下表を見ると全体的に今回のモデル化による値より若干小さめの値となったが、直交壁に金物抵抗がある場合のNo.3-2、No.3-4、No.4-4において、ほぼ今回のモデル化と同様の値となった。
梁と柱が金物等によりある程度固められている建物においては、全体的に見た場合にはβによって適当なカウンターウェイトが考慮されていることがいえる。
しかしながら、別表中の各梁ごとのカウンターウェイト値を比較(CWU/CWβが1以下で危険側)すると、多少危険側にカウンターウェイトが算出されている場合があることがわかる(No.3-4、4-1のX9通りの梁で、約2割程度危険側となっている)。
現在の3階建て木造建物の設計に使用されているβという係数では、ある程度カウンターウェイトは考慮できているものの、場合によってはやや過大に評価されることがあるのではないかと思われる。