熊野古道&南紀温泉巡り
2004.4.14(水)〜17日(土) 

1日目
奈良県生駒市午後6時発→第二阪奈・阪神高速・近畿道・阪和道他→高石市(集合)→阪神高速・阪和道・湯浅御坊道路→白浜(AR氏別荘泊)

2日目
白浜→国道311号線→中辺路町→熊野本宮大社(4名は熊野古道へ)→国道311号線→中辺路町→上小野温泉ひすいの湯(入浴)→奥熊野温泉女神の湯(入浴)→国道311号線→湯の峰温泉あづまや(入浴)→国道168号線→県道44号線→小口自然の家(4名熊野古道を歩いて到着、3名はここに宿泊・ARさんピックアップ)→県道44号線・国道178号線→湯の峰温泉湯の峯荘(泊)


3日目

湯の峰温泉→国道168号線→県道230号線→雲取温泉高田グリーンランド(入浴)→県道230号線・国道168号線→新宮市(浮島の森観光・昼食)→国道42号線→県道46号線→熊野那智大社(熊野古道を歩いてきた3名ピックアップ)→県道46号線・国道42号線→休暇村南紀勝浦(めざめ温泉)(泊)


4日目
休暇村南紀勝浦→国道42号線→新宮市→熊野速玉大社・神倉神社(観光)→(女性2人は列車で大阪へ)→国道168号線→国道311号線→(三重県)湯の口温泉(入浴)→入鹿温泉(昼食のみ)→国道311・168・311号線→白浜→阪和自動車道他→高石市(ARさん自宅)→近畿道・阪神高速・第二名阪・京奈和道路→八幡市(AKさん自宅)→京奈和道路→生駒市自宅午後8時到着
全走行距離:835km
雲取温泉・高田グリーンランド
温泉仲間のARさんご夫妻・AKさん、AR夫人の友人の4名の方が、熊野古道の熊野大社から那智大社までの難路を二日かけて歩くことになり(ARさんは一日のみ)、そのアッシー役として参加。自由時間や帰路を利用して、合計6ヵ所の温泉を周った。
1日目
生駒市自宅を夕刻に出発、高石市のARさん自宅に集合してから白浜へ出発、午後11時にARさん別荘到着(泊)
2日目
湯の峰温泉
   ↓
小口・自然の家
熊野古道を歩いてきた4人と待ち合わせ。3人ここに宿泊、翌日も古道を歩く。
ARさんのみピックアップ    ↓
2人で湯の峰温泉に戻る
3日目
雲ひとつない快晴。白浜から本宮に至る国道311号線は快適な道路だった。道沿いの至るところに熊野古道への上り口がある。写真の4名は熊野古道組。
本宮に近づくと「湯の峰温泉」「川湯温泉」「渡瀬温泉」の標識が現われる・
熊野三山の一つ、熊野本宮大社。ここで4人は熊野古道へ。私はこれから6時間フリー!!
先ほど通り過ぎた中辺路に急いで引き返す。
上小野温泉・ひすいの湯
    
 和歌山県西牟婁郡中辺路町近露260
ここは「含食塩重曹泉」の掛け流しだ!!!
        温泉の裏側に日置川が流れる。
簡素な湯小屋
木下さんにお茶を出していただき感謝。
いろいろお話をうかがった。
タイル張りの素朴な内湯。閉まっていた窓を全開いたら、日置川の河原から冷涼な風が流れ込んできて、湯上りに快かった。
湯舟からはシットリ感がある源泉が掛け流し状態になっていた。
(露天風呂無し)
ここに来た客の中で、素朴な湯小屋・浴室を見て、帰ってしまう人がいるとか。馬鹿(関西では、アホ)な人がいるものだ! 関西圏の温泉に数多く浸かったが、源泉掛け流しは10ヵ所に満たない。ここでの掛け流しはそれほど貴重なのだ
奥熊野温泉・女神の湯
ひすいの湯から車で3分。ある温泉作家がここを「日本一のトロトロ・ヌルヌル温泉」と評したそうだが、私の170ヶ所(2004.4.現在)の温泉入浴経験からしても、これほどの重曹泉にはお目にかかったことはなかった。まさに「うなぎ湯」だ。
和歌山県西牟婁郡中辺路町近露128−1 
熊野古道の道筋で、「女神の湯」の名は素晴らしい?発想だ。周囲はまるで西部劇のゴーストタウンの雰囲気。
3人で満員の小型、しかもポリ浴槽で温泉情緒ゼロ。しかし温泉は強烈なヌルヌル感、本当にうなぎ湯だった。
敷地内の湿地帯に水芭蕉の群生。こんなところでお目にかかるとは思っていなかったのでびっくり。白い花が幾つか咲いていた。
再び国道311号線で本宮に引き返す。
湯の峰温泉あづまや
規模こそ小さいが湯の峰温泉は関西一の温泉地、これが私の持論だ。
その中で「日本秘湯を守る会」会員旅館の「あづまや」は創業が江戸時代中期フランスの作家・アンドレマルローが「これこそ日本の旅館」と賛辞を呈した木造4階建ての建物を中心にした純和風の宿である。
和歌山県東牟婁郡本宮町湯の峰122
「つぼ湯」の2人がやっと入れる岩風呂。湯の色は1日7回変わると言われる。これは前回撮影の時の色、今回は灰色だった。
湯の峰温泉のシンボル「つぼ湯」。河床にある小さな木造の湯小屋だ。
木造純和風の「あづまや
洗い場の床は檜、長方形の湯舟は珍しい総槇造り、時代を経ないと出せない趣がある。
湯の峰温泉湯の峯荘
昨年(2003年)12月に家内と共に宿泊したが、硫黄臭の湯が大きな内湯と露天風呂から流れ出る掛け流しに感動した。宿泊者の半分近くがリピーターだそうだが、私もその1人となった。
和歌山県東牟婁郡本宮町下湯川437
温泉街の500m手前の小高い丘に建つ。
関西では、大浴場に入って硫黄の臭いがする温泉、しかも掛け流しは超貴重だ。
湯の峰温泉で一番大きな露天風呂。
手前は高温の源泉を水で割っている。
奥のさまし湯は体温程度。まことに快適で、今回も30分以上浸かった。
いっしょに宿泊したARさんのご希望で、関西では珍しい乳白色の温泉、雲取温泉高田グリーンランドを案内する。
本宮を出て間もなく、国道168号線は熊野川に平行して走る。
道の駅「瀞峡街道熊野川」を過ぎて7〜8km、雲取温泉への道標が現れる。高田川沿いの1.5車線の狭い道を15分ほど走ると雲取温泉「高田グリーンランド」に到着する。関西では珍しい乳白色の温泉だ。
念願かなったARさんはご満悦。
私の記憶ではもうすこし濁っていたと思ったが、今回は半透明な乳青白色だった。
168号線の終点・新宮市に入る。
新宮市内にある「浮島の森(国の天然記念物)」観光。島全体が沼の中に浮いており、台風で動いたり大雨で浮上する。島には寒暖両性の植物が混生している。
熊野古道で最もハードなコースを歩いてきた3人を那智大社に出迎え、本日の宿泊地、休暇村南紀勝浦に向う。写真は那智の滝、高さ133mは日本一。
めざめ温泉・休暇村南紀勝浦
4日目
「めざめ温泉」は休暇村南紀勝浦が独自に保有する源泉で、湧出量は68リットル/分、泉温25.1℃(何れも湧出成功時の検査数値)、無色透明の弱食塩泉である。「めざめ」の由来は、下の写真の通り、浴室が東を向いていて、ご来光を見ながら朝風呂が楽しめることから名付けられたと推測する。
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町宇久井
和歌山県新宮市高田1810
休暇村南紀勝浦は、吉野熊野国立公園内、関西を代表する観光地である那智勝浦町にあり、紀伊半島を半周する国道42号線で白浜方面から勝浦温泉を通過し、「宇久井港」で右折し小さな岬を上ってゆくと、熊野灘を一望する高台にリゾート感覚の洒落た建物に到着する。
フロント・ロビーはリゾートホテルそのものだが、オーシャンビューの51室(BT又はT付き)の内47室が和室で、くつろいだ宿泊が出来、館内の浴衣往来もOKだ。

部屋から見た熊野灘の夜明け
夜明けの大浴場(24時間入浴可)。「めざめ温泉」は言いえて妙だ。
和洋バイキングの朝食を取って、一同5人で新宮市に向う。
熊野三山の一つ、熊野速玉大社を観光。ここは、全国熊野神社3000余社の総本宮である。
神倉神社
ゴトビキ岩を御神体とし、祭神は高倉下命と天照大神。588段の目もくらむような鎌倉式石段は源頼朝寄進と伝えられる。2月6日の「お燈祭り」は、この石段を駆け下りる勇壮な男の火祭りとして有名。
文化勲章受賞、文壇の大御所・佐藤春夫記念館は速玉大社の駐車場前にある。
石段をほんの取っ付きまで登って見た。後ろを見ると立ちくらみするほど急峻だ。過去に何人かが、この階段で足を滑らせて死亡したと、地元の古老に聞いた。一方、地元の幼稚園児が集団でこれを登るという。だから、中高生になって、お燈祭りの日、松明を持って駆け下りることができるのだ。それにしても、ここを駆け下りるには超人技と勇気がいる。
湯の口温泉
ARさんの奥様と友人は、電車で帰阪。男3人は、再び168号線に乗って、秘湯・湯の口温泉に向う。私は、前年(2003年)の12月に家内と共に入浴していたので案内役。
三重県南牟婁郡紀和町湯ノ口10
国道168号線から国道311号線に入り、しばらく狭隘の道路を通過して、先ず入鹿(いるか)温泉に着く。昔、金鉱山であったここから、名残のトロッコ列車が湯の口温泉に通じている。(但し車で行ける)
年季の入った本館
関西では珍しく湯治が出来る。
川床の石を縁取りに敷き詰めた内湯。なんとも素朴な味わいで秘湯の趣タップリ、その上、贅沢な掛け流しだ。
露天の岩風呂は時代の要請に応じて、最近、造ったものだろう。念願かなったARさん、AKさんはご満足の様子。
再び入鹿温泉に立ち寄り、この風景を見ながら昼食、白浜経由で帰途についた。