過去の旅 2004年1月
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加西加東ドライブ(1/30)
  最近はどうも時間がとることができずに日帰り旅行ばかり。ゆっくりと遠くに行きたい思うのだが、今回も時間はなく近場の日帰りドライブ。深夜の4時ごろに自宅を出発し兵庫県は加西・加東方面にやってきました。
 現在の行政地区でいうと小野市・加西市・加東郡といった地域。古代の国郡名だと播磨国賀茂郡、中世以降は東西に分割され加西・加東の両郡となる。兵庫県は村のない県で有名だが、平成の大合併が進む中でさらに数ヶ所が合併をし、新しい市が誕生する予定。既にできている篠山市や今年誕生する養父市、さらには市名の決定でもめた丹波市(やはり氷上市にするべきだったと個人的には思う)、朝来市など既に合併が決まっている地域が多くある。そして今回訪れた加東郡の3町も合併をして加東市になる予定。決して無理な合併だとは思わないが、合併するまでいに一度、ゆっくりとこのあたりを歩いておきたいと思ったのが、今回この地域を選んだ理由。旧加東郡である小野市、旧加西郡である加西市も含めて旧賀茂郡というくくりでこの地域を見るというのというのが、今回の企画。いつも通り神社めぐりをしながら、これらの地域の市街地を歩いて見ました。
 社・滝野・東条(1/30)
   中国道に滝野社というインターチェンジがあることからもわかるように、両町は非常に近い地域にある。古くから佐保神社の門前町として栄えた社に対して加古川をはさみJRの駅を中心に発展した滝野と対照的である。社町駅が滝野町内にあるのも非常におもしろい。明治時代の加東郡の郡役所は社におかれたようであり、社が古くからの中心であったようだ。現在の社の街は国道175号線と社環状道路に囲まれた極狭い地域。その地域の入り口の数箇所には社商店街としてのゲートが設けれている。佐保神社がその中心にあり、まさしく門前町であることがよくわかる。町並みの所々古い建物の残っているが、やはり商店街として機能は随分と衰えてきているようだ。
 それに対し東条は天神と呼ばれる場所が中心地。こちらは完全に田舎の町場程度のもの。通りの町並みは田舎らしくて非常に心地よい感じがした。若干古い様式の建築もあり、小さいながらもそれなりに面白い。ちなみに東条という地名は、この地域の条里制の東の端であることからおこったとのこと。面積は小さいが、その中にたくさんのゴルフ場があり、ほとんどが山といった地域だ。
  加東郡をあとにして、次は加西に行く。加西は以前車で通ったことはあるが、歩くのは初めて。駅前のショッピングプラザに車を停めてから、ゆっくりと街を歩いてみる。
 加西(1/30)
   加西市の中心は北条。これまた条里制の北の端からおこった地名とのこと。北条駅は小野市の粟生駅から延びる北条鉄道の終点。車を停めた「アスティアかさい」という建物の3回4階が市立図書館、市立交流センター(ホール)にもなっていて、せっかくだから図書館によってみる。広々としたつくりで非常に落ち着いた感じ。蔵書・郷土資料などもしっかりしていてなかなかいい図書館だと思う。建物自体は太陽光発電を取り入れていて、環境問題にしっかりと取り組んでいる市の姿勢もうかがうことができる。
 その後、街をゆっくりと歩いてみる。宿場町として発展したようで、通りにはなかなか古い感じのいい建物が並んでいる。また住吉神社や五百羅漢などの宗教スポットもあり、周辺の寺社などとともに観光地としてもそれなりに賑わいを見せているようだ。
  そして最後は小野市へ。残された時間はあまりなかったが、できる限りみてまわることにする。
 小野(1/30)
   小野市もまた、加古川中流域の河岸段丘にできた街。江戸時代の一柳氏が敷地から小野に陣屋を移したのが、この町の始まりである。一柳氏は本来伊予西条の大名だが、伊予の領地を失ってから小野藩が成立したと考えられている。一柳氏が陣屋を小野に移すことによって本格的に町わりが行われ、陣屋町が形成されていったようである。
 まずは車を停め、小野市立好古館によって見る。ちょうど「小野陣屋町と商店街」という特別展示をしていて、小野商店街の地図が手に入ったので、それをみながら町を歩いてみる。ちょうど現在の神戸電鉄小野駅をはさんで、陣屋地と町人地と別れているようで、駅前から商店街が広がっているという風になっている。7、800メートルほどのアーケードのある通りは、現在は随分と廃れてしまったといわざるを得ないと思うが、頑張っている店もまだまだ多くあり、また古い建物も多く残っていた非常にいい雰囲気だと思う。好古館でもらった地図を見ると、古くは江戸時代からある店もあり、また多くの店は明治期・大正期にはじめたようで、当時非常に栄えていたであろうことが、よくわかる。あまり時間がなかったので、ゆっくりとみてまわることができなかったのだが、この地図を見ながら、一軒一軒確認しながら商店街を歩くと非常に面白いだろうと思う。是非ここはもう一度来て歩いてみたい街だ。
  そして今回も仕事までの時間がギリギリとなってしまい、車を飛ばして急いでかえることに。やはりもう少し時間があれば、と悔しい思いをしながらの帰り道でした。
 
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