屋根も銅版葺きの軽い屋根に変えた神社などの被害。
このように軽量化したとはいえ、細い4寸角の柱だけで小屋裏および垂壁の土壁をもつやや重たい状態であれば屋根の軽量化と同様に壁も土壁でなくボード等の軽量化をすれば被害は軽減できたと思われる。
欄間が取付く垂壁部分は、剛性のある耐力要素であり、変形をしないで、前面にむかってねじれを生じていることがよくわかる。
このように柱が4寸角であれば、鴨居から下の部分と床上部分で、曲げ破壊を生じている。
床下には写真のように縦格子が設置され、これが効果的に作用し、床下の変形はほとんどなく、移動も拘束しているが、あがり框部分の接合部で曲げ破壊が生じている。
内部から見た状況は、ほとんど壁がなく、中央部分に太い丸太があるが、ねじれる現象をとめる位置(外部まわり)にないので、せっかくの大きな柱も意味をなさない。