施設名 : ゆ〜シティ蒲田 (入浴日:2006.2.13)
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
大田区という名称は、終戦後、当時の大森区と蒲田区が合併して、両方の一字を取ったものだ。
東京都の東南部にあり、東は東京湾、北は品川・目黒区、北西は世田谷区、西と南は多摩川を挟んで神奈川県川崎市と接している。地形的には、北部の丘陵地帯(武蔵野台地)と南東部の多摩川の沖積地と埋め立て地からなる低地帯から成っている。
丘陵地帯は関東大震災後住宅化が進み、東京を代表する高級住宅街の田園調布をはじめ、雪谷・久が原などがある。
一方、江戸時代は漁村だった低地帯は、海苔の養殖が盛んだった土地柄で、その後埋め立てが行われ、住宅と工場が密集する商業・工業地域となり、京浜工業地帯の一部となっている。
川崎市と合わせこの地区は、東大阪市と並んで、我が国の製造業を下支えする技術集積地帯である。
また、国内線の基幹・羽田空港も大田区内にある。
首都東京と強烈な個性の真っ黒な温泉、この取り合わせが面白い。
黒湯は、神奈川県横須賀・鎌倉周辺から東京湾岸に沿って大田区・目黒区・江東区さらには千葉県内房までの深度100mから1000mの地下に湯脈がある。この黒さは、古代の草木の成分が地下水に溶け込んでできた冷鉱泉である。
蒲田周辺には黒湯を使った多くの温泉施設・銭湯があり、「くろゆの温泉」もその一つだ。
源泉は約120mほど掘削して汲み上げており、pHは8.36と表示されていた。
蒲田東口から、東京三菱UFJ(合併により2つあるが、交番側の方)横から大森方面に進み、東京湾に注ぐ呑川の橋を渡ると、正面に見えてくる。
庶民的な蒲田のアーケード街
くろゆの温泉・ゆ〜シティ蒲田 (東京都)
右手の階段から2階に上がる。
堂々としたビルの外側の階段を上った2階が入口。遠目に見ると高級フレンチのエントランスのように見えるが、中に入ると銭湯そのもの。
上の階の食事処・休憩所からは、カラオケで唄う大きな声が聞こえてきた。
入浴料金は400円、サウナを利用する場合は別料金となる。
浴室は比較的広く、床も幾つかの浴槽(すべて真水)もタイル張り、壁にはヨーロッパの風景を描いたモザイクが描かれている。浴槽のほとんどがジャグやジェットバスが泡を立て、賑やかな景色だ。
肝心の黒湯は、と探すと、狭い通路の奥、薄暗い一角に3〜4人で満員となる小さな湯船があった。ガイドブックでは、ここは露天風呂のはずだが、どう見てもそれとは思えない。
湯は少し熱めだが許容範囲内、しっとりした感触で、試しに指を表面から沈めていったら、わずか3cm程度で見えなくなった。まさに墨汁の中に浸かっている感覚だった。
湯気でこんな状態に。右側が風呂。
墨汁のような黒湯、温泉好きな方が東京に行かれたら、話の種にこれを味わってみたい。
(蒲田黒湯温泉参照)