そぞろ歩きが楽しい温泉街 ベスト10

    2010年12月4日付 日本経済新聞NIKKEI プラス1ー何でもランキング から引用

ベスト10は大型温泉地がずらりと並び新鮮味はないが、順位に若干の異論はあるものの、まあ妥当なところだろう。
一方で自然に恵まれた温泉地が一ヶ所も選ばれていないのは、「(浴衣で)そぞろ歩き」が出来る温泉」と言う前提では止むを得ない。因みに下記ベスト10のすべてに滞在、又は入浴していた。

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写真をクリックすると各温泉の宿・施設の記事にジャンプします(渋温泉は準備中)。

 順位 温泉名       コメント 
 1 城崎温泉
(兵庫県)
外湯が7つ、飲食店も土産物屋も並び楽しく歩ける。
浴衣が正装で、着こなしを助言する「浴衣御意見番」もいる。
川の両脇の柳が風情ある。
駅が玄関、通りが廊下、外湯がお風呂、土産屋が土産コーナーで、町全体が旅館のよう。
冬は松葉ガニも魅力。 
 2 渋温泉
(長野県)
木造多層の風情ある旅館が並び、石畳の路地が縦横に走る温泉街には、射的場やスマートボール。
9つの外湯が無料で入浴出来て、スタンプ集めも楽しい。
温泉まんじゅうが有名で、栗まんじゅうや酒まんじゅうなど種類も豊富。
お蕎麦の食べ歩きもお薦め。

 3 草津温泉
(群馬県) 
ダントツ日本一の自噴温泉量、草津のシンボルの湯畑だけでも4000リットル/分、総計で23,300リットル/分。
100軒を楽々超える旅館・施設がすべて源泉掛け流しで、お馴染みの草津節での湯揉みや時間湯などの温泉文化が残っている。
18の共同浴場が無料で入浴出来、日本で1,2の巨大な露天風呂もある。

食事処や土産物屋も多い。
 4 道後温泉
(愛媛県)
明治27年(1894年)建造の木造33層楼の力強くどっしりとした入母屋造り建築の共同浴場「道後温泉本館」があまりにも有名。
3階の屋根の上に乗る楼閣は
振鷺閣(しんろかく)と呼ばれる赤いギヤマンを張り巡らせた太鼓櫓で、早朝・昼・夕に時を告げる刻太鼓の音が湯の町に響く。

道後温泉駅から続く商店街には60軒が並ぶ。
 
 5 有馬温泉
(兵庫県)
タイプが異なるが白浜温泉と並んで関西を代表する温泉地、料理をウリとする高級旅館が多い。
日本三名泉・三古泉の一つで、太閤秀吉が愛した温泉。
有馬温泉のシンボル金泉と銀泉の2つの源泉が共同浴場で手軽に楽しめる。

名物の炭酸煎餅を製造販売する「三津森」の三代目社長は管理者の大学時代の友人・・・余談です。
 6 別府温泉
(大分県)
動力浮揚などを含めると温泉量は日本一。
鉄輪温泉など、市街地と周辺に湧く8ヶ所の温泉から構成される。
鉄輪の写真の赤池地獄などの地獄巡りの他、最近では大正・昭和のレトロな民家や外湯を巡るツアーも人気。
100ヶ所以上の共同浴場があり、スタンプ集めをして、温泉名人を目指そう。

 
 7 銀山温泉
(山形県)
かって銀採掘で賑わった銀山川の狭い流れの両岸、200mほどの長さに三層・四層の木造旅館が軒を連ねていて、全国どこの温泉でも見かけない大正・昭和初期の景観だ。
浴衣での散策が似合う温泉街で、かって温泉情緒で東日本第一位にも選ばれた。
温泉は江戸時代の寛永年間(1624〜44年)、鉱脈を探していたときに偶然湧きだしたもので、銀山は閉山したが温泉は今も湧き出ている。
 8 伊香保温泉
(群馬県)
  伊香保温泉は、標高1390m、榛名山の北東斜面に湯煙を上げており、草津・四万温泉と並ぶ上州三名湯の一つ。

万葉集にその名が登場する名湯で、最大の名所は江戸時代からある360段の階段で、これに沿って50軒以上の旅館・ホテルや土産物屋等が建ち並ぶ。
宿には江戸時代から続く老舗宿も多い。

石段の上り口には町営の石段の湯、階段を登りきった先には、源泉近くに伊香保露天風呂がある。

(適当な手持ちの写真が無かったので温泉組合のHPのものを借用)
 
 9 野沢温泉
(長野県)
  名実ともに信州を代表する名湯。毛無山の山すそ、坂の多い路地に24軒の温泉宿や産物屋が軒を連ねている。
その中に混じって13軒もの無料共同浴場が点在する情緒タップリの温泉街だ。

野沢温泉のシンボル・麻釜(おがま)源泉は国の天然記念物。
地元の人が野菜をゆがく姿が温泉風情を一層増している。
 10 山代温泉
(石川県)
山代温泉は、霊峰白山(標高2702m 日本百名山)を背にして、片山津・粟津・山中・温泉とともに加賀温泉郷を構成する。
温泉街の中心には、明治時代の共同浴場を復元した「古総湯」が2010年秋に完成。
付近は湯の曲輪(ゆのがわ)と呼ばれ、「べにや無何有」などの名旅館が建ち並んで風情ある温泉街を作り上げている。北大路魯山人が滞在した建物や窯元を訪ねるもの一興だ。