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釘の打ち方まで注意する必要性


4.実験状況


加力の初期段階

実験の初期段階では、あらかじめ釘をめりこましてあって釘の動きが見にくいこともあり、写真ではほとんど変化がない。
  しかし、変形が進むにつれ徐々に釘が合板を打ち抜いていく様子(パンチング)が見られた。




変形角1/50 時

変形が1/50にまで達してくると、面材の回転が大きくなり、目視でも面材の回転状況が見て取れた。

合板を隙間なく密着させて施工した場合の実験で起こる可能性があることだが、複数以上の合板張りの場合「おしくらまんじゅう効果」というべき破壊状況となりやすい。

つまり、合板と合板との間に隙間がなければ、お互いにぶつかり合いながら合板が母材より競り上がって釘といっしょに抜け出す場合があるので、合板と合板との間には、≒3mm程度の隙間を開けた方がよいとおもわれる。


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 ©Tahara Architect & Associates, 2004