平成18年7月6日(十津川村立西川中学校の家庭教育学級でお話しました。生徒と保護者,教職員,みんなが1つの教室に集まっての学習,これは私も初めての経験でした。)

 十津川村の西川中学校から,「家庭教育学級で話をしてほしい」という電話があり,お引き受けしました。この学校は,昨年,毎日新聞社主催の第8回関西中学生研究発表コンクールで優秀賞を受賞した学校です。生徒数はわずか20名ですが,総合的な学習の時間を活用し,身近な環境をテーマに研究を続けているというのです。この学校のことは,以前にも石窯を作ってのパンづくりなどの取り組みが多くの新聞に紹介されていましたから,よく知っていました。
 この学校には,学校教育課に勤務していたときに,2度ほど訪問したことがあります。もう20数年も前のこと,何しろ奈良からは一番遠い学校なのです。ずいぶん変わっているだろうなと楽しみでした。
 昨日からの雨が小降りになってきた朝,国道425号線を走り,西川中学校に着きました。20人の生徒が磨き上げた木造の校舎,床が光っていました。総合学習の成果の1つである水車が迎えてくれました。「ようこそ西川中学校は」の標柱に置かれた素焼きのにニコニコ顔が2つ,それだけではありません。少しずつ表情の違う無数のニコニコ顔が並んでいます。廊下にも,教室にも,そして,体育館の屋根に乗っているのはずいぶん大きなものです。校長先生が「これは西川中学校のキャラクターでニコドンという名前,いろいろな場面で活躍しています」と教えてくださいました。
 さて,3時間目,生徒と保護者の方,先生方が音楽室に集まりました。ご紹介いただいたあと,「やっぱり理科は面白い−科学する心を育てる−」と題して50分間お話ししました。昨年の優秀賞受賞という実績の上に,この学校の活動がさらに高まればいいなあと思います。しっかりと聞いてくださったお礼に,拙著「先生してて良かった−教育随想あ〜ん」を贈呈しました。
 この学校には寄宿舎があり3人の生徒が,家を離れ,ここで生活しながら勉強しています。ここの食堂で,給食をいただきました。家庭的な雰囲気の昼食,楽しいひとときでした。
 雨は上がったようでしたが,なにしろ,遠方の地,別れをつげて天理まで130qの道のりを走りました。いつものように五條市永谷(旧大塔村永谷)で販売されているシメジを買いました。なんでも「ここのシメジでないと料理には使えない」と京都の老舗・吉兆から買いに来られるというシメジをお土産に無事に帰宅しました。
 翌々日,校長先生からお礼の手紙とともに,学校だより「水車小屋だより」を頂戴しました。この学校だよりの作者のペンネームは「なあるふぉんど・どうでい」「風車小屋だより」の作者アルフォンソ・ドーデーのもじりで「なあるほど,そんなことがあったのか。どうでい(江戸っ子弁です),すごいだろう」という意味を込めたものだそうです。
 カラー印刷で,家庭と学校をつなぐ学校だよりが所期の目的を達成し,この学校がますます発展することをお祈りしたいと思います。 

1 西川中学校です 2 総合学習の成果の水車です 3 きれいな水が回します
4 ようこそ西川中への標柱です 5 生徒手作りのニコドンです 6 屋根の上にもいます
7 体育館の壁面です 8 熱心に聞いてくれました 9 大写しすると年ですね

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