長湯温泉・長生湯 (大分県)
温泉王国の九州にあって、湯布院・黒川に続く第三の温泉として人気急上昇中なのが長湯温泉だ。
施設名 ・ 長生湯 (ちょうせいゆ) (入浴日2005。4。11)
住 所 |
竹田市直入町長湯 |
電 話 |
0974−64−1400(御前湯) |
交通機関 |
大分自動車道湯布院ICから約40km
JR豊肥本線豊後竹田駅からバス40分長湯温泉下車
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施設(日帰り用) |
7台 |
宿 泊 |
無し |
泉 質 |
マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉(含土類重曹泉) 源泉温度48℃ |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(日帰り) |
6時〜22時 |
定休日 |
無休 |
入浴料金 |
大人 200円 |
入浴施設 |
内風呂:男女各1 |
浴室備品 |
無し |
観光スポット |
竹田市内(岡城跡、武家屋敷、瀧廉太郎記念館、湧水群)、久住高原、くじゅう花公園、原尻の滝、阿蘇山、高千穂峡 |
お土産・食事 |
温泉街で |
近くの温泉 |
七里田・三船・紅殻之湯・満天望・湯平・別府・九重九湯(龍門温泉郷・壁湯・宝泉寺温泉郷・川底・湯坪温泉郷・筋湯温泉郷・筌(うけ)の口温泉郷・長者原温泉郷・寒の地獄)など多数 |
竹田市HP
旅館組合HP |
http://www.city.taketa.oita.jp/
http://www.nagayu-onsen.com/ |
雑記帳 |
竹田市は僅か23歳で夭折した瀧廉太郎の「荒城の月」縁の町。記念館を是非訪れたかったが、この日の予定があまりにも立て込んでいたのでやむを得ずパスした。 |
直入町は、くじゅう連山の東山麓に広がる標高300mから1,000mの高原の町。
それまでは直入郡にあったが、2005年4月1日付けで、萩町・久住町とともに竹田市と合併した。
この町は「水」をキーワードに町起こしをしていたようで、清流芹川とこの川に沿って湧く日本一炭酸含有量の多い長湯温泉がそれである。
町が編入された竹田市も水の町であり、環境省選定「名水百選」に選ばれた竹田湧水群を市域に持つ。
観光では、岡城跡、武家屋敷、瀧廉太郎記念館などの史跡や文化財などがある。
また雄大な久住高原にある「くじゅう花公園」は、大分県を代表する観光施設、とPRしている。
この日、別府温泉を発ち、起伏の多い国道442号線で長湯に向かい入浴、その後、隣の緒方町にある日本の滝100選「原尻の滝」を観光した。
残念ながら竹田市観光の時間はなくパス、次の観光地、上記のくじゅう花公園で散策後、星生温泉に立ち寄ってから、今夜の宿である紅殻之湯温泉・レゾネイトクラブくじゅうに向かった。
巾120m、高さ20m、原尻の滝は「日本の滝百選」の一つ
原尻の滝周辺のチューリップ畑
長湯温泉にやって来たとき、芹川沿いの桜が満開、しかし、平日だったこともあって、人影はまばらだった。
その芹川沿いに湯煙を上げる長湯温泉は、「1980年代の湯布院」、「1990年代の黒川温泉」、「そして、2000年代は長湯温泉」と言われているように、近年、人気が急上昇しており、人口3,000人弱のこの町へ、年間70万人の観光客がやって来ている。
この人気の源泉となっているのが、首藤ご兄弟である。兄の方は、日本一含有量が多いと言われる炭酸泉を外湯(ラムネ温泉)に持つ「大丸旅館」を持ち、弟は女性に人気の「翡翠之庄(かわせみのしょう)」を経営している。このご兄弟は、長湯温泉を活性化するためにさまざまな活動・仕掛けを取ってこられたようだ。
旅館組合のHPに拠れば、現在15軒の宿があり、何れも客室数が少なく、1万円以下で宿泊できる宿も多い鄙びた温泉地である。
また、ここには名物の露天風呂「ガニ湯」や前述の「ラムネ温泉」「御前湯」「長生湯」「ながの湯」「天満湯」など、多くは町営の外湯があり、これを目当てにやってくる温泉通も多い。
今回の九州温泉巡りで、悔やんでも悔やみきれない温泉地が2つあって、そのうちの一つがここ長湯温泉であった。
事前の調査が不十分だったこと、この日のスケジュールが非常にタイトだったことなどの理由により、温泉好きなら誰でも逃したくない「ラムネ温泉」や立ち寄り湯が可能な上記2つの温泉の入浴をしなかったからだ。相互リンクさせて頂いている九州在住のプー助さんのサイトをもう少し詳しく見ておけばよかったと深く反省している次第だ。
町営の長生湯は、大丸旅館にほど近い芹川沿いに面している。
現在の建物は、大分市在住の建築家が設計し1998年に竣工、その優れた設計で幾つかの賞を受賞したそうだ。
外観は平屋、丸屋根、黄土色の壁で、そこには地域の人々によって小石が埋め込まれている。ここは無人で、最初は戸惑う回転バー式の入口で200円を投函して中に入ると素朴な更衣室がある。
天井が高い浴室内はすべて木造、真ん中に意外と広い舟形・木造の湯船が設置されている(女性は扇形)。
室内は、三角形と長方形の小窓から光が入ってくるが、量が抑えられているためにほの暗い。人によっては陰気臭いと感じるかもしれないが、なんとも落ち着ける雰囲気だ。
湯はもちろん掛け流しで、わずかに緑色がかったマグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉(含土類重曹泉)は、肌に優しいしっとりとした感触があった。カランとシャワーが付いているので、石鹸などを持ち込めば体を洗うことも可能だ。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
桜が満開の芹川沿い
丸い屋根と城壁の銃眼のような小窓が印象的
材質は不明だが、分厚い木の湯船が重厚感を与えている