関西交流大学  食文化研究会

当研究会では、安全で健康、そして美味しい食文化の研究を通じて、
健全で明るい社会と未来を創造することを提案致します。
また、メールマガジンを通じて、情報発信に務めたいと考えております。

 

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食文化研究会メールマガジン

 

 

巻頭コラム  「守るのは「食卓」なんです!」


先日、「こんぶ土居」店主、土居成吉氏を
2月22日に行われたイベントの際のお礼とご挨拶に
再度ご訪問させて頂きました。
そして、価値ある様々なお話をお伺いすることができました。

学習会の幹事をしていて、大変なことも多いのですが
「得をしている」と感じることは、その道のスペシャリストに
たくさんのことを、直接ご指導頂けることです。

土居さんを講師に要請するまで、
新聞に取り上げられた記事や土居さんにまつわる各資料を
私はいくつも熟読しました。
イベントの事前にも打ち合わせを一度させて頂いておりました。

昆布を通じて、ほんまもんの食文化や伝統を守る一切妥協を許さない頑固な、
職人堅気の方だと、お会いするまでそう思っていました。
が、再度お会いしてお話をお伺いすると、それは間違いだと気がつきました。
これは、私の主観的観測なので、真意を測り損ねているかも知れませんが
恐れず、あえて読者の皆様にもお伝えしていきます。

「安全で健康でもちろん美味しい食品を求める姿勢が大切」
そんな風に私は理解しておりましたが
その中には、もっと深い思いが隠されていたのです。
守るべきは、「食卓」なんです。
土居さんはそうおっしゃいました。
この食卓は、平凡だけどあたたかい家庭を意味します。
つまり、家庭での食卓こそが、人間の生き方の原点であり
大切なことなのだと。


そして、それが、こども(未来)を守るという事。

その一番大切なことを、おろそかにするから、
学級崩壊、気の病、社会不安、環境破壊、戦争など
多くのことに影響するのではないかとの提言です。

「お金がそんなに必要なんでしょうか。
主婦が、外に出て働く(女性の社会進出)、それはいい。
でも、そのことによって家族の基本である食卓をおろそかにしてまで
何を得るのでしょうか。」

お言葉をテープ取りしているわけではないので
語彙に間違いがあると思いますが、私の理解としてはそういったことです。


「昆布でだしを取って料理をする」この手間こそが
健全な社会を守る第1歩、そんなように私には聞こえました。
手間が一番大切な愛情であると。

食−「食卓」−家族−こども(未来) この軸を中心に
環境、平和、健全な社会、様々なものに言及されました。

そして、特に女性(主婦など)に食を通じて
どんどんと、考えてほしい。
関西交流大学で、そんな場をご用意して頂けませんか?
と大変嬉しいご提案を頂戴しました。

土居さんの、おっしゃている本質は余りも深くて、容易なことではありません。
単なるグルメ志向や、ママさん料理教室の話でもありません。
社会自体が、非常に難しい問題を多く抱えていることも確かです。

私自身、どう取り組むべきか、今は良いアイデアはありません。
しかし、誰かがやらないといけないことなのです。

読者の皆様、関西交流大学の会員様のご意見を頂戴して
じっくり取り組みたいテーマであることは確かです。
ご意見をお待ちしております。

◆3月8日 関西交流大学 企画担当幹事 

●「こんぶ土居」店主:土居成吉氏ご紹介分