釘の頭の大きさにおいても、丸釘と造作用の釘では倍近くの面積の相違があり、これについても釘のパンチング抵抗性能に影響する。(下写真)
この釘頭の断面積が小さいと、支圧面での抵抗力が低くなり、その結果、釘が構造用合板にめり込みやすく、変形しようとしたときに釘頭が構造用合板を打ち抜く「パンチング」が起き、急激に耐力壁の耐力が低下する恐れがある。(下図)
なお、釘のパンチングによる耐力低下は「木構造技術開発」の「釘の打ち方を注意する必要性」にて検証実験を行っている。
さらに、この釘のめり込みは、検査時における釘種類の確認を困難にしている。
また、現在主流の機械打ちの場合、釘打ち機の圧力設定を高めにして釘打ちすることが多いため、釘頭が容易にめり込み、半ばパンチングが起きている状態となる。(下図)
釘がCN50ではなく、NC50であり、さらに釘がかなりめり込んでいる。
機械打ち用の釘がCN50であり、また、釘打ち機の圧力も適正であるため、釘のめり込みがあまりない。