酒造会社の経営らしく、至る所に飲泉所が設けられていた。
心持ち青みがかった露天風呂、この日、温度はやや低めだった。
二つの釜風呂、浸かった瞬間、ザザーと温泉が盛大に流れ出るのは快感だ。
メタ珪酸を含む円やかで透明な3号泉使用。
廃業した酒造会社の酒蔵の古材を利用した情緒たっぷりの浴室。
20人が一度に入れる大きな内湯に黄土色の湯が満々と張られている。
2012年8月26日事業停止―破産申請(単純硫黄泉さんから第一報を頂いた。)
住 所 |
和歌山県伊部郡かつらぎ町佐野702 |
電 話 |
0736−22−1005 |
交通機関 |
阪和自動車道上之郷ICから国道63.24号線等で約34km
JR和歌山線笠田駅から徒歩4分
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施 設(日帰り) |
食事処、休憩所、売店、駐車場(160台) |
宿 泊 |
不可 |
泉 質 |
含二酸化炭素・鉄ーナトリウムー塩化物強塩泉など |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(外来)
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10時〜23時(入場は22時までに) |
定休日 |
年中無休 |
入浴料金 |
大人(中学生以上) 800円 小人(3歳以上)450円
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入浴施設 |
内湯男女各2 露天風呂男女各1 |
浴室備品 |
シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット |
かつらぎ町内フルーツ狩(モモ、梨、リンゴ、ブドウ等)、青洲の里、桃山町(桃の直売所)、粉川寺、根来寺、高野山、和歌山市観光スポット、紀伊三井寺、ポルトヨーロッパ、黒潮市場 |
お土産・食事 |
両方とも施設内で可、地ビール有り |
近くの温泉 |
龍門山温泉、神通温泉、、ゆの里温泉、紀伊見温泉
加太温泉、紀州黒潮温泉、和歌の浦温泉、犬鳴山温泉、大谷温泉、奥水間温泉 |
かつらぎ町HP
野半の里HP |
http://www.town.katsuragi.wakayama.jp/
http://www.nohan.jp/ |
雑記帳 |
奈良市内から和歌市に至る国道24号線は、途中、橿原市など渋滞地域が多く、距離は短いのに出かけるのが億劫になる。
途切れ途切れの工事を行っている「京奈和道路」の開通が待ち遠しい。
その後、上記の京阪奈道路の一部開通が続き、ずいぶんと近くなった(2011年1月追記) |
かつらぎ町は和歌山県の北東部に位置し、北の和泉山脈、南の紀伊山地に挟まれて、町の中心部を紀の川が東西に流れている。紀の川に沿って、京都市から奈良市・和歌山市を通過する幹線道路・国道24号線が走っている。
平成16年7月に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」に、町域内の丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)・町石道(ちょういしみち)・八町坂(はっちょうざか)が含まれている。
昭和50年代後半から、町は主要農産物の柑橘類の価格低迷から脱するため、柿・桃・梅・スモモ・ブドウさらには梨・リンゴなどへの多品目化へ転換している。
北に金剛生駒紀泉国定公園、南に高野龍神国定公園、中を貫く紀の川が造ったゆるやかな河岸段丘にはさまざまな果樹が栽培され、この日は桃山町のモモを目当てにこの地にやってきた。
京都市・奈良市・和歌山市の142kmを繋ぐ国道24号線(橋本市周辺)。
紀の川の南岸、和歌山市から東へ10kmほどの桃山町には、桃源郷と呼ばれる一帯がある。
ここでは、紀の川流域の砂礫を含む排水の良い土質と温暖な気候によって、「あら川の桃」として知られる良質な桃が生産されている。
開花の時季も素晴らしいようだが、6月下旬〜8月中旬にかけての収穫期には、沢山の直売所が店を出す。
1箱(12個)で8、000円(真ん中)の高級品もあるが、家庭用で買い求めるのは30個位で2000円程度のもの(右の写真)。形が悪かったり、斑点があったり、熟しているといったキズものだがかまわない。毎年、贈呈用の高級品とは別に、孫たちの分などを含めて4〜5箱買う。
地元の老舗蔵元・野半の里(株)が平成15年(2003年)10月にオープンさせた和風・情緒たっぷりの温泉+食事施設。
野半の里は寛政元年(1789年)、野上屋の屋号で前田半十郎が創業した老舗酒造メーカーで、平成8年に和歌山県初の地ビールを製造開始。
これとともに敷地内を大きく改造し、酒・ビール・食事を楽しめる施設に変貌させ、さらに温泉掘削に成功、温泉棟の蔵乃湯・老鶴館
を開業した。
温泉探索は中途半端でなく、ローターリーボーリングマシーン器具一式を自社で購入して敷地内で掘削を開始し、湧出に成功した。
引き続き、同社は和泉山脈と紀の川に沿って走る日本最大級の巨大活断層〔中央構造線)に注目してでさらに掘削を続け、現在深さの異なる5本の源泉を有している。
和歌山県建築景観賞受賞の敷地内風景
長い施設名だ。
「野半の里」は日本酒・ビールを製造する企業の社名であると同時に、敷地内にある6ヶ所の施設の総称でもある。
(1)欧風料理處・紀泡館(地ビール・フレンチグルメ)
(2)こんにゃく座(日本料理)
(3)お休処蔵茶屋(セルフサービスの食事・喫茶)
(4)直販処(日本酒・地ビール・焼酎等)
(5)お土産処(酒饅頭、温泉たまご等)
(6)蔵乃湯老鶴館 (温泉施設)
野半の里へは、電車の場合は、JR和歌山線笠田駅から徒歩で数分。車で和歌山県方面から来た場合は、国道24号線で(JR和歌山線)笠田駅交差点を過ぎて二つ目の信号を左折してすぐ。
施設周辺には5ヶ所の駐車場がある。
野半の里の正面はいかにも老舗醸造元らしく、瓦屋根の風格ある建築で左右に蔵風の重厚な建物が立っている。
そこをくぐって中に入ると、和歌山県建築景観賞受賞の敷地内風景が広がり、正面の庭園風の広々とした広場を囲むようにして、左右に趣ある和風の建物が建っている。
左手に温泉棟の老鶴館がある。すべて木造の風格のある建物で、内部に入るとその趣が一段と増す。
それもそのはずで、この建物は、廃業した海南市の老舗「老鶴酒造」の酒蔵の建材を移築し「老鶴館」として再現したものだからだ。
風呂は内湯と露天風呂のみで、スーパー銭湯が持つアイテムバス(ジャグジーなど)がないのが好ましい。
全体が黒褐色のモノトーン、吹き抜けの内湯は、移築した酒蔵の巨大な梁や柱がふんだんに使われ、豪壮でありながら粋な雰囲気を持つ。
廃業した同業蔵元の酒蔵を移築した蔵乃湯老鶴館。入浴料金は800円、営業時間は午前10時〜午後11時(受付午後10時)で年中無休。
2011.1.5 再改訂
蔵乃湯温泉 野半の里 蔵乃湯 老鶴館 (和歌山県)
施設名 : 野半の里 蔵乃湯 老鶴館(3回目入浴:2010.7.15))
野半の里の堂々たる構えの正面入口.、老舗蔵元の雰囲気が漂う。
ここは5本の源泉を持ち、特に1号源泉は、温泉法で定める成分の内、12項目で所定の分量を越え、ナトリウムイオンは日本で1,2の含有量、海水より濃厚な温泉である。
このため、他の源泉と混合させて内湯に落している。
その内湯は縁が木造、幅が10m、奥行き4mほどのかなりの大きさで、鉄分を含んだ黄土色の混合泉が掛け流しで満たされている。
塩分が強い濃厚な湯を嫌う場合は、横にある小型の浴槽で透明な3号源泉に浸かることが出来る。
露天風呂は中規模の岩風呂で、源泉は内湯と異なるのだろう、やや青みがかって白濁していた。
何れの風呂も毎朝清掃され、新たに湯が張られ、循環無しの新鮮な湯が追加されていく源泉掛け流しとなっている。
高い天井、広い空間に仄かな照明、とても雰囲気がある浴室だ。
以前、ここには和食とフレンチスタイルのレストランがあった。
最初に温泉仲間と行った時は後者の「気泡館」で洋食ランチを食したが、採算が取れなかったせいか、今回行った時は無くなっていて、現在は和食のこんにゃく座のみとなっている。
この他に、小グループの宴会・パーティ場、自社品等の直販所や充実した土産物館、これに加えて鍼灸整骨院が新たに開業していた。
こんにゃく座で、新名物として売り込んでいる第一源泉で練りこんだ(天麩羅ざる)うどんを食べた(1050円)。
ここも重厚な雰囲気を持つ脱衣場。
館内風景
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)