平成14年7月13日(高取幼稚園PTAや奈良県PTA協議会などでお話を聞いていただきました。)

 6月から7月にかけては,幼稚園や小学校の日曜参観が多いようです。そして,参観のあと子育てに関することなど教育講演会が行われる場合があります。そんなことで,吐山小学校,新庄北幼稚園に続いて高取幼稚園を訪問,次いで,奈良県PTA協議会の常任委員会でお話をさせていただく機会を得ました。
 高取幼稚園では,高取の豊かな自然を子育てに生かしたいという園のお考えから「自然に学ぶ」というテーマを与えられました。この日は,たいへんよい天気,高取の町に入ると真っ青な空が広がり,山の緑が光っていました。ちょっと早く着いたのでそのまま走り,砂防ダム公園に行きました。サクラやウメの木が植えられきれいな水が流れていました。散策路もあり気軽に散歩できる空間です。ここでゆっくりしてから高取幼稚園に行きました。
 会場に集まられた大勢のお父さん,お母さんたちに,エッシャーの絵を見ていただきました。「どこかへんですね:という話から,ありのままを見ること,正しく見ることの大切さを考えてもらい,こうした芽生えを育てるのが,幼稚園での学びであり,小学校の生活科,理科の学習なのだとお話しました。
 そして,自然とかかわる上で考えておきたいことなどを,これまでの体験から具体例をあげてお話してきました。「ニワトリの足を4本書いた中学生がいるのです」と話したとき,お母さんといっしょに聞いていた男の子が,園内のニワトリ小屋に行って観察してきました。あとで聞くと,「座っていて足が見えなかった」といっていたそうです。このニワトリ小屋をはじめとして,こ幼稚園にも生き物と親しむ環境がいっぱいでした。
 続いて7月13日には,県PTA協議会の常任委員会で研修のひとこまとして「これからの子育て」と題するお話を聞いてもらいました。与えられたこの演題には−親の役割と責任−というサブタイトルがついていましたが,そんな自信をもてる子育てはできていません。しかし,父親としての37年,教師としての45年の体験からお話しました。
「これからの…」にかかわっては,「変わったと思えば」と思えば,変わったところばかりが見えてくる,「よく似たもんだ」と思えば,自分の子どものころとダブった姿が見えてくるんじゃないかと思います。異質のものとして見るのではなく語り合える存在として見てほしいと思います。
そうは言っても,いくつかの変化がということで,
変化1 話を聞くのが下手になったような気がする
変化2 ルールを守れなくなったような気がする
変化3 「なんでやろ」がなくなったような気がする
の3つをあげ,それにどのように対処していくかを共に考えました。
 そして,「このごろの親も変わったかな」と教師として気づいたいくつかの注文をお話しました。
熱心にお聞きいただいた皆さんにお礼申し上げます。

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