白浜に滞在しながら、以前にここで入浴したARさんに案内されてやってきた。
あまり有名でない温泉、しかし恵まれた自然の中に湧く上質な温泉の掛け流し。こんな機会に恵まれると心底から喜びが湧いてくる。えびね温泉がその典型だった。ARさんに深謝。
住 所 |
和歌山県西牟婁郡白浜町向平湯ノ上504 |
電 話 |
0739−53−0366 |
交通機関 |
阪和自動車道南部ICから国道42号線で白浜を越え勝浦方面へ。日置大橋信号を左折し、日置川沿いに約15分(南部ICから約40km)
JRきのくに線紀伊日置駅から明光バス久木・玉伝行きで15分、えびね温泉前下車 |
施 設 |
食事処、休憩所、売店、駐車場30台 |
宿 泊 |
無し |
泉 質 |
単純硫黄泉(動力汲み上げ 162リットル/分 泉温35.7℃ pH9.7)
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適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 |
AM10:30〜PM6:00(最終入場PM5:30)
温泉水販売はAM6〜PM6
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定休日 |
年末年始 |
入浴料金 |
大人:500円 小人(0才〜小学生)400円
(温泉水販売10リットル100円) |
入浴施設 |
男女別内湯各1 (露天風呂無し) |
浴室備品 |
シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー |
観光スポット |
日置川渓流釣り、八草の滝(日本の滝100選)、志原千畳敷、熊野古道大辺路、白浜 |
お土産・食事 |
食事は施設内で可
温泉水が人気(10リットル100円) |
近くの温泉 |
白浜温泉(旅館立ち寄り湯・外湯6ヶ所・日帰り施設6ヶ所)、椿温泉、日置川温泉、市江崎温泉、いのぶた温泉 |
日置川HP |
http://www.town.hikigawa.wakayama.jp/index2.htm |
雑記帳 |
白浜・勝浦・湯の峰、そして点在する源泉掛け流しの小さな温泉・共同浴場。南紀が関西一の温泉天国を実感するえびね温泉だった。、 |
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
えびね温泉 (和歌山県)
所在地 : 西牟婁郡白浜町 :
2006年3月1日付けで、えびね温泉のあった日置川町は、白浜町と合併した。
旧日置川町は、紀州熊野の三大河川の一つ「日置川(ひきがわ)」の河口に広がり、海・山・川の自然に恵まれた町である。
日置川の清流では季節になると鮎釣り、その上流には自然豊かな渓谷があり、滝100選の八草の滝が華麗な姿を見せている。海岸線の岩礁は絶好な磯釣りスポットだ。
日置川町周辺の国道42号線
あまり知られていないが、白浜町・(旧)日置川町を通過し紀伊半島を半周する国道42号線は、不思議な大幹線道路なのだ。
一つ目の知られていないことは、国道42号線の起点はなんと静岡県の浜松市で、終点が遠く和歌山市、総延長距離が469.7kmという長さ、ということだ。この距離は、国道4号線(東京ー青森 742km)を筆頭にして、日本で8番目に長い国道である。
この道路は、紀北〜南紀を海沿いに結ぶ大動脈らしく、意外と交通量が多い。そのうえ特に中紀〜南紀は夜間、車のスピードが速いのだ。そのせいか交通死亡事故も多く、「死に(42)号線」というありがたくない称号が与えられている。
二つ目は、この国道は浜松市から国道1号線、257号線と重複しつつ、渥美半島の先端、伊良湖岬で海上に出て、対岸の鳥羽港に上陸する。珍しい海上分断区間のある国道なのだ。
伊良湖から鳥羽までは、もちろん、海上大橋や海底トンネルが出来ているわけでなく、(伊勢湾)フェリーで接続されている。
閑話休題
温泉名 : えびね温泉
白浜から国道42号線で15km余り、日置川を跨ぐ日置大橋手前で左折し、県道37号線で川沿いに北上すると、15分ほどでえびね温泉に到着する。
途中、1.5車線の道も部分的にはあるが、平地で見晴らしもいいので何の危険も感じない。
施設は日置川河岸沿いに、休憩所・食事処・浴舎の順に並び、温泉のパイプがむき出しのまま、無造作に縦横に設置されている。
浴舎の手前の河床は赤く見える。排水された温泉成分が付着したせいだろうか。
えびね温泉は、熊野山岳地帯に水源を持つ日置川の川幅が広い下流に位置し山峡の秘湯の趣はないが、鮎が棲む清流の袂にあって、爽快な気分にさせる自然の真っ只中にあった。
国道42号線
敷地内に入ると、右手に2トントラックや軽トラックがずらりと並んでいるのが見えた。荷台にはポリタンクがずらっと並び、そこに次々と水がホースで注がれている。大阪のプレートナンバーも見られる。10リットル100円の温泉を遠方から買いに来ているのだ。聞くと、料理やコーヒーにこの温泉を使うと、味が格段によくなると言う。また、この水は腐らないでいつまでも保管できるとのこと。口に含むと、わずかに硫黄臭、甘味があってトロリとしている。水と比べて比重が高く同じ20リットルでも重さが違うそうだ。
本館には二つに区切った食事処があり、簡素な木材のテーブルと長椅子が無造作に置かれている。
浴室はなんの石だろうか、床も浴槽も黒目の石造りで品格がある。湯船は直径4m程度、12角形の変わったで、満たされている湯は地下600mから動力汲み上げの単純硫黄泉(162リットル/分)、pH9.7でアルカリ度が高く、肌にヌメリ感を与える。泉温が35.7度と低めなので加温してあるが、完全な源泉掛け流しだ。カランから流れる湯も温泉、これも無理して露天風呂を造らないお陰だろう。湯はもともとかなりの湯の華を含むが、温泉に無知な人から「汚い」と苦情が出て、止むを得ずろ過していると言う。困ったものだ。
施設名 : えびね温泉
温泉棟へのアプローチ
簡素な食事処
トラックで温泉を購入
小容量の温泉汲み場
肉うどん550円