左側の中湯から見た露天風呂。

小さめの黒湯、客は露天風呂に流れるためか、どこの内湯も独占できる可能性が高い。

すべて木造、これぞ日本の風呂「白湯」。武骨な木造の質感と乳白色の温泉とのハーモニィが素晴らしい。

混浴露天風呂の脇にある「中湯」

素朴な朝食

この夕食・朝食は2004年6月のもので、(トイレ付きの)新本陣12,650円(2人1室1人)の料理。その後も地元の食材を使った素朴な郷土料理主体のメニューに大きな変化は無いようだ。

食 事
右上が名物の「山の芋鍋」
山菜が盛り沢山
1泊2食付で1人12,750円(税別)、なんとも割安感をたっぷり覚えた宿泊料金だった。
尚、鶴の湯の別館として、近くに11室の「山の宿」がある。開湯当時の趣を再現、秋田の「曲がり屋」造りの宿だが、設備は大変整っていて、ほとんどの部屋が「BT付き」。ここではお昼の食事も可能だ。
上の写真2枚は夕食。

前日宿泊した同じ乳頭温泉郷の「妙乃湯」は、女性に人気があるだけに食器・料理とも洗練されていたが、ここは質実剛健型。
でも、季節の山菜や川魚、それにここの名物料理「山の芋鍋」など、郷土・田舎料理は味わい深かった(この種の料理を好む人ばかりではないが)。

因みに山の芋鍋は郷土料理であるとともに鶴の湯の名物料理だ。
・地元産の山の芋と豊富な山菜を、当主が編み出した独自の味噌味で仕立てた鍋料理である


左は朝食、これまたこの地・この宿に相応しい素朴で温かみを感じさせるものだった。

改定版

乳頭温泉郷 鶴の湯温泉 (秋田県)

乳頭温泉郷は国内で1、2を争う超人気温泉、秘湯ブーム発祥の地だ。
中でも乳頭温泉郷でもっとも歴史が古い鶴の湯(温泉)は、「行ってみたい温泉No1」「最も予約が取りにくい宿No1」という超人気の湯宿である。

前回宿泊してから5年余り、今回は妙乃湯に宿泊、記事の更新とPC損壊で失った風呂の写真を撮影のために立ち寄った。

仙北市とは聞きなれない市名だが、平成17年に旧田沢町・旧角館町・旧西木村が合併して誕生した。

秋田県の東部中央に位置し岩手県と接しており、市のほぼ中央に田沢湖があり、東に活火山の秋田駒ケ岳(1637m)、北に八幡平(1613m)、南は仙北平野へと開けている。

観光資源に恵まれ、大きくは「八幡平・玉川(温泉)エリア」「乳頭(温泉)エリア」「田沢湖高原・水沢・駒ケ岳エリア」「田沢湖エリア」「抱返り・神代・白岩エリア」「角館エリア」などに分けられる。

角館は城下町として栄え、最後は佐竹義隣(佐竹北家)が支配し明治維新まで11代200年余り続いた。

城下町の町並みは380年を経た今でもほとんど変わらず、みちのくの小京都して年間200万人が訪れる大観光地となっている。
特に春の季節、武家屋敷周辺の枝垂桜を観光するために大変な賑わいとなる。

敷地内半径50mに、代表的な含硫黄・ナトリウム・塩化物ー炭酸水素塩泉の他、泉質の異なる4種類の温泉が湧く。

風呂は、有名な混浴露天風呂の「鶴の湯」の他、女性専用の露天風呂、それに何れも男女別の内湯「白湯」「黒湯」「中の湯」、他に打たせ湯の「滝の湯」があり、これらは立ち寄り湯でもすべて入浴出来る。
これ以外に宿泊者専用の2つの小さな内湯(シャワー付き)と露天風呂があるようだが入浴しなかった。

女性用はもともと露天風呂が2つあったようだが、数年前の雪崩で埋没した後、これは修復しないでいるのだろうか、現在は一ヶ所になっている。
女性用風呂の詳細については、相互リンクしていて、女性が管理者の「はしご湯のすすめ」「秘境温泉神秘の湯」をご覧ください。

これらはすべて宿泊棟の外にあり、浴衣に下駄、手ぬぐいをぶら下げて行くことになる。
明治・大正を通り越えて江戸時代にタイムスリップしたような温泉宿。。左側は江戸時代の姿そのままの「本陣」で、いまも宿泊できる。右は安く泊まれる湯治棟。

温泉名 : 乳頭温泉郷

所在地 : 仙北市

鶴の湯が経営するそば処で昼食を取った。

●店名:十割そば処 そば五郎
●住所:秋田県仙北市田沢湖生保内字水尻 59 - 40
●電話:0187−43−3511
●アクセス:JR東日本田沢湖線田沢湖駅から徒歩1分 

  田沢湖駅前物産館内
●予算:600円〜1200円程度
●メニュー:HP参照
風 呂
 朝食は大広間で
かなり個性ある土産が所狭しと並べられたコーナー
料金が低い一号館の廊下
帳場の一角。「日本秘湯を守る会」の提灯がぶら下がっていた。

「ろと」さんから頂いた冬の女性用露天風呂
(ろとさん、ありがとうございます・・・鶴の湯の雪見の露天風呂、至福の一時だったでしょうね)

データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

湯の沢に沿って、右に内湯(黒湯・白湯)、左に一号館。

混浴露天風呂の囲いと湯小屋

日本で1,2を争う桜の名所・角館の武家屋敷の通りを被う枝垂れ桜。

施設名 : 鶴の湯温泉 (宿泊日:2004.6.16 入浴日:2010.6.10)

地鶏そば(1000円)は比内地鶏を葱と焼いて温かいつけ汁の中に・・・なかなか美味だった。

内湯群は「湯小屋」と呼ぶに相応しい年季の入った黒ずんだ木造の素朴な建物に、同じく木造の浴槽。
露天風呂は巨岩を配するようなおどろおどろしい類では無くて、周囲の雑木・野草・ススキ等と調和した小さな池という趣きで、まことに風情がある。

露天風呂は、休日ともなると大混雑になる。
ゆっくりとこの風呂に浸かりたい場合は、やはり宿泊しなければならない。日帰り制限時間の午後3時を過ぎると一気に静寂が戻り、、底から湧きあがる湯玉がはじける音が聞こえるような錯覚に陥る。
もっとも有名な足下から温泉が湧き出る混浴露天風呂「鶴の湯」には、女性専用タイムが設けられてない(多分です・・今回立ち寄り湯のため確認できず)。

日帰り入浴は年中無休だが、毎週月曜日は露天風呂の清掃で入浴出来ないので要注意。
立ち寄り時間は午前10時〜午後3時まで、入浴料金は大人500円だ。
休憩は2号館の玄関で、また本陣6番が有料の休憩所として利用できる。貴重品は2号館の入口にコインロッカーがある。

温度は季節・時間によって変わるかもしれないが、この日はやや温め。画面には見えないが、温泉が底から湧き出ている(この石周辺が多い)。

数多い建物と館内はすべて黒い色の木造、コンクリートはどこにも見かけなかった。
私が宿泊した「新本陣」の部屋の写真は無いが、ごく普通の8畳の和室、バスなしトイレ付きだった。尚テレビは全室に置かれていない。
(2004年6月宿泊時の情報と写真)

これらの外観の写真は今回(2010年6月)、立ち寄った際に撮影し、2004年6月宿泊時撮影の写真と差し替えたもの。

敷地内の建物はすべて黒ずんだ木造建築で、湯治時代を偲ばせるなんとも情緒ある風情だ。

最も人気のある本陣(5室)は、江戸時代、代々の秋田藩主が訪れた際に,、警護の武士が詰めた長屋の面影を残す。本陣の各部屋には囲炉裏が切られ、これを囲んで食事をとる。

茅葺の「事務所」、帳場と売店がここにある。

2か所の広い駐車場は、休日ともなると日帰り客で満車となるらしい。

正面に黒湯・白湯の湯小屋。

住 所 秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林50
電 話 0187−46−2139
交通機関 東北自動車道盛岡ICから国道46・国道341号線、県道などで約57km
JR秋田新幹線(田沢湖線)田沢湖駅から乳頭温泉行バスで約40分鶴の湯温泉入口下車徒歩40分(田沢湖高原駅まで送迎あり)
施設(日帰り用) 簡単な休憩場所が2号館にある。軽食・喫茶処、売店、駐車場(50台)
宿 泊 35室 1泊2食付
「新本陣・東本陣(12、750円〜15、900円)」「1号館(10、650円)」「本陣(9、600円)」「2号館3号館(8,550円)」(冬季はこれに1,050円の暖房費が加算される)
(2010年11月現在、詳細は下記の鶴の湯HP参照ください)。
泉 質 含む硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物・炭酸水素塩泉など4種類
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 10時〜15時(休日など、混雑して入浴制限の可能性あり) 
定休日 年中無休(立ち寄り湯の露天風呂は月曜清掃)
入浴料金 大人500円 
入浴施設 内湯:男女各3、露天風呂:混浴1、女性専用1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープは内湯のみ 貴重品は2号館の入口にロッカー
観光スポット カラ吹き湿原・周辺ブナ二次林・千沼ヶ原など散策、田沢湖周辺、角館、八幡平抱返り渓谷
お土産・食事 喫茶館を見かけたが、中で食事・軽食が取れるか確認しなかった。
土産物は帳場横にあり。
近くの温泉 乳頭温泉郷の他の温泉(妙乃湯、大釜温泉、黒湯温泉、孫六温泉、乳頭温泉(休暇村)、蟹場温泉)、田沢湖高原温泉、水沢温泉郷、玉川温泉、国見温泉、後生掛温泉など多数
仙北市HP
観光協会HP
乳頭温泉郷HP
鶴の湯HP
http://www.city.semboku.akita.jp/
http://www.tazawako.org/
http://www.hana.or.jp/~nyuto/
http://www.tsurunoyu.com

日本で最も有名な露天風呂(混浴)。

鶴の湯のシンボル・混浴露天風呂

十和田湖八幡平国立公園中、田沢湖の北東にあって特異な頂きを持つ乳頭山(1,478m)の西麓、標高1000mの高所に7つの温泉、7つの温泉宿が点在している、乳頭温泉郷だ。

温泉と言えば、文人墨客が訪れて滞在したことを大きくPRする傾向があるが、ここ乳頭温泉郷に関してはこれが皆無である

ブナの原生林に囲まれた鶴の湯・黒湯孫六蟹場大釜妙乃湯温泉などの温泉群が、「秘湯」という言葉を全国に広げた。

秘湯ブーム発祥の地と言っていい。

さらにJR秋田新幹線(田沢湖線)の開通もあって、いまや日本で1、2を争う人気温泉となった。

乳頭温泉郷の中で断然人気が高いのが鶴の湯温泉で、寛永15年(1638年)に秋田藩主佐竹義隆公が入浴した記録が残されている最も古い温泉だ。

宿の開業は元禄14年(1701年)、昭和56年に経営を引き継いだ佐藤氏の経営手腕により、それまでの湯治客と登山客を相手にしていた鶴の湯を、全国屈指の秘湯の宿として育て上げた。


日本で「泊まりたい宿No1」「予約が取りにくい宿No1」がここ鶴の湯だ。

私が宿泊した部屋に置いてあったノートにも、全国各地からやってきた宿泊客の記帳があり、
「やっと念願だった鶴の湯に泊まれました」
「何回ツーリストに通っても予約できなかった鶴の湯にようやく来れました」
といった書き込みが目立った。

鶴の湯は、すべて風情ある木造の宿泊棟から成る。

料金の高い順で表示すると「新本陣・東本陣(12、750円〜15、900円)」「1号館(10、650円)」「本陣(9、600円)」「2号館3号館(8,550円)」となっている(2010年11月現在、詳細は下記の鶴の湯HP参照ください)。

この内、新本陣・東本陣と本陣にはトイレが付いている。

十割そば処
そば五郎