2泊3日温泉旅 in 信州
東京の実家からの帰り道、急に思い立って、信州の温泉を楽しんでから帰ることにした。しかしながら、3連休の中日の宿泊、前日に電話を入れたがどこも満員、ようやく鹿教湯温泉の宿が取れた。
走行距離 : 780km
朝9時の遅い時間に実家を出発、どのルートで鹿教湯温泉に向かうか当日まで決めていなかったが、孫たちが好きなブドウを買って帰ろうと思い、先ずは中央自動車道に乗ることにした。
例によって、わずかな距離なのに首都高速の永福町ランプまで、環状7号線で1時間近く要してしまった。ここから高井戸IC経由で中央自動車道に乗る。
3連休の中日、渋滞を覚悟していたが、意外とスムースに八王子料金所を通過した。
中央道勝沼ICで下りて、国道20号線を西に進む。
勝沼は日本一のぶどうの生産地、その先の一宮町は日本一の桃の生産地だ。
国道沿いにブドウの直売所が並ぶ。
行きつけの店に立ち寄り、先ずはピオーネ・巨峰・甲斐路などを試食する。
その試食の量が半端でなく、これ以上無理というまで詰め込む(私でなくて家内が)。
市場よりめちゃくちゃ安い、というわけでなないが、粒が大きく揃い、何よりももぎたてなので新鮮だ。
孫と近所の土産として、かなりの量を買い込んだ。
● 山梨県勝沼町ブドウ直売所
ここを出発前、再度マップを見て、時間的にははるかに早い中央道で松本に出るコースを捨てて、須玉ICで下りて国道141号線(佐久甲州街道)を北上することに決める。
● 小海線 (愛称・八ヶ岳高原線)
国道141号線は、鉄道マニア憧れの小海線にほぼ平行して走る。
小海線は、山梨県の小淵沢駅から長野県の小諸駅までの79kmを結ぶ高原列車であり、わが国で最も高所を走る。
列車は、小淵沢駅から八ヶ岳の南麓・東麓を巻くようにして走り、その後、千曲川上流に沿って北上し佐久盆地に至る。
沿線の半分は標高1,000mの高所を走り、清里〜野辺山間には標高1375mの「JR線最高標高地点」があり、野辺山駅の標高1345mは「JR線最高標高駅」となっている。
清里付近の小海線
● 高原リゾート・清里
山梨県側の八ヶ岳の麓に広がる清里高原は、アメリカ人の宣教師ポールラッシュが戦前・戦後を通じ、「食料・健康・希望・信仰」の精神に基づいて、ここに理想郷を造るべく開拓し、いまも清里のシンボル「清泉寮」を建設したのが始まりだ。
軽井沢を小さくしたような洒落た通りを中心に、白樺の高原の周辺には、別荘地・牧場・レストラン・レストラン/カフェが点在し、女性に人気の高原リゾートとなっている。
清里を抜けて道はさらに高度を上げ、野辺山で標高1,300mを越える。快適な高原道路の両側には、高原野菜の畑が広がる。道路沿いの花々は、気温と湿度の関係だろうか、驚くほど大きく育ち花の発色も素晴らしい。
● 道の駅南きよさと
温泉旅の途中、必ず道の駅や野菜・果物直販所に立ち寄る。トイレ休憩と付き合ってくれている家内に買い物をしてもらうためだ。
目的地がまだだいぶ先で、時間を気にしながらいらいらすることが多いが、ご機嫌をよくしてもらうためには、絶対これが必要だ。
この日も国道141号線を選ぶときに、途中、道の駅があることを確認していた。
佐久市手前で国道142号線に乗り換えて、本日の宿泊地、鹿教湯温泉に向かう。北へ進めば、軽井沢まで30分程度の道のりだ。
ここまで作文してきて、この日の昼食は何だったか考えた。食事処や道の駅で食べた記憶がないので、出がけにコンビにでお握りを買っていたのだろう。運転しながらこれを食べることが多い。運転中は、なぜかお腹が減り、10時前には最初の一つを食べるのが常だ。
● 鹿教湯(かげゆ)温泉
● 八ヶ岳海尻温泉・灯明の湯
清里から25kmほど北上、あらかじめ温泉ガイドブックで見つけておいた八ヶ岳海尻温泉(灯明の湯)に立ち寄った。信州の山奥なのに、海尻と言う名は奇妙だが、周辺には海ノ口・海瀬といった地名を見かけるので、昔はここらに大きな湖があったのではないか。
最近の温泉ガイドブックには「掛け流し」「一部又は準掛け流し」「循環」のマークが付いている。
ここは湯船から温泉が溢れるマークに、「ドドッ!」の文字があって完全掛け流し。その「ドドッ!」に惹かれてやって来た。
丘に囲まれた狭い河川敷に立つ。国道から細い道を入るので迷ってしまった(ナビ見つけられず)。
泉質はナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩・塩化物泉、わずかに緑色がかっていた。
全国の温泉発見の伝承は、弘法大師・行基それに鶴・鷺・鹿などの鳥獣類が多いが、ここは文字通り鹿が猟師に教えてくれたそうだ。
昔からの湯治場で、現在も環境省の国民保養温泉地に指定され、クアハウスや温泉リハビリ病院などが整備されている。
周囲には、リハビリ用の散策路も整備され、私たちも、早朝、愛犬の散歩も兼ねて名所・五台橋を通ってしばし散歩した。
温泉街も素朴な雰囲気を残し、比較的低料金で宿泊できるのも魅力だ。
珍しく高層の斉藤ホテルに宿泊
@17,720円
二食ともレストランでバイキング
準掛け流しの大浴場と露天風呂
外湯の文殊の湯
最初は、1泊で奈良に帰る予定だったが、そこは隠居の身、後に予定があるわけでないので、もう一泊することにした。最近好きになった高原の温泉として、志賀高原と白馬のどちらにするか迷ったが、せっかくここまで来ているので、行き難い白馬を選び、前夜に白馬八方温泉のホテルを予約した。
9時過ぎにホテルを出立、松本の奥座敷、浅間温泉に向かった。
● 浅間温泉・湯々庵枇杷の湯
松本藩の御殿湯としての歴史・格式を感じさせる老舗旅館や共同浴場が多く残る。
松本・美ヶ原などの観光拠点としても便利なロケーションだ。
ここは、上記の松本城主専用の湯殿御殿であった老舗宿。これが日帰り施設に変身した。
磨き上げられた内部。とても品格がある。
内湯
木製の小さな露天風呂
● 白馬八方温泉
白馬村は長野県の北西部に位置し、南は大町市と、西側の山岳部には、北アルプスの北端、白馬三山〔白馬岳(2932m)・杓子岳(2812m)・鑓ケ(2903m)〕、五竜岳(2,814m)などの山並みが連なる。
ここは、白馬連峰の東麓、長野冬季オリンピックの舞台となった白馬八方地区、標高800mの高原に湧く温泉である。
高原には、大型のホテル・旅館、民宿、ペンションまでおよそ100ヶ所の宿泊施設が点在している。湯量は豊富で、村内には10ヶ所の日帰り温泉施設がある。これらの施設は素朴な共同浴場から秘湯の趣が漂う露天風呂まで、個性が異なるので変化に富んだ温泉巡りが楽しめる。
● ホテル五龍館
ホテル五龍館は、5階建ての本館と3階建ての南館から構成され、ホテルの名が冠されているが和室を中心に洋室・和洋室を含めて全部で41室の中規模施設である。(@15,225円)
本館は料金が若干高いが、すべての部屋が白馬三山に面している。南館は山側と田園側(低めの料金)に面している部屋があるので、予約の際はこの点を注意したい。 詳細はホテル五竜館の記事ご参照。
早朝に目が覚める。カーテンを引くと、昨日は見えなかった五竜岳(2,814m)の豪壮な山容が目に飛び込んできた。さすが日本百名山に相応しい姿だ。ここに泊まって良かったと素直に感動した。
朝日が浴室に射してまぶしい。朝風呂、これぞ温泉の醍醐味。
広々として見事なロビー&ラウンジ
ハロイーンのグッズが並べられていた
朝風呂の後の朝食。玄米粥が美味しかった!
ホテルの窓からの五竜岳
アルの宿はホテルオデッセイ。
アルチャン散歩だよ。
白馬八方温泉
宿泊した五龍館と蕎麦の花。
五龍岳・ジャンプ台・コスモス
浅間温泉から松本市を通過して、国道147号線を一路北上。大町市、木崎湖・青木湖を通過して白馬村へ。食事は白馬八方温泉の蕎麦屋で。
帰路は国道147号線を北上して国道糸魚川ICに出る。そこから北陸自動車道に乗り富山・金沢・米原を経由して奈良へ。この日の走行距離は約430km、夕刻に奈良に到着。例によって回転寿司で夕食を済ませた。
清里中心地区風景
屋根があるのが珍しい五台橋
洒落た通り
白馬三枝美術館(ここでコーヒーーブレイク)
第二郷の湯入浴