平成14年6月20日(岐阜県にある,日本最古の石博物館と化石博物館の2つを見学しました。)

 6月20日は大和郡山市中学校体育大会で学校が休みになりました。せっかくのこの機会を生かしての研修をということで,岐阜県七宗村立の日本最古の石博物館と瑞浪市立化石博物館を訪ねることにしました。カーナビをセットして車を走らせると,やまあいに着陸した宇宙船をイメージした「日本最古の石博物館」がありました。2階から入館して,ロッキー君が主役の映画で勉強し,タイムスリップエレベーターで1階に下りると展示室です。中央にどんと座っているのが,日本最古の石・上麻生礫(れき)岩です。この礫岩に含まれる礫には,砂岩やチャートなどの堆積岩,花崗岩(かこう岩)や安山岩などの火成岩,片麻岩などの変成岩からできていますが,このうちの花崗片麻岩の礫が20.5億年前のものであることが,詳しい測定の結果分かったのです。このほかにも,地球最古の石やバクテリアの光合成によって生まれたストロマライト,先カンブリア時代のチャート,海底火山活動の証拠である枕状溶岩などが,あるのはそのままで,あるものは研磨標本として展示されていました。
 2階の戻ると,クイズコーナーがありました。今勉強してきたことを確認できます。やってみましたら,おかげさまで全問正解。全問正解すると,下からプラスチックのケースに入ったご褒美がでてきます。全問正解だった私は螢石をいただきました。ロビーのところにはお土産コーナーがあり,300円でアンモナイトの化石を買ってきました。
 この博物館の近くには,飛水峡という景勝地があります。飛騨川の急流が作り出した段丘で,ここには大小1000個にも達する歐穴群があります。あいにくの雨で見学できませんでしたが,フズリナ(紡錘虫)石灰岩や枕状溶岩,上麻生礫岩に含まれる礫が北方から運ばれてきたことを示しているソールマークなどを見学するコースがありました。
 続いて,中央高速道を走って瑞浪市立化石博物館を訪ねました。駐車場から長い石段を登りますが,その前に右手の洞窟に入りました。ここは化石のトンネルです。大昔の空気にふれた気がしました。博物館の入り口で迎えてくれたのはデスモルチスです。教科書に写真が出ている新生代第三紀の動物ですが,見たのは初めてです。こんな博物館のなかった私たちの子どものころと違って「恵まれているなあ」と思います。でも,こんなものがいっぱいあって当たり前という時代になってしまったのでしょうか。それとともに,そのことをなんとも思わない子どもたちも増えているように思います。

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