メイが商業都市オークノートへやってきて早一週間。最初はホテル住まいだったのだが、さすがに節約しないといけないらしく、今はタツマと同じ下宿寮に滞在している。

 どうも、約半年この都市にいることになるのだそうだ。

 それは、彼女を召喚した大富豪エスハウンド老と「二つの」契約を交わした事に関係があるそうなのだが、「守秘義務」という奴で詳しくは知らない。また、クロナクル一族にも内密の極秘任務だそうで、屋敷にも滞在できないし契約完了まで金を動かす事も出来ないらしい。

 つまり、半年後までの滞在費用は自力で稼がないといけないのだ。

 ちなみに前の事件の契約料で何とかなるんじゃないのかと聞くと、メイは苦笑してこう言った。

「実は、その依頼の調査費に全部つぎ込んでも足りないのですよ……。一応、貯金がありますのでマイナスにはならないのですが、半年間でどれだけ費用が掛かるか判らないので今のうちから節約をしないと……。あ、でも半年したら、成功しても失敗しても報酬はもらえるのですよ」

 一体どんな契約をしたのだか。

 まあ、その話は関係ない。

 とにかくメイは、このオークノートで、屍骸術を駆使して働く事を決意したのである。
……そのせいで今のごたごたが始まるのだが。


BackstageDrifters.