朱雀門・東院庭園復原記念イベント

奈良 平城京'98

 

 奈良時代に都が置かれた平城宮跡に、朱雀門と東院庭園が復原され、4月17日から公開されます。朱雀門は壮大な平城宮のかつての正門で、東院庭園では儀式や宴が催されていました。

 この復原を記念して、17日から26日まで「平城京'98」が開催されます。遷都から1300年を迎える2010年に向け、平城宮は再び甦ろうとしています。こうしたイベントも開催され、国際色豊かな古の都のにぎわいが甦ります。

 平城京の入口・羅生門をくぐると、メインストリート・朱雀大路があった。その朱雀大路の道幅はなんと、約100m。そしてこれを北へ4kほど進んだところにそびえたつ、朱雀門。平城宮の正門である。朱雀門は発掘された遺構から、幅約25m、奥行き約10m、高さ約20mの入母屋二層構造だったと推定された。               

 復原にあたっては、国内産の檜(しかも大半は奈良県産!)を使って、ヤリガンナで仕上げるなど、使用する材料や加工・組立の技術もすべて、奈良時代建築そのままに進められました。これほどまでの大きな、太い檜がいまだにあるとは驚きですね。それに使用された屋根瓦は合計なんと、41,800枚。ホント想像を絶する壮大な門ですね。

 古代独特の丹土(につち)の朱、連子窓の格子の緑が白壁に映えて鮮やかである。当時は朱雀門の前では外国使節の送迎、大勢が集まっての歌垣などが催されたといわれており、このひときわ立派な朱雀門を目にした人々はさぞかし驚いたことでしょう。

 また朱雀門と併せて東院庭園も公開される。平城宮では正月や節句、冬至などの年中行事が開かれたが、これらのなかには各所にある庭園で催されたものもあったという。

 東院庭園もその一つで、奈良時代後半に称徳天皇が盛んに儀式や宴を開催していたとか。復原される東院庭園は、小石を敷きつめた池や石組のある築山、趣向をこらした建物、橋などからなる。ここで漢詩や和歌を詠む華やかな宴がなされた。美しい庭園からは当時の宮廷行事の雅やかさがうかがえます。

 こうした小石を敷き詰められた池庭は、全国に例を見ない唯一の奈良時代の庭園であり、非常にめずらしいものです。ぜひこの機会に、庭園を眺めながら、奈良時代の優雅さを味わってみてはいかがでしょうか。

 

▲ 復原された平城京・朱雀門

 

 このように平城宮跡一帯では朱雀門・東院庭園復原記念イベントとして、朱雀門会場と大極殿跡会場を中心に4月17日から10日間「平城京'98」が開催されます。さまざまなイベントで楽しみながら、平城京や奈良時代が体験できる10日間となりそうです。また夜間に朱雀門はライトアップされ、夜の平城宮に朱雀門の壮大で優雅な姿が美しく幻想的に浮かび上がります。

 約1300年の時を超えて今回復原された、平城宮の正門・朱雀門(上の写真)を、あなたが通ることができるのですよ。これはもうあなたも行くしかないでしょう!

 

朱雀門・東院庭園復原記念イベント

奈良平城京'98

日時 : 平成10年4月17日(金)〜26日(日)

      9:30〜16:30

       [17日は13:00から、26日は15:00まで]

会場 : 特別史跡「平城宮跡」朱雀大路大極殿跡東院庭園

 

 

 

     

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