平成12年12月22日(第2学期の総まとめです。3年生がワープロ検定に挑戦しました)
 奈良文化女子短大付属高等学校には,パソコン教室のほかにワープロ教室があります。ここには,デスク型のワープロ専用機が45台並んでいます。1人1台です。
 「いまどき,ワープロなんて…」とおっしゃる方があるかもしれませんが,なかなかどうして,まだまだ主役の座を譲り渡していないオフイスもいっぱいです。また,たとえ,パソコンが主体になっているところでも,パソコンと同じキーボードで入力しています。そこで,情報処理の学習の時間を使って,「ワープロを筆記用具として使いこなす」ことを目標にした学習を行っています。
 もともと,理科の教師であった私ですが,「やっぱり理科は面白い」を刊行した翌年から,この学習も担当することになりました。幸い,本校のワープロはオアシスであり,これは昭和58年から使い始めたワープロと同じ機種で,今使っているパソコンにインストールしているワープロソフトも「オアシス」ですから,少々難しい質問をされてもOKです。前の時間の授業が終わると,ワープロ教室に飛んできて,「先生,もう勉強始めてもいい?」と尋ねる生徒もいて,私たち授業の担当者にとっては,うれしい時間です。
 さて,第2学期も終わりに近づきました。生徒にとっても締めくくりの時期です。そこで,希望者に日本ワープロ検定協会が行っている第45回日本語ワープロ検定を受けさせることにしました。そして,70名がこの試験に挑戦しました。
 12月12日,待ちに待った結果が送られてきました。第45回日本語ワープロ検定試験合格証書の配布についてと題した文書には,2級1名,準2級5名,3級28名,4級17名の名前が記載されていました。6月の検定試験の結果と合わせると,2級1名,準2級10名,3級47名,4級94名となり,このほかに昨年,2年生のときにすでに2級に合格した子もいますから,ほとんどの生徒がなんらかの資格を得ていることになります。
 今,本校の生徒で2級合格者は,西野円さんと飴矢真希さんの2人です。西野さんは2年生のときに2級に合格しており,10分間に漢字が25〜30%ほど混じった文章を600字程度打っているので大丈夫と,次の準1級に挑戦したのですが,ちょっとハードルが高かったようです。なにしろ,1字打ち間違えると5字減らされてしまうという厳しい試験なのです。でも,彼女も,次回の合格を目指しています。
 この検定試験には,速度問題と文書作成問題の2科目があります。生徒にとっては,発信年月日と文書番号,宛て先と発信者名,題名を書き,日ごろ使い慣れない「拝啓 初冬の候,貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」といった言葉で始まる官庁や会社の文書の作成は,なかなか難しいもののようです。でも,これからの時代,こんなことがすらすらとできるようにならなければという目的意識が,彼女たちの学習を活性化させているようです。
 今日,12月22日は終業式でした。2級に合格した飴矢さんは全校生徒の前で校長先生から証書をいただきました。たくさんの拍手の中に,「来年は私がもらうよ」という気持ちも含まれているように思いました。
 ワープロやパソコンはすっかり身近なものになりました。「あれは苦手でね」なんて言っておれない時代です。
 「竹中先生のようなおじいちゃんでもパソコンをしてるんだから,私もがんばってみよう」
と言ってもらえるように,私自身も3年前にこの検定試験に挑戦しました。今のところ,学校のトップの座を維持しています。

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