構造監理(第三者による)がなされていない現場では、20kN用でも座付きボルトタイプで設置されることも現実にはあり、検査時にもその下部に基礎パッキンや均しモルタルが設置されてしまえば、その確認は容易ではなく、その状態で検査がOKとなることがある。(図−9)
世の中では上記に示すような検査の抜け道があり、多くの検査官は知識不足等の理由により、ほとんどの現場で見落としているのが現状であると思われる。
これらの抜け道を防ぐために、検査官側が検査時に、細部にわたって検査を行ない、このような不正を摘発してほしい。
そこで、次に筆者が行っている判断基準として、全てのHD金物用アンカーボルトが1mm以内の誤差で収まっている場合や、筋かいとの取り合いで、複雑な場合にもきちんとHD金物が収まっている場合等は、特に怪しいと思ったほうがよいだろう。