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No.4 改正基準法(仕様規定化)に伴う接合金物の仕様について

2002年8月



補足説明

筋かいの構造特性について

筋かいは、座屈しなければ圧縮方向に強く引張方向に弱い特性があるといってよい。

引張方向に関しては、仕口接合金物の性能でほとんど決まってしまい、圧縮力で耐える場合は、筋かいの座屈性能で決まるのがほとんどである。

その場合、水平力を受けた筋かいは、横架材の引抜き・突上げ等の現象を起こしてしまう。

以下にその説明をすることとする。



筋かいによる引き抜き・突き上げ現象

下図のように、筋かいがついている柱の脚部だけに補強金物を取り付けていると、水平力を受けたときに、座屈をおこさなければ筋かいが横架材を跳ね上げてしまい、結果的に接合部が破壊されるので、このような現象を防ぐには、筋かいが下図のように取り付く場合、その筋かいが突き上げようとする横架材のカウンターウェイト以上のうき上がり力に対し、抵抗できる補強金物(V.P・ホールダウン金物等)を取り付ける必要がある。





また、下図に示すような通し柱に筋かいが取り付くと、接合部の耐力以上の筋かい軸力の場合、横架材の突き上げや突き下げ、引き抜き等の各現象が起こる。





@は横架材間のスパンが筋かいスパンより小さい場合におこりやすい現象

Aは横架材間のスパンが筋かいスパンより大きい場合におこりやすい現象

この場合は、横架材と柱を羽子板ボルト等の金物で緊結しておくことが重要になる。

緊結する箇所は、横架材の突き上げや突き下げが起こる箇所と、引き抜きが起こる箇所の2箇所を金物で補強する。


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 ©Tahara Architect & Associates, 2003