。 解りやすいところだと、この日記小説の一回分ぐらいに値します。 ひとつ話が展開して、落ちがつく、程度ですね。 映画だとワンシーンぐらいじゃないでしょうか。 そのワンシーンでつかめということです。とても理に適った話ですね。
3:つかむということ
じゃあ掴むって何だよと言う話です。 まあ、掴むと言ってもいろいろあります。
・キャラを掴む ・世界観を掴む ・ノリを掴む ・話の流れを掴む
こんな感じですね。 欲を言えば5ページで全て掴むべきでしょう。 もうあれですね。箇条書きにしたい気分です。 箇条書きにしたらノリが掴めませんが。 ・キャラを掴む キャラ描写ですね。主人公を描写する場合は、外見の描写もさることながら性格や周囲の印象なども大事です。 三人称視点、いわゆる神の目線や客観描写で説明してもいいのですが、そうすると主人公に感情移入できないという欠点もあります。 一人称視点の場合は、話の流れで外見が解るようにする、等の工夫が必要でしょう。 「背が低いので舐められる。いつものことだ」とか「今の俺の格好は黒のスーツに、オマケに赤のワイシャツである。加えて金髪に日焼けの濃い顔ときては、俺のことをホストかなにかだと勘違いしても不思議はない」等ですね。 それさえできれば充分です。 慣れないうちは視点が自分から神の目神の目から自分とコロコロ切り替わったり、一人称視点なのに外から見ないとわからないことを書いちゃったり、また逆に三人称視点なのに心理描写をしてしまったりという失敗をしがちですが、こういう場合は初めから一人称視点(古くはリナ=インバースやゴクドー君、最近では七人の武器屋のマーガスなど)に固定するのがいいでしょう。
・世界観を掴む 探偵やトレジャーハンターなどの「職業物」の小説は、おおかたの場合、小さな依頼や小さな遺跡のクライマックスから始まります。その依頼や冒険に成功なり失敗なりして、メインの物語に進んでいくわけです。 ありがちですが、必要な設定を全てを説明できるため、よく使われます。 序章っぽい、と言えば序章っぽいでしょうか。 ちなみに「屍骸術師シリーズ」のオープニングもコレに当たります。
さて、世界観の掴みで陥りがちなのが、いらない説明まですると言うことです。 いきなり魔法の原理やらなにやらまで説明すると言うアレですね。そしてあっさり5ページが終了しているという魔のトラップです。 世界設定の説明は楽しいものですが、読んでる側にしてみれば苦痛です。いっぺんに説明されても覚えきれませんし、今知ったばかりの世界にそこまで強い興味は覚えてません。 剣と魔法の世界であれば、剣や魔法があるのだなと印象づけるのが必須であってそれ以上は必要ないでしょう。 伏線を張るぐらいののんびりしたもので充分だと思います。 ただ、「彼女は変態ヒーローだった」とか、「主人公は全ての魔法をかき消すことが出来るのだ」とか、物語の見所的な要素はもったいを付けない方が良いようです。 他にも「女だらけの女学校の子供先生になった」とか、「ツンデレの魔法使いの使い魔になった」とか。
・ノリを掴む この項は必要ないなあ。 持ち味を出そうと言うことです。 文体を弄ったりとか、変にプロローグにこだわって自分らしさが出ないようなら、やめといた方が良いでしょう。 自分らしさを読んで貰う前に読むのを中断される結果になります。 漫才のような掛け合いがウリなのだったら、最初からそれをやれと言うことですね。
・話の流れを掴む この辺はもうセンスというかなんというか。 コツは「疑問を作る」ことでしょうか。 「とりあえず走っておけ」というのは「なぜ走るのか」という疑問を産むためです。 「死体を転がせ」も「どうやって殺されたのか、何が謎なのか」という疑問を産むためです。 そうしてなぜ走っているのかを読んでいくウチに自然と物語の流れを掴む、というわけですね。なんでだろうな疑問を作れば5ページ後も読んで貰えるわけです。メロスは激怒したって奴ですな。
以上です。 駆け足で纏まりもない感じですが、 これを読んで良い序章が書けるようになりたいもんです。 いや、俺が。
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■2006年09月14日(Thu)
屍骸術師と勇者株16
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ノックが聞こえ、薄茶のコートを外套のように羽織った男が応接室に入室してきた。 腰には紅玉の鍔飾りが付いた剣。しつこいようだが、帯剣はなにより警察官の証明である。 オークノート市警強盗殺人課、警部。 「ルイス」 署内では冷静沈着、いついかなるときでも表情筋の一ミクロンとも動かすことはないと称されるルイス・ヴァイン部長刑事は、麦茶を飲んでいたタツマを見つけると相好を崩して手を振った。 「いやいやいや、美少女とフケ面の組み合わせというからもしやと思ったが、やっぱりお前だったか。いやいや、デート中に済まんな」 「ただの休暇中だ」 なんとはなしに窓の外を見る。 エンジン音は聞こえていた。妻兄弟が来たのかと思っていたのだが、庭に停まっている車両はよく見れば警察の車両であった。それも貴重な自動車車両である。 「ルイスだけか。というか、なんでわざわざお前が来るんだ」 金持ちとは言えストラグルは成り上がりの一族、以前のクロナクル家のように政治的な発言力を持っているわけでもない。 「おまえ、俺が金持ちに媚びうるために来たと思ってるだろ」 「違うのか?」 こいつは...という目でルイスが睨み付けてきた。 「ウチの刑事が巻き込まれてるって言うから、わざわざ押っ取り刀で出てきてやったんじゃないか。ここはご迷惑を掛けましたと警部とかそういう殊勝な態度で臨むべきところだろう?」 腕を束ねて、ふんぞり返る。 「ご迷惑をおかけしました」 「ああ」 「で、本音は?」 「お前がメイ女史とデート中だと聞いては見学しないわけにはいくまい」 と、隣で麦茶を飲んでいたメイへと近づき、慇懃に挨拶をした。 「そういうヤツだよ、お前は」 「ね、ちょっと。この美形誰?」 前で珈琲を飲んでいたルーラが目を輝かせて尋ねてきた。 「警部って。この年で管理職なワケ? やだ、玉の輿?」 誰に対してだと思ったが、頷く前にルイスがルーラに微笑んだ。 「あいにくわたしは売約済みですので」 そう言って熱い目線をタツマに送る。 ルーラが一メートルほどのけぞった。不審者を見る目つきで、何故かこちらを凝視する。 「え、なにあんた達そういう関係っとよ?」 「いえいえ、とんでもない。彼にはメイさんという好い人がいますので」 自分で振った冗談を、自分でさらりとかわすルイス。 ふとルーラを見ると、不審者を見る目つきは犯罪者を見るかのような目つきに変わっていた。 「え、なにあんたそういう趣味っとよ?」 「そういう趣味ってなんでしょう」 メイが小首を傾げるのを嘆息しながら、タツマは窓の外を見た。 ルイスに依れば、遅れて援軍が到着するらしいが、彼らを乗せた馬車まだまだ来ないの様子だった。 | | |
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■2006年09月12日(Tue)
屍骸術師と勇者株15
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死体を確認したところで、タツマのやることもなくなった。 メイの方もメイの方で買い取り人を失っている。どうしようもない。 三人は、自然の流れで応接室に戻ることとなった。
応接室へ入ろうとしたところ、扉の向こうに気配を感じる。 タツマは一秒だけ考えた後、その扉を開けた。 身を全部入れたところでルーラ・ループが襲いかかってきたので、左手でルーラが振りかぶるクリスタルの灰皿を受け止め、右手でルーラの顔面を鷲づかみにしてそのまま床板に叩きつけた。 頭を打つ鈍い音に、床板の軋む音が重なる。 一息吐いて禁煙パイポを銜えると、その横をメイと執事長がすり抜けていった。 中でぐるぐる巻きに縛られている証券会社の常務氏を見つけ、何やら会話をはじめる。 ルーラが性懲りもなく起きあがろうとしたので、背中を踏みつけた。 むぎゃあという音がする。声ではない。 「...正当防衛だ、悪く思うな」 「思うわボケっ! 人の頭でダンクかまっしょって、うっちぁバスケットボールかっ!! 女性上位と言う言葉を知らんとよっ!!」 「いや、流石に知らんが...聖典に、こういう教えがある」 「なんね」 「“クリスタルの灰皿で殴りかかられたのなら、アイアンクローで投げ飛ばしなさい”」 「やかましいわっ」 逃げる気力も起きなくなったのか、ルーラ・ループは両手を広げて大の字に寝込んだ。それを見てタツマも床板に座り込む。 「職務質問だ」 「ルーラ・ループ。姓はヒオウギの旅烏。17歳とよ。身長163、体重は秘密。3サイズは上から88・55...」 「聞いてないしあからさまな嘘を吐くな。黙秘は認めるが」 ヒオウギの旅鴉。ヒオウギが何色を示すのかはよく解らないが、鴉なのだから黒だろう。黒と鳥の組み合わせは、記憶が正しければ怪盗を示す姓だった。 「...警察前に名乗るか、普通」 根性は認めるが、警察相手に犯罪者と宣言するのも微妙な話だ。 「ふ、こちとら社会悪を滅す市民の奉仕者。金持ちぃ尻尾振りよー政府の犬にゃ屈しないとよ」 「権威の犬から言わせて貰えば、そういう必要悪気取った馬鹿が確信犯じみた正義を振り回すから、正攻法で世の中を変えようとする奴らまで弾圧されちまっていつまで経っても世の中が良くならないんだがな」 「え、そうなの?」 不思議そうに聞き返すルーラ。 嘆息するタツマ。どうにもやりづらい。 アンバランスなのだ、実力はあるクセにプロが感じさせるような“スレ”がない。 妙な訛りから察するにオノボリなのかとも思うが、それでは姓を立てる風習を知っていることに齟齬が生まれる。 「で、その怪盗の目とやらでどうなんだ。ここの当主とやらは殺されかれないぐらいあくどかったのか?」 横目でソファの方を見る。 常務と執事長とメイは、勇者株の売却について話し合っている様子だった。 まあ、捜査が入れば契約どころではない、話があるならば急いだ方が良いだろう。 「...うちはやってないとよ」 ルーラもそちらの方を見ながら呟く。 「殺人については認めてやらんでもない」 息を吐くように囁く。 「いいから話せ」 「あんた珍しか人とね...」 ルーラ・ループは倒れたままシャンデリアを見上げた。 「殺されて仕方ね〜人なんていないっとよ」 | | |
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■2006年09月10日(Sun)
屍骸術師と勇者株15
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「<蛍灯>」 メイの唱えた汎用術式が、真夜中の蛍のような光球を生み出す。 「ま、魔術士の方で御座いましたか」 先ほどからちょろちょろ付いてきているメイに疑問を持っていた執事長は、そう一言呟いて納得したように顎髭をさすった。 「いやはや、仕事柄魔術士の方を拝見する機会は多いですが、ここまでお若い方は初めてです。さぞかし名のある方でしょうな」 明らかにタツマより丁重な扱いだった。 「いや、こう見えて20代後半なんですよ」 言うがいなや足を踏まれた。 「タツマさん。冗談を言う暇があるなら、少し体を支えていて頂けますか?」 メイはストラップから発した魔術光を手に、穴を覗き込むような体勢をとった。 言われたとおりにタツマは、彼女の腹に腕を回し抱え込むように支える。 「では、落とします」 メイはその光球を無造作に穴へと放り投げた。 人工のトーチは一直線に地表へと落ち進んでいく。それ自体に浮遊性質があるのか、重力に反した等速的な動きである。にしても、 「大丈夫か? どんどん暗くなっていくんだが」 「大丈夫ですよ。地表に付いたら出力を上げるように調整していますから」 淡々とそう告げられ、内心で舌を巻く。普段からかわれては顔を真っ赤にして憤慨する彼女だが、こう言う場面での彼女は大人顔負けの落ち着きがある。 なんとなく、こっちが子供扱いされているようで少ししゃくだったが、まあ、事実その通りではある。 「こんな穴がテーブルの至る所にあるわけか」 「少し違いますな」 執事長が微妙な否定をした。 「確かにオークテーブルには下水や排水用の穴が柱の内部に存在します。ですが、その穴をダストシュートとしているのは...」 そこで執事長は言い淀んだが、大体の察しは付いた。おそらくは、テーブルでも一部の富豪だけだということだろう。 「敷地が広すぎて割り当てられている柱の数本を独占する形になるのですな。そうなりますと、人口密度の都合上いくつかの下水管は必要がないわけでして」 この穴を通る下水管も実際は使われていないのだそうな。道理で匂わないわけである。ちなみに落ちたゴミは、地表側で業者が回収するらしい。 「なぜ地面にゴミを落とす必要があるのでしょう?」 メイが腕にぶら下がったまま、小首を傾げた。 「動くなよ。回収業者を上に呼ぶより下水穴を改造した方がコストが安いんだろうさ」 もっとも、何十年先に黒字になるかわかったものではないが。 「金持ちは50年先の黒字まで見越すって言うからな」 「死んでますね」 一瞬、タツマに対する相槌かと思ったが、そうではなかった。 蛍火が地表まで到達したのである。 不思議な発光だった。どういう仕組みなのかは知らないが、四角柱の内側は全てが白日に晒されたかのように自然な色を見せている。 その一番下で、焦げ茶の布団のような物の上に人が倒れていた。 太ったうつぶせの死体だった。ガウンのような服を来ている。 建物十階分も離れた位置からだったが、タツマにもそれが死体であることは理解できた。 うつぶせの死体は首だけが折れて天上を向いていた。 | | |
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■2006年09月08日(Fri)
屍骸術師と勇者株14
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見晴らしの良いことで知られ得るオークテーブル上層にも、場所によってその景観の善し悪しがある。 中でも最も美しいとされている場所がテーブルの南の縁側であり、ストラグル家の屋敷はその南側に位置する豪奢な建物だった。 海側に面した人工の絶壁。その向こうに見える海と港の壮大なコントラスト。 その全部が南天の太陽に照らされて時間事に色を染め変えていく光景は、海に生まれ海と共に育ったオークの市民でさえも魅了する。 そんな絶景が拝める場所であるテーブルの南端は、当然地価もべらぼうに高い。テーブルの上に住むこと自体が金持ちのステータスであるが、更にその南端部に住むとなえば、これはもう更に二桁はグレードの高い大金持ちであることの証明なのだ。 つまりそんな場所に豪邸を建てるストラング家はとてつもない大金持ちなのである。 ――と、常務さんが、まるで自分がそこに住んでいるかのように自慢してくれたのだったが、あいにくタツマはその大半を聞き流していた。 どのみち肝心の絶景とやらも見る間もない、応接間に転がり込んでは常務さんと縛って気絶したままのルーラを残し、メイと執事長を連れたって庭へと息せき切って急行したのである。 必要があっての暫定処置だったが、人殺しの容疑をかけられた泥棒と同室に閉じこめるというのも気の毒な話だ。 通されたのは裏庭の片隅、喩えるならばゴミ捨て場を派手にぶちこわしたかのような場所だった。 「なんというか、ゴミ捨て場を派手にぶちこわしたかみたいな場所ですね」 「ゴミ捨て場ですので」 そのゴミ捨て場にはぽっかりと見るからに深そうな四角の穴があった。 大人ならギリギリ飛び越えられそうな程度の大きさで、なにやら下水管のようなものがその穴を下っていってる。 「あの下水管みたいなのは」 「下水管です」 まわりに散在する鉄板やらを頭で組み立ててみるに、どうやらこの穴に被せるようにして巨大なゴミ箱が作られていたらしい。 覗いていいですか、と尋ねる前に既にメイが穴を覗いていた。 タツマも、一応断ってから穴を覗く。 「真っ暗ですね」 灯剣を持ってくれば良かったと、また後悔する。 穴は、四方を鉄板のようなもので囲まれていた。 「どこまで続いているのですか?」 「地表までです」 「はあ、」 メイが首を傾げた。 「地面にゴミを投げ落とす習慣が?」 「ダストシュートって奴か」 その割りに、あまり悪臭めいたものはないが。 「あの、わたしが灯りを焚きましょうか」 「ああ頼む」 是否もなかった。 | | |
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■2006年09月07日(Thu)
天上へのモーダルシフト62
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「待ってくれ、おれ、お前に...」 言いかけて言葉を失う。 ルーィが自分を見ていた。 さっきまでふくれっ面をしていたのに、今は苦い笑いで。 困ったような、怒ってるような、自分で気づかないと意味がないと口ごもる母親のような、そんな微苦笑で。 その顔に、ヒュウイはふと目眩に似た既視感を感じ、言葉を失う。
ヒュウイにとってのルーィは、親友だった。唯一、気の置けない隣人だったと言ってもいい。 同年代の男の友人がいないというわけではない。 ただ、気づけばいつもルーィが隣にいて、そして自分とスーベリーアのことを本気で応援してくれるのだった。 まわりはあきらめてとっととルーィとくっつけばいいのになんて茶化したけど、不思議とそんな話にはならなかった。いや、 一度だけ尋ねたのだ。自分が好きなのか、なんて言葉は出なかったけど。 「どうして、いつもいてくれるんだ?」 そんな風な言葉で尋ねた覚えはあった。 そのときルーィは今みたいに少し困ったような笑い方で、 「あんたがスー姉に正真正銘のマジ告白をして、それでもフられたんなら教えてあげる」 と誤魔化したのだった。
――違う。あれは、誤魔化したのではなかったのだ。 ルーィは――待っていてくれてたのだ。だと言うのに... ヒュウイは飲み込んだ言葉のかわりに、腹の底からその言葉を投げ出した。 「待ってろ! いつか、絶対!! そこへ行く!!!」 うつむきかけていたルーィの顔が再び持ち上がる。 なびく碧の髪、その下でルーィはびっくりしたような表情をしていた。 馬鹿だ。なぜ謝ろうなどと考えたのだろうか。 「俺はお前が作ってくれたチャンスを、絶対に、無駄にしないから! そんで、絶対絶対お前の前にまた行くからな!! だからっ、答え用意して待ってぐえ」 叫ぶだけ叫んだヒュウイの首を狭まった空間の裂け目が絞めた。図書館側から見たら生首が空中に植わっているように見えただろう。 頭に血が上る中で、ルーィの目が点になっていた。 くすという笑い声のあと、スーツ姿の美女が指を振った...様な気がした。息も出来ない状況では確認してる余裕もなかった。 息苦しさが限界を迎える寸前、空間の裂け目が少しだけ拡がった。 慌てて首を引っこ抜き、何度を呼吸を繰り返す。 「し、死ぬかと思った...」 などといってる間にも、空間の裂け目はどんどん閉じていた。 気を取り直してヒュウイが裂け目に振り向くと、手の平ほどもなくなった穴の向こうでルーィが腹を抱えて大爆笑していた。 そうして、裂け目は閉じて今度こそヒュウイとルーィは別離した。
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■2006年09月07日(Thu)
楽しい小説書き方1
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小畑先生が銃刀法で捕まってますねえ。 アーミーナイフって聞こえは鋭いけど折りたたみ式の10得ナイフのことですな。 そんなもので捕まえる日本は平和だなあ。良い意味で。 許可なく刃物を持っちゃいかんよ、うん。9得ナイフ(ナイフ抜き)とかどうだろう。
で、小説の書き方なワケですが。 とにもかくにも小説のハウツー本を読むことです。 文芸ナイフでもOKですが、できればプロの小説家が書いたハウツー本を読むといいでしょう。理由はプロの作家が書いてるだけあって読みやすいからです。読みやすいとほら説得力在りますし。つまらない教科書読んだせいで勉強そのものが面白くなくなったなんてこともありますしね。 詳しくはここ参照。シナリオ講座などよりは入門と書いてあるやつがいいですね。久美沙織さんのが面白かったんですが今でも売ってるのかな。若桜さんのもオススメ。 長ったらしくて読む気になれない、内容が多すぎて何を読んだか覚えてないって人も大丈夫。まあ自分のことですが。 こういうのは基本さえ覚えてりゃいいと思うんですよ。現行の小説には少なからず作法というヤツがあって(たとえば「」内の文章は「〜。」で閉じない、三点リーダーは二マス六個「……」等)それを学ぶだけでも充分だと思います。自分も実践したときはおお、なんか小説っぽいぞと思ったものです。 あとはまあ「こんな文章が読みにくい」とか「これだけは書くこと」とか読みやすい文章を書くための最低限の知識だけさらっておけばいいでしょう。 そこから先の文章は参考程度でいいかと思います。 アスレチックみたいなもんで、それを読み終わったらある程度文章が上手くなってるはずです。一番いいのは読み終わった直後に自分の文章を読むことかな。
次回、「読んでもらえる文章編」に続く | | |
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■2006年09月07日(Thu)
メイドスタイル
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 | メイドのメイということで、花鳥さんところの「王女とこりない復讐者」が届いた記念の絵でした。
辺境紳士さんのところのNFP2はまだ届いてないですね...これもメイド漫画だ。 面白いと良いなあ。NFP1はデュープリのクリア順で揉めに揉めて以来デュープリ自体見るのも聞くのも嫌になったという思い出が蘇るので迂闊に読めない罠。
小説書き始めの頃「もっとたくさん小説を読んで文法とか、書き方とかを学んでください」と言われた覚えがあります。 アレ?と思いました。 「おれ結構、小説読んでるよなあ」と。 めちゃくちゃ読んでます。図書館もいっぱい通ってました。 てか、これ以上読むと書く時間がありません。
まあ、ぶっちゃけこの理屈はおかしいのです。 マンガが上手くなりたい人に「もっと漫画を読め」と言ってるようなもので、1000人中999人がこう言うでしょう「そんなんで上手くなるか」と。残り一人はもとから天賦の才を持っている人です。許斐先生のような。
文章を上手くするために小説を読むのはまったく無駄です。 そんなんじゃ絶対、学べません。
皿の上の料理を見たところで調理法が理解できないのと一緒です。 小説を読んだところで「その作者がどういう手順を踏んで、何に気を付けて、どういう工夫を凝らしたのか」なんて解るはずもないし、気づける筈もないのです。 気づけるのならばその人は既に小説の書き方を学んでる人であって、上達というよりは見聞を深めているという言葉が正しく、書き方を学べなんてアドバイスは誰もしないことでしょう。 ともかく、小説が上手くなるための読書というのはおかしな話なわけで、「血をもって血を洗うかのごとし」と夏目漱石も文学書を読んでて文学の神髄なんてわかるか〜みたいな意味で言ってたような言わなかったような。 まあ、向こうは文学論の話ですが。
じゃあ、どうすりゃ上手くなるんじゃと言う話ですが、これも料理と同じで教本読むか教室通うか独学をするかな訳ですが時間もないのでまた次回。 | | |
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■2006年09月06日(Wed)
天上へのモーダルシフト61
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御所ミハルはゴキゲンでそれを見ているのである。 3万年余の永劫を生きる刻の賢者、一度見た者は全て覚えてしまう呪いを背負う彼女の娯楽は、唯一にして普遍の変節を繰り返す個性のページェント――人間ドラマを観劇することなのであった。 掟(というよりは暗黙の了解だが)が無ければ是否ひきこもごもの台詞を乱れ飛ばして欲しいところではあるが、これはこれで趣があるかもしれないなとか考えているのである。 背後でルーィが石材の破片を握りしめ、ヒュウイ君に向かって投げた。 当たる軌道ではなかったが、そこはミハルが気を利かして空間をねじ曲げる。裂け目ごと破片の放物線上へと一瞬で転移したヒュウイ君は、額に石片の直撃を喰らってのけぞった。 叫び声を上げて岩石ごと裂け目に押し戻されていったヒュウイ君だが、すぐに顔だけ飛び出して、 「なにするんだよっ、痛いじゃないか」 どこか遠慮気味の言葉で抗議する。 どうもルーィが犠牲になったことをまだ引きずってる様子で、一方のルーィはその態度が許せない様子だった。 ちなみにミハルにはなぜルーィがそれを許さないのがさっぱりわからない。 ミハルは意図して人間の機微にうとい。推理小説を推理しながら読むタイプと何も考えずに読むタイプにわけるならミハルは後者なのだった。 むろん完全記憶を持つミハルならば少し考えれば答えに行き着いてしまう。だが、それではつまらない。推理小説に限らず、気づかされる楽しさがあってこそ物語は面白いのだから。 もっとも、傍観者を決め込むのは刻の賢者の常癖でもあるのだが。 ルーィが髪をかき上げて整える。 「閉じてください」 と、ミハルにだけ聞こえる声で言うのであった。 「いいの?」 「もう、いいです。あんなヤツ」 物凄く不機嫌そうだった。口をくいっと尖らせているのだ。 閉じろと言われりゃ閉じないでもない。もともと図書室に裂け目があるという状態は非常に不味い。 異世界として維持されている移動空間の存在密度が拡散されるため、下手すればこの世界自体に取り込まれかねない。そうなると、ミハルの司書本来の役目が果たせなくなってしまう。 即座に念じると、空間は再度ゆっくりと狭まっていった。 | | |
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■2006年09月01日(Fri)
熱しやすく冷めやすい
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 | 説明を良く読めば、タイトルロゴだったり特定の絵がメインページへの入り口であることが解るはず、嘘エンターに引っかかるお前はちゃんとサイトの説明を読んでないんで来なくてイイヨという罠。 コミックのファンサイトによくあるのがこのパターン。 正直めんどくさい上に人の信頼を裏切ってるようで腹正しいことこの上ない... | | |
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■2006年08月31日(Thu)
風紀部49
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飛来する岩石を次々に消滅させる桂介のビームサーベル。 「なんだそのへっぴり腰、花火やってるんじゃねえんだぞ」 実際、桂介の太刀さばきはそんな感じで、出来るだけ刃から離れようとしながらしきりに振り回す姿は花火を振り回すガキを連想させた。あるいは感度の悪いリモコンをしきりに連打しまくるおばはん。 「うるせ。ペンライト振り回してるみたいなもんなんだぞ。手返しただけで首落ちかねないっつーに」 「まあ、ライトセーバーもフォースの加護なしには使えないっていうしね」 と、これは武之部コメント。 「だからって、もう少し剣らしく振れっての。見栄え悪ぃぞ」 「うっせうっせうっせ! 重みもない剣でそんな芸当できるヤツがいないっての。どーせ映画だって棒持って撮ってるに違いないぞ」 ため息が漏れた。 「“そ”んなの使うなよ...めんどくせえ」 とたん、ビームサーベルが桂介の手から弾け飛び、光を失い筒に戻る。 桂介の手から離れたため、能力が適用されなくなったのだ。ただの演劇小道具に戻った筒が、桂介の頭をこづいた。 「はい、勝負あり。桂介の負け〜」 別にどういう取り決めで勝敗を定義していたわけでもないが、審判の武之部希生がそう宣言するのだから相馬の負けなのだった。 どのみち、そろそろ次の肉が焼ける時間だ。 もっとも、桂介のみが少し不服そうだったが。 「...てかよイズミ。その力卑怯過ぎじゃないか」 「なわきゃねーよ。デスノートつかえって、デスノート」 「世界観がもたねえよ」 能力者の能力発現は法則の相転移であり、能力の種類に限らず識空間内の世界観を別世界に変質させることによってこれを行う。 二個以上の能力が同時に発現する場合も同様であり、この場合は各者の能力が完全適用される位相に転移を起こしている。このとき、互いの能力が制限される等と言うことはない。イメージとしては世界観が重なる訳だが、それによって能力が相殺されたり干渉を起こしたりということは無いのだ。 また、能力の展開範囲は自分を中心とした極小の認識範囲であり、位相が重なるとその位相差を補完するためにより極小の範囲となる性質がある。 よって多人数を巻き込む能力は、世界観が拡がらないために「もたない」のである。 「まあ、」武之部希生が草場に落ちたビームサーベルを拾った。 微笑みながら、 「卑怯と言えば卑怯なんじゃないかな。桂介が小道具出しても、コウはそれが言葉一つで奪えるわけだし」 実際、吉泉は白鳳高校で最強の存在である。能力などと言う小難しい概念ですらない単純力であるため、弱点がないのだ。 もっとも、なにより実戦経験が段違いということもあるのだが。 んなわけあるか、と幸輔はまた呟いた。 「まあ、言ってることはわからんでもないけどな」 肩をすくめる吉泉。 「確かにそういう一面はある。身も蓋もねえ力持ってるヤツには、どうしようもねえ。念じただけで殺せる力を持ってるやつが相手じゃ、俺だって勝てる見込みはまるでねえ」 コップに入ってきた麦茶が飛んできた。吉泉の手に収まる。 「けどな、それを知ってるだけでも随分違うんもんだ」 飲み干す。 「イズミなら勝てるって言うのか?」 「負けはしねえよ」 相馬の問いに、吉泉は不敵に笑う。 「肝心なのは、だ。そういうヤツとはまともに立ち会うなってことだ」
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PaintBBS Java like a children's Homepage
DiaryCGI [nicky!]
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