〜はじめにひとこと〜

ひなこは未熟児で産まれました。
未熟児というのは、予定日より早く産まれたり、2500g未満で産まれた赤ちゃんのことです。
ひなこの場合、在胎29週の早産のため1211gしかありませんでした。
1500g未満なので、『極低出生体重児(極小未熟児)』に分類されます。

未熟児が産まれる原因は、母親の病気などもあるにはあるのですが、
はっきりとはわからない場合も多いのです。
私の場合も結局何が原因かはわかりませんでした。

未熟児を産んでしまった母親は、自分のせいでこうなってしまったんだと
つい自分を責めてしまいます。
そんなとき、まわりの人間からのひとことで、よけいに辛い思いをすることもあります。
言った本人にも多分悪気はないんでしょう。
でも、ただでさえナーバスになっている時、例えば『何で小さく産まれちゃったの?』と
聞かれたらどうでしょうか。
あの時ああしたらよかった、それともこうしなければよかったと思い悩んでは
自己嫌悪に陥っている、産んだ本人が聞きたいぐらいです。
『何ヶ月にしては小さいね』 『かわいそうに』 
他の子と比較したり、母親が責任を感じるようなことは言わないでください。

それと、励ましのことば。
未熟児を産んだ母親に限らないことですが、よく『がんばって』という言葉をかけられます。
言うのは簡単だけど、結構プレッシャーになったりします。
ずっとがんばってるんです。『まだこれ以上がんばれって言うの?』
『大丈夫、大丈夫』・こんな励ましも本人からしたら『他人事だから言える無責任な言葉』に
聞こえるかもしれません。

あと、実際に言われたことで、ちょっとひっかかった言葉。

『小さく産んで大きく育て、っていうじゃない。すぐ追いつくよ。』
  よく言われます。たしかに励ましの言葉でありがたいんです、本当にね。
  でも、ただ小さいだけでどれだけ大変か。普通に産まれてちょっと小さいっていうのとは
  話が違います。産まれたときは命の危険さえあるわけですし、その後も順調に育つか
  どうかわからない不安もあります。いろんな病気にもなりやすいですし。

逆に嬉しかった言葉。
 
『お母さんに早く会いたくて出て来ちゃったせっかちさんな子だったんだね』
  みんなが嬉しい言葉かどうかはわかりません。
  でも、私が落ち込んでいたとき、親友に言われたこの言葉で、なんだか少し気分が
  楽になりました。そうか、そうなんだ・・・って。

もちろん『小さく産まれたのは母親のせいだ』なんていうのは論外ですが、
もし、身近にそんなママがいたら、ここに書いてあることをちょっと思い出してみてください。
たかが言葉ひとつで、傷つくことも癒されることもあるんですよね。
(もちろん私もあまり偉そうなことを言えるほど出来た人間ではないですけど・・・)
せっかく気にかけてくれてのひとことで、お互いが嫌な気持ちにならないようにしたいから。


                        
 おまけのひとこと


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