過去の旅 2003年7月
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綾部ドライブ(7/29)
 随分と長い間、旅に出ていないような気がする。どこかにいきたいと思いつつも時間もなくなかなか出かけられない。そしてようやく、ほんの少しの時間を見つけて、深夜車を飛ばすことができた。173号線を北上し、明け方に辿り着いたのは、京都府綾部市。綾部の町は以前、車で通り過ぎたことがある程度。そのときも深夜だったので、綾部の町ははじめてと言っていいくらい。先ずは、趣味の神社めぐりを6ヶ所。そして、朝の8時ごろに市街地に戻ってきて、JR綾部駅駅前の駐車場に車を停め、街を歩いてみることにする。
 綾部市(7/29)
   綾部の町は由良川の河岸段丘と氾濫原に成立したもの。古代には何鹿郡の郡衙があった場所で、古代・中世は漢部郷と表記したらしく、渡来人が住みついていた場所であることもわかり、非常に古くから開けていた場所であろう。現在の綾部の市街地は近世の綾部藩の城下町として発達したところであるが、その旧綾部藩邸あたりには大本教の神殿・教団本部があることもあり、イメージとしてはどうしても大本教のまちと思ってしまう。綾部藩自体は非常に小さな藩であったし、綾部市内には山家藩もあるうえ、現在の綾部市域はそれ以外の多くの藩の藩領や天領として分割されていたこともあり、城跡もないことから、城下町という雰囲気がないのは仕方ないことだろう。
 現在の街自体は、まさしく田舎町といった雰囲気。駅前などに大型のスーパーや商業モールがない性か、商店街は、頑張っているという雰囲気はないものの、それなりに古くからやっているような商店が多く見られる。大本通り、西町アイタウン、広小路どおりといった大通りに、そういった商店が建ち並ぶ。しかし、道を一本入れば、すぐに民家が並んでいるといった感じ。
 駅の北側には、グンゼの工場がある。近世以来、何鹿郡一体は養蚕が盛んであったらしく、明治の品種改良により、特産品となり、郡是製糸株式会社が設立されたらしい。グンゼが郡是、すなわち、綾部郡の是(方針)から来ていることをはじめて知ったが、現在まで、繊維のまち綾部を支えてきたことを考えると、なかなか興味深い。
 1時間ほどゆっくりと街を歩いた後は、車に乗り、綾部資料館へ行く。グンゼ記念館にもよろうと思ったが、開館日が金曜のみという変則でしまっていたのでこちらは諦める。で、資料館を見た後は、市街地から5キロほど離れた、山家辺りににも少しよってみる。山家という地名は現在駅名として残るだけ。旧山家藩は、綾部藩同様、小さな藩で、城はなく陣屋であった。山あいのまちで、まち自体も非常に小さく、特に見るべきものは何もない。仕方なく、そのまま、さらに山奥の仁王にある綾部温泉にゆっくりと浸かり、くつろいでからえることにする。
 結局、綾部市に滞在したのは、6時間ほど。車で走るのがほとんどで、ゆっくりと見れなかったところも多いが、夕方には仕事が待っているので、急いで帰ることに。少し慌しいドライブであったが、8月は長期の休みが取れるので、そのときはゆっくりとした旅を楽しみたい。
 
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