所在地:東牟婁郡本宮町

温泉名湯の峰温泉
住 所 東牟婁郡本宮町下湯川437
電 話 0735−42−1111
交通機関 五條から国道168・311号線で約115km
新宮市街から国道168・311号線で約40km
施 設(日帰り用) ラウンジ、売店、駐車場(30台)
宿 泊 2食付(税別サ込み) 12,000円(平日)〜
泉 質 含硫黄・ナトリウム・炭酸水素塩泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 11時〜20時 
定休日 無休
入浴料金 大人600円 (予約不要)
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1、貸切風呂2
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 熊野本宮大社、熊野古道、瀞峡(ウォータージェット)
土産・食事 食事付き入浴 2,000円〜(予約無しの昼食は取れない)
地域の特産・料理としては、音無茶、栄香梅、ぼたん鍋、あまご酒、めはり寿司
温泉しゃぶしゃぶ・湯豆腐
近くの温泉 川湯温泉、渡瀬温泉、湯の口温泉、熊野川温泉、十津川温泉、上湯温泉、雲取温泉
本宮町HP
湯の峯荘HP
http://www.town.hongu.wakayama.jp/
http://www.yunominesou.com/
雑記帳 国道168号線で湯泉地温泉・十津川十温泉を経由して熊野本宮大社の前を通り過ぎると右手に湯の峰・川湯・渡瀬温泉への標識が現われる。この三つの温泉間の距離はずべて車で5分、環状線のような一周道路で回れば道を間違えようがない。私は密かに温泉ゴールデントライアングルと名付けている。
施設名湯の峯荘  (入浴:2003.12.15
湯の峰温泉・湯の峯荘 (和歌山県)
本宮町に鎮座する熊野本宮大社、新宮市の熊野速玉大社、那智勝浦町の熊野那智大社を総称して熊野三山というが、12世紀の平安時代後期から熊野三山信仰が高まり、貴族から庶民に至るまで多数の人がぞろぞろと熊野路を歩いたので、その様子を「蟻の熊野詣で」と表現した。中でも熊野本宮大社は、これらの総社として一段高い地位にあり、全国に散らばる熊野神社の本社でもある。国道169号線沿いの駐車場に車を止めて鳥居をくぐり、一歩一歩石段をのぼり詰め、総門をくぐると、檜皮葺の社殿が姿をあらわす。明治22年の洪水で流出を免れた社を大斎原(おおゆのはら)から遷したもので、中世から信仰されてきた社殿のたたずまいは荘厳そのものだ。
最近、中高年を中心に熊野路を区切って歩くハイキングが人気を呼んでいて、歴史と信仰にいろどられた古道に人が途切れることはない。
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
国道169号線は日本有数の温泉街道だ。街道に沿ってたくさんの温泉地があるが、これをすべて制覇するのが、私の念願だった。、中でも十津川温泉郷と湯の峰温泉は白眉だ。一番最初に十津川温泉に宿泊、それから上湯・大塔・西吉野・川湯・渡瀬・雲取・湯泉地と巡り、トリは湯の峰温泉。今回、ここに宿泊して、関西で1,2を争う名湯をたっぷり楽しんだ。
日本三古泉とは、「有馬」「白浜」「道後」を言うが、熊野三山の北奥にある湯の峰温泉はこれらを凌ぐ日本最古の温泉と言われる。平安時代から熊野詣の「湯垢離場」として知られ、ここで穢れを落としてから熊野三山の詣を行った。
現在の湯の峰温泉は、湯の谷川に沿って旅館4軒、民宿15軒の宿が立ち並ぶ小さな温泉街だが、川の袂には1,000年前から続く日本最古の共同浴場「つぼ湯」から、1日に7回色を変えると言われる湯が今もにこんこんと湧き出ている。また湯煙を上げる自然湧出源泉の「湯筒」、効能豊かの誉れ高い薬湯がある「湯の峰温泉共同浴場」や「東光寺」が温泉街風情に一層の彩を添えている
。まさに癒しの温泉地だ。
宿では「日本秘湯を守る会」会員旅館であり、江戸時代から続く木造4階建ての「あづまや」に人気が集まるが、宿泊料金が高いのが難点。私は温泉街から少し離れた「湯の峯荘」に宿泊した。
温泉街から徒歩5分程の小高い丘の上にある湯の峰荘は、昭和40年に「南海電鉄グループ」が開業したが、2002年1月に一度は閉鎖された。これを大手旅行会社の複数の社員が脱サラし、退職金等で譲り受け、2002年4月にリニューアルオープンさせた。私がここを予約したのは宿泊料金が安かったこと、源泉掛け流しで湯の峰温泉一番の大きな内湯(他に露天風呂もある)があることがその理由だった。また、私の照会の電話を受けた女性のさわやかな応対にも好感が持てた。

十津川温泉郷・湯泉地温泉の共同浴場に入浴してから、ここに到着したのは午後4時過ぎ。コンクリートの建物には風情は感じられなかったが、部屋はひろびろとした10畳でBT付き、窓からは熊野の山々の眺望が素晴らしかった。料理は豪華なものではないが(山間の宿・宿泊料金12,000円からして当然)、心のこもったものだった。朝食には素晴らしい泉質を活かして、「温泉湯豆腐・温泉卵・温泉粥」の温泉三点セットが供された。また、食事の後に広々としたラウンジでコーヒーを飲めるのも嬉しかった。(別料金)

しかし、ここの何よりのもてなしは温泉だ。10時の男女入れ替えで、二つの内湯・露天風呂すべてで入浴できた。内湯は文字通りの大浴場で広々しており、露天風呂もかなり大きい。いずれも硫黄の匂いが漂い、湯の華が舞うシットリとした湯が湯舟から贅沢に流れ出し、一目で掛け流しと判断できた。12月の中旬という季節もあって、これらの湯舟ををほとんど独り占めして入浴した。他に家族風呂が2つあり、空いてさえいれば無料で入ることができる。
リピーター客が4割という高さがうなずけ、循環でない本物の温泉に入浴したい方には自信をもってお奨めできる温泉旅館だ。
十津川・上湯温泉
川湯温泉
熊野本宮大社・鳥居の前には「八咫烏」の大きな幟がかけられていた。
荘厳な社
日に湯の色が7回変わる「つぼ湯」
「つぼ湯」は想像以上に小さな浴場
源泉「湯筒」付近の温泉街風景
東光寺前の源泉風景
  湯煙もうもう、大きな湯舟は硫化水素の匂いが漂う源泉掛け流しの湯で満たされている。
左・中央の写真は午後10時から朝まで男性用だった露天風呂で一つがぬる目の湯。右は二つ目の露天風呂で、両方とも源泉掛け流し、飲泉可能、24時間入浴できる。