温泉名 | 文学者等 | エピソード |
道後温泉 (愛媛県松山市) |
夏目漱石 | 夏目漱石が現在の松山市に英語の教師として現在の松山市に赴任したのは明治28年、ここを舞台にした名作「坊っちやん」には、道後温泉が「住田温泉」という架空の名前で登場してくる。 私はこの機会にこの本を読み返したが、道後温泉がはじめて登場する部分は次の通りだった。 「・・・四日目の晩に住田と伝う所へ行って団子を食った。この住田と伝う所は温泉のある町で城下から汽車だと十分ばかり、歩いて三十分で行かれる・・・」 |
有馬温泉 (兵庫県・有馬町) |
谷崎潤一郎 | 旅館・陶湶御所坊で、「猫と庄造と二人の女」が書き上げられた。 |
城崎温泉 (兵庫県城崎町) |
志賀直哉 | 大正2年、志賀直哉は、山手線の電車にはねられて重傷を負い、その養生のために城崎温泉に三週間滞在した。「城崎にて」を書いたのはその4年後である。 |
熱海温泉 (静岡県熱海市) |
尾崎紅葉 | 熱海の海岸を散歩する貫一とお宮の物語「金色夜叉」の舞台として知られている。 |
白骨温泉 (長野県安曇村) |
中里介山 | 白骨温泉は、もともと白船と書かれていたが、大正2年に出版された中里介山の長編小説「大菩薩峠」のなかで「白骨の巻」として白骨の名を使ったことからこの温泉が一躍全国に知られるようになって、小説に使われた「白骨」がそのまま温泉名として定着した。 |
越後湯沢温泉 (新潟県湯沢町) |
川端康成 | この温泉が一躍全国的に知られるようになったのは、川端康成の「雪国」、その書き出し「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」はあまりにも有名だ。 |
湯ヶ島温泉 (静岡県天城湯ヶ島町) |
川端康成 | 伊豆半島、旧天城街道川沿いの温泉は、川端康成の代表作の一つ、「伊豆の踊り子」の舞台であり、井上靖の「しろばんば」の縁の地でもある。 |
修善寺温泉 (静岡県・修善寺町) |
岡本綺堂 | 源頼家を題材にした「修善寺物語」は戯曲の傑作 |
龍神温泉 (和歌山県龍神村) |
有吉佐和子 | 日本三美人の湯である龍神温泉は、「日高川」の舞台になった。 |
奥津温泉 (岡山県奥津町) |
藤原審爾 | 小説「秋津温泉」の舞台 |
塩狩温泉 (北海道和寒町) |
三浦綾子 | 小説「塩狩峠」の舞台 |
銀山温泉 (山形県尾花沢市) |
NHKテレビドラマ |
大正ロマンの風情を漂わせる銀山温泉は、国民的ドラマ、世界中で放映された「おしん」の舞台である。 |
湯村温泉 (兵庫県温泉町) |
早坂暁 | 吉永小百合が演じた夢千代日記のTVドラマ化・舞台化で一躍全国的に知られるようになった |
伊根温泉 (京都府伊根町) |
NHKテレビドラマ | NHKの連続ドラマ「ええにょぼ」で「伊根の舟屋」は全国的に知られるようになった。 |