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ボクらの歴史[2010年05月の歴史]
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2010年05月22日(土)
■[鍵ライブ旅日記00]捻くれモノの捻くれ切符■
2008年以降毎年恒例になりつつあるKeyのライブイベント。
今年も「KSL Live World 2010 -way to the Kud-Wafter-」として5/22,23に開催。
東京のみでの開催、しかも自身は相変わらずの求職中ということで
参加するか否か一瞬(苦笑)は悩んだのですが結局は参加することに。

で、上京イベントの際にいつも悩むのが往復の経路。
今回も例に漏れずあーでもないこーでもないと色々と検討してみました。

結果、こんな切符に。

東京まで新幹線で行くのは順当として(時間的に余裕が有ればここももう少し凝ってみたかったですが)、
そこからは北に。上越線で新潟に抜けるかと見せ掛けて(別に見せ掛けちゃいませんが)、飯山線で長野に。
そこから篠ノ井・中央線で名古屋に抜けるかと見せ掛けて(だから別に見せ掛けちゃいません)、
信越線で直江津に出てそこから北陸線というなんとも変態な一回り切符。

私としてはそれほど凝ったつもりでもないのですが
やっぱり発券時には窓口の方が若干もたついておられましたが。

というわけで、以下、旅日記をお楽しみ下さい。

■[鍵ライブ旅日記01]二度あることは三度ある。そして多分もっとある。■
■5/22(1日目)行程

富雄 0735 <近鉄奈良線 準急 近鉄奈良行 659列車> 0742 大和西大寺
大和西大寺 0750<近鉄京都線 特急 京都行 6718列車> 0821 京都
京都 0909 <東海道新幹線 「のぞみ314号」 東京行 9314A> 1130 東京
東京 <京葉線> 新木場 <東京臨海高速鉄道りんかい線> 国際展示場
有明テニスの森 <東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)> 豊洲
豊洲 <東京地下鉄有楽町線> 飯田橋 <東京地下鉄南北線> 赤羽岩淵


資金的に色々アレな求職中の身分、
当初は前日晩関西発の激安夜行バスでなとの
出撃にしようかと思っていたのですが、
諸々の事情で当日朝の出発になりました。
しかも、在来線では間に合わないので新幹線で。
お財布がお財布が〜。

東京駅で同行の後輩M君と合流の上、
京葉線→りんかい線と乗り継いで12時半頃現着。
 # 同人イベントでなしに国展駅に降りるのってなんだか変な気分…。

駅前のサイゼリア腹ごしらえしてから会場へ。
既に開場時間は過ぎていたのですが、
我々の整理番号は1400番台と遅い目の入場だったので
むしろ待ち時間なしでスルっと会場に入れてありがたかったかも。
真ん中辺りの左寄りに空間確保(苦笑)。
見通しは特別良くないですが前回の10周年ライブの時の
ステージ後ろのモニタすら見えない状態と比べるとずっとマシ。

開演少し前にクド役の鈴田さんが注意事項などのアナウンス。
お客さんは既に盛り上がりまくり。「わふー」だの「筋肉筋肉!!」だの。
こいつらアホです。もちろん私も含む。

そして14時少し過ぎにスタート。

セットリストは下記の通り。



会場前にて
---

2010/05/22
「KSL Live World 2010 -way to the Kud-Wafter-」
第2回公演(1300op/1400st)

01. 鈴田美夜子「One's Future」
02. 民安ともえ「鈴の密かな恋の唄」
03. すずきけいこ「raison」
04. Rita「Alicemagic -Rockstar ver.-」
05. Rita「Little Busters! -Little Jumper ver.-」
06. eufoinus「メグメル」
07. eufoinus「オーバー」
08. 茶太「影二つ -MintJam ver.-」
09. Lia「Light Colors」
10. Lia「Hanabi」
11. Lia「karma」
12. 多田葵「Brave Song」
13. LiSA「Thousand Enemies」
14. LiSA「Alchemy」
15. LiSA「Crow Song」
16. marina「My Song」
17. 麻枝准「Highest Life」
18. Lia「時を刻む唄」
19. Lia「My Soul, Your Beats!」
en)20. Lia「鳥の詩」
en)21. 茶太「だんご大家族」
en)22. 鈴田美夜子「One's Future」

---

第3回公演(1800op/1900st)

01. 鈴田美夜子「One's Future」
02. 民安ともえ「Mission:Love sniper」
03. すずきけいこ「raison」
04. Rita「Alicemagic -Rockstar ver.-」
05. Rita「Little Busters! -Little Jumper ver.-」
06. eufoinus「メグメル」
07. eufoinus「オーバー」
08. 茶太「影二つ -MintJam ver.-」
09. Lia「Light Colors」
10. Lia「Farewell Song」
11. Lia「karma」
12. 多田葵「Brave Song」
13. LiSA「Thousand Enemies」
14. LiSA「Alchemy」
15. LiSA「Crow Song」
16. marina「My Song」
17. 麻枝准「Highest Life」
18. Lia「時を刻む唄」
19. Lia「My Soul, Your Beats!」
en)20. Lia「鳥の詩」
en)21. 茶太「だんご大家族」
en)22. 鈴田美夜子「One's Future」

---

2曲目と10曲目は昼と夜で変わっていますが基本的には同じ。
もちろんトークの内容やなんかは違いますけれど。

ともあれ、相変わらず楽しいステージでした。
一昨年の「KSL Live World 2008」の感想にも書きましたが
ステージ上もお客もスタッフも、みんなが楽しんでる。そんな空気が会場に溢れてる。
その空気に毒されたか(苦笑)、後半の Angel Beats! の Girls Dead Monster の曲辺り(13-16)は
私もNPCよろしく(苦笑)結構盛り上がってしまいました。…ま、跳びはしませんでしたけどね。

もっとも、諸事情で昼夜二公演のダブルヘッダーでしたので、
待ち時間を含めると7-8時間は立ちっぱなし。
さすがに夜公演の終盤はちょーっときつかったです。
幸いもたりかかれる柵が近くにあったので事なきを得ましたが。
体力的にはまだまだ大丈夫だったのですが、足の痛みは如何ともし難く。

ちなみにどうもまた今後もKeyのライブイベントはある様子。
多分また行くんだろうなぁ…。

終了後はゆりかもめで豊洲へ。
なにぶん22時過ぎ終了でしたのでこれからガッツリ飲み、ともいかず
駅前のラーメン屋でM君と晩ご飯。折角なので生ビール付きで。
汗もかきまくっていたのでビールが美味!!
たまには元気のいいライブもいいものです。

宿は赤羽の東横イン。
ちょうどポイントがたまっていて1泊無料だったので。


2010年05月23日(日)
■[鍵ライブ旅日記02]西向かって北に去る■
■5/23(2日目)行程

赤羽 0730 <東北・高崎・上越線 特急「水上1号」 水上行 3001M→2001M> 0941 水上
水上 0947 <上越線 長岡行 1733M> 1005 土樽
土樽 1008 <上越線 水上行 8730M> 1018 土合
土合 1151 <上越線 長岡行 8737M→1737M> 1241 六日町
六日町 1255 <北越急行ほくほく線 直江津行 836M> 1310 十日町
十日町 1336 <飯山線 戸狩野沢温泉行 186D> 1457 戸狩野沢温泉
戸狩野沢温泉 1457 <飯山線 長野行 138D> 1609 長野
長野 1613 <篠ノ井線・しなの鉄道線 小諸行 662M> 1632 屋代
屋代 1708 <長野電鉄屋代線 須坂行 422列車> 1744 須坂
須坂 1806 <長野電鉄 長野線 B特急 19B列車> 1838 湯田中
湯田中 1957 <長野電鉄 長野線 B特急 長野行> 2106 長野


翌23日。
朝から淡々と汽車に揺られ、日本海側直江津に出、
直江津から急行「きたぐに」で関西に帰る予定…だったのですが…。

少し早い目に宿を出て、赤羽駅のみどりの窓口で特急「水上」の特急券やら
晩の「きたぐに」の寝台券やらを叩いてもらう。

赤羽 0730 <東北・高崎・上越線 特急「水上1号」 水上行 3001M→2001M> 0941 水上

「水上」は吾妻線の万座鹿沢口行の「草津」7両編成と
上越線水上行の「水上」7両編成の併結。堂々の14両編成。
にもかかわらず、走りっぷりが全然特急じゃない…。
停まっては走ってまたすぐに停まって…の繰り返し。
停車駅が多すぎて「特急」という感じではないのです。
関西の追加料金なしで乗れる新快速にも劣りますよ、こりゃ。

そもそもこの「草津」「水上」辺りの特急は、
東北・上越新幹線が開通当時、新幹線の恩恵にあまり浴せない
沿線の駅へのフォローとして新設された「新特急」なるもの。
つまりは「中朝距離は新幹線、短距離は特急使ってね!」という訳。

最初のうちこそ、関西にはない広い平野の風景がそれなりには面白かったのですが、
ずーっと眺めているとさすがに少々飽きが来きます。
ところが、新前橋で併結のの「草津」と分かれ、
群馬-新潟の県境の越後山脈に突入すると様子が一変。
山々と上流域の利根川が見せる深い渓谷が迫ります。
トンネルを抜けると思いの外深い谷だったり、
転がり落ちそうな断崖の上を走っていたりとなかなか息が抜けない車窓風景。
車内がガラガラなのをいいことに右の窓、左の窓とウロウロして楽しみます。

この辺りの区間ははじめて乗るというわけではないのですが、
これまでは「北陸」や「あけぼの」といった夜行列車での
深夜あるいは早朝の通過ばかりでまともに車窓を眺めたことがなかったのです。
今回このルートにしたのはその車窓を改めて見てみたかったから。

やがて、車窓に温泉旅館が目立つようになると水上駅。
ホーム向かい側に停まっている長岡行き普通列車に移乗。
意外と乗り換える人も多い様子。

ここからは普通列車で更に北上。 いよいよ山深くなってきます。



特急「草津+水上」


赤羽→水上間自由席特急券

■[鍵ライブ旅日記03]地の底へ降りろ!■
水上 0947 <上越線 長岡行 1733M> 1005 土樽

そろそろ雨が散らつきはじめている中を発車。
「トンネル駅」の湯檜曽駅からが新清水トンネルで
谷川岳の下をぶち抜く長大トンネルで全長は実に13,490m。
そして、そのトンネル「内部」地下70mにあるのが土合駅下りホーム。
地上にある上りホーム及び駅舎までは462段の階段を登り約10分かかるという。

次はその土合駅を訪ねる予定なのですが、
まずはその下りホームを車内から眺めるのみ。
遠足らしき中学生がどっと下車。あとは鉄道ファンらしき人が数人。
私はまずは一旦新清水トンネルを抜けた次の土樽駅まで行きます。
これで一旦群馬県から新潟県に。



土樽駅ホーム
2面2線に変更済み

土樽 1008 <上越線 水上行 8730M> 1018 土合

土樽からは3分待ちで上り列車でとって返します。
さすがに3分ではあまりじっくり駅を見ている暇もなく。
かの(一部で)有名な土樽スキー場の跡とかを確認してみたかったのですけれど。

土樽から(旧)清水トンネル(9,702m)を抜けて土合駅に戻ります。
目を凝らしていたのですが、トンネル内に残る茂倉信号所跡は確認できず。
そして再び新潟県から群馬県に戻ります。

さて、戻って土合駅。まずは上りホームや駅舎を見て回ります。
駅舎前では先程降りた中学生が団体写真を撮影中。
賑やか&大暴れの生徒相手に先生が苦労されています。
小中生の頃って何故だかこういうときに大騒ぎなんですよね。
私はあんまり騒ぎはしませんでしたが。というか、ボ〜っとしてた。
彼らが去ると辺りは突然静かに。川の流れる音とそぼ降る雨の音のみ。
多分普段はこんな感じなのでしょう。駅周辺には人家などもあまりないですし。

ではいよいよ地下の下り線ホームに向かいます。

地上部分の通路をしばらく行くといよいよ地下ホームまで続く462段の真っ直ぐの階段。
ジッ…と目を凝らしても下にあるホームは見えません。
地の底に続く…というと大袈裟ですが、あまり気持ちのいいモノではないですね。

長いとは言えど下り階段。
ポンポン下っていけるのでそれほどキツくもなく。
ただ、これを登れ、と言われるとちょっと大変やも。
それでなのか真ん中(より少し上)辺りにはベンチまで用意されています。

ちなみにわざわざ土樽まで行ってとって返してきたのは
この階段を上りたくなかったから、ということもあったりします。
なにしろ昨日のスタンディングDHが足に結構きていましたので(^^;

結局下のホームには6分ちょっとで到達。
もう少し怖い感じかと思っていたのですが、
ちゃんと電灯などもあるので薄暗い程度でした。

下りホームは以前は通過線のある1面2線でしたが、
最近工事で以前の線路上にホームが設けられ、一面一線の棒状ホームになっています。
ですから、私が子供の頃から鉄道関係の本で慣れ親しんできたものとは
随分様子が変わってしまっています。もう少し早く来ればよかったなと残念至極。

しばらくウロウロと見て回りましたが正直薄暗くてあまり面白くはなかったです。
それに、各種の本やらWebサイトやら、最近ではTV番組やなんかでしきりに語られ、
紹介されすぎていてあまり新鮮味がなく。情報過多も考えもの。
とはいえ、未就学児童の頃に子供向けの鉄道本でその存在を初めて知って以来
一度は訪れてみたかった土合駅地下ホーム。
そこにようやく来られたというのはなんとも感慨深く。



土合駅舎


日本一のモグラえき


ホームまで10分ッ!!


地底への入口


休憩どうぞ


地底のプラットホーム

■[鍵ライブ旅日記04]山をくぐり谷を抜け■
土合 1151 <上越線 長岡行 8737M→1737M> 1241 六日町

再び上越線で北を目指します。いよいよ正式?に群馬県を脱出。
新清水トンネルを抜け、先程一度降りた土樽駅、
上り線はループになっている松川トンネルを過ぎると視界が広がります。
新潟側の谷に出たわけで。谷の両側の山の斜面はスキー場のゲレンデだらけ。
「岩原スキー場前」や「上越国際展示場スキー場前」といった
そのものズバリな駅もあります。

天気は今ひとつではありますが、
ちょうど田植え直前で水が張られた田圃が
小さな鏡がたくさんあるように見えてなかなかに綺麗。
一年で今の時期にしか見られない景色ですね。

このまま上越線を辿っていくと、越後川口駅での飯山線への連絡が
タッチの差(といっても10分ですが)で間に合わないので、
上越線六日町から飯山線十日町まで北越急行ほくほく線でショートカットすることに。
ほくほく線は山の下を真っ直ぐぶち抜いているので
越後川口では間に合わない列車を十日市で待ち伏せ出来るという訳で。

もっとも、それ故に飯山線の十日町〜越後川口間を乗り残すことになるわけですが
その辺りは今後の宿題ということで…。そういうネタを用意しておくと
また来る「きっかけ」になりますから。



田圃の鏡
六日町 1255 <北越急行ほくほく線 直江津行 836M> 1310 十日町

六日町では10分ちょっとの待ち。
そろそろ雨も本格的になってきているので
あまり駅を出てうろつくというのも叶わず、
駅のホームや待合室でボ〜っと過ごします。

で、気になるアナウンスが。
北陸方面での折からの強風・大雨で上越線からほくほく線経由で北陸方面に抜ける
特急「はくたか号」が今日は全面運休との由。

北陸線の直江津〜糸魚川間辺りでは海に近い所を通っていますから
悪天候時のこの区間の運休/徐行は別に珍しいことでも驚くべきことでもないのですが…。
ただ問題が一つ。私が今晩使う予定の急行「きたぐに」もこの区間を通るのです。
急行「きたぐに」、更に同様にこの区間を通る特急「トワイライトエクスプレス」や
「日本海」も悪天候時には運休になることが多いのです。
もしかしたら今晩もそうなるのでは…という思いが頭を過ぎりますが
今晩までには多少は天候も改善するのでは〜と楽観視。
これが私のアホさ加減。

ほくほく線は上越新幹線越後湯沢駅から北陸方面へのショートカットを企図して
建設された高規格路線(当初計画ではただのローカル非電化路線だったのですが)。
特急は在来線最速の最高速度160km/h、普通列車でも110km/hでの運転。
新幹線と見紛うような真っ直ぐな高架やトンネルが連続します。
正直なところ路線としてはあまり面白くはないです。

ちなみに途中の美佐島駅も湯檜曽や土合同様のトンネル駅。
湯檜曽で乗ってきて、土合にも降りられていた
鉄道ファンらしき方がこの美佐島で降りていかれました。
トンネル駅巡りなのでしょうか。

十日町 1336 <飯山線 戸狩野沢温泉行 186D> 1457 戸狩野沢温泉
戸狩野沢温泉 1457 <飯山線 長野行 138D> 1609 長野

十日町では26分の待ち。
お昼ご飯の調達もありますし、少し町をうろつこうかとも考えたのですが
やはり雨模様ですし、結局は駅で過ごします。
久方振りに(苦笑)PHSの電波も届いていたのでチマチマとメールを書いたり
mixiだのtwitterだのを確認してみたりして。
この辺り私も人並みに今のコなんだなぁ、トカ思ってみたり。

列車はキハ110の単行。
十日市からしばらくは部活の高校生がそこそこ乗っていましたが
他の客はほとんどが観光客…というか多分鉄道ファン。

高規格路線のほくほく線から乗り換えるとそのギャップに愕然とさせられるのですが、
私にはむしろ飯山線のこのトロトロな走りっぷりのが心地良く感じられます。

車窓の友はなんといっても信濃川→千曲川。
新潟県から長野県に入ると川の名前が変わるのです。
時折細い渓谷になったり、広くゆったりと流れていたり、小規模なダム湖があったりと
ボ〜っと眺めているだけでもなかなか楽しめます。しかも時折小さな水力発電所があったりして。
どこぞの駅で少し途中下車をして歩いてみたい気にもさせられます。
本数もちょうどいい感じの少なさなので程々に時間をかけられますし。

というわけで、温泉のある津南、国内の駅での最高積雪量を記録した森宮野原、
西大滝ダム近くの西大滝辺りで下車しようと思案。
もしくはバスで、10年近く前にスキーをしにいった野沢温泉に
久方振りに足を運んでみるのも面白いかな、トカ。
ですが、やはりあいにくの天気。結局は乗りっぱなしになってしまいました。
これはこれでまたいいのですけれど。

が、こんな天気の中、線路沿いでカメラを構えている方が散見されます。
みんな元気だなぁ…と感心しつつもその彼らの傍らには必ず自動車がある辺りが
なんだか淋しいというか面白くないわけで。まぁ、本数の少ない線区ですから
仕方ないのかもしれませんが、やっぱり撮るだけでなく乗るのも大事だと思うのです。

ところで、飯山線と言えば豪雪、なのですが、
今の季節の風景を見ていてもなかなかその雪が積もった様子が想像できません。
ここはまた冬に来るべきなのか。ちょうど乗り残しもありますし。

戸狩野沢温泉で長野行に連絡。
長野には1609着。



飯山線キハ110
■[鍵ライブ旅日記05]彷徨の善光寺平■
長野 1613 <篠ノ井線・しなの鉄道線 小諸行 662M> 1632 屋代

長野から先は特に予定を考えていませんでした。
信越線で直江津に出て急行「きたぐに」に乗れればいいですので。

というわけで、長野駅でちょうど隣のホームに停まっていた
しなの鉄道乗り入れの小諸行きに移乗。

私は学生時代以来、長野には数数え切れない程来ているのですが、
長野をまともに訪れたことは一度もありません。
長野ですら急行「ちくま」への乗り換えで二度ほど使っただけという。
なにぶん私にとっては「長野といえば南信」なので(苦笑)。
もっと言うと「長野といえば中井侍以北辰野以南」とも言う。

篠ノ井線からしなの鉄道に入って二駅目、屋代で下車。
ここから長野電鉄に乗ろうかと。ちなみに先述の様な具合ですから
長野電鉄にもこれまで乗ったことはなく。
ちょっと勿体ないことをしているかもしれませんね。
廃止されてしまった木島線にも十分乗れたでしょうし。

屋代ではしばらく時間があったので駅前をぶらついてみました。
本屋さんがあったのでのぞいてみたのですが
結構郷土本関係が充実していて当たりやも。
実は郷土本の類は好きでして。旅行の折のネタにもなりますし。

もう少し時間があるようなら少し離れた県立歴史館を訪ねてみたくもあったのですが。
……南信の資料を探しに。

屋代 1708 <長野電鉄屋代線 須坂行 422列車> 1744 須坂

しなの鉄道のホームの東側にあるのが長野電鉄のホーム。
跨線橋を渡るとなんだか空気が違います。
木造の屋根や待合室なんかが残っていてここは昭和かッ!?と見紛う様な雰囲気。
しかも平然と「須坂湯田中木島方面」とか書いてあるし。
木島線が廃止になってもう8年も経っているのですけれど…。
でも停まっている車両はどこぞでみたことのある
旧営団地下鉄3000系だったりするのですけれど。

いい感じに地方鉄道っぽいへろへろと曲がった線路といい、
なかなかいい感じに古めの駅舎が多いことといいこれまで来ていなかったのが
惜しまれることしきり。

ですが、ふと考えると、この手の私にとって好ましい要素というのは
鉄道会社としては決していいことではないわけでして。
恐らくは資金をかけられる程儲かっていない、ということなのではないかと。
実際、最近では屋代線は存廃が取り沙汰されているようですし。


長電屋代線
須坂 1806 <長野電鉄 長野線 B特急 19B列車> 1838 湯田中

須坂でしばらく待ち。車両の入庫などをボ〜っと見て過ごします。
しかしこう…、並んでいる列車が東急8500系に営団3000系、
しまいには小田急10000形HiSEとかここは何処!?って気分にさせられますね。
更に、駅舎やホーム、車庫は木造の古いモノだったりするので余計に変な感じ。

須坂からは、そんな関東各社からの譲渡車両ばかりの中で
唯一の長電生え抜き2000系B特急。この丸っちさ加減がたまらん。
ざっと50年前の車両ですから今となっては古くさい感じは否めませんが
内装の雰囲気や高くて開放感のある天井など
確かに長年に渡って長電の看板列車であっただけはあります。

湯田中までの長野線旧山の内線区間は結構な急勾配が続くので
列車はキューキューと鳴きながらゆるゆると進みます。
残念ながら日も暮れて車窓はまともに眺められないので
そんな音を聴いて楽しみます。

湯田中では駅裏の旧駅舎を活用した「楓の湯」でひとっ風呂浴びます。
これで湯上がりにビールとご飯でもいければ完璧だったのですけれど。



湯田中駅旧駅舎&楓の湯
湯田中 1957 <長野電鉄 長野線 B特急 長野行> 2106 長野

湯田中からは長野まで一気に戻ります。

列車は今度も2000系B特急。
ですが、先程の列車とは塗装が違います。
先程は赤地にクリームの「りんご」でしたが
今度は登場時のマルーンに白帯の「栗まんじゅう」。
個人的にはこっちの方が好きやも。

一日の疲れや風呂上がりでほかほかだったこともあり見事に途中で沈没。
気がつくと長野市内の地下線を走っていました。
鉄道道路併用橋の村山橋とかは見事に夢の中でした。
こりゃまた乗らないと…。

長野には21時過ぎに着。



長電2000系
■[鍵ライブ旅日記06]PAT、長野に消ゆ■
そしてようやく帰り着いた長野駅で待ち受ける悲しい現実。

北陸線内の大雨・強風の影響により、
5月22日発の寝台特急「トワイライトエクスプレス」、寝台特急「日本海」、
急行「きたぐに」は運休となります。
いやまぁ…、半ば予想はしていながらも考えたくなかった現実が見事に目の前に現れよった!!
もっと我々に夢を見させていてもよろしいではないですかトカ。ゲッゲゲーーゲー。
……などと取り乱すこともなく、急行・寝台券は全額払い戻し。ちゃっちゃ駅前の東横インを予約。

予想してはいましたし、それよりもなにより、

別に明日仕事が有るわけでもないのでッ!!
どうしても乗らなくちゃならない、というわけでもなかったですしッ!!

………。........|||||orz
戦わなくちゃ!現実とッ!!

ともあれ、これで旅が予定よりも長くなってしまいましたとさ。
依然として吹き荒れる風、降り続く雨。
PATは無事に関西に帰り着くことができるのか!?


2010年05月24日(月)
■[鍵ライブ旅日記07]風に向かって走れッ!!■
■5/24(3日目)行程

長野 0812 <信越線 「妙高1号」 直江津行 3321M> 0953(12分延) 直江津
直江津 0958(12分延) <北陸線 富山行(高岡行を変更) 544M→北陸線 金沢行 430M> 1321(2分延) 金沢
金沢 1329 <北陸線 小松行 350M> 1401 小松
小松 1413 <北陸・湖西・東海道線 特急「サンダーバード26号」 大阪行 4026M> 1609 京都
京都 1646 <近鉄京都線 急行 橿原神宮前行 1663列車> 1725 大和西大寺
大和西大寺 1729 <近鉄奈良線 準急 大阪難波行 1750列車> 1735 富雄


明けて24日月曜日。
多少は散らついてはいるものの雨はほぼ止んでいますが風はまだ少し強い目。

今日の予定については昨夜幾つかは考えてはみました。
ですが、この風雨ではどこでどう不通や抑止、延着などのイレギュラーな事態が起こるか分かりません。
ですから基本的な予定のみを決めておいて後はその場で成り行き任せにせざるを得ず。

ルートは4案。

1. 長野<篠ノ井線>松本<大糸線>糸魚川<北陸線>関西方面
 大糸線の南小谷以北が未乗なのでその乗りつぶしも兼ねて。
2. 長野<信越線>直江津<北陸線>関西方面
 当初案。但し当初はあくまで昨晩の「きたぐに」乗車が前提だったわけですが。
3. 長野<篠ノ井・中央線>名古屋<東海道線>関西方面
 北陸線と違い風雨の影響が比較的少ない内陸ルート。ある意味で一番現実的。
4. 長野<篠ノ井・中央線>辰野<飯田線>豊橋<東海道線>関西方面
 趣味(苦笑)。まぁ、ネタですネタ。
ひとまず駅に行って各線の運行状態を確認しつつ詰め。
1案、肝心の大糸線南小谷〜糸魚川間が強風規制で既に夕方の列車まで運休が確定しておりアウト。
3案は「しなの」にも遅れはないようで極めて無難。
でも面白みがない&中央西線は最近しきりに乗っているので却下。
4案は飯田線がほぼ乗りっぱなしになってしまいそうなので却下。
というわけで当初案通りの2案に決定。

長野 0812 <信越線 「妙高1号」 直江津行 3321M> 0953(12分延) 直江津

本日の一本目は信越線の普通列車「妙高1号」。
普通列車なのに名前付き、指定席車両有。旧「あさま」用の189系特急車両使用。
長野新幹線から北陸方面への連絡用かと。
北陸新幹線開通までの繋ぎか。

せっかくですし指定席にしてみました。
長野寄り最後尾車両が指定席なのですが指定席なのは私を含めて数人程度。

長野を出てしばらくは通学の高校生が前の自由席車両から流れ込み混んでいましたが
(席に座ろうとする学生を車掌が必死で立たせていました)、数駅で彼らが降りると
見事なまでの空気輸送車両に。こうなってくると気兼ねなく車窓を楽しめるというもので。

信越線のこの区間は関西から「シュプール号」でスキーに来ていた頃には
よく乗っていました。ですが、雪のない季節、明るい昼間に乗るのは実は初めて。
スキーが出来るほどの山々が連なっている訳ですからその景色も素晴らしいものに違いなく。

それはやはり案の定。
近景には綺麗な森に川、背景には未だ雪を被った山々。
更にはそんな自然の風景の中に付け替えの旧線跡やら中小規模の水路型水力発電所といった
人工物が溶け込むようにが散見されるのもポイント高し。
また手元の地図首っ引きで以前に来たスキー場がどの辺りなのかを確認してみたり。
ともあれ、車窓から目を離せずに大忙し。

そんな具合で順調だったのですが、海寄りの終着の直江津が近付いてくるに従い
車外の(文字通り)雲行きが悪くなってきます。本格的な雨も降っていますし、
なによりも風が強い。たまに列車全体が揺らされる感じ。
しまいには新井駅で強風規制で一旦ストップ。数分停車後走り出したものの徐行での進行。

結果直江津には12分の延着。
もともと5分の連絡だった北陸線の高岡行544Mは待っていてくれたので問題はなく。
いや、むしろより大きな問題の始まりだったのか。



「妙高」指定席券


妙高の山々

■[鍵ライブ旅日記08]PATは帰り着くことが出来るか?■
直江津 0958(12分延) <北陸線 富山行(高岡行を変更) 544M→北陸線 金沢行 430M> 1321(2分延) 金沢

直江津からの北陸線、今現在は富山以北では特急は全て運休(昼過ぎ頃まで)、
普通列車にも運休や遅れが発生している様子。
直江津から乗った544Mも本来は高岡行きですが富山で打ち切りの由。
ちなみに車両は475系3両x2の6両編成。比較的空き気味。特に前の3両は。

北陸線直江津〜糸魚川間は一部付け替えやトンネル化がはかられてはいますが
未だに比較的海の近くを通る区間。ですから列車はそろりそろり…と進みます。
そして、トンネルに入ると雨風の心配はないので息を吹き返したように快走。

途中の頸城トンネル内には昨日から数えると4つめのトンネル駅、筒石駅があります。
ダイヤがまともなら途中下車でもしてみたいところですが
ここから先、どれだけダイヤが乱れているのかも予想がつかないのでここはあっさり通過。
また、直江津市内や有間川駅付近、浦本駅付近では
車窓に目を凝らして付け替え前の廃線跡を確認していたり。

無論いずれも降りて時間を取れるのが一番いいのですけれど、
降りずに乗りっぱなしでもある程度は楽しめなくもないのです。
いずれも漫然と乗っていたら気づかずに過ぎ去ってしまう車窓の一部でしかないものです。
ですがそこにそれが「ある」というちょっとした知識があるだけで楽しめる要素になるのです。

強風規制により糸魚川で一旦ストップ。
規制区間は恐らくは出たところの姫川橋梁辺りかと。

ホームに出てみると確かに強い風。
少し気合いを入れていないと飛ばされないまでも転けたりしそうな程。

糸魚川といえばこの3月のダイヤ改訂までは南小谷までの大糸線に古参の気動車キハ52がおり、
そのベースとして煉瓦造りの機関庫が残っていたので有名でした。
ですがその名物の煉瓦機関庫も北陸新幹線の高架に干渉するとのことで現在解体中。
その機関庫が皮肉にもちょうど目の前に。こんな悪天候の中でも解体作業が行われているようで
くるまれたシートの中からは煉瓦を砕く作業音が。なんとも胸の詰まる音だ。

10分ほど停まっていましたが、規制が一応解除になったとのことで出発。
件の姫川橋梁や、隣駅の青海、子不知付近、親不知駅付近といった海に近い区間などは
25km/hと思しき最徐行でそろりそろりと進行。遅々として進まず。
この辺りにもトンネル新設によって付け替えられた旧線の廃線跡があるわけで、
これもまた次のお楽しみ、ということに。取りこぼし多いなぁ…。

比較的内陸に入る泊駅辺りからはほとんど徐行もなく、ほぼ平常通りの進行
(黒部川などの橋梁では少し徐行していた様子ですが)。
そして、この辺りで車内アナウンスが。
高岡改め富山行きのこの544M、富山からは430Mとして金沢行きとなるとのこと。
当初は富山で途中下車をしてお昼ご飯にでもしようかと思っていたのですが
これ幸いと長い目の普通列車の旅と洒落込みます。

富山には12時19分着。定刻は11時50分着ですから29分の延着。
思っていたほどの遅れではないでしょうか。
そして、前述通りここからは430M金沢行に。
定刻12時19分の発車は6分遅れの12時25分。

長い乗車はあまり気にならない質なのですが、
乗りっぱなしでいると食糧、水分などの補給がままならないのが少しネック。
一応このことあるを予想し、長野の出発前に菓子パンやらを多少は買っておいたので
もそもそと食し、(仮)昼食とします。

金沢には2分延着の13時21分着。
直江津から都合3時間23分の乗車でした
(停まっていた時間も長かったですけれど)。

金沢 1329 <北陸線 小松行 350M> 1401 小松

金沢からは連絡の350M小松行。
車両は交直流223系な521系2両編成。

金沢以南は特急も運休なしに運転中。普通列車もほぼダイヤ通りの様子。
このまま淡々と乗り継いげば特に問題もなく帰り着けるでしょう。
ちょっと安心しつつもなんだか拍子抜け。

悪天候などによるダイヤの混乱は普通に考えると鬱陶しいもの。
ところがそれを楽しんでしまう奇特な者がまた存在したりします。
鉄道好き、ことに時刻表好きにはそれが多い。
時刻表と現状を見比べ、どれだけどのようにダイヤが乱れているのかを把握する。
例えば対向列車が自分が考えた様に遅れてきたりすると正に悦楽の境地。
そういう意味で、ある駅を過ぎると呆気なくすっかりダイヤが回復してしまっては
肩すかしを食らったようなモノ。いやまぁ、つくづく度し難いアホな種族ですが(苦笑)

小松にはやはり定刻通り13時29分に到着。



消えゆく機関庫に敬礼ッ!!
■[鍵ライブ旅日記09]最後は堕落■
小松 1413 <北陸・湖西・東海道線 特急「サンダーバード26号」 大阪行 4026M> 1609 京都

そんなこんなで緊張感もすっかり緩み、何となくどっと疲れが。
ダイヤの混乱は先述の通り楽しい一面はあるのですが、
今回のような帰路の場合、「帰り着けるのだろうか?」という不安感もまたある。
ですから、このように呆気なくダイヤがすっかり回復すると、
その楽しみは消え失せ、また緊張感や不安感も払拭されてしまう。
すると、旅を楽しむ張りというか気概のようなものもまた消失してしまうのです。
淡々と普通列車を乗り継いで関西まで帰るモチベーションが一気に萎んでしまった訳。
正直なところちょーっと疲れていましたし。

てなわけで、みどりの窓口にスルッと吸い込まれ、
「すいませーん。次の大阪行き特急の指定券、京都までお願いしますー」
トカ窓口氏に頼み、一片の特急券を手にしている私がいました。

さて、大阪行の特急「サンダーバード」。
昨日乗った旧「新特急」とは違い、これぞホントの「特急」とでもいうべき存在。
車両面も然りですが、金沢以南の北陸線は「広軌別線」である新幹線とは異なり、
在来線で高速化の為にまともにお金を投じて設備改良がまともに行われた希有な路線。
まさに特急らしい走りでぶっ飛ばします。ちょっとぶっ飛ばしすぎで
「曲線通過時のGがこんなに凄いなんて…」な感じ。セイラさんの声でヨロシク。



特急「サンダーバード26号」 特急券
車内販売で駅弁を購入、少し遅い目の(本)昼食に。
敦賀の塩荘の鯛鮨の上位版「鯛の舞」。1,250円也。
今回の旅の「最後の晩餐」ならぬ午餐なのでちょっと奮発してみました。

どちらかといえばシンプルかつスタンダードな鯛の押し寿司。
もっちりとした鯛と締まった酢飯のバランスがなかなかに絶妙。
下位バージョンの「元祖鯛鮨」(900円)と共にオススメです。

緊張も解け、お腹もいっぱいになり、次に来るのは眠気。
ふと気が緩むとうつらうつら…意識が飛んでいます。
たまに駅に停車した際にちょびっと覚醒する程度。
せっかくの新疋田のループやなんかもあまり記憶にない…。
まともに目が覚めたのは京都のホンの手前、湖西線の大津京辺り。

京都には定刻通り16時24分着。

京都 1646 <近鉄京都線 急行 橿原神宮前行 1663列車> 1725 大和西大寺
大和西大寺 1729 <近鉄奈良線 準急 大阪難波行 1750列車> 1735 富雄

京都到着後はしばらくホーム上のベンチでボ〜っと。
折角特急で稼いだ時間を無駄遣いしてますよ。

阿呆な貧乏人気質とでもいうか、私はどうもJRの特急というヤツには乗り慣れていないので
特急での物理的な移動スピードに魂の移動スピードがついていけないのです。
だからこういう形でクールダウンというか、落ち着かせる時間がないと落ち着かないという。

そんなこんなで20分ほどをボ〜っと過ごした後、普通に近鉄を乗り継いで帰宅。
ライブに旅とお疲れです!自分ッ!!



鯛の舞


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