白浜温泉 長生の湯 (和歌山県

白浜温泉のシンボルである磯の露天風呂である崎の湯は別格として、白浜には多数の共同浴場や民間の日帰り施設がある。その中でオーシャンビューを売り物にしない長生の湯(ちょうせいのゆ)は、白浜らしからぬ和のしっとり感がある日帰り温泉施設だ。15年ぶりの入浴だったが、当時のままの風情をしっかり残していた。

平成18年3月に日置川町と合併した白浜町は人口21、000人余り、和歌山県の南西部に位置し、大きくは紀伊水道に面した半島地域、富田川下流域及び日置川流域に分かれる。


年間平均気温が17.2℃もあり、本州では日本一早い海開き(5月3日)が行われるなど、温暖で過しやすい気候に恵まれている。

白浜町と言えば風光明媚な海岸線に、関西では有馬温泉と並ぶ歴史と規模を誇る白浜温泉や多数のパンダがいるアドベンチャーワールド等のテーマ―パークが加わって、海浜温泉リゾートの華やかなイメージを思い浮かべる(実際は森林が全体の80%以上を占めている)。


また世界遺産に登録された熊野古道の大辺路が通っており、こちらも観光資源になっている。

交通網は、東京方面からは航空路(毎日往復3便)により約1時間程度、京阪神地域からは、JR紀勢本線、国道42号、高速道路(阪和自動車道)などによりおよそ2時間〜3時間で結ばれている。


東京から飛行機で1時間、近年、白浜空港の存在が注目され、白浜をベースとしたテレワークが注目されている。


所在地 : 西牟婁郡白浜町
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

長生の湯は今回で5回目の入浴だが、あらためて白浜温泉の共同浴場や日帰り施設の中で最も風情があり、ゆったりと入浴ができる風呂、というこれまでの認識を新たにした。

長生の湯は、白浜温泉の入口、近大鮪を開発した近大水産研究所を左手に見て霊泉橋を渡って間もなくの左側にある。

県道31号線に面しているが、背の高いブロック塀で囲われているので見落としてしまい、あっという間に通り過ぎてしまうので要注意だ。
そのうえ、駐車場への入口(手前)と出口(前方)が狭く、後続車や対向車に慌てるとボディを擦る可能性もある。

黒っぽい建物は、昭和初期から使われていた倉庫の骨組みをそのまま使用しており、素朴ながら雰囲気ある佇まいだ。

地元紀州の杉材ふんだんに使用した内湯、樹木に被われ新緑や紅葉に映える露天風呂の一角には、浴槽の床一面に炭を敷き詰めた備長炭風呂がある。

温泉は2本(泉質は何れもナトリウムー炭酸水素塩・塩化物温泉)の源泉を使い分け
夏は比較的温度の低い東谷源泉(60℃、冬は高温の長生源泉(78℃)を利用している。

駐車場の前には、和歌山ラーメンを供する「めん吉」がある。
和歌山(湯浅町)は醤油発祥の地であり、ラーメンもやはりしょう油ベースとしたものが多く、めん吉も同様だ。

白浜温泉は、田辺湾から鉛山湾にかけて点在する新白浜・古河浦・大浦・網不知・東白浜・白浜・湯崎温泉などの総称だ。

ホテル・旅館が30軒ほどあり(旅館組合非加盟を含む)、有馬温泉と並び関西を代表する大温泉地だ。

白浜温泉の歴史は古く、奈良時代の日本書紀や万葉集、平安時代の続日本紀(しょくにほんぎ)などの文献に、「牟婁温湯(むろのゆ)」や「紀温湯(きのゆ)」の名で登場し、日本3古泉の一つに数えられている。

白浜温泉の魅力は、恵まれた湯量、選択肢が広い多種多様なホテル・旅館群、白良浜・円月島・千畳敷・三段壁など海岸線の景勝地、養殖に成功したクエをはじめとする新鮮な魚介類、パンダが多数いるアドベンチャーワールドなどのレジャー施設、それに夏の海水浴や花火大会など、単なる温泉地という枠を超えた総合力にある。

温泉教授の松田忠徳氏は名湯の条件として、共同浴場の質量を挙げておられる。
白浜温泉には、すべて掛け流しの6つの共同浴場(崎の湯、牟婁の湯、白良湯、松乃湯、綱の湯、露天風呂しらすな))があり、この条件を文句なく満足している。

この他に長生の湯、白浜温泉パーク草原の湯、とれとりの湯などの日帰り施設、また幾つかの旅館・ホテルが立ち寄り入浴を受け入れており、日帰り入浴を気楽に堪能出来る。

住 所 和歌山県西牟婁郡白浜町古賀浦2763
電 話 0739-42-3010
交通機関 阪阪和自動車道 南紀田辺IC降りて国道42号経路で20分
JRきのくに線白浜駅から明光バス10分、古賀浦バス停から1分。
施 設 食事処(めん吉)、駐車場22台
宿 泊 無し
泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間

am10:00〜pm10:00

定休日 毎週水曜日
入浴料金 大人 700円 子供(小学生以下) 400円
入浴施設 男女別内湯各1 男女別露天風呂各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 円月島、千畳敷、三段壁・洞窟、外湯巡り、海中展望台、アドベンチャーワールド、ハマブランカグラスボート白浜エネルギーランド、南方熊楠記念館紀州博物館
お土産・食事 食事は敷地内にラーメン、土産はとれとれ市場など多数
近くの温泉 白浜町内旅館(立ち寄り湯)・共同浴場6ヶ所・日帰り施設5ヶ所、椿温泉えびね温泉、南部温泉、田辺温泉日置川温泉
白浜町HP
観光協会HP
長生の湯HP
http://www.town.shirahama.wakayama.jp/
http://www.nanki-shirahama.com/
https://choseinoyu.info/


前回の12月中旬に入浴した際に撮影、温暖な白浜、まだ紅葉が残っていいた。

炭を敷き詰めた備長炭風呂。

備長炭風呂に浸かりながら見る風景。
さして広くない敷地だが、四季の移ろいを感じさせる雑木林に囲まれた掛け流しの露天風呂は風情たっぷりだ。

15年前に撮影した内湯。

シャワーとカラン。床が温泉成分で白茶けている。

和歌山県産の杉材をふんだんに使用した雰囲気ある内湯。窓枠も木造だ。窓から露天風呂が望める。温泉はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉、しっとりした肌触り、女性に好かれそうな泉質だ。

古材を使用した外観が黒塗りの建物。砂利の駐車場には20台くらいが停められる。営業時間は10時〜22時、定休日は毎週水曜日、大人700円。

施設名: 長生の湯 (最終入浴日 2021年1月7日)
白浜温泉のシンボルの共同浴場「崎の湯」。一番先端の風呂は悪天候や大潮のときは海水が入ってきて入浴できなくなる。

今回宿泊したバブルの象徴、建築費300億のホテル川久を遠望する白浜温泉の風景。

温泉名 : 白浜温泉 

和歌山ラーメンが味わえるめん吉が駐車場の一角にある。和歌山県湯浅町は醤油発祥の地、ここのラーメンも当然醤油ベースだ。