所在地 : 小県郡青木村
住 所 |
長野県小県郡青木村田沢2700番地 |
電 話 |
0268−49−0052 |
交通機関 |
JR長野新幹線上田駅から青木行きバスで30分、終点乗換えで田沢行きバスで5分、終点下車。
上信越自動車道上田菅平ICから国道144号線・143号線で約17km
長野自動車道麻績ICから県道・国道143号線などで約18km
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施 設 |
周辺に駐車場あり |
宿 泊 |
不可(周辺に旅館5軒) |
泉 質 |
単純硫黄泉 (300m掘削自噴・450リットル/分) |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 |
6時〜21時 |
定休日 |
無休 |
入浴料金 |
大人 200円、 |
入浴施設 |
男女別内湯 |
浴室備品 |
シャンプー・ボディソープなどは無し |
観光スポット |
大法寺(三重塔が国宝)、修那羅の石仏、アイリスの里、上田城、安楽寺八角三重塔(国宝)、無言館 |
お土産・食事 |
温泉街で土産物や食事処を見かけた記憶がない。 |
近くの温泉 |
沓掛温泉・別所温泉・鹿教湯温泉・戸倉上山田温泉等 |
青木村HP
ますやHP |
http://www.vill.aoki.nagano.jp/
http://www.masuya-1ban.com/index.html |
雑記帳 |
田沢温泉の共同浴場・有乳湯の温泉は、旅館(ますや・富士屋ホテル)のそれと鮮度が明らかに違い、気泡が付くとても柔らかく優しい感触だ。
どこの宿からも徒歩1〜2分の距離、是非ともここで入浴していただきたい。 |
青木村は長野県の東部、青木三山と呼ばれる1,200m前後の山に囲まれた標高500m〜800mの山里、村内には千曲川に流れ込む支流が数多くある。
村のホームページでは、「いで湯と文化の里」と謳っているが、村域には「田沢」と「沓掛」の小さな2つの温泉が、のどかな山里にひっそりと湯煙を上げている。
また、「見返りの塔」という名で知られる国宝「
大法寺三重塔」や修那羅の860体の石仏群が観光スポットして名高い。
歴史的には、古くから「夕立と騒動は青木から」と言われているように、青木村では江戸時代から明治にかけて5回もの農民一揆が起こっており、一地域としては日本で最も一揆が多発した村だ。
前回は、前日宿泊した戸倉上山田温泉から長野道に出るために、残雪の北アルプスを見ながら国道143号線を走り、途中、「有乳湯」というユニークな名前に惹かれて田沢温泉に立ち寄った。
今回は、田沢温泉に宿泊、前回逃した沓掛温泉の共同浴場(小倉乃湯)でも入浴した。
青木村の一風景、青木三山の一つ、子檀嶺岳(1221m)
国道143号線から数キロ離れ、三方を山に囲まれた山間(やまあい)に旅館5軒(一つは国民宿舎)だけの田沢温泉がひっそりと佇んでいる。
小さな渓流沿いの道は石畳の坂道の両側には、小さな木造の旅館が建ち並んでいる。
それに加えて重厚な門構え、格子戸や白壁土蔵がとても情緒・品格のある温泉地に仕上げている。
島崎藤村が長らくここに滞在して、小説を練り上げた理由が分かる。
開湯は7世紀後半だそうだが、10世紀、源頼光の四天王・坂田金時は、母がこの湯に浸かって懐妊して生まれたという伝承がある。
以来、ここは子宝の湯として有名になり、「はらみ湯」とか「有乳湯」として知られることになった。
登録有形文化財、明治初期に建てられた木造3階建ての「ますや旅館」。島崎藤村がここに滞在し「千曲川スケッチ」の構想を練った。
1971年に沓掛温泉とともに国民保養温泉に指定された田沢温泉には、2つの日帰り施設がある。
この内、小さな温泉街の真ん中にあるのが、共同浴場の有乳湯(うちゆ)だ。
同じ信州の野沢温泉や別所温泉の外湯ならいざ知らず、こんな小さな温泉地にあるとは信じられない寝殿造りの堂々たる門構えだ。
すべて木造の建物なので、これから風雨に曝されて風格が増してくるだろう。
しかし内部は庶民的、これぞ共同浴場の雰囲気が漂っている。
無休で営業、入浴時間は共同浴場らしく早朝6時から午後9時まで、入浴料金は200円という低料金が嬉しい。
浴室はいたってシンプルで床も壁もタイル張り、7〜8人が入浴できる大きさの浴槽も同様だ。
ここは、なんと言っても注がれている温泉が素晴らしい。
掘削自噴、450リットル/分の豊富な湯量、加温・加水無しの単純硫黄泉が掛け流しだ。
その上、ぬるめの温泉はなめらかな肌触りで、入浴するとあっという間に、体中に小さな気泡がまとわりつく。
宿泊した富士屋ホテルや立ち寄ったますやの湯は混合泉に対しこちらは単泉、湯の新鮮さも加わって、この極上の感触となるのだろう。
尚、共同浴場なのでシャンプーなどは置かれていない。
木造の足湯も設置されている。
館内は外湯の雰囲気がたっぷり。
駐車場は施設の近くにもあるが、温泉街の入口に大きなものがある。ここで車を停めて、短いが見事な石畳の歩道を進み、風情有る旅館を左右に見ながら向かうのがお薦め。
これまで周った温泉地で、これほどコンパクトにまとまった、それでいて情緒たっぷりの場所は無かった。
将来、是非宿泊してみたい温泉地と思っていたが、今回これが実現した。
信州の山里、ひっそりと佇む田沢温泉の共同浴場が有乳湯(うちゆ)。ここの加温・加水無し、完全掛け流しの温泉は文句なく素晴らしかった。田沢温泉の雰囲気とこの共同浴場が気に入って、今回は宿泊(富士屋ホテル)し、そこから浴衣姿で有乳湯にやって来た。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
施設名 : 有乳湯 (入浴日:2006.4.22 2回目 2007.11.11))
小さくて品格がある田沢温泉
堂々たる構えの有乳湯
シンプルな浴室