施設名 : 湯の瀬温泉旅館 (入浴日:2008.8.7) 
所在地 : 加賀群吉備中央町
温泉名 : 湯の瀬旅館 
住 所 岡山県加賀郡吉備中央町豊岡下1538−1
電 話 0867−35−0539
交通機関 山陽自動車道岡山総社ICから約40km
JR津山線金川駅からタクシーで約30分
施 設 湯上り処 駐車場(20台) 
宿 泊 20室(BT無し)
宿泊料 9、500円(ガイドブックによるが、予約の際は電話で確認下さい)
泉 質 アルカリ性単純温泉 (27.1℃ pH9.3)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 午前9時〜午後9時(予約不要)
定休日 不定休
入浴料金 大人600円
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 石鹸のみ ロッカー有り
観光スポット 三休公園(桜の名所)、吉備中央公園、ドイツの森クローネンベルク、藤ヶ鳴フルーツパーク
お土産・食事 周辺では土産屋は見かけなかったが、途中に道の駅が一ヶ所あり。
近くの温泉 小森温泉、粟井温泉、八幡温泉郷、
吉備中央町HP
http://www.town.kibichuo.lg.jp/
雑記帳 この原稿を作成中に、近くにもう一つかけ流しの温泉があることに気がついた。
宿泊する温泉・宿は事前に時間をかけて調査するが、立ち寄り湯については旅行中に探すことが多く、今回もその悪い傾向が出てしまった。
逃したのは、八幡温泉郷の建部町温泉会館、出きるだけ早く奥津温泉で泊まりたいと思っているので、その際に立ち寄ろうと思っている。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
吉備中央町は岡山県のほぼ中央に位置し、南で岡山市や総社市と接している。
標高が200m〜500m、吉備高原の一角を占めていて、気候は南部と比べて冷涼な地域である。

主要産業は農業で、水稲の他に高原野菜・果物・花卉・酪農が盛んだ。中でも岡山県の特産である桃の栽培は、加茂川地区で盛んに行われており、県下でも有数の生産地となっている。

岡山県は吉備中央町を中心に、東京・新宿区に相当する広大な面積を、保健・福祉・教育・文化等を中心に据えて、「吉備高原都市」として開発する計画だった。
しかしご多分に漏れず財政の逼迫で行き詰まり、大部分のプランが凍結されたままになっている。
のどかな山里
右側が一軒宿の湯の瀬温泉旅館
元勤務先の同期入社10人ほどで兵庫県の赤穂温泉に宿泊。
翌日、幹事に無理を願って単独行動にしてもらい、かねてから目をつけていた岡山県の2つの温泉に向かった。

岡山県の温泉と言えば美作三湯の湯原・奥津・湯郷温泉が知名度で群を抜いているが、他にも一軒宿の、あるいは小さな温泉地が県内に点在している。
それらの一つが岡山県の中央、吉備高原を南北に走る国道429線沿いの小森温泉、そこから数キロ奥に入った湯の瀬温泉だ。

なだらかな丘陵が左右に連なり、中を流れる清流沿いには僅かながらも水田があって長閑な山里風景だ。
温泉は河床から湧き出ていて、古くから湯治場として親しまれてきた。

湯の瀬温泉 湯の瀬温泉旅館 (岡山県)
   
冒頭、困ったのが宿名だった。
温泉ガイドブックには「湯の瀬温泉旅館」とあり、確かに建物の看板にもこの宿名が書かれていた。
しかし、玄関の引き戸のガラスには「藤井旅館」と金文字で書かれていた。
インターネット上でもこの2つが錯綜している。

ここではガイドブックを信用して、前者を採用した。
館内は故郷の家に帰ってきたような雰囲気で、我々の年代は懐かしさを感じる。
民家の様な廊下を通って狭い脱衣室から浴室に入る。

丸太を重ねた壁はログハウスの様、しかし、意外や床も湯舟も端正な石板で造られていて清潔感が漂う。
浴槽は3人で一杯になる小さなものだが、なかなか格調がある。
かけ流しと聞いたが、温泉は風呂から溢れ出ておらず、右の方の湯口と思われる所から温泉は落とされていない。
後で分かったが、そこは単なる飾りで、温泉は左側の蛇口をひねると出てくる。入浴した人が好きなだけ温泉を落せばいいわけだ。
温泉は河床から湧き出ていて、源泉温度が29℃と低いので加温している。かすかに硫黄の臭いがする単純泉で、アルカリ性のためだろうか、肌になめらかな感触があった。
気がつかなかったが、わずかな湯の花も舞っているらしい。
入浴時は透明だったが、経時とともに僅かに白濁していくようだ。
入浴料金は600円、シャンプー類は無く、石鹸だけが置いてあった。
吉備高原の長閑な山里にあって、湯治場として古くから知られてきた湯の瀬温泉の素朴な一軒宿に立ち寄った。