施設名 : 庵(いおり)の湯 (入浴日:2007.3.2)
所在地 : 吉野郡十津川村
温泉名 : 十津川温泉 
    十津川温泉 庵の湯 (奈良県)   
住 所 吉野郡十津川村平谷865
電 話 07466−4−1100
交通機関 五條から国道168号線で約75km
新宮から国道168号線で約65km

JR和歌山線五条駅から奈良交通バス新宮駅行きで3時間十津川温泉下車
日帰り施設 足湯・飲泉所  駐車場は近くの村営駐車場(有料)利用
宿 泊 無し
泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩泉 ( 泉温75.6度 )
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 午前10時〜午後9時
定休日 火曜日
入浴料金 大人400円 小人200円
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボデイソープ、ロッカー有り
観光スポット 谷瀬の吊橋:長さ297メートル・高さ54メートル、鉄線吊橋では日本一      
笹の滝:日本の滝100選、
お土産・食事 上野地(谷瀬の吊橋付近)、村役場付近、道の駅十津川郷等で可能
近くの温泉 上湯温泉湯泉地温泉湯の峰温泉川湯温泉渡瀬温泉
十津川村HP
観光協会HP
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=AM040000
http://www.totsukawa.org/kanko/
雑記帳 今から20年ほど前、人事部門に在籍していたとき、入社間もない男性社員2人が、国道168号線を利用して新宮方面に向かう途中、十津川村で運転を誤って谷底に転落した。
両名とも死亡、中国地方と九州で執り行われた葬儀に参列、嘆き悲しむ両親に弔辞を述べての焼香はとても辛かった。
現在の国道は、拡幅されたりトンネルが開通したりして、当時と比べればかなり安全になった。とは言え、100番台の国道とは思えない隘路も残っている。この道は往復で10回近く通ったが、いつもこの出来事を思い出しつつ、慎重な運転を心がけている。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
紀伊半島のほぼ中央、奈良県の最南端に日本三大秘境の一つ、十津川村がある。

村の中央を流れる十津川がV字型の渓谷を作りあげ、四方を大峯山系や伯母子山系等の山々が幾重にも取り囲んで、日本有数の秘境と言われるに相応しい自然だ。

奈良県の1/5の面積を占め、村としては日本で一番広く琵琶湖とほぼ同じ面積なのに、人口は僅かに4,600人、村域の96%が森林だ。
村の中心から一番近い鉄道駅(和歌山県新宮)迄65kmもあり、まさに陸の孤島である。

村を南北に走る国道168号線の他には、東西に国道425号線が通っているが、これが名立たる悪路、秘湯を目指しかなりの隘路も厭わない温泉仲間も敬遠する。

その国道168号線も、トンネルが開通したり拡幅されたりしてるが、まだ1・5車線部分がかなり残っており、100番台の国道だからといって、気楽に走るわけにはいかない。
元禄年間に炭焼きが発見したという十津川温泉は、近くの湯泉地(とうせんじ)温泉・上湯温泉と合わせて十津川温泉郷と称している。
ここは、環境省から「国民温泉保養地」に指定され、奈良県ばかりでなく近畿を代表する名湯・秘湯と言える。

さらに、2004年4月、温泉教授で知られる松田忠徳氏の指導の下で、全部で26ヶ所の旅館・日帰り施設のすべてを掛け流しとし、全国初の「源泉100%掛け流し宣言」を行った。

十津川温泉は3つの中で最も大きな温泉地ではあるが、旅館は、二野津湖畔のわずかな平地に肩を寄せ合うようにして建てられている。
バスを仕立てた団体客を受け入れる宿泊施設は皆無、いかにも秘境に相応しいたたずまいである。
ほとんどの旅館で立ち寄り湯が可能だが、地元の公衆浴場3つも外部に開放されている。(上湯温泉・湯泉地温泉にも別に有る)
秘境・十津川村は2004年4月、村内全温泉(十津川温泉湯泉地温泉上湯温泉)のすべての宿・公衆浴場が、塩素殺菌による循環湯を使用しない「源泉100%掛け流し」であることを宣言した。日本で最初の快挙だ。
2004年8月10日、国道168号線の大塔村内で大規模な土砂崩れが発生し、ほぼ3年経過しても開通していない。(村道を迂回路として利用)
国道168号線沿い、十津川バスターミナル前の猫の額ほどの敷地に建てられた「庵の湯」
細長い足湯。7〜8人は一度に浸かれる。足湯は道の駅にもある。
上の箱が飲泉所、下が「手湯」。手湯なるものは初めて見た。
入口は国道に面しておらず、建物は道路の下にあるので、気をつけないと通り過ぎてしまう。
十津川温泉郷には6つの公衆浴場があるが、ここ庵の湯が最も新しく2005年6月に建設されたばかりだ。
「庵」の名は、近くにあった高岩寺の庵に由来する。


庵の湯はニ野津湖の湖畔、村で一番建物が集まっているバスターミナル前にある。
しかし、国道の下の僅かな土地に、湖へ張り出すようにして建っているので道路からは見えない。

入口から階段を下っていくと、村特産の杉などの材木をふんだんに使った建物が縦列に並んでいる。
手前に足湯、飲泉所、手湯があって、その奥に男女別の内湯浴舎がある。

浴室は外部と同じように木造、5,6人が入れる風呂は桧だろうか、分厚い木材が使われてどっしりしている。
大きく取られた窓からは、湖面とその向こうには山々が迫る。

湯は適温の重曹泉、かなりのヌメリ感があった。
どっしりした木組みの風呂。片隅の切込みから湯が流れ出ていた。重曹泉ゆえ、滑りやすくなるためだろうか、底は木造でなく小石で固めてあった。