博物館
 2004・2005年
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安芸高田市吉田歴史民俗資料館(安芸高田市吉田町大字吉田278-1)
 安芸高田市成立の前までは一吉田町の資料館であったわけだから、急に高田郡全体をカバーした展示を考えるのは難しいことだろう。安芸国高田郡吉田郷は毛利元就の本拠地であることからも、展示の中心は中世の毛利氏である。通史ゾーンと中世吉田ゾーンに分けられているが、どうしても中世の展示物が多くなるのは仕方ないことだが、やはりすこしちぐはぐさを感じてしまう。少なくとも民俗という名称を入れる限りは近世や近代のあり方も考えるべきであるだろうし、毛利氏に至るまでの吉田郷のあり方もうまく表現できれば、もっとよくなると思う。入場料は300円。高いとはいえないが、もっとがんばって欲しいと思う。(2005.11.22.入館)
赤れんが博物館(舞鶴市浜2011)
舞鶴引揚記念館(舞鶴市平 引揚記念公園内)
 舞鶴は明治時代海軍の町として栄え、多くのレンガ造りの建物が残っている。この博物館もまた海軍兵器廠魚形水雷庫として建設されたものを利用したそうである。展示はレンガの歴史や世界のレンガの紹介に始まり、2階では、アーチ作り・レンガの積み方の体験などができたりと、目で見るだけでなく、体でいろいろと感じることができ、なかかか楽しい博物館だと思う。
 引揚記念館は舞鶴のもう一つの顔である引揚港としての姿が、様々な形で展示してある。やはりそこは悲しみの歴史としかいいようがない。第二次世界大戦後、海外に残されたものたちの生活、さらにもそのものたちを待つ家族たちの思い。戦争が引き起こす多くの問題を改めて感じさせてくれる博物館だ。戦争が終わったからも、長年にわたってその処理を担ってきたまち。この記念館には足を運ぶ価値が十分にある。入館料は赤れんが博物館・引揚記念館共通で400円。片方で300円。十分に安いといえるだろう。(2005.9.15.入館)
上石津町郷土資料館(養老郡上石津町宮237-1)
 看板を見かけて、ふらりとよってみたが、予想とは違い、非常に新しい綺麗な建物だった。聞けば、今年の春に改装したところだという。上石津は江戸時代は旗本高木三家の所領でその陣屋後に建てられており、周りも綺麗に整備されている。陣屋跡といえども、城郭のような石垣を持ち、川沿いの自然の要塞的なものである。館内は歴史・民俗展示室、自然展示室、収蔵展示室と三つに分かれているが、どうも全体としてちぐはぐな感じがする。歴史のコーナーは木曽三川の治水奉行であった高木家の歴史と、関ケ原合戦での島津家の前進退却の話の二つが柱となっているが、やはり統一感はない。収蔵展示も特にこったところはなく、特別なものは特にはなかった。自然展示室はそれなりに上手く上石津地方の植生や環境を表現できているような気がする。入館料は110円。高くはないが、逆に今後どうしたいのか不安になってくる金額だ。(2005.8.11.入館)
群馬県立歴史博物館(高崎市綿貫町992-1)
 丁度、企画展「発掘された日本列島」が行われていたが、正直なところ大して面白くはなかった。並立する近代美術館にも入ったのだが、それちの方が見所はあったような気がする。どうも特徴がないというか、この場所でこの展示をするんだという主張が欲しいような気がする。まぁ、企画展によっても当たり外れがあるのだろう。入館料は企画展によって値段が違うようだ。常設展のみは200円。(2004.8.12.入館)
日光自然博物館(日光市中宮祠2480-1)
 中禅寺湖や華厳の滝といった日光の大自然を映し出し、同時にその成り立ちなども説明してくれる四季彩ホールの「悠久の四季」はなかなかいい出来だと思うが、展示自体は、あまりこったところはなく、少し面白みにかけるような気がした。人文系展示室の戦場ヶ原の伝説の説明もビデオの方はなかなかいいでだとおもう。もっとこういったものがおおくあれば、面白いと思う。入場料は500円。少し高いのかも知れない。(2004.8.11.入館)
旧官営富岡製糸場跡(富岡市富岡1番地)
 日本史にも登場するほど有名である日本最初の官営製糸工場であるが、官営の期間はわずか20年ほどの期間だけだそうだ。その後は三井製糸、原製糸と移り、現在は片倉工業の所有となっている。工場自体は1987年に操業を停止し、今は片倉工業が管理・保護をしている。民間の所有ということで、保存をしていくのは大変だと思うが、歴史的遺産であるので、保存をし続けてもらいたいと思う。ちょうど概観説明事業を行っている期間で、建物を見るだけでなく、いろいろな説明も聞くことができる。幕末の開国と共に生糸が欧米でもてはやされ、それまでの手作業では追いつけなくなり、粗悪品が出回ったのが、官営工場の設立のきっかけであるそうだ。マニファクチャー、まさしく近代のスタートがここにあるといった感じだ。ただし、それが国の手によって行われたというのが、問題点としてはあるのだろう。鏑川・高田川の水を十分に利用でき、石炭を確保することができたのが、富岡にできた理由だそうだが、群馬県中のいろいろな資源が利用されており、国が力を入れていたことがよくわかる。当時の建物がそのまま残っているわけであり、それを見るだけでも十分に価値があるだろう。(2004.8.10.入館)
水平社博物館(御所市柏原125-2)
 部落差別とその解放運動となると、それだけて興味がもてない人も多いと思うが、気楽に こういった博物館を訪ねてみるのもいいと思う。水平社運動がはじまったまさに御所柏原の地というだけで、それなりに身近な気もするし、同時に重みがあると思う。民俗学としても、差別の問題を無視してとおるわけには行かないとは思うのだが、どれだけの人がこういった博物館に興味を示すかはよくわからないところだ。展示は水平社に関する基本的な資料がたくさんあり、それなりにわかりやすく示されていると思う。まぁ、普通の博物館と違い、実際のものがあると言うだけで、十分に意味がある。で、何よりも驚いたのは、西光万吉や阪本清一郎のインタビュービデオがあったこと。彼らのビデオなどが残っているとは思わなかったので、少し感動。入場料は500円。少し高いような気もするが、西光らのビデオが見れたのでそれなりに満足。(2004.2.29.入館)
小野市立好古館(小野市西本町477)
 好古館という名称はやはり小野好古と関係があるのだろうか。地名辞典で簡単に調べてみたのだが、古代の小野氏との関係はかかれていなかった。少し気になるところだ。まぁ、それはさておき、肝心の展示だが、「小野陣屋町と商店街」という企画展をしており、これが非常に素晴らしいものだった。江戸・明治・大正・昭和初期・戦後すぐ・現在と小野商店街に立ち並ぶ店をマッピングし、どのように街が変遷してきたのかよくわかるようになっている。昭和初期などの古い写真なども展示しており、決して大きい展示ではないが、頑張っていると思う。街の歴史・店の歴史を考えるにはこういった作業をする必要があるだろう。常設展の方も小野の歴史をうまくまとめており、それなりにしっかりしていると思う。入場料は200円。企画展にもよると思うが十分に価値はある。(2004.1.30.入館)
 
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