平成22年2月12日(榛原西小学校の4年生の勉強「森の大切さを学ぶ」のお手伝いをしました。)

 奈良宇陀市立榛原西小学校は森林環境教育の指定を受けて熱心に取り組みをすすめている学校です。この学校から,「森の大切さを学ばせるようなお話をしてほしい」という依頼がありました。お聞きすると,これまでにも「森の達人」をお招きして,森のことを勉強しているということです。そこで,私の方からは,理科と関連付けて勉強してもらおうと考えました。そして,やってきたこの日,4年生の子どもたちに次のような話をしました。
1 これは何か知ってる? バウムクーヘンを見せました。ドイツ語で「木のお菓子」というバウムクーヘンは森を愛し,森を大切にするドイツの人たちの大好きなお菓子です。まるで木の年輪ですね。
2 この大切な森の木をきりすぎたためにイースター島はとってもひどいことになりました。モアイ像で有名なこの島には6000〜7000人の人たちが畑で作物を育て,海で魚をとり豊かな暮らしをしていました。しかし,木を切りすぎたために森や畑は荒れ,食べ物がなくなり争いが起こり,19世紀の終わりごろには100人あまりの人が住むだけになってしまいました。
3 森は水をたくわえ,土砂崩れを防ぎ,畑に養分を供給します。海の魚だってその恩恵を受けているのです。
4 今,地球上の森が減っていることから「地球の温暖化」が心配されています。それは二酸化炭素の増加が原因です。5 体重30kgの小学生は,1日に400リットルの二酸化炭素を出します。牛乳パック400本です。1年(365日)では146000リットルです。
6 これだけの二酸化炭素を吸収してもらうためには上から見て半径2メートルの木が12本以上いるそうです。
7 呼吸以外にもストーブや調理で二酸化炭素を出します。「電気だから大丈夫」というわけには行きません。火力発電では大量の二酸化炭素が出るのです。ある人の計算では1人あたり5000000リットルだといいます。
8 だから,とてもたくさんの木がいるのです。木は大切です。森を育てることはとても大切なことです。そんな森の大切さを学ぶことのできる施設に川上村の「もくもく館」があります。ここでは木を育てることの大切さを勉強できます。
9 川上村には,土倉庄三郎という人がおられました。スギやヒノキの育て方を研究し,自分のお金を出して植林を進めた人です。今も,この人の銅像が「森を,木を大切にしてね」と呼びかけています。
10 このあと,自分が木になったつもりで小学生に語りかける「ぼくは(わたしは)大王神社の木です」という題の作文を書かせました。子どもたちはとっても熱心に取り組んでくれました。

バウムクーヘンです 年輪です 牛乳パック400本です 楽しい授業でした
二酸化炭素を吸ってくれます 山幸彦のもくもく館です 土倉庄三郎さんです 作文に一生懸命です


 


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