平成21年12月5日(平群東小学校で「火山と岩石」の授業をしました。とても一生懸命に話を聞いてくれました。)

 11月30日,平群町立平群東小学校を訪問,この学校は,昭和56年,文部省指定研究学校(教育課程・理科)として進めていた研究に指導主事2年生の私も参画させてもらった思い出深い学校です。
 今日の仕事は,6年生2クラス合同の場で「火山と岩石」の授業をすることで,これは奈良県教育研究所理科支援特別講師としての仕事です。
 平成8年の定年退職後,私立の中・高等学校で地学や中学校理科の地学領域の授業をしていた私はあちこちに出かけ,地学に関係する写真を取り貯めてきました。特に,週2日だけという非常勤講師の頃は休みになった毎日が教材研究の時間だったからです。そんな写真を使っての授業です。
 最初は,噴煙を上げている浅間山が教材です。ここでは,鎌原の観音堂の写真を見てもらいました。50段の石段が村の人たちの生死を分け,中には,年老いた母らしい人をおぶって避難,力尽きて石段の途中でなくなった母子の話をしました。シーンと静まり返った教室,火山の恐ろしさとそんなときにも発揮される人間の素晴らしさを感じてくれたのではないかと思いました。そして,白根山の美しい火口湖,山麓の殺生が原に噴出する火山ガスについて話しました。
 2つ目は,昭和新山です。郵便局長という多忙な仕事の中で,自分で観測器具を考え出し,新山の観測を続けた三松正夫さんの話,何回しても気持ちが高揚します。ここでは,昭和新山資料館を訪ね三松正夫さんのお孫さんにお会いし,お話を聞かせていただいたこと,あちこちに出かける機会があれば,ぜひ,こんな触れ合いをしてほしいと話しました。
 恐ろしい火山ですが,私たちにプレゼントもしてくれます。温泉や火成岩,そして,素晴らしい景色です。又,地熱というプレゼントは工夫しだいで活かして使うことができるでしょう。このほかにも,2時間の授業ですから,いろいろと話し,質問し,考えさせたのですが,みんな一生懸命でした。最後に,今日の授業についての評価をしてもらいました。下の表がそれで,73歳の老教師の通知簿です。
 まずまずの成績だと思っていますが,もっと努力を続けたいと思っています。
 とは言っても,文部科学省による小学校への理科の授業支援事業は見直しの対象となっており,来年はなくなるように聞いているのはとてもさびしいことです。
 得意領域を活かして,小学校の子どもたちの勉強のお手伝いをしたい,全教科担任でとても忙しい先生たちのお手伝いをしたい,そんなふうに考えている年寄りや元教員も結構多いのじゃないかと思います。
 仕分け人の人たちにも考え直してほしい,そして,こんな「理科大好き。そして,勉強大好き」と言える子どもたちを育てようという有意義な事業を継続してほしいなと考えています。

タイトルは「火山はすごい」 浅間山の噴火です 雲仙普賢岳火砕流の被害


そう思う 少し
そう思う
あまり
思わない
全く
思わない
@ 今日の勉強は面白かった 39 12 0 2 53
A 今日の勉強は難しかった 8 20 19 6 53
B 本物の火山を見てみたい 37 12 2 2 53
C スライドは分かりやすい 30 16 5 2 53

 


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