平成18年11月2日(「間違えたのに○をもらった。先生に言って減点してもらおう」こんな子がいます。新聞をにぎわす悪い大人に「こんな子がいるんだよ」と言いたいと思います。)

 気象のところが範囲である中間考査が終わりました。今回の考査では,今の教科書にはない日本の天気の移り変わりを取り入れたほか,放送を聞いて天気を記録する,等圧線や前線を図に記入する作業も行わせました。そして,今週,返却しました。十分気をつけたはずですが,200人の中,採点間違いが3人ありました。
 1人目のA君はカタカナの「チ」の第1画が短すぎるために「ナ」と読み間違えたものでした。○をつけて次回からはちゃんと書くよう注意しました。
 2人目のBさんは私の見間違い,1点を上げました。
 3人目のCさんは「先生間違っているのに○になっています」と答案を持ってきました。これまでにも何度かこんな子が来てくれました。「悪かったね。ごめんね」と謝って減点していました。この子は満点でした。ほんとうに申し訳ないと思いました。減点しながら涙が出そうになりました。新聞には,自分のことだけを考えて悪いことをする大人のことが毎日のように出ています。「こんな素晴らしい子がいるのに何ということだ」と思います。
 このテストでは,「大和高原の茶園では遅霜の被害を防ぐためにどんなことをしていますか」という質問をしました。理科でも日常生活とのかかわりを大切にしたいという気持ちから,扇風機で空気を攪拌し霜がおりないようにしていることも話していたのです。
 これに対して「防霜扇で空気をかき混ぜ,霜がおりないようにする」という答えがありました。こうした方法で霜を防いでいることは知っていましたが「防霜扇」という名前は知りませんでした。「防霜扇」をキーワードに検索するとたくさんのホームページが出てきました。「防霜ファン」ではもっとたくさんヒットしました。
 聞いてみると,この子は茶園の見学に行って覚えたというのです。基本的なことをしっかりと身につけ,自分の興味・関心で一層広く深く勉強する,そんなことを奨励しほめてあげて,学習の広がり,深まりを期待したいと思います。


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