平成13年7月8日(三重県久居市の風力発電を見に行きました。4基の風車がゆったりと回っていました)

 JAFの月刊誌「JAF−MATE」に「風力発電を見に行く」という特集がありました。風力発電といえば,アメリカで見た風車群を思い出します。それは,文部省派遣教育視察団の一員としてアメリカを訪ねたときのことでした。サンフランシスコ郊外の丘陵地帯に無数の(と思うくらいおびただしい数の)風車が立っていました。初めてこれを目にしたときには「なんだろう。あの山にいっぱい立っているのは…」と思いました。団員は口々にそんなことを言い合っていました。ガイドをかねているバスの運転手さんからは何の説明もありませんでした。彼女にとっては見慣れた日常風景だったようです。私たちの「あれはなんですか」という質問があって初めて説明してくれました。わざわざ説明するまでもない日常的なことだったのでしょうか。同行の添乗員が日本語に訳してた説明を聞きながら,エネルギー大国であるアメリカで現実に風力発電が行われている,そんな情景を見たことに感動を覚えました。日本でこそ大切なのではないかと思いました。
 7月8日,自宅からは一番近いと思われる久居市の風力発電施設を訪ねました。青山高原を走る快適なドライブウエイから小さく見えていた風車群でしたが,近づくにつれてその大きさがわかってきました。高さ50mの塔の先端についている羽根は直径が50.5mですから上にいった羽根の先端は地面から75mということになります。東大寺大仏殿の高さが47.5mですから,その大きいことがお分かりいただけると思います。この日は風速が3m/秒というおだやかな日であったため,4基のうちの1基はかろうじて回っているという状態でした。しかし,それでも多少の発電は行われているようでした。
 前述の「JAF−MATE」によると,北海道の苫前町の39基を最高に,全国では200基の風車がありますが,風力が占める発電量はわずかに0.02%に過ぎないとのことでした。騒音だとか,景観が壊れるからという声もあるようですが,資源の乏しい日本,こうしたクリーンなエネルギーの開発に努めていきたいものだと思います。

 

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