下記の様な仕様となっていた。
土台:105°・火打ち土台90x60による補強あり、・土台アンカーボルトあり(写真-37)
大引:105°
床束:105°(根からみ有り)、束石:200角
根太:45°@300 (写真-26)
床仕上 洋室:合板フローリングt=12直貼(接着材併用)
和室:合板下地の上畳敷き
床下は空気の流れが感じられ、十分乾燥していた。大部分の土台・大引等の表面も健全で問題なかった。但し、浴室の周囲においては、土台の変色(写真-35)や防虫剤注入孔からの水漏れの痕跡(写真-36)が見られ、浴室の仕上面に接している側での劣化が懸念される。
大引と束とはホゾ差しの上、かすがい打ちにより補強され、根がらみ(床束の振れ止め)も設けられており、特に問題ないと思われる。土台と大引の接合部の一部が換気口の直上にあり、接合部に亀裂も生じていた。将来的に音鳴りや床下がりの原因となることが懸念される(写真-38)。
また、洋室部分の床の一部で、床仕上材と根太との接着ははがれてきている場所が見受けられた。また、根太の断面も最小限であるため、今後、床仕上材の劣化に伴い、たわみ感や音鳴りが生じてくるものと思われる。
補強金物に関しては、耐力壁の取りつく柱脚の引き抜け防止補強金物は確認できなかった(写真-35)。小屋裏の状況から考えて、全箇所において存在しないものと推定できる。
2F床内部は非破壊の調査では確認できなかったため、不明である。1Fや2階小屋組と同程度の仕様と思われる。
接合部については、小屋組の調査結果より、主要な梁は蟻仕口+羽子板金物という仕様であると推定できる。また、火打ち梁も設けられていると思われる。