平成21年1月30日(出前授業で桜井小学校に出かけました。5年生の「ものの溶け方」を通して「理科は面白い」と思わせたいという授業です。)

 県立教育研究所からの依頼で桜井小学校に出かけました。理科の授業です。桜井小学校は昭和36年から3年間勤務した学校,若かった頃の思い出のある学校ですが,当時とは違った場所にあります。移転改築されたのです。
 さて,この日の授業は次のように進めました。まずは2クラス合同での「やっぱり理科は面白い」という勉強です。昔,この学校にやってきた私は5年生を受け持ったこと,理科室と視聴覚室の2か所にしかないテレビを使っての授業で桜井小学校が有名だったこと,カラーのページが少なく,写真なんであまりなかった教科書だけど,みんんあ理科が大好きだったことなどを話しました。そして,「やっぱり理科は面白い」から,自然にふれる楽しみを話し,「思いめぐらす楽しみ」では恐竜の足跡の化石から「ここで起こったこと」を想像させました。小学生らしい豊かな発想(思い付き)が素敵でした。そして,科学する楽しみ」では,あゆみちゃんのサワガニの研究を紹介し,桜井からすぐ近くの長岳寺で見つけたアリジゴクのお話をしました。
 次の時間は2クラスに分かれての「ものの溶け方」の授業です。桜井小学校の先生方に人数分の準備をお願いし,砂糖が溶けていくときのようす(シュリーレン現象)を観察させました。子どもたちの真剣な目が素晴らしかったです。溶けるということについては @ 「砂糖が水に溶ける」のように2つの物質が混じり合うこと,A「ろうそくが溶ける」のように固体が液体になること の2つがあることを話しました。後の「溶ける」には,昔,「熔ける」という感じが使われていたことを話しました。「こんな字は覚えなくてもいいよ」と話したのですが,「きっと明日になっても覚えているよ」と言ってくれました。「溶解と融解の違いを覚えてくれていたらうれしいな」と思いました。
 水も,砂糖も,小さな粒で,これが混じりあうことが溶けるということだという説明には,水に砂糖を溶かしたときには,お米とダイズを混ぜたときと同じように体積が減ることを見せて説明しました。その後,分子,原子にまで話が発展,昨年,ノーベル賞をいただかれた小林誠さん,益川敏英さんも,「分子は何からできているの」「原子は何からできているの」と追求していかれた末の成果,皆さんが勉強している「ものの熔け方」はノーベル賞にもつながっていく勉強なのです,とまとめました。
 勉強が終わって教室を出て行くときに,「先生ありがとう」「理科好きになったよ」と大勢の子どもが言ってくれたことがとてもうれしかったです。
 以上,48年前に着任した桜井小学校でのしごとのひとこまでした。次は,51年前に着任した最初の学校,神末小学校にも行って見たいなと思います。今は,統合されて御杖小学校になっていますが…。


1 昔の桜井小学校です 2 理科室でテレビを見ました 3 理科が大好きでした
4 恐竜の行動を考えさせました 5 長岳寺で見つけたアリジゴクです 6 秘密をみつけるぞ
7 お米とダイズを混ぜると 8 体積は和にならない 9 溶けるってどんなことだろう
10 しっかり聴いてくれました 11 昔の5年生(左)と今の5年生(右)どちらも熱心です

 


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