徒然ぶちまけ日記

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2006年12月30日(Sat) 
 第二種大規模小売艦2300級「ピーシフル・テンペスト」
 嵐の前に“静けさ”の名を冠す大規模航空艦がカトルニカ北部の上空に差し掛かる。
 透明チューブ状の搬入通路は店をぐるりと囲むように設置されている。透明だからもちろん外の光景はよく見てとれる。
 通路から見える高度2000の空は、いつものように遮る物もない雲の海...
――というわけには行かなかった。
 牛乳パックを600本ぐらい積んだコンテナ(やたら重い)を引っ張りながら、レンは天空に伸びる塔を見上げる。
 「この店、空飛んでたよな?」と思わず自分に尋ねるのも無理はない話である。
 なぜなら、その塔はまだまだ上に伸びていたからだ。
 水平線・地平線なんて言葉はあるが、たとえるならその塔は空の地平へと伸びて先が見えない。天平線とでも言うべきか。
 ここが地面だったとして、ここから伸びていたとしてもありえない高さだというのに、この船の下2000mにはまだ塔が根を張っているのだ。
 「この店、空飛んでるよな?」だんだん不安になってくる。停泊日は明日のハズである。
 まあ、疑問に思うまでもなく、駐車場エリアには航空中のランプが点灯していて、いつものただ乗り複葉機が停船しているのだが。
「ん、どうした? レン」
 日配(デイリーフーズ)部門チーフのキノシタさんが後ろでレンと同じコンテナを押している。
 レンが立ち止まったので動けないのだった。
 それには答えず、レンは塔を見上げた。
 見上げることが、答えになる気がしたからだ。
「ああ、レンはカトルニカ、初めてか」
「そりゃまあ、半年前からのバイトですし」
 一度立ち止まったせいで勢いを無くしたか、キノシタさんも一息ついて空を見上げる。酸素タバコを口にくわえ、牛乳のケースの数を数えはじめる。
 あと5ケースぐらいいるかと呟くキノシタさんに同意しながら、レンはふと耳を傾ける。
「ん、どうした」
「いや、今声が聞こえたような」
「この空でか?」
 あいかわらず、航空中である。
 外気遮断の上、圧力の効いた搬入通路。ましてや、メインエンジンのいびきにも似た轟音が響く中である。外の音なんて聞こえるはずがない。
「この塔って、なんのために立てられたんでしょうね」
 三つ編みを肩に掛けて、レンは口を半開きにして呟いた。
 酸素タバコを噛んで、キノシタさんは「さぁなあ」と呟き返すのだった。
「ただ、この塔は神様に会うために立てられたらしい」
「神様?」
 商売がら、レンたちは様々な神を知っている。
 豚を嫌う神がいれば、鳥を好む神もいる。リンゴを罪の象徴と言う神もいれば、アボガドをエリクサーと称える神もいる。それらを知っておくことは、大規模な売れ筋・死に筋を知ることでもあるのだ。
 が、カトルニカに神がいるとは聞いたことがない。
 カトルニカが信じるのはただ一つ――英雄だけだったはずだ。
「いやまあ、お前の方がそういうの詳しいんだろうけど...なんでも大昔にはいたって話でなあ。にっちもさっちもいかなくなって月に逃げたなんて話が」
 詳しいだろうと言うキノシタさんの方がよっぽど詳しい。
 まあ、レンの知識は所詮書物の知識である。
 現地の人の昔語りを聞く機会のあるキノシタさんの方が、下手な学者より詳しいのは当たり前なのだ。
「その神様を追いかけに月に?」
「いや、神様は赤道月――雌月とか言ったか。そっちの方にいるらしい」
 ...赤道月は赤道側にある月状の天体である。
 地域によって一般の月と分けたり同一視したりするのだが、カトルニカではどちらとも神聖な存在として信仰されているのだそうだ。
「まあ、月下大陸(カトルニカ)って言うぐらいだからなぁ」
「遠い、ですよね?」
 赤道上で見かけ静止している月である。北半球のカトルニカに建つこの塔ではどれだけがんばっても赤道月へは行けないだろう。
「そう、それだ」
「なんですか」
「そこが面白かったんだよ。なんだっけな」
 忘れてるのに面白いもあったものではない。
「いやまあ、面白かったんだ。待ってろ今思い出すから」
「そう言われてキノシタさんの話が面白かった試しはないのである」
「いやおい声に出すなよ。せめて心の中で呟けよ」
 酸素タバコを必死に吸って、思い出そうとするキノシタさん。頭がすっきりして脳が回ったのか、ああと手を打った。
「月の船だ」
「月の船?」
 予想外にメルヘンな語感が出て、レンは少しのけぞった。
「いや、だから普通の月の方は年一回ぐらいはこの塔の上に来るだろ」
「そうだったかな」
 月の運行なんて覚えていやしない。が、まあ確かにそういうこともありそうだ。
「だからはじめは普通の月の方に行って、その月が神様の月の方に重なった時に移動すれば...みたいな話になったんだよ」
「んな、乗り換え電車じゃないんだから...」

■2006年12月29日(Fri)  キリノ
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BambooBlade 4巻購入
ついに第五の戦士登場ですね
まあ自分はキリノが好きですが

■2006年12月25日(Mon)  無題
 夜宮吹雪が特に親友と思うのが今机を囲んでいる四人である。
 TakeBack's部長:雪路亜里抄、
 同役員:長谷川千里、
 同役員:朝倉みずの
 そして風紀部部長:松方風紀である。
 つきあいとしては中学時代からの友人である雪路が一番長く、例の事件で知り合った風紀が一番短い。千里とみずのは千里が一年の時の同級生でみずのが千里の親友だったのだ。
 あまり関係ないが、彼女らがTakeBack'sに入ったと知ったときは少し驚いたものだ。関係ないな、これ。
 ちなみに、吹雪が4人に対して持っている印象は順に王子様、小動物、保護者、ヒーローである。ナウいRPGならそういう編成のパーティがありそうだった。
 3−0教室の机をお弁当シフトで4つ並べて、自分を上座に4人が座っている。
 特になんでもない、いつものお弁当タイム。
 教室の隅っこの方では刻乃華姉妹(印象:助さんと格さん)が黙々とサンドイッチを食べていたりする。彼女たちは自分の輪に加わることはないのだ。というかどれだけお願いしても加わってくれないのだ。
 二人曰く「ご学友との談笑のひとときをわたしたちめごときが〜」云々。
 気を遣っているのだろうけど、一緒に話した方が絶対盛り上がると思う。
 周辺環境の説明が終わったところで、話は始まる。

「あ、今日ね」
 吹雪はソーセージを食べ終えた口で呟いた。
「幸輔が長...じゃなくて卯月先輩に会ったんだって。長月先輩の家に向かう途中だったそうなんだけど」
 おおっ、全員が食付いた。
「なんだ、もう我慢できなくなったのか」と、亜里抄。
「亜里抄、発想が親父入ってる」みずの
「ななな」風紀
「ううう」千里
 後ろの二人はなにがなにやら。
 籍入れたなんて言ったら卒倒するんだろうな。
「それで、卯月先輩はなにをしに帰ってきたの?」
話の続きに一番興味なさそうなみずのが促してくれた。
 ありがたくて惚れそうになりながら、
「ええとね」
 吹雪は、少しだけ間をおいてから、麦茶を飲んだ。
「娘が出来たって」
 3秒後、千里と風紀が卒倒した。

■2006年12月25日(Mon)  この辺で徒然
イッコのガンの垂れ方が酷かったので修正しました。

小説の方ですが、恐らく付いて来れてる人はいないでしょう。
自分自信どんな話書いてたかの確認したくなったので、クロスオーバーしまくってます。
汎用術式なんて設定、久々に思い出したよ。


下は戦うメイドさん
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■2006年12月24日(Sun)  5巻
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 世間では最終回との噂ですが、自分の予想ではあらたなニューメンバーを二人迎えて続・七人の武器屋がはじまると予想。

 イッコの服装を見るたびにウイングマンのあおいさんを思い出したりしてましたが、今回のはだんだら模様。おおカッコイイ。一番変化があったような。
 BSGが捻れてますが気にしない。

 挿絵はブラムローズさんとジャン&マーガスの絵がツボ。
 まあ、かゆいところに手が届いている挿絵が好きなだけですが。

■2006年12月24日(Sun)  無題
 一日後である。

 燃えるテント。燃える食料。燃える兵士達。

 六銃が一人、幼いリグラ・ル=ドゥは自分の死を悟る。
 英雄にして貴族の少年だったリグラ。
 彼は臆病で、幼すぎて、あまりにもモノを知らなさすぎた。
 魔獣に屋敷を襲撃され、父が魔獣と化し、その父が母と使用人達を一人また一人とくびり殺し、殺される順番が回って来た妹が発狂して、それを通り越して魔属へと転生し、父を捩り殺し...そして残された自分が英雄属への契約を行った。
 彼は魔術英雄(*)だった。その魔術は逃げた妹を追いかけて、自らの手で葬るために鍛えられた。
 魔属と成り果てた妹を、せめて兄である自分が葬ってやらねば、と。

 臆病なリグラはその感情が嘘だということに気づけなかった。

 死を呼ぶ者の名は、四天王の一、幻臣デジャヴ。
 その正体は魔属でも英雄属でもない、人にして魔女の四天王である。
 彼女は本来、補給路を攻めるというような無意味な仕事はしない。
 そも魔属が本当に敵と認めているのは英雄属だけだった。結界術という対抗策も、あまり効果を発揮しているとは言えない。人が群れようと補給をしようと、そんなモノにはなんの感心もなかったのだ。
 だというのに、魔女は魔獣・屍骸兵(ネクロウォーリア)たちを率いて補給路を叩き焼き払おうとしている。英雄属であるリグラには目もくれずに、だ。

「やめろよ...殺すなら、ボクだけ殺せよ」
 先端がハンマーの形をした杖を掲げて、リグラは金の瞳から涙を流していた。
 魔術は既に封じられていた。
 兵装は穢され補助回路(*2)も破壊されていた。
 黒衣の魔女は英雄属であるリグラ以上の魔術の使い手だった。
「やめろよ、なあ。やめてくれよ...」
 呪文を唱える。補助回路を無くし、杖だけとなったリグラは全ての回路形成を自分で賄う必要がある。
「<汎用術式(スクリプト)―炎礫(ファイアブラスト)>」
「<短縮術式(アプリケート)―虎火渡(トラノヒワタシ)>」
 もちろん、目の前の魔女はそんな暇を与えてはくれなかった。
 組み上げられた青い念動力回路が、魔女の指先一つで破壊され霧散する。
「その言葉はおまえに相応しい。リグラ、おまえはもう戦う意味を無くしたのでしょう」

 妹を自らの手で血祭りに上げたとき、リグラは自分がただ怯えていたことを知った。
 いつか妹が自分を殺しに来るのじゃないかと。
 魔属の妹を持つ自分を、人々は許さないのじゃないかと。
 だから、強くなるしかなかったのだ。
 臆病では強くなれないから、強くなる理由までもを取り繕ったのだ。
 そして...強くなると決めた理由を失ったとき、ようやく気づいたのだ。
 自分がただの卑怯で利己的な臆病者だったと言うことに。

「そんなの、わかってるさ」
 唱える、崩れる、唱える、崩れる。

 彼はもう、戦えないでいた。
 人々に落胆されようとも、一線を退いて、兵站線を守護する程度にしか(補給が必要のない英雄の戦いでは兵站なんて意味が無いのだが)それぐらいしかできなくなっていた。
 もう終わったのだ。
 今やっているのは、ただの足掻き。
 生きるために足掻く、英雄属の本能。

「なぜ足掻く。もう生きたくないのだろう。家族の待つ土寝床へと還りたいのであろう」
「そうだね。本当にそうだ...」

 ただ、それは許されないのだ。
 本能が、自らの自滅に否と唱える。

「僕はここまでに一人じゃなかった。部下が引いた血の道を、友に押された背中に任せて、師の屍を踏んで歩いてきたんだ。だから、生きなければならない。最後まで、足掻かないといけない。死ぬために死んではいけない」

 それは義理だった。
 サリアを殺すことを許し、助けてくれた、仲間達のため。人のために。

「なあ、あんたもそうだろう。デジャブ。死ねないんだろう...」
「なにを」
 魔女の灰色の瞳が揺らぐ。
「わかるさ。だってあなたはまったくボクと同じ顔じゃないか」
 懐から、翠玉を取り出す。

 ただひとつ、違うことがあるならば。
 魔女は孤独で、ボクはひとりではなかった。
 だから、

「燦含(れんがん)――奇石(きせき)!?」
「ご名答。この石には、100以上の妨害術式とあるひとつの魔術が組み込まれている、あなたなら解るだろう。あなたもまた、これを願っているんだから」
 翠玉が輝きを帯びていく。
「吸え、天然自然の魔術よ。ボクの魔力のことごとくを喰らい、叫べ」
「自爆術式――」
「ボクとあなたに違うものがあるとすれば、それはボクには仲間がいると言うことだ。だから、ボクがここでこれを使うことにも意味がある。生きるために死ぬことが出来る。
 さあ、ボクは魔力を込めた。あなたなら、防ぐことが出来るだろう。今から全力を尽くしたなら、の話だが」
 言い終わる前に。魔女は対抗呪文を幾重にも廻らせはじめる。
 部下の屍骸と魔獣には撤退を命令。
 そう、それでいい。
「そうだ、あなたはここで死ぬ必要はない。賢者にあうことだ。あいつなら、あなたを全部打ち負かして、なにもかも――助けてくれるだろう。だから、そのときまで生きろ」
 燦含奇石が、自分も魔力を際限なく吸い赤く輝く。
 破滅の光。
「馬鹿な、こんなことに意味が――」
「意味ならあるさ、だからあなたもここを襲ったんだ」
 もうすぐだ、もうすぐ兵站が意味を為す。
 人より頭が優れるだけの、奇人級(クランクランク)でも最弱の魔術英雄などという言葉も消え去るだろう。
「ボクは死ぬ」
「卑怯だ! こんな、こんな勝ち方! わたしは認めない!!」
「勝ってなんていないさ。英雄属は、死して家族と一緒に寝るなんてことはない。人精霊として永久に束縛され生きるのだから」
 魔女の瞳に深い悲壮の色が映る。

 リグラは微笑んだ。
「その瞳で充分だ。ボクの役割は終わった――」
 
 そこでリグラの意識は途絶えた。
 途絶えても、燦含奇石が勝手に魔女とその軍勢を破壊してくれるはずだった。
 死にまみれた昔をその一瞬で振り返る。
 昔、あの屋敷で幼きリグラを救った勇者。
 彼に別れを告げられなかったのが、少しだけ残念だった。

(六銃忌憚2)

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「おのれ、おのれおのれおのれ...」
 女は呪っていた。
 自分の生き様に、少年に、燦含奇石に。
 そして運命に。
 術を編み続ける、少年を守る術式ではない。
 自分と配下を守るだけの術式。
 それが腹立たしくて、灰色の瞳から涙を流す。
 あと一時間もあれば、杖に記憶された短縮術式の全てを消し去って、あの燦含奇石を無力化する術も編める、それを知っている自分の中途半端な力量を呪った。
 今、目の前で死のうとしているわたしを生かすことが出来ないでいる。
 もう生きたくない、けれど死ねない。
 だが今なら、意味があるから...死ぬことが出来る。
 それは彼女自身の願いだった。許されない願いだった。
「卑怯だ...死んで何が護れる!! そんなの、許される訳が...ないだろう!!」
「まったくその通りだな」
 その一言と共に、その少年は現れた。
 金髪・金目の少年。
 青い光を携えて二人の間に立つ。
「――貴様は」
「あーたぶん違う違うから。卯月...じゃないや長月先輩のことなんだろうけど」
 と、ぼやいてから、魔女に語りかける。
「そんなことより、今の言葉。大賛成だね。死んで花実が咲くものか。自爆なんてナンセンスだ」
 茶目っ気を見せながらそんなことを言う。
「だいたい自爆なんてマルマインぐらいしか有効だった試しがないっつーのに。まあ、そりゃいいけど」
「ふざけるな――何をしに来た! カイ!!」
「だから違うって。まあ、お困りの様子? だから」
 と、上を指さす。だった。
「おばあちゃんが言ってなかったか? 困ったときは空を見上げろってな」
「空...」
 デジャビュはつられて見上げた。不思議とそうしてしまっていた。
 空、そしてその上に...昼でもそこに見えるその天体は。
「――まさか、成功したのか!?」
「四天王なんだから、そこは失敗って言うところだろうに。まあいいけど、ほら」
 燦含奇石が暴虐的な力を放出している中、少年は気絶したまま立っているリグラの手から杖を奪う。先端がハンマーの形をした杖だった。
 それを魔女に投げ渡す。
「終わったら、ここに置いておけよ。それがないとベストエンドにならないんだから」
「六銃の――杖、まさかお前、これをわたしに使えというのか」
「まあ、お前の杖じゃIDが登録されてないだろうし。てか、急げよ。そんな魔術唱えてる場合じゃないだろ」
 言いつつ、少年は左手から金色の粒子を噴出させ、投げ放った。
 それだけで、魔女の術式が霧散した。
「なっ」
「さぁ、これでもう、乾坤一擲の伸るか反るかだ」
 ふひゃひゃと笑う。
 その通りだった。いくら汎用術式とは言え、今からでは防御魔術は組み上げられない。
「このっ――愚か者めっ! 呪われてしまえっ」
 大爆笑の中、魔女は【ハンマー】を手にする。
 伸るしかなかった。
「短縮術式・汎用術式総破棄、それから...これか、この術で交信するのか」
「時間がねえ、俺に続いて唱えろ」

『万物の理を体現する、我は世界の杖也!』

 呪文が流れる。

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 そして、リグラは再び目を覚ます。
「ボクは――生きているのか。なぜ...」
「燦含奇石を破壊した。おまえの術は不発だ」
 黒衣の魔女が倒れるリグラの目の前に立っていた。
「破壊って...そんな術を詰め込むような容量と時間がどこに――」
「おまえ達の“娘”に感謝するんだな」
「娘――そうか、成功したのか」
 その言葉で、全てを悟り、リグラは月を見上げた。
「失敗だ」
 四天王幻臣デジャヴ=リン・ネイザーリアは、同じ月を見上げて呟いた。


 この時より、勇気軍の戦力が大幅に強化される。
 一般兵が、まるで魔術英雄であるかのような魔術を使い始めたからだった。
 それをいち早く察知し、幻臣が今まで歯牙にも掛けなかった兵站を叩こうとしたこと、勇者不在の中、命を賭してそれを防いだ英雄がいたことは、後にまで語り継がれる事件であった。
 尚、歴史上リグラはこの防衛戦で死亡したことになっている。

「勇者は【ハンマー】を手に入れた。袋に入れますか?」

(?2 終わり)


*魔術英雄:頭脳強化に特化した英雄 その為、他の能力は一般人と変わらない
*2補助回路:汎用術式の(あらかじめいくつかの念動力回路をパーツ分けした術式)の補助パーツ部分。
 補助回路は本来杖にまとめて組み込んであるものだが、中でも汎用性の低い術式はサブ装備化して持っていることが多い。
 この時代、術を検索&杖に転送して使用するということができなかったため、どうしてもこのような宝石じゃらじゃらの成金のような魔術士が多かった。
 なお、汎用術式自体は短縮術式と合わせて即効性が高いため、後の世にも残っている。

■2006年12月23日(Sat)  無題
僅か数週間だけだったが、魔術の大陸の最南端が戦場となったこともあった。
 本来、南の地方は魔属の支配が緩い。
 とくに最南端ともなれば、アーガスライオアークと同じく戦争が起っていることすら知らない人間もいる、はずだった。
 その最南端の戦場の近くの港町。
 そこには戦いにあぶれた魔属・魔獣と、避難勧告が来ていたはずだがそれぞれの理由で残った男達とが戦っていた。
 もっとも、戦いと呼べるかどうかはかなりあやしい。
 一方的すぎるからだ。
 この時期、一般人はおろか戦士でさえ魔属・魔獣と戦う術がない。
 魔属は魔術にも似た力を詠唱もなく使い、魔獣はただの凶暴な肉食獣であったがそれ故に強く、また傷を受けても無限に回復した。
 戦いは一方的だった。
 たった一人の人間に魔属の群れは全滅していた。
 魔属は意志を放つよりも速く一撃で、魔獣は復活する暇さえなく微塵に切り捨てられていたのだ。
 逃げ遅れた、あるいは逃げる場所もなく残った港の男達は、あっけにとられてそれを見ていた。彼らは今日ここで戦い、のたれ死ぬ筈だった人間である。
「バカナ...」
 ひとりだけになった魔属がうわごとのように呟いている。
この魔属は兵力の補充にやって来た斥候だった。
「...ナゼ貴様ミタイナノガココニ残ッテイル。貴様等勇気軍ハ、アノ塔二全テノ兵力ヲ集タハズダ」
 切り捨てた人間は答えなかった。
 彼は体の全てをすっぽりと外套にくるんでいた。
 表情すらもフードに隠れて読めない。
 体格は船乗りか大工のようにがっちりとしていたが男か女すらも解らない。
 見えているのは刀を握る手に巻かれているバンダナのみだった。
 と、
「ンなこと言われても、オレ勇気軍じゃネーモノ」
 妙にひょうきんで甲高い声がした。間違いなく女の声だ。あまりにも場違いな声に魔属を含む全員があっけにとられる。
「勇気軍デハナイダト? ソノ強サデカ...ナラ貴様ハ魔属トイウコトカ」
 港に残った男衆が目を見開いて悲鳴を上げた。
「野良魔属でも野良英雄でもないっての。ヤレヤレ、これぐらいで驚くなんて魔属も質が落ちたもんだね〜。この分じゃ100人はつれてこないとオレ倒せないかもよ」
 と、外套の女はナゼか慌てた様子で刀を地面に叩きつけた。
「いたイタタ。ワカッタワカッタから。ゴホン、」
「オレを倒したければ魔属の1000体は...」
 もう一回刀を叩きつける。
「いたイタイッテ。え、違うの? ええと...生憎、こっちは勇気軍になんて入る義理も興味もないもんでね」
 女の声はそのままだったが、低音のボーイッシュな言い方に変わる。
「そもそも、亡命する予定だったんだ。唯一海の外と国交がある街と聞いて来てみたが、なんの巡り合わせか港はがらっがら。聞けば、少し向こうに新しく建ったとか言う塔をめぐって人と魔属が総出で喧嘩してるって言うじゃねえか。ったく、つくづく塔と戦争に邪魔される...」
 と、いつのまに集ったのか空より猛禽型の魔獣が一個小隊、あらわれて「彼女」を襲撃する。今度こそ駄目だと、男衆は悲鳴を上げた。
 目を疑うようなことが起こった。
 彼女は密集する猛禽魔獣たちの隙間に入り込むように移動し、たったそれだけで全ての攻撃をかわしていたのだ。無造作に刀を振るうとそれで一体が崩れ落ち、ただの鷹の屍骸に戻っていく。
 残りの無傷な魔獣が再度攻撃を仕掛けるが、同じ事だった。攻撃の隙間に入り込まれ、無造作に刀を振るう。素人目にも剣士の太刀筋ではなかったが、それだけで魔獣は事切れていった。
 残り2体になったところで魔属がうめき声を上げた。
「コ、コウナレバ我ガ原始転成...」
「させるわけないっしょ」
 魔獣2体の隙間をかいくぐり、彼女は魔属の眼前に逼迫していた。
 そして、次の瞬間には縦一文字に魔属を両断。刀身が白い光を称えて輝く。
「運命まで悉く、切れて去れ――異界の者よ」
「グ...消エ去ル...コノ俺様ガ...ダガ」
 叫声。魔属の断末魔。それは同族を呼び寄せる復讐の誓いでもある。
 一声で、周囲を占める闇の気配が濃くなる。
「げ」
「ク...クク。オ望ミ通リ1000ノ魔属ダ。タオシテミセロ」
「ええい、冗談のわからん奴メ」
 有象無象が集まりはじめる。
 彼女は、逃げることなくその様子を見つめる。
 と、残っていた男衆が彼女の側に集まり叫ぶ、
「お、おめさっ何してるんだよ!!」
「ん、あ〜ゴメン。余計な危険に巻き込んじゃって。なんとかして守るからさ」
「そんなことじゃねえよ!」
 どう猛な気配が、確かに集まってきている。
 空気自体が圧迫されているかのように、それが全員に感じ取れる。
 そんなだというのに。
「なんでそんなに強いのに、塔に行かないんだよ!」
 無精髭のおっさんが叫ぶ。
「そうじゃ、わしらなんてどうでもいいから、今すぐ行ってくだされ!!」
 老人が懇願する。
「勇気軍を助けて、おねーちゃん」
 鉢巻きを巻いた子供がマントにしがみついた。
 彼女は...押し黙っていた。軽薄な声も返ってこない。
 魔属の群れは、もう、肉眼でも見えた。
 彼女は、しがみつく子供を振り払い、その群れの中へと歩き出す。
「あ〜ぁ。怒っちゃった。もうミーはシラネ」
 そんなひとりごとを呟く。 
 後ろから、何事か歓声が届く。
逃げろ、俺達が血路を開くから。
 銛を握り、追いかけてくる男もいた。
「ヤレヤレ...ついてきても邪魔なだけなのにサ。いっそ足の腱でも切っておくカイ?」
 などと吐いたそのときだった。
 南の地平の向こう――そこに例の塔とやらが建っている。
 港町からでも微かに見えた。
 その塔が。

 飛んだ。

 凄まじい轟音。塔の尻が火を噴いてどんどんと空へと昇っていく。
「おお...何あれ。塔が飛んでるよ。いや、その手があったかじゃなくてさ」
 火を噴いた塔の衝撃波が、風となり、港町に吹き付けた。
 圧迫していた魔属の気配がそれで消えた。
 気づけば、魔属たちは一斉に北の空へと飛び去っている。空に、渡り鳥の群れのように雄大な一列の線。不覚にも感動しそうな光景ではある。
 撤退である。
 後ろでは、ばんざーいばんざーいという声。
 港町の男衆が男泣きに泣いていた。
「ってことはなにカ。あの塔を空に飛ばすノに人も魔属も上を下への大騒ぎだったってことカ...」
 呆れ返ったかのようなひとりごと。それに合わせて彼女は首を傾げて肩をすくめた。
Replay
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■2006年12月22日(Fri)  無題
 時の果て、と呼ばれる場所がある。
 ありとあらゆる時間と法則が大河のように流れ連続していく。
 そんなところだった。

 流れる世界に浮島が一つ。大きさ的にはカメハウスぐらい。
 その浮島もまた、どんぶらと流されている。
 淡水を突き破ってトビウオが撥ねた。
 島を飛び越えるように銀の弧を描く。
 トールが息を吸った。
「Chant...StoneBlast!」
 島から浮き上がった石のつぶてが、トビウオを余さず打ち落とす。
「なんか...どんどん越されていってるよなあ」
 紙切れより重さのない刀で素振りを繰り返しながら、カイは落ちたトビウオの冥福を祈った。今夜はトビウオ料理だ。
「そうでもないさ。何一つ進歩してないよ」
 僅か数ヶ月の修行で魔術を使いこなしておいて、そんなことを言うトール。
 腰程まである青く輝く杖を見つめ、溜め息。
「うわ、いやみくせえ」
「だから違うって。キミは興味ないから知らないだろうけど、魔術って奴はもの凄く勉強しないと使えないんだよ。キミと同じ孤児生まれのボクが、ろくに本すらなくて、自分の国の文字を読むので精一杯だったボクが、たった数ヶ月で魔術を使えるわけないじゃないか」
 口の端を曲げ、自虐的に笑うトール。
「凄いのはこの杖さ」
「杖?」
 なりゆきでカイの修行についてきたトールは、修行初日に古ぼけた杖を手渡されていた。木の枝の頭に宝玉をくっつけた、絵本の魔法使いじみた杖である。
「この嵐の前に(ティルストルム)だったっけ。この杖にはね、過去に世界で行使されたありとあらゆる魔術が記憶されているんだ」
 杖を杖のようにしてもたれかかり、トールは宝玉の部分をペンペンと叩いた。
「だから、僕自身は魔力を流すだけなのさ。成長なんてこれっぽっちもしてない」
「え、ちょっと待て」
 なにかとんでもないことを聞いたような気がして、カイは聞き直す。
「つまりお前は、その杖持ってこの魔術を使いたいとか思っただけでどんな術も使えるってことか?」
「そういうことだね。使いたい魔法の名前を把握してないとだめだけど」
 島の上に置かれたテーブルをちらりと見る。
 読書の合間に呼んでいたライトノベルだった。
「まあ、魔術の百科事典みたいなものだよ」
 ぼやくトール。
「そいつは、すげえ...よな? なんで憂鬱になってんだよ」
「なるさそりゃ。この杖のおかげで、ボクはろくに魔術も使えないくせに魔術の種類だけはやたら知ってるダメ人間にならざるを得なくなった。最悪だ」
 何が最悪なのかはカイにはさっぱりだったが、百科事典の存在はトールの美学に反することらしかった。
「魔術の勉強もすれば...ってワケにはいかないんだな?」
「そんな余裕はないし、この杖を受け取った以上それは許されないさ。1000の魔法を覚えても使いこなせなきゃ意味が無い。武器を作る必要が無くなったのなら、素振りの一振りでも多くやるべきだろ?」
 そう問いかけるトールの目が、一瞬だけカイが手に持つ剣を見ていた。すぐに目線を逸らしたが。
 重さのない剣を振る修練を積むことが、今後のカイに取っては重要なことなのだと教えられ、カイは疑いもせずにこの剣を振っている。
 降り続けて数ヶ月だ。おそらくもう、普通の剣を持って戦うことは出来ないだろう。カイが子供の頃に夢見ていた竜を狩る剣士には、もう成れないのだ。
 自分に付き合ってくれているのかもしれないな、とカイは皮肉屋の友人を見て自惚れた。
「やっぱりすげえよ。その杖さえあればすっげえ魔術士のすっげえ術だって使えるんだろ? しかも難しいこととか考えないでさ」
「瞬発魔力の問題もあるから使えない術もあるし、しかもの方がよっぽど価値があるんだけど...まあそうだね。正直、この杖があと1000本もあれば、今すぐにでも魔王の城を攻め落とせるだろうさ」
 濁った眼鏡の奥で、遠い目をするトール。
「1000もいるのかよ...」
「まあ所詮、個人レベルだからね。一人がちょっと強くても戦況はひっくり返らない。いま僕らがやってる事とは矛盾するけど、それも事実さ」
 彼はこのころより軍略の勉強も始めている。
 魔術の勉強が出来ない理由のもう一つがこれだった。
「ん? じゃあさ、その杖を複製して魔術士に配るとか」
「アイデアはいいんだけどねえ...」
 口ぶりからして試したことがあるのだろう。
 そしてまあ、なんらかの理由で駄目だったのだろう。
「じゃあいっそ、魔術士の使う杖全部にそういう機能を与えるとか」
「容量が足りないだろうねぇ。噂に聞く倭国の至宝とかなら...」
「倭国か...あそこの姫はすごい美人だって話だけど」
「...なんでちょっと嫌そうなのさ」

 ちなみに。

 このマンチキンなやりとりこそが、後の「人類と魔族による生存闘争」 において人類を逆転勝利へと導く最後の決定打となるのだが...この時の彼らがそれを知る由はどこにもない。

■2006年12月21日(Thu)  無題
「オーヴァゼアへ?」
「なんだそのおーばぜあとは」
 新庄さんのような斜め口調で、師匠は聞き返す。
「あっちの世界――命名、吹雪ちゃん」
「はん、あほらしい。そのまんまじゃないか」
 カレースープを啜りながら、師匠は刀の鍔を戒に投げ渡す。
 誰の何かは分かっていたので、戒もそのまま受け取る。
「吹雪ちゃん元気かな。もう、10ヶ月近くあってないのか」
「かなり大変だそうですよ」
「そういや生徒会長やってたんだっけか」
 あのアクの強い三年部長ズを纏めるのは苦労しそうではある。まあ、吉泉が適当にフォローすることだろうが。
「そっちのフォローは高田に任せてある。今はお前の娘の話だ」
「まあ」
 カレースープのセロリを囓っていた比沙が、のんびりした声で驚いた。
「戒、隠し子が居たんですか」
「話がものすげー飛んで躍ったなあ、今」
 苦笑しつつ、戒は空を指さす。
「飛んだついでに月の話をしよう。以前も言った気がするけど、オーヴァゼアの月は二つあってだな。ひとつは色も形も満ち欠けもなにもかもこっちの世界と同じ月。もうひとつは月より見た目も実際の大きさも小さな、色は同じだけどこっちはずっと真南にあって一日で満ち足り欠けたりする、そんな月。昔から夫婦関係に見立てて、大きい方を雄月、小さい方を雌月と呼んでいる」
 セロリを飲み込んでから、比沙が口を開く。
「巨大な静止衛星と推定できますね。戒の元いた大陸が北半球側だとしたら、ですが」
「はん、みたいもなにも」
 師匠がセロリを受け皿に避けながら鼻で笑う。
「静止衛星その物だ。本来の静止軌道高度よりはずっと上にあるがな」
 満ち欠けする上に肉眼で確認できると言うことは、それなりに巨大で遠く離れた場所にあるとうことである。どちらにしろ静止軌道程度の距離ではありえない。
 まあ、それはともかく今の戒は「静止衛星」などと近代な言葉の意味もしっかり理解していたので、比沙と師匠の会話にもついていける。
 戸惑うこともなく、それを少し嬉しく思いながら、
「その雌月に、俺――というか俺達は娘を打ち上げたんだ」

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 位置エネルギーを解放しながら、ペットボトル型のロケットが月を目指す。
 四つの制御翼からは呪いを媒介に新庄ハバキが長年ため込んだ推進力を惜しげもなく吐き出されていた。
 重力の束縛を逃れて雌月に向かうには推力が足りなかったが、別に問題はない。
 そもそも本当に月に行くわけではないのだから。
 
 静止軌道――こっちの世界では多くの通信放送衛星がすし詰めになっている軌道上、にそれはある。
 それは、地球の中心と月を結ぶ線の間にあった。
 月を見れば、いつでもそこに娘がいるのだと解るように。

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「月の女神?」
 パイポをしがみながら胡散臭げに聞き返す。
 なみはや荘の屋上で満月二つを見上げていると、いきなりメイがそんなことを言ってきたのだった。
「ええ、二極の月同盟とかサカカグヤ愛好会とかが有名ですけど」
 ちなみに前者は過激派のカルト集団、後者はフィクショニアンの集いである。確かに共通して月を神聖なものとして崇めているが、
「関係在るのか?」
「共に魔術士が開祖ですね」
 なるほど。つまるところ、月は魔術士――存在自体がともすれば信仰対象になりかねない彼らが信仰するほどに、重要な存在と言うことらしい。
「しかしまたなんだって、月なんて」
 タツマの印象では魔術士は超現実的な人間の集まりである。
 魔術とは演算と記述の世界である。
 全ての現象は念動力回路に描かれた式によって収斂され、その枠からけして逃れることはできない。どこまでも愚直に、一行一文字の間違いすらもなく。法則に則り、正確に正格に書き記さなければ願った結果は得られないのだ。
 等という講義を警察学校時代に(あとナエさんに)聞いたものである。
「はぁ、まあ魔術は思った通りにではなく書いたとおりに発動するなんて言葉もありますけど」
 メイは少し困った様子で。
「それと信仰はまた別じゃないでしょうか。科学者でも敬虔な宗教者はいるでしょうし」
 もっともな話だった。
「じゃあ、なんで月なんだ? それも雌月だけだ。別に雄月でも太陽でもクリオネでも大腸菌でも構わないだろ?」
「同業者としては、そんなもの崇めて欲しくはありませんが。そうですね、」
 メイ、月を見上げる。
「月は、ある意味においては――魔術そのものなのです」


■2006年12月20日(Wed)  無題
 成層圏を抜けたあたりで、体が軽くなる。
 重力の束縛から解放されたから、ではなく、戒の肉体の半分を占める機構が本来の調子を取り戻してきたからだった。
 オーヴァゼアで、宇宙に進出した人間はまだいない。
「比沙」
<ネイムレスキー接続...完了。コンバート>
 克己が金属流体へと変質し、紡錘形のフィールドの一つ外側をくるんでいく。
 真空に満たされるギリギリ手前で、戒と比沙は克己で形成された宇宙船の中にいた。
 その宇宙船は長細い銃弾の底部に四枚の姿勢制御翼が申し訳程度に付いたものである。ペットボトルロケットに似ていた。
「いくぞ、俺達の娘を迎えに」
「ええ、私達の娘に逢うために」
 宇宙世界へと飛び立ったペットボトルロケット、真っ直ぐ――と言っても見かけの上でだが、静止軌道上を公転している衛星を追いかけた。

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(前日2)

 丘を駆け上り、「長月」と書かれた表札の前で襟を正す。
 インターホンを押す前に、比沙が飛びだしてきた。
「おかえりなさい」
 飛び出して、そのまま首に手を回して抱きついた。
 抱きつかれた師匠は特にうろたえた様子もなく、
「そういうのは旦那の方にしろ」
 とだけ言った。
「でも、あなたは私の制作者であり、マスターです」
「ついてもいない餅の事で賞賛されるいわれはない。今の俺はキミが尊敬するような理想もなければ努力もしていない。人を崇めるな。造り上げた思いと成し遂げた仕事こそを尊重しろ」
「はい...はい」
 そう頷く比沙。
 師匠から離れて、涙をこぼして笑いながら、挨拶をした。
「おかえりなさい。戒、マスター」
 泣いて、でも笑って。そんな凝った仕掛けを詰め込んだ人間がいるのだとしたら、戒もその気持ちを尊敬したいと思った。

■2006年12月19日(Tue)  無題
「お前の娘が寂しがっている。迎えに行け」
 と、戒がバンダナを巻いた高校生に告げられたのは、不幸にも学食「サンクスギヴィング」であり、同学科(文化学科)同サークル(多数)の生徒達に囲まれていたときだった。
「どえええええええええ!!! 長月って結婚してたの!!?」
 第一声から飛躍していた。
「わかった」
 とすんなり応じたことが、不味かったのだと後に戒は猛省している。ざわめきがさらに拡がった。
 一日もしないうちにキャンパス内であらぬ噂が蔓延し、数日後には恐ろしいまでの嫉妬と下世話な質問の絨毯爆撃を喰らうのだが、それはまた別の話。
 戒は授業の代返を友人に頼み、その日の午後の授業を全てサボることを決意した。立ち上がる。
 バンダナの高校生につれられながら、携帯で白鳳町への時刻表を確認する。
 鋭い目つきの高校生は、バンダナを三角巾のようにして巻いていた。キャップ用のバンダナなのだろう。幅広で柔らかい素材の生地がのっぺり髪を押さえつけることもなく頭をくるんでいる。
「いきなり俺のキャンパスライフをぶちこわさないでください、師匠」
「なんだ、割りかし地味な過ごし方をしていたようだな」
「金髪程度じゃ目立てませんからね、ありがたい話ですよ」
 吐き捨てて、駆け出す。
 本気のスピードだった。自転車より速いし馬術部の馬より力強い。
「はん、何も言わずについて来たと言うことは、大体察しが付くのだろう?」
「つきますよそりゃ」
 戒にとって、娘と呼べる存在は一人しかいなかった。アイの可能性もあったがそれなら自分にお呼びはかからないだろう。
 なにより、寂しがっていると言う言葉で真っ先に思いついたのは「彼女」だけだった。思いついてしまったから付いていくしかなかった。
「詳しくは、電車の中で聞きますよ。先に行っててください」
 裏道を走ってはいるが、歩きながら戒と同じ速度を出している高校生などさすがに現実離れしすぎている。
「なんなら、二分ぐらい遅らせてやっても良いぞ」
 三分後に1km向こうの駅で発車する急行電車のことである。
「全力でやめてください」
 叫ぶ頃には、師匠は転緯していたがそれでも叫んで戒は大地を爆砕するが如く加速をしはじめた。

 ちなみに代返を頼んだ友人はあらぬ嫉妬からか、代返をしてくれることはなかった。
 友情なんてそんなもんである。

(前日)

■2006年12月19日(Tue)  書いてから気づく
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(理歴2305年-オークノート-)

 月蝕が起ると魔術は使えなくなる――そんな言い伝えがある。
 双月の雌月はあらゆる魔術を司る、その根源則から発生した民間伝承だった。
 だが、当の魔術士達に聞けば「迷信だ」と一つ笑うだけであろう。
 魔術士の歴史もそろそろ100年を超えた。
 月蝕は雄月雌月ともに年二度三度起きるとされているが、その期間に魔術が使えなかったことは今の一度もなかったのだ。

「まあ、あのころは秋分と春分に使えなかったんだけどな」
「昔の衛星放送みたいですね」
 真の闇に晒され、オークノート市民が大パニックになっている。そんな中、提灯に照らされて長月戒と比沙が空を見上げていた。
 この世界では二つあるはずの月が、全て闇に飲み込まれている。
 完全月蝕である。数百年に一度の大天文ショーなのだが、二人を除いてそれを楽しむ余裕はなかった。
 ありとあらゆる魔術機器が停止したからである。この時代、電力機器でさえ半永久超小型の念動力回路が多々使われている。そのツケが不夜の大都市を蝕んでいた。
 こっちの世界に喩えて言うなら、今世紀初の東京大停電と言ったところか。
 発展しすぎた魔術は現代の科学技術に等しい。
 二つの月が飲まれ数秒。煌々とオークノートの夜を灼いていた魔術の灯りが、目を閉じるよりも早く、深い闇へと還った。
 市民はその闇に驚き、いまも恐慌に陥っている。
 交通は麻痺どころか玉突き事故が多発、医療も通信機関ももちろん全停止、緊急病院の予備電源にさえ念動力回路が当然のように組み込まれていた。どうしようもない。
 歓楽街では夜遊びしていた大人達が泣き喚き騒いで座り込み、住宅街では何かが破壊される音がひっきりなしに鳴り響く。
 半機械の戒の耳に、人々の悲鳴の全てが事細かに届いてきた。
 消え去らない、昔の習性。
 忘れそうだった思いを噛みしめる。
 満点の星空が眩しいと思ったのはいつ以来だろうか。目を細めながら戒は独りごちる。懐かしい星の並びだった。
 比沙が街を抜ける潮風に蒼髪をさらして、提灯持ちの戒に振り向く。
「戒、急ぎましょう。あと20分15秒です。次では恐らく壊れていることでしょう」
「それは何度も聞いた」
 源語魔法を封じられて無能である戒は、新庄ハバキより貸与された長々刀「克己」を前へ差し出す。
『偉大なる技、万雷たる一芸...』
「浮かべ」
 3mはあるかという黒鞘の刀が、重力を感じさせない動きでふわり、浮かぶ。
「比沙」
 器用に刀に飛び乗ってバランスを取る戒、比沙の手を取る。
 片足だけ足を掛けた比沙を抱き寄せて固定し、提灯の火を落とす。
 戒は星の眩しい空の一点を見つめた。
 南の方角に一部が丸く欠けた天乃川、丸は二つ重なった月の陰だった。
「――飛べ」
 命令を受けて刻の遺産が音もなく上昇、加速する。
 カディンキルで蓄えた位置エネルギーを変換しながら、どこまでも高く、真っ直ぐに。
「...なんかこういう最終回のマンガあったよな?」
 ふと戒は呟いた。
 克己の展開した紡錘型フィールドが大気に擦れる轟音の中である。
「火星に着くよりは早いと思いますよ」
 聞こえるはずのない呟きに、腰に抱きつく比沙が微笑んで応えたような気がした。

■2006年12月17日(Sun)  比沙
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木の書き方はボブの絵画教室参考。
簡単でしょって、簡単じゃねえよw

■2006年12月14日(Thu)  想い出になるよ
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式神の城より小夜 ふみこ(↓) 光太郎(↓↓)

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WA5が発売されてるらしいんですが、いつ買おうかな。

■2006年12月14日(Thu)  むしろご褒美です
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どうにもこうにもディティールを真面目に書かない(書けない)という欠点が自分にはあるようです。

■2006年12月14日(Thu)  暮れの元気なご挨拶
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All your base are belong to us

なんとなく好きな言葉。
使いまくってます。
効能としては「作者が英語苦手なためここの英語は超適当です。ネイティブの方は笑って勘弁してください」 と言う免罪的な効果が期待できます。
なぜそうなのかは「はてな」って「ウィキ」ってみましょう。(そう言えばウィキへのディープリンクは不法だうんたらかんたらという話題はどうなったのだろう)

■2006年12月12日(Tue)  Mondschein
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>本採用おめ
ぶっちゃけ投稿が一番早かっただけ
帽子が白い説は、ちゃんと考えてたんだぜ?

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デジ絵の文法9話見ました。
たくま朋正さんが液晶タブレット(約30万)を使いこなしている回でした。
すげー。
なにがすげーって、ラフと線入れを液タブでやってそれをケント紙に(青色で)プリントしてGペンでペン入れ...という革命みたいな使い方してたところです。
なんというか、文明開化を見た気がしますよ。

あと、写真素材を水性筆でこねて手描きのタッチ、というのもセコいけど革命的だと思いました。

■2006年12月10日(Sun)  ホットドッグ
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 パンってレンジにかけるとへたるから嫌なんですよね。
 そこがご飯に負けている。
 パンがへたらないレンジが発明できたらパンはもっと売れるんだと思います。

 書くの遅れましたが、ドラゴンエイジピュア読みました。
 本当に読めるもの無いなあ。読んだ人「七人の武器屋」と「ソードワールド」以外で面白かったぜってのがあれば左上ウェブ拍手から教えてください。
 不便だ。コメントフォーム作ろうかな...
 紹介していただいた漫画は必ず読みます。
 あと、別段エロとか萌えが嫌いというわけではありません。

「七人の武器屋」
 いきなりチッコだったのでもんどり打った。
 武器ふんだん、うっはうは。
 食べ物を粗末にするのは好かんなあ。
 スタッフがあとで美味しく頂いたのだろうか。
 みにぃのありがとうございましたが面白かった。
 あと、ケンジすくねえええぇ!(叫)
 ゲストキャラについては、えーと「剣がだめなら斧を使えばいいじゃない」(違)

「ソードワールド」
 生命点6とベルカナってラブコメ要因なんですねえ。小説版でもそうだったし。
 にしても6点は書くの難しいだろうなあ。普通漫画とかだと貧弱という短所には補い余るほどの長所が付くのに、クレスポってそれも無いしw
 リプレイだとそれが面白いんだけど、小説とかでは難しいだろうなあ。いちおう主人公キャラってのがまた。
 せいぜいがまあ女性相手の鞭が成功するってぐらいか...それ長所かなあ。

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 アプローの涙中になんとなく思いついた覚書。
 なんで思いついたのか解る人には解るでしょうが、特に意味のない文章です。

 命令というものは目的と方法に分けられる。
 そして優先順位は目的の方が高く、方法に矛盾――つまり命令された行動を取ると目的が遂行出来ない場合は、これを理由として命令を破棄することが出来る。
 逆に言えば、与えられた方法ではノルマが達成できないのを解っていながら、その方法を取っていた場合は命令無視となってしまう。
「ダメって知ってましたけど、そうするように言われたから」
ではダメなのである。
 失敗するのを知ってて与えられた仕事だけをこなす、というのは目的の無視にあたるため重度の命令無視とみなされる場合もある。

 とはいえ、世の中は方法だけ命令されて目的が命令されていないというケースが多々ある。そのため、命令された側は常に命令の目的を問いただすか推測する必要がある。
「よくわかりませんけどそうしろって言われたので」
もダメなのである。
 命令とは相手の目的を理解して初めて命令を理解したということになり、その方法に矛盾やミスがあるならば訂正をしなければならない。
 そのため、方法から目的が推測できない場合は命令した相手に命令の目的が理解できるまで問いただす、命令する側は、方法だけでなく目的をきちんと説明する必要があるのだ。

■2006年12月10日(Sun)  太陽に手を伸ばせ
Replay
grp1214214718.png 400×600 25K
鈴木真央。(GPO白)
過去に想像を絶する苛めにあい心を閉ざし、そこに目を付けられた他世界存在に介入された。電波の人。電波状態のことを鈴木ファンタジアという。
電波状態の鈴木に惚れ込んだ佐藤という恋人(騎士がいる)。
が、中の人が中の人の都合で居なくなったため、元の鈴木に戻ってしまう。
彼女にとっての世の中は、相変わらず心を閉ざさなきゃ生きていけないような世界であったが、しかし今は佐藤という騎士がいた。
そのことに寄りすがって、僅かで唯一の幸せを感じていたのだが中身に惚れていた佐藤は電波じゃなくなった鈴木に絶望していて、電波の発信源さんを追いかけようと考えている。
鈴木ガン無視。
そんな状況の彼女の絵です。

■2006年12月07日(Thu)  正義とは宇宙さえも恐れぬ心にだけ宿るものなのさ
giyuugou.jpg 600×437 75K
>もしかして採用された?

うい、どうやら描いた人全員(−1)採用っぽいですよ。



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ステレオ劇場「かえりみち」
立体視のフラッシュです。これはすげえ。
けど見終わったら目が疲れて普通の文字まで浮いて見えるw

■2006年12月03日(Sun)  むー斬むー斬
朝目新聞「週刊ジャンプ特集2」
斬だけで特集にならなかったか...少し残念。


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ウェブ拍手
>……はて、なにかどこぞの無名世界観総合サイトとかで見たような絵が。
こう言うのもあります
grp1203225757.png 400×600 62K

■2006年12月03日(Sun)  炎狐
IMG_000007.jpg 300×300 50K
firefoxでルビタブを表示させる拡張アドオンを入手したんですが、
自分のページはIEで表示する拡張「IE Tab」の方が手っ取り早いと気づきました。

■2006年12月02日(Sat)  大切な未来は眩しすぎるから
(徒然)

或声:というわけでだな
自分:え、オレ死ぬの?
或声以下地文:なんでやねん
地文以下「」:「この対談形式のコラムとかそう言うのってとことん減ったねえ。5年前はこんなんばっかりだったのに。」
――まあ原色のスーツが流行ってたみたいな感はある。
「じゃあまあ、昔つながりである人の話をしよう」
――ふむ、言うてみろ
「その人は絵描きさんでね、わりと得意分野と苦手分野がはっきりしてる人だったわけだんだけど」
――ふむ、
「で、その人の苦手分野ってのがまあ、その業界では大勢を占める分野で出世するには苦手だろうとなんだろうと、こなさなきゃならない分野だったんだけど」
――それで?
「けれども、その人は言ったんだ。“自分には苦手な分野がある。だけど、その苦手から全力で逃げることがいつか無二の個性になるんじゃないかとも思っている”って」
――で?
「うんまあ、そのときは正直後ろ向きな信念だよなあと思ったんだけど、」
――なんだそれは
「けどまあ、方法論なんて信じたら信じただけ何か得れるものがあるもんだし、それで個性的になれると言うのならきっと成れるだろうなって思ったわけだ。
人生は物理法則じゃない。自分の生き方が間違ってないと自分で納得できればあとは努力でどこまでも行ける」
――そういうものかもな。
「でもまあ、その人はそれじゃ不味いと知ったらしく、考え直して苦手分野にも手を出し始めたんだけど」
――...まあ、そういうこともあろう。信念を貫いて食っていけるような時代でもない。
「ただね。その人は全力で逃げるのを止めちゃったわけだけど、その人が言ったことは結局のところ今でも続いてるんじゃないだろうかって」
――ふむ?
「いやまあ、苦手から全力で逃げてるときが一番輝いてるんだよ」
――その人が?
「いや、人間って奴ぁすべからくそういう生き物なのさ。逃げるって単語がイヤなら、戦うでもなんでもいいさ。
 苦手の克服もまあ、するんだろうけど。
その人の個性のありどころは今もそこなんじゃないかな、と思った」
――まあ、逃避というのはある意味一番やりたいことをやってるときでもあるからな。

■2006年12月01日(Fri)  雪は寄せ合ったツバサのように
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 ああほら、剣士のメガネはわざと視界をぼやけさせて勘を鍛えるためにあるんですよ。
 絵は吉田遥。
 かなり変則的な描き方ですが瞳の透明感が出せるようになった気がします。

 ドラゴンエイジピュアがなんというか自分が買いにくい理由で好評のようで。
...すっげえ買いにくい。
 早く読みたいんですけどねえ。
 立ち読みも出来ないし。

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 銀魂3rdED「雪のツバサ」 はオリコン10位だそうで。いい曲ですねえ。
 坂本が雪を見上げてるカットがめちゃくちゃ好きです。
 本編の坂本は微妙に金八先生のモノマネ入ってましたがw

■2006年11月30日(Thu)  どこか深い森の中で
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特になんでもない絵。
せめてエルフにすりゃよかったと思わないでもありません。


着弾した瞬間に弾頭より収束した金属噴流を射出し、戦車の装甲を貫く圧倒的な貫通力を発生させる成型炸薬弾(HEAT)に対し、なら装甲に当たる前に何かにぶつけて貫通力をなくしてしまえば最強じゃね?という発想で生まれたのが爆発反応装甲(リアクティブアーマー)だそうです。
本装甲の上にこれを鱗のように張り巡らせ、弾頭が届いた瞬間に鉄板を前方に爆散させ頭の貫通力を奪う。って寸法の装甲だそうで、ギニューのチェンジをカエルで邪魔したみたいな感じでしょうか。

いやまあ、なんでいきなりこんな説明をしたかと言いますと、つい今し方まで反応装甲と言うヤツを「装甲がインパクトした瞬間に表面が爆発することでダメージを軽減する」 と言うものだと思いこんでいて、じゃあなんで爆発したらダメージ減るのさという疑問がむくむく沸いて調べてみたら反応装甲の使い方が全然違ったというそれだけの話ですが。

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ドッグパークの記事ありました。(というかムーブ アークエンジェルズ問題で山ほど出ますが)
で、以下が当の「ムーブ」 のコメンテーターの内のひとりのブログです。
広島ドッグパーク詐欺。
タイトルずばりですな。
そうそう、この記事読んで思い出しましたが、動物愛護団体の代表は「ボランティアの労働分を損害賠償するぞ」 と宣ったそうです。
ボランティアが盗んでいったと言う発現といい、つくづく浮かばれないなあ...ボランティア。

で、あれなんですが。
別にそれ見たことかとか、俺はあやしいと思ってたぜとかそういうのじゃなくて(実際自分は騙されてたわけで)。
世の中には正しいことをやりながら悪いことも出来るってことなんですよね。
でもって、そういうのが一番たちが悪い気がするのです。
よかった病気の子供はいなかったんだね的な話で済んでるならいいけど、年々酷くなってきているような。
騙された方も「やる偽善」 だとか、結果的に世の仲良くなってるんだからいいじゃねえかと言う論調で、そりゃそうだろうけど(話が本当なら)寄付金に至っては偽善にもなってないわけで。
そう言えばホワイトバンドが謳ってたよなあ、やる偽善。


■2006年11月28日(Tue)  ベランダが鳩に襲撃されました
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ジョニーウルフが背景に埋もれてしまった...



関西ABCテレビワイドショー「ムーブ」で広島ドッグパークについての話題がありました。
要約すると「救助した動物愛護団体さぁ、金と物資集めるだけ集めて金使った様子ないし物資にいたっては使ってもないのに消えさったという噂だけど?」という話。
ともすれば新手の「死ぬ死ぬ詐欺」ではないのかと言う話だったんですが。
う〜ん、どっかで記事ないかなあ。
広島ドッグパークについては(いやな噂はあったものの)れっきとした善意の団体だと思っていたのですが、この報道で胡散臭くなったという印象。
寄付にしても何にしても、ちゃんと自分で調べてからするべきと言うことなんだろうなあ。
そしたら、こういう疑惑が出たときに揺らがないで済むわけで。

ちなみに、団体代表の見解は、
金は「余った金は犬を保護するシェルター作る」
物資は「ボランティアが盗んでいった」
だそうです。
他にもドッグパークの事業責任者を脅した云々の疑惑もあるそうですが、その辺はあんまり興味ない。
それにしても、ボランティアが盗んだという説明はどうなんだろう。たとえ思ってても言うべきことじゃないよなあ、これ。

■2006年11月28日(Tue)  斬おわた
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 斬が打ち切られちゃいました。
 正直、予想以上に凹んでいます。
 感想は...まあ、一巻買ったときにでも。


 ミントその2。
 ミントの難しいところは性格に似合わず釣り目じゃないと言うことだっ。

 ルゥが登場人物たちに質問を投げかけられ自らの迷いに答えを見つけ出す主人公であるならば、ミントは自らの生き様を見せることで登場人物たちの迷いに答える主人公です。
 答えを求める主人公と答えを与える主人公。この対比こそがルゥとミントのW主人公システムの真骨頂であり、シリアスとギャグ、緊張と解放、主観と客観、救いと笑いの二重奏を奏でるのです。
 と言うような内容の戯言を掲示板に書き込んだら直メールで「うざいからもう書くな」 という主旨の注意を貰ったのも今となっては良い想い出(の分けがない、一生忘れるもんか)

■2006年11月26日(Sun)  色仕掛けの冒険に今日も旅立つ者がいる
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 確かニンジャソードとかいうアホの子の武器で犯罪が起きたとかそう言うときに描いた絵。
 もうね、なんですか。
 そんなもの買うならツインエッジゴッドゲキリュウケン(*)でも買ってなさいと、思った記憶があります。

*全長110cm

■2006年11月25日(Sat)  ライトノベル変遷―挿絵―
 最近はエロゲのような挿絵が増えた気がする。
 エロゲのような小説が増えてきたから、その影響でしょうか。

 エロゲのような挿絵とは、絵がエロいという意味ではなく(そういうのもあるけど)、挿絵の方法がまるでビジュアルノベルのイベントCGのような用方の絵のことです。
 ゲームのように、ここぞという重要なシーンでバーンと一枚絵のCGが出る。
 そういうイベントCGな挿絵ばっかりの小説が増えてきたなあというわけです。

 待って。挿絵って普通そういうものじゃないの? と思いの方もいるでしょう。
 しかし、それは違います。少なくとも自分の印象では(ここ重要)ラノベの挿絵はあまりこういった用途では使われません。使われることもありますが、せいぜいがカラー挿絵やら本当に重要なシーンの二三枚ぐらいでした。
 挿絵の本来の用途は「図説」 であり「情報の補足」 です。
 文章だけじゃ解りづらい人物・動物・造形物・表情・景色・模様・状況等を絵的で補完する為にあります。
「文章じゃよくわからんから絵で見せてくれ」 と言う読者の欲求に答えるためにあったのです。
“ぞうきんばばあ”だとか“梯子があって上から見下ろせる倉庫番のような部屋”だとか“F1マシンのような宇宙戦艦”だとか“岩のような肌針金のような髪”だとか「それって結局どんなんだよ」 という疑問を解消する、文章の補助的な役割が強いものでした。
 無論、見せ場にも(つまりイベントCG的な使われ方の)挿絵はありましたが、前述の通り占める割合は少なかったのです。

 まあ、今もそうだとは思うんですが。
 でも、最近ごくたまーに図説の挿絵とイベントCG的挿絵の割合が逆転している小説がある気がします。というかある。
 塩の街なんて、肝心の塩の街の描写が無く、逆転ってレベルじゃありませんでした。

 小説を補助しなきゃならないはずの挿絵が、その役割を果たさず別の仕事ばっかりしている。これをエロゲで喩えるなら立ち絵もないのにイベントCGだけ豊富になったという状況です。何が何だか誰が誰だかも解りません、
 小説の挿絵はそれでは駄目です。むしろ図説の役割のあるキャラの立ち絵や顔グラ、舞台背景やアイテム説明などをキチンとしなければならないと自分は思います。
 それらを図説することが本当の意味で読者にとってありがたい挿絵、ではないでしょうか。
 だというのに、昨今はイベントCG的な挿絵だけの小説が多い。ビジュアルノベル(エロゲ)の影響なんでしょうかね。
 そんなイベントCGだらけで、じゃあ補完しなきゃならないキャラの人物描写とかはどうしているのかって話なんですが、それもカラーページを登場キャラの立ち絵勢揃いみたいにすることで解消したりと、結局エロゲかいみたいにどんどんエロゲ化が進んでいくわけです。
 逆に立ち絵しかない戯れ言シリーズとかもありますが、これはエロゲ的でありながら極めて本質を掴んでいる優秀な挿絵でもあります。

 とにもかくにも小説の挿絵がエロゲ化、ビジュアルノベル化しているわけです。
 ちょっとでも盛り上がるイベントシーンには必ず挿絵が付いてくる(その癖、文章で解りづらい部分を補足してくれない)そんな小説。
 これを小説と言っていいのかどうか。
 ライトノベルだからそれぐらいの方が良いのかもしれませんが、自分の場合、あんまりイベントCGだらけだと「文章読む必要ないじゃん」 とか「そんなに小説単体じゃ面白さが伝わらないのか」 と思ってしまうんですよね。
 挿絵に「文章で弱いところを補足する」 と言うイメージが付き纏うからなんでしょうけど。どうも、見せ場に挿絵が多いと作品その物がだめだめですと当人達が認めているかのような気がしてしまうわけです。多分。うん。
 感動的なシーンに限って必ず挿絵があると、何というか萎えるわけです。

 ポーズ決めた一枚絵載せる余白あるんなら、インスマウス面とかを一枚でも載せた方が作品全体として楽しめるんじゃないかなあとは思うんですけどね。

■2006年11月24日(Fri)  むずい
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どだい上目か下目の二択のような気がしないでもない。


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