夢咲塾イベント 2006年9月
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第二回高田夢まちシアター 「黒澤明監督作品」上映会 
  7月に続き2回目の高田ゆめまちシアター。今や高田の街中からはなくなってしまった映画館であるが、昔は8ヶ所も映画館があったそうである。上映を行った場所は、「高田大劇」という一年ほど前に休館になったまちの映画館で、今回の企画のためにわざわざあけてくださって開催することができたものである。他にも絵師による手書きのポスターなども用意してくださり、二日間だけであるが、街中に映画館が戻ってきた感じがして、うれしいものである。また、大劇以外の高田の古い映画館の写真などもロビーには展示されており、昔、映画が国民の娯楽であったよき時代を感じることができ、そういった文化のあり方をいろいろと考えさせられる。展示は他にも、映画好きの人たちが持ち寄ったいろいろな映画のパンフレットや、昔の映画の幟などがあり、特に映画好きというわけでなくても、いろいろなものに懐かしさを感じて非常に楽しいものである。そういった雰囲気を整えたの中で上映されるのは黒澤映画。映画そのものから映画を取り巻く文化まで日本映画のよさがいろいろと感じることができる企画になったと思う。
 上映作品は「天国と地獄」「羅生門」「生きる」「酔いどれ天使」の四作品。どれも有名作品であるが、みたことがあるものはなかったので、非常に楽しみしていた。仕事の都合から「羅生門」だけは見ることが出来なかったが、残り三作品はしっかりと見ることができ、楽しむことが出来た。特に「生きる」は皆にも評判がよく、個人的にもなかなかいい映画であると思った。ただ、古い作品ということもあり、音声が聞き取りにくく、ストーリーを追いかけるのが、非常に難しいのが難点。その辺が上手く処理できればいいのだろうが、そこは仕方ないとこだろう。アンケートもなかなか好評で、次回はいつするのかとの質問も多く寄せられていた。今回は、黒澤映画と少しターゲットの年代が上の方であったが、もう少し新しいものなども上映してみるのもいいだろうと思う。家のテレビではなく、大きなスクリーンでみる映画は味わいが少し違うだろう。日ごろこの映画館を維持していくことは非常に大変なことだとは思うが、何とか、つぶさずにいて、またこの映画館で映画祭をすることが出来ればと思う。(2006.9.9〜9.10)
 
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