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住 所 真庭市湯原町本庄712
電 話 0867−62−2261
交通機関 米子自動車道湯原ICから国道313号線で約3km
JR姫新線中国勝山駅から湯原温泉行きバスで30分禾津下車徒歩20分
施 設 (日帰り 駐車場(10台)
宿 泊 7室(T無し) 10,000円程度〜 (詳細は電話で照会下さい・・・HP無し)
泉 質 アルカリ性単純温泉 
(無色透明無味無臭 源泉温度34度 pH9.1 30.5リットル/分)
 
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 午前10時〜午後4時 
定休日 無休
入浴料金 大人 500円 (30分貸切
入浴施設 内湯男女交代制(貸切)1
浴室備品 シャンプー・ボデイソープ、ロッカー無し (石鹸のみ置いてあった)
観光スポット 蒜山高原、上庭の滝(日本の滝100選)、勝山(町並保存地区・武家屋敷)、醍醐桜(落合)・
旧遷喬尋常小学校(国指定重要文化財)
お土産・食事 手づくり独楽、温泉まんじゅう、温泉朝市で地元農産物の買物。
下湯原温泉・ひまわり館で食事・地元特産品の買物ができる。
近くの温泉 湯原温泉、下湯原温泉・真賀温泉、足温泉
真庭市HP
観光HP
湯原旅館組合HP
http://www.city.maniwa.lg.jp/webapps/www/index.jsp
http://www.city.maniwa.lg.jp/webapps/www/kanko/index.jsp
http://www.yubara.com/
雑記帳 前日宿泊した有馬から湯原へ。ゆったりした行程のはずだったが、家内孝行のために、中国自動車道ではなく山陽自動車道に乗って備前焼の店が並ぶ伊部(いんべ)で観光・買い物をした。
その後、真賀温泉に立ち寄り、郷緑館到着は受付時間ギリギリの4時が見込まれた。
例によってあと一湯の気力が萎え、次の機会に引き伸ばしの気分になったが、湯原宿泊で入浴できなかったら、いつ入浴できる、と言い聞かせ郷緑館に向かった。
これ以上ない簡素な脱衣室
源泉風呂の左側は深くなっていて、荒削りな青い石の間から温泉が湧き出ている。
奥が加熱した湯で満たされた風呂、手前が低温の源泉風呂だ。湯が静かに流れ出ていた。
施設名 : 郷緑館  (入浴日:2008.12.18)
所在地 : 真庭市湯原町
温泉名 : 郷緑(ごうろく)温泉
   郷緑温泉 郷緑館 (岡山県)  
中国山地のほぼ中央に位置する真庭市は人口5万人余り、岡山県の北西部に位置し、鳥取県と境を接している。2005年3月、真庭郡勝山町・湯原町・久世町など9町村が合併して発足した新しい市だ。

市域北部は大山隠岐国立公園の一部に属している。
「蒜山(ひるぜん)三座」をはじめ標高1000m級の山々が鳥取県との県境を形成しており、その南部裾野には蒜山高原や津黒高原が広がっている。

市域には岡山県の三大河川の一つである旭川の源流が流れ、流域には「美作三湯」の一つである湯原温泉や日本の滝100選の「上庭の滝」等がある。

また勝山町には国指定の「町並保存地区」、久世町には国重要文化財の「旧遷喬尋常小学校」等の観光資源がある。

因みに横溝正史の金田一耕介シリーズ「八つ墓村」は、1938年に岡山県(現)津山市で起きた大量殺人事件がモデルで、題名は近隣に実在した旧・真庭郡八束村(現・真庭市蒜山)をもじったものだ。

江戸時代、勝山町は23,000石・勝山藩の城下町だった。この通りは「町並保存地区」に指定され、すべての家に暖簾が懸けられていて、これを見て歩くだけでも楽しい。寅さんシリーズの最後の48作品目「寅次郎紅の花」のロケがここで行われた。
湯原温泉郷は美作三湯の一つ、湯原温泉を中心に周辺の新湯原・足(たる)・真賀(まが)・郷緑の四つの小さな温泉を加えて総称したものだ。

米子高速道湯原ICから4km先の湯原温泉に向かう国道313号線の途中、郷緑温泉の標識に従って左折する。
するとすぐ先、旭川の支流・鉄山川の清流沿い、竹薮が生い茂る小高い所に一軒宿の郷緑館が見えてくる。

郷緑温泉が開かれたのは江戸時代の初期だが、今もその時代の源泉が、湯船の底の岩盤から湧き出ている。


これまで湯原温泉(郷)には3回やって来たが、1回は通過しただけ、入浴したのは湯原温泉の旅館に1回、それに足温泉の共同浴場だけだった。
明治6年築の郷緑館、これほど古色蒼然の旅館も珍しい。
背後が竹薮の小高い所にある。手前のビニールハウスは宿の名物料理、スッポンの養殖場。
まるで城の様な高い石垣の上に建つ郷緑館。
今回は湯原温泉に宿泊し、温泉通には良く知られた郷緑温泉と真賀温泉には必ず入浴することを固く心に決めていた。

それでも家内サービスのために、前日宿泊した有馬温泉から中国自動車道でなく、山陽自動車道に乗って伊部(いんべ)に行き備前焼の窯元を訪れた。
そのため、湯原ICを下り、真賀温泉に立ち寄ってからここにやって来た時は日が大分傾いていた。
駐車場に車を止めて上を見上げる。
まるで古城に見るような高い石垣の向こう、背後には竹藪が迫り、日没前の弱い光の中に古びた郷緑館がひっそりと佇んでいた。
石垣の前の坂道を登ると左手に古びた小屋があって、どうやらお堂のように思える。
右手にある建物を間近に見ると、明治初期に建てられた宿が、下で見るよりさらに古色蒼然とした雰囲気を漂わせている。

暖簾のかかった玄関の引き戸を開けると、時間が止まったようなロビーがあった。
誰もいないので、大きな声で「すみません、入浴できますか?」と呼びかけてしばらくすると、老齢のご夫婦かと思われる男女が出てこられた。

立ち入り湯は10時〜16時で、人数に関係なく30分の貸切。しかし、幸いにも先客は無く500円を払ってすぐに風呂場に案内された。
驚いたことに、浴室・風呂は、出来ればもう少し素朴なものであって欲しいと思うくらい贅沢なものだった(写真左)
古びた宿には場違いのような立派な浴室・浴槽。宿にはこの風呂しかなく、宿泊した場合でも貸切使用になる。
鹿・猪の剥製が置かれたこじんまりとしたロビー。
上記のせっとんさんの記事には、宿の主人が撃ち止めた猪を運ぶ写真が掲載されている。
源泉風呂には湯口が無い。
けっこう広い湯舟に満たされた温泉の全量が、底から湧きだしているのだろうか。
確かに注意して見ると湯面に波紋が時々浮かび、底から温泉が湧出しているのは間違いない。


源泉温度は34度、体温を少し下回るくらいだが、風呂の温度はさらに低くなっているだろう。
しかし、冷たさは感じず、ぬる湯が好きな自分にはなんとも心地よい微妙な温度だ。
これなら何時間でも浸かっていられる。

泉質は、無色透明無味無臭の単純温泉だがpH9.1のアルカリ性のためだろうか、すべすべした感触が皮膚にまとわり付く。

湧出量は30.5リットル/分と掲示されていたが、人工的な給湯で底から湧きあがるような設計にしているのでなければ、まさに自然が与えてくれた天恵がここにある。
湯全量が底からの天然湧出とすれば、湯舟はどのようにして清掃するのか、と余計なことを思案しつつも、もしここに泊まり、宿泊客が自分だけでこの風呂を独占できれば、まさに至福の時極まると思った。


宿の部屋数は7室(T無し)、宿泊料金は10,000円程度と思われるが、詳しくは宿に電話で確認ください(HP無し)

尚、私の技術不足のためか。光線の具合のせいか、源泉風呂の底がどうなっているか、また湯の素晴らしい透明感を上手く撮影できなかった。
これを補うために、温泉サイト仲間の「せっとんさん」の記事を是非ご覧頂きたく。
(せっとんさんのサイトのTOPはこちら)
静かに流れ出す温泉。湯の透明度は非常に高い。
シャンプー類は無く、石鹸のみが置いてある。
風呂の底の岩盤の割れ目からはぬる目の温泉が湧出し、源泉掛け流しになっている。温泉好きにはたまらない風呂だ。