誰がするのか!縮毛矯正
何をするか?より誰がするか!
縮毛矯正、ストレートは簡単な技術ではありません。
ストレートパーマは、軽いくせを取るためのもの、縮毛矯正は頑固な縮毛を伸ばすことが目的のものと、分けて考えています。
ここ5~6年多くのストパ、矯正技術が
ここ5~6年多くのストパ、矯正技術が出回って、美容師にとってもどれが最高の技術なのか?と言う疑問が常に頭にあります。
「最高の~」とか「究極の~」とかキャッチフレーズは山のようにありますが、これはサロンの立場からの広告で基準がありませんから、どこから最高でどこから究極なのか?お客様は到底判断出来ないと思います。要は他人がなんて言おうと本人が最高と思えばそれは最高なんです。
最近の縮毛矯正の技術ってどのくらい種類があるか知ってますか?名前をあげれば「M。.○○ッ○」
「リ○○」「リ○○ク」「○○オ」「ス○○ーS○R○」・・・まだまだたくさんあります、きりがないので書きませんが、サロン独自でやってるのも含めると凄い数になると思います
どれが一番伸びるのとか、一番痛みが少ないのとか。薬液の世界もどんどん改良されていくので「M。.○○ッ○」「リ○○」はもう古いとか言われたりします。
実際名前をあげたものは当店でやっているものや何度も講習に参加したり、導入しているサロンさんへ行って見せてもらったり、薬液や技術工程の違いまで調べてみたりもしましたが、知れば知るほど矛盾も出て来ます。
あんなに多くのサロンで採用している有名システムなのに、「何ていい加減な内容なんだ?!」ってこともしばしば。
縮毛矯正では、アイロンを使って縮毛を伸ばすシステムがほとんどですが、あれは何故アイロンなのか??
いわゆるパーマ液では、毛髪組織の3つの結合の内、「システィン結合」と「塩結合」を切ったり繋いだりするのですが、これだけでクセや縮毛を伸ばしきるのは不可能です。
他に「水素結合」によるクセ、縮毛と言うのがあって、これが大部分を占め、なおかつトッテモ頑固な結合ときているのです。
この水素結合を切って直毛にするのには、アルカリと高熱(アイロン)による「加水分解」が絶対必要になってくるのです。「加水分解」はかなり強烈な作用です。
それゆえ、確かにアイロンを使えば髪の毛を高温でプレスしてしまうので、髪の毛に多大の負担をかけやすいのは間違いありません。
当サロンでは今までアイロンは使用してはいませんでした。しかし、髪の仕組みや薬液を理解している上手な美容師がアイロンを操作するのと、仕組み、薬液を理解していない下手な人美容師がドライヤーで熱を加えるのとでは後者の方が髪をいためてしまいます。
要は、どれが良くてどれが悪いと言う事ではなくて、施術する人の技量によって結果が大きく変わってくると言うことです。
これからは「アイロン」も含めて考えて行こうと思っています。もちろん「アイロン」オンリーではありません。
昔「M。.○○ッ○」が出始めた頃、すごい衝撃でした。「無茶苦茶伸びるけど、無茶苦茶使うのが恐ろしい。」と尻込みしました。
導入したサロンも増え始めた頃、「○○ッ○」は傷むと言う情報も出回りました。この時伸ばす事だけに専念して髪のダメージを考慮してないサロンがあったのも確かですし、あいまいな技術工程で「○○ッ○」の名前を掲げているサロンがあったのも事実でしょう。
今もなお「もう古いと言われる○○ッ○」を続けているサロンでも、すばらしい仕上がりを提供されているサロンも確実に有るはずです。
つまり縮毛矯正は、毛髪診断や技術行程など、凄く奥が深いのです。 後は熱の加え方の違いで、どこまで髪を傷めずに出来るかということです。
薬液の差は少しあるけど広い意味で似た技術なんです。「ス○○ーS○R○」だけは、薬液の内容成分のコンセプトが他と違います。
ほとんどの製品は、アルカリ濃度がかなり高く、高膨潤、高還元ですが、「S○R○」は低膨潤、高還元です。 (縮毛矯正をしっかり勉強されている先生方に、S○R○は嫌われてる、か、相手にされてない現実もありそうですが、イイところは、残して、どんどん応用していこうと思います。)
アイロンにしろ、ドライヤーにしろ、遠赤だって熱を加えた時点で加水分解の技術の応用です。
むしろ加水分解って何、とか髪の毛の内部でどんな変化がおきているのか、とか加水分解による毛髪のダメージは何度の熱でどのくらいと言う方が重要な気がします。
でも講習会では教えてくれません。
メーカーも、私たち美容師には、こうゆうことは必要無いと思っているのか、理解出来ないと思っているのか、
それとも、多くの美容師側が、「そんなややこしい、複雑な理屈はいらない。」と拒絶しているのか??!
あまりに、無知なまま縮毛矯正をしているサロンが多い気がします。
縮毛矯正は薬を塗って、アイロンして終わりではありません。
「若いスタッフには無理」とは言いませんが、十分すぎるぐらいの知識と経験をさせてあげる必要があります。
どれをやっているかより、誰がやるか、どこまで熟知しているかが重要だと思います。
手際が悪く自信が無さそうなスタッフに当たった場合は、う~ん、どうしましょ?!
細かいことを言えば毛髪診断が出来る知識があって、薬液の違いを理解してお客様それぞれにあった技術を提供し髪のダメージを最小限に抑える事が出来るのがベストです。
怖い縮毛矯正:ストレートパーマの話
かければかけるほど良くなる、傷まないストレートパーマは、アリエナイ!!
髪を傷めるからこそ、クセは伸びる。
髪を傷めるだけのパワーが薬液に無いと、絶対に縮毛、クセは伸びないのです。
そんな薬液を使って縮毛やクセ毛をストレートにしようとするのですから、
傷めないストレートパーマを強調している広告は、あれは、ウソです。
オービットでは、絶対に傷めないとか、傷まないとかの表現は、使用しません。
「それじゃ、お前のところは、傷んで当然と言うのか?」と、おっしゃるでしょう!
「オービットでは、髪の傷みを最小限に抑えます。」
「そのためには、適切な毛髪診断と薬液選定が最も大切と考えます。」
「そして、髪の傷みを表面化させない、傷みを感じさせないようにストレート技術をします。」
知識と経験と技術とマインドで。
傷む最大の原因は、髪の同じ所にストレートのたびに、薬液を付けること。
何度かストレートを繰り返して、結果傷むのは、同じ箇所に、何度も薬液を付けるからです。
「オービットのストレートは、1度伸ばした箇所は、2度と戻らないので、2度とそこに、薬液塗布の必要がないのです。」
普通美容室で扱っている、ストレートパーマの薬液は、強、弱、の2~3種類と毛先保護用のトリートメント、PPTぐらい。 中には、「強」の薬液 1種類のところもあります。
普通美容室で扱っている、ストレートパーマの薬液は、強、弱、の2~3種類と毛先保護用のトリートメント、PPTぐらい。 中には、「強」の薬液 1種類のところもあります。
このごろは、ヘアカラー全盛で、超ダメージ毛の方も多くおられ、通常の「弱の薬液」でも、その髪には強すぎる場合が、とても多くなっています。
2~3種類の薬液だけで、現実には対応しきれません。
トリートメントやPPTで髪を保護したり、髪の強度を上げたりしても、2~3種類ではとても足りません。
髪の毛は、毛先と中間、根元とで、状態や傷み具合が当然違います。 ましてパーマやヘアーカラーそれにブリーチがはいっていた場合、明るさや施術回数によって、2~3種類の薬液と、トリートメントだけでは、対処しきれません。 頭頂部や両サイドの髪は、特に傷みやすく、注意が必要です。
くせ毛や縮毛は、1本1本の毛がねじれたり、凸凹があったり、扁平であったりします。 それを、薬の力をかりて、表面がなめらかなストレートヘアーにするのですから、髪の毛に、かなりの負担がかかります。
ホームカラーなどで、ムラに染まっていたりすると、染まりムラに合わせて薬を変えないと、すごく傷んだり、クセが伸びなかったりします。
縮毛やクセ毛の方は、根元や生え際を一番気にされますが、一番伸ばしにくい部分でもあるのです。 しかしこれは、特殊な技術によって、根元からキレイに伸びます。
それに、水のような液体状の薬液は、不必要なところまで流れるので、危険であり不適当です。
「オービットでは、常にクリーム状の15種類の薬液と12種類の毛髪強化トリートメントを準備して、それぞれのお客様の髪質や部分ダメージに対処しています。」
薬液塗布」で一番気を使うのは髪のダメージ部分の境目です。境界線をしっかり把握して、薬の「強:弱」を
塗り分けないと、そこがダメージを受けたり、伸びなかったりします
ポーラスヘアー
<ポーラスヘアー>と言われる、中身のないスカスカ状態の髪の毛には、ストレート剤は、残念ながら作用しません。
スカスカ状態になる大きな原因のひとつに、ホームカラーなどによる、ハイブリーチの繰り返しがあります。 スカスカ状態になると、バサバサしたり、ボアーと広がったりします。
この状態では、ストレート液をつけても、絶対にサラサラ ,ツヤツヤにはなりません。
縮毛矯正やストレートパーマをされる方は、出来れば、ハイトーンのヘアーカラーは、避けたほうが良いかと思います。
最近は、多くの美容メーカーのストレートが、薬液のパワーアップと高熱のヘアーアイロンとの併用によって、かなりのクセ毛、縮毛でも伸びるようになりました。
しかし、何度も縮毛矯正やストレートパーマを繰り返すことを前提に作られたストレート関連商品を、目にすることは、ほとんどありません。
縮毛矯正やストレート用のストレートアイロンは、通常180℃設定ですが、毛髪は120℃が限界温度です。 ダメージ毛やカラー毛、細毛の場合、120℃でも耐えられません。。
特殊アイロン:イオンアイロン等謳い文句があっても、温度が問題なのです。
180℃だからクセ毛も伸びるのです。120℃では、伸びないのです。
こう考えると、縮毛矯正やストレートパーマの技術は、大変難しいものであると理解していただけると思います。
(我が家は、家族3人が、強い縮毛なので、もちろん3人とも「縮毛矯正」をしています。子供が小さいとき、「テンパー」と言われ、しょげていた時、「うちには、いいストレートがあるから心配いらないよ。」と言ってやりました。
今もそれは、変わりません。)