平成13年3月30日(地震動の擦痕・土肥金山・黄金崎・宇宙美術館の見学,春休みの研修です)

 旅大好き,ドライブ大好きの私です。少しでもひまができるとどこかに出かけたくなります。「今度はどこに行こうかな」と考えながら,これまでに出かけたところを思い出してみると,やはり理科にかかわるところが多いことに気がつきました。そこで,この春のドライブ旅行でも,理科に関係するところを訪ねることにしました。
 まずは,伊豆長岡町にある地震動の擦痕です。ここにおかれていた魚雷の側面に昭和5年11月26日に起こった北伊豆地震のゆれが記録されて残っており,昭和9年天然記念物に指定されているというのです。
 左の写真がそれで,茶褐色の魚雷の側面に大きな傷跡がありました。この傷の全長は725ミリもあるそうです。魚雷と台石が天然の地震計になったのです。勿論,地震計のような全く動かない点(不動点)が作られているわけではありませんから,この長さが地震の動きそのものであるとはいえませんが,地震によってここに展示されていた魚雷がこれだけ動いたことは確かです。「どうして,こんな側面に傷がついたのだろう」と考えていたら,道の向かい側で仕事をしておられた大工さんが,「擦痕がよく見えるように,魚雷の底面をこちら側に向けたのです」と説明してくれました。説明板には「傷跡を見やすくするため,現在の位置に移動した」とあって意味が分からなかったのですが,これでよく分かりました。もう少しくわしく知りたいと思って伊豆長岡町の教育委員会を訪ね,伊豆長岡の文化財という300円のパンフレットを分けて頂きました。
 翌日は土肥金山に行きました。ここには,ギネスブックに認定されたという世界最大の金塊(200キログラム)がありました。とても重くて動かせるような代物ではありません。穴から手を入れて感触を楽しみ,昔の採掘の様子を電動人形で再現された切羽の様子を学び,砂金館で砂金取りを体験しました。30分という制限時間内に17粒の収穫がありました。お土産に買った金鉱は500円でした。
 この後,黄金崎に行きました。これは,金ではなくプロピライト(変朽安山岩)と呼ばれる岩石で,熱水の侵入によって生成し,風化によって色が変化し,夕陽によって黄金色に輝くのだそうです。










 3日目は,宇宙美術館に行きました。最近のカラフルな教科書などでおなじみの岩崎一彰さんが自費で建設されたの美術館には,素晴らしい宇宙細密画が展示されています。太陽系や宇宙の神秘も説明されたこの施設は宇宙科学館といってもいいところでした。なお,先生の趣味は幅広く,横浜の童謡の会の会長として時には指導もし,天体細密画制作の合間にピアノを弾き,オーシャンクルーザーを乗り回し,磯釣りに熱中し,ゴルフも大したものだという紹介に驚かされました。デジタル映像を駆使したプラネタリウムが明日から公開されるということで,岩崎館長の立ち会いのもとで調整が行われていました。もう一度ぜひ行きたいところです。「やっぱり理科は面白い」でもおすすめのホームページとしてリンクさせてもらっていますので,ぜひご覧いただき,一度お出かけ下さい。

 この旅では,インターネットのホームページで宿泊するところを探しました。土肥の民宿「美浜」と伊豆高原のペンション「綺羅羅」に泊めてもらい,美浜では酒を,綺羅羅ではワインを楽しみました。民宿やペンションのホームページもきれいに出来ていて,私のホームページ「やっぱり理科は面白い」もまだまだがんばらなくてはと思いました。

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