住 所 田辺市本宮町川湯1452
電 話 0735−42−0007
交通機関 五條から国道168号線等で約110km
阪和自動車道みなべICから国道42号線・国道311号線で約約75km
尚、五条ー十津川村ー本宮町ー熊野市間の国道168号線及び白浜ー本宮町の国道311号線は、冬季、チェーン規制が多発するので要注意。
JR紀勢本線新宮駅からバスで約1時間
施 設(外来入浴)
外来入浴不可
宿 泊 和室31室(全てBT付き) 宿泊料金:15,900円〜(2人1室1人料金・税込み)
宿泊料金は随時変更されるので、予約前に下記HP参照ください。
泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 外来入浴不可(14時〜翌朝9時まで)
定休日 無休
入浴料金 外来入浴不可
入浴施設 内湯・露天風呂とも男女各1(24時で男女交代)
浴室備品 宿泊客に対して標準的な備品
観光スポット 熊野本宮大社、熊野古道、瀞峡(ウォータージェット)熊野速玉大社、那智の滝、熊野那智大社、青岸渡寺
お土産・食事 土産は館内で可
近くの温泉 湯の峰温泉渡瀬温泉十津川温泉郷南紀勝浦温泉奥熊野温泉女神の湯)上小野温泉ひすいの湯)湯の口温泉(湯元山荘湯の口温泉)入鹿温泉(瀞流荘)、熊野川温泉(熊野川温泉さつき)雲取温泉(高田グリーンランド)
田辺市HP
観光協会HP
富士屋HP
http://www.city.tanabe.lg.jp/
http://www.hongu.jp/
http://www.fuziya.co.jp/top.htm
 (ここで仙人風呂の状況が分かる)
雑記帳 本宮町に鎮座の熊野本宮大社、新宮市新宮の熊野速玉大社、那智勝浦町の熊野那智大社を総称して熊野三山という。12世紀の平安時代後期から熊野三山信仰が高まり、京都の下鳥羽から淀川を下って現在の大阪市の天満橋そばに到着、熊野九十九王子の第一番目、窪津王子に参拝、そこから和泉の国を南下、紀の川を越えて有田、湯浅、御坊そして田辺から中辺路(なかへじ)を通って熊野本宮の山中へ。本宮からは熊野川を舟で下って新宮、那智を巡礼した。熊野九十九王子は、難行苦行の道中、熊野権現の御子神を参拝するために設けられた神社である。
国道168号線で十津川村を通過し、熊野川を左手に見ながら熊野本宮大社の前を通り過ぎて2km余り、本宮温泉郷の湯の峰、渡瀬そして川湯温泉へのルート標識が現れてくる。
この三つの温泉を巡って一周しても10kmに満たない。

その内の一つ、川湯温泉は、周囲の標高数百メートルの山々に囲まれ、熊野川の支流・大塔川の穏やかな流れに沿って、10軒余りの旅館・ホテル・民宿や共同浴場が並び、ひっそりとした温泉街風景をつくりあげている。

ここは、大塔川の川床を掘り、湧き出す湯でマイ露天風呂を造るユニークさと冬季のみに造られる巨大な露天風呂(仙人風呂)で、全国にその名を知られている。

その大きさには、実際に入浴してあらためて驚かされた。また冬でも入浴できる温度を保ち、これだけ大きな露天風呂を満たす湯量にも感動した。

川床から湯が湧く温泉は、群馬県の尻焼温泉をはじめ幾つかあるが、ここの仙人風呂は水量が少ない11月から2月の冬の期間だけ、本格的な土木工事で川をせきとめて、長さ50メートル、幅15メートルほどの超巨大露天風呂を造り上げる。

期間限定とは言え、おそらく日本一の大きさだろう。

しかし、冬場の雨や雪で増水すると川水で浸食されて閉鎖されることがある。

3年前だったろうか、今回宿泊した富士屋のホームページに、雨による増水のため流失して再構築に一週間かかった様子が記されていて、地元の苦労に頭が下がった。

そのご苦労のお陰で、無料で入浴できるのだから、我々はこれを心に留めておきたいものだだ。
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
川湯温泉 富士屋 (和歌山県)
2005年5月1日付けで、東牟婁郡本宮町は、田辺市を核に龍神村、中辺路町、大塔村とともに合併した。
これにより(新)田辺市は、太平洋側から国道311号線沿いに県下最東部の山間部まで、東西に細長い広域自治体となった。同時に今まで目ぼしい観光資源を持っていなかったのが、本宮町の3温泉、それに世界遺産登録となった熊野古道の中心「中辺路」を市域に組み込んだ。

本宮町の歴史は古く、熊野詣の主要ルートである中辺路を遍路して、町内に鎮座する熊野本宮大社に至る。
言うまでもなく「本宮」という町名は熊野三山(雑記帳参照)の中心であるこの「熊野本宮大社」に由来する。

現在の本宮町は森林地帯が93%を閉める林業の町。北に果無山脈、南に大塔山系の山岳で囲まれ、町の中を熊野川が流れている。

本宮町には個性が異なる3つの温泉地を有している。筆頭は、日本最古の温泉とも言われる湯の峰温泉、新興だが関西一の露天風呂を有する渡瀬温泉、それに冬季のみ造られる日本一巨大な露天風呂・仙人風呂で全国に知られる川湯温泉がある。

田辺市は、他に三大美人湯の竜神温泉も有することになり、一躍、温泉都市ともなった。
湯の峰温泉
龍神温泉・温泉街風景
所在地 : 田辺市本宮町
温泉名 : 川湯温泉
施設名 : 富士屋 (宿泊日:2005.12.13)
師走の中ごろ、2泊で南紀の温泉を巡ることにし、その内の1泊を仙人風呂の目の前に位置する富士屋に決め予約を入れた。
電話を受けた女性は、女将さんだったのだろうか、彼女の応対は明るくテキパキしていて、旅館の応対はこうでなければ、と感じ入った。


前日宿泊した日置川温泉を発って、途中、勝浦温泉の何ヶ所かに立ち寄ってからここにやって来たのは午後3時半、折からの大寒波襲来で、雪が降り始めてきた。

案内された部屋から外を見ると、斜め前に仙人風呂。零下近い温度のために湯気がもうもうと舞い上がり、その上、雪のために風呂の全貌は定かでなかった。

何はともあれ、寒さに震えながら、誰もいない仙人風呂で入浴、その後、大急ぎですぐ近くの渡瀬温泉で二度目の入浴をし、撮影を行った。
これで所期の目的は達成、富士屋に戻って一服した。

富士屋は江戸時代開業の老舗、初代が川底から湧出する温泉を発見したと言う。
その歴史と伝統があるからだろう、ホームページでは、冬の間、毎日の仙人風呂の状況が逐一掲載されている。
宿は「日本秘湯を守る会」の会員旅館、建物は大塔川に沿って横に長くのびていて、本館・東館・西館から成り、客室数は31室(すべてBT付き)だ。
本館のロビー・フロントはクラシックな観光旅館の雰囲気。
案内された部屋は、10畳+4畳程度の広縁の落ち着いた和室、窓からは目の前に、雪が降る中、仙人風呂の湯気がもうもうと舞い上がっているのが見える。

風呂は内湯と露天風呂が別々にある。
大理石を使った豪華な内湯の風呂は、大きさが2mx5m程度の中規模。湯はやや高めだが私にとっては許容範囲の温度だ。泉質は透明なナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉だが、とくに強いヌメリ感は無い。湯は湯船から静かに溢れていて掛け流し状態だった。

露天風呂は後から設置されたのだろう、開放感に欠け、やや窮屈な感じがした。
一部
川湯温泉・公衆浴場
湯の峰温泉・湯筒
渡瀬温泉・大露天風呂
平日・2人1室・BT付き 1人14,850円(税込)
夕食・朝食は部屋出し。
お品書きが無かったので、料理名と素材等の詳細は不詳。
夕食は、目にも鮮やかな洗練された料理という類ではないが、(山間にもかかわらず)南紀の海に近いので魚介類及び川魚を食材とする料理が中心で、心がこもったものだった。

ここは日本の温泉宿の風情を残し、女将・従業員の応対も良好。
風呂は掛け流しの内湯が良く、露天風呂は後から増設したと思われ、やや窮屈だったので不満が残る。しかし、その分は仙人風呂入浴で十分にお釣が残る。宿泊料金に見合った満足感が得られた宿だった。
過去に入浴の機会を逃していた仙人風呂に入浴すべく、目の前の老舗旅館
富士屋に宿泊した。
部屋から見た仙人風呂。
檜の内湯(深夜零時で男女別交代)
大理石の内湯
露天風呂
湯口が成分で白く石化
仙人風呂に浸かりながら「富士屋」を望む。
レトロな公衆浴場
フロント風景
昔の宿には必ずあった卓球台
端正な廊下
朝食
ここの名物・鯉せんべい
お造りは4点盛り