壁の強化や金物の設置のみで耐震性が向上したと思われがちだが、基礎の補強を並行して行なわなければ、大きな引き抜き力により基礎を破壊する事もある。
現在ある基礎を全て壊して新設で基礎を設けるのが理想であるが、基礎上部の建物を壊さずにそのまま利用する場合は、既存の基礎を生かした補強を行なう。
既設基礎の立ち上がり部分に抱き合わせるような形で新設の基礎を設置し、立上り部分に後付けアンカー等により新設基礎を一体化させる。
既存基礎との接触面は、仕上げ材があれば取除き、目荒しをして右図のような配筋を行いコンクリートを打設する。
ホールダウン金物用のアンカーボルトを設置する場合は、この新設側の基礎へアンカーすることで引き抜き力の処理が適切に行なわれる。
既設基礎へのアンカー差し筋設置 |
既設コンクリートの「はつり」 | 抱き合わせ基礎の配筋 |
ホールダウン金物用のアンカーの新設基礎への定着 |