平成20年12月25日(県立教育研究所からの依頼で理科の特別授業に出かけました。)

 奈良県立教育研究所から「理科支援特別講師」という辞令をいただいています。そのことで2つの小学校に合わせて4回でかけました。1回目は10月31日の精華小学校6年生,2回目は11月18日の精華小学校5年生,3回目は11月21日の済美南小学校6年生,4回目は同じく5年生です。両方とも6年生の「大地の動き」の授業,2回目は5年生の「流れる水のはたらき」の授業です。
 中でも,印象に残っているのが精華小学校6年生の授業です。この学校の6年生は5人,小さな学校です。私が3年生,4年生の2年間を過ごした小学校(当時は国民学校という名前でした)は同級生が3人でしたから,それよりは大きい学校ちうことになります。
 この日は,奈良県では見られない活火山のようすとマグマが固まってできる岩石のお話をしました。この時間には持って行った「カコウ岩」の標本が話題になりました。近くの石屋さんでいただいたもので,縦が30センチ,横が25センチ,厚さが3センチほどのもので,学校の岩石標本よりずっと大きいものです。片面はすべすべ,裏はごつごつした1枚の板です。一人一人にさわらせると,「重いなあ」とびっくりでした。そして,「重さを測ってみよう」ということになりました。「ちょっと行って来ていいですか」と1人の男の子が教材室へ行ってはかりを取って来ました。しかし,針が振り切ってしまって測れません。重すぎるのです。「どうしたらいいだろう」,5人の子どもが考え込みました。大きなばねばかりを持ってきてもだめ,「そうだ,もう1つ取ってこよう」,もう1つはかりを持ってきました。2つを並べて重さの分かった板を置き,その上に載せて測ろうというわけです。そして,やっとのことで測ることができました。
 今度は「○○君のおじいちゃんのお墓の重さはいくらだろう」が話題になりました。「えーと,体積を求めるには?」,そして,縦・横・厚さを測って体積を求めました。そして,お墓の石が標本の何倍であるかを計算で求め,おじいちゃんのお墓の重さが分かりました。
 この時間には,浅間山の噴火活動,昭和新山や平成新山,そして,別府に行って撮ってきた海地獄,血の池地獄などのようす,そして,浅間山の溶岩のようす,玄武洞で見られる節理のようすを写真で見せ,「なるほど」と納得してもらったのですが,大きな石で作られたものの重さを求めるという作業までどんどんと発展していく勉強,とても楽しい勉強でした。
 5年生の授業も同じです。身近にある崖や川の様子と比較していろいろと考えてくれました。
 撮り貯めた写真を使っての授業,これからも依頼があれば小学校に出かけたい,できれば,もっともっと教材を準備したいと思った今年の10月から12月の特別授業でした。
 なお,このときのようすは奈良県立教育研究所のホームページにも紹介されています。

1 一生懸命です 2 これは何sあるのだろう 3 計算してみよう

 


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