昔から花の寺と知られる真言宗豊山派大本山長谷寺。今回は桜の時期に訪れ、久しぶりに温泉に浸かった。

長谷寺の有名な回廊(重文)。参詣者に優しくなだらかな階段が本堂(国宝)まで続く。

桜井市は、奈良盆地の河川が流れ込み、やがて大阪湾に注ぐ大和川の上流、奈良盆地の東南部に位置する。

市域の巻向周辺には、弥生時代後期から古墳時代前期、3~4世紀に大集落が築かれ、当時の遺跡・文化財が多数発掘されている。

この地域には、初期の前方後円墳が数多く残っていて、中でも箸墓古墳は邪馬台国の女王・卑弥呼の墓と言われている。
このことから、日本の古代国家・邪馬台国はヤマトのこの地にあったという学説が有力である(他に九州説がある)。

このように桜井周辺は飛鳥以前に都があったとされ、古事記、日本書紀、万葉集にもたびたび登場する。
市域は「やまとはくにのまほろば」とうたわれたヤマトのど真ん中だったのだ。

桜井市には、日本最古の神社で三輪山を御神体とする大神神社(三輪明神)、花の寺として名高い長谷寺の他、日本三文殊の安倍文殊院、藤原鎌足と中大兄皇子とが蘇我入鹿の暗殺を謀った談山神社(大和路随一の紅葉の名所)など見所が多い。

万葉集で「隠国(こもりく)の泊瀬(はつせ)小国」、源氏物語では「花の初瀬」と言われた初瀬は、貴族達の信仰と行楽の地でもあった。

これらの歴史ゆえに、相撲・交易市場・芸能・酒造り等は桜井で始まっており、また仏教伝来の地・万葉集発燿地でもある。

また、食文化で奈良漬と並ぶ奈良県の特産品である素麺が、市域の三輪周辺で製造されている。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

施設名 : 湯元 井谷屋 (入浴日:2002.10.25  2回目:2009.3.31) 

花と回廊の長谷寺

 所在地 : 桜井市初瀬

風呂は内湯のみだが、この宿の規模としては大きくて一度に30人位が入ることが出来る。
タイル張りの浴室・風呂は、男女を分けるモザイクガラスの仕切りと相まってアンティークな雰囲気を作り上げている。

これで3度目の入浴だが、いずれの時も、飛び出すほどではないがかなり熱めだった。これは3時から入浴する宿泊者のために、あらかじめ熱めにしているのかもしれない。
泉質は重曹泉だが、これ特有のヌルスベ感が若干あった。。
立ち寄り湯は8時~20時、料金は大人600円。

大本山に相応しい長い門前町の中ほどにある湯元の井谷屋は、江戸時代末期の文久元年に創業された老舗旅館である。
道を挟んで本館と別館が向かい合っていて、部屋は両方で30室(BT12、T5、BT無し12、洋室BT1)ある。
宿専用の駐車場が近くにあり、入浴の際はここに停めればよい。

宿泊料金は、年末年始を除いて12,600円~21,000円の料金帯(2009年10月現在)だが、変動があるので、予約する際は下記の宿のHPを参照のこと。

本館は間口から想像できないほど奥行きの深い建物で、これは、江戸時代の祖税が間口の幅で課せられていたせいかもしれない。

長い廊下の一番奥に浴室がある。

長谷寺に参詣した時は必ず名物の草餅を買う。

枝垂れ桜も見事だった。

全山桜に包まれた長谷寺。

奈良時代、8世紀後半に創建されたと伝えられる長谷寺は真言宗豊山派の大本山である(因みに管理者の栃木にある菩提寺も長谷寺の末寺)
大和と伊勢を結ぶ初瀬街道を見下ろす初瀬山の中腹に本堂が建ち、本尊は十一面観音、西国三十三ヶ所観音霊場の八番札所であり、日本有数の観音霊場でもある。
また、枕草子・源氏物語・更級日記などの女流作家の古典文学にも登場する。

長谷寺(初瀬山)は牡丹の名所であり、4月下旬~5月上旬にけけて、150種以上、7000株の牡丹が満開になり、多数の参詣者・観光客で賑わう。

長谷寺に温泉があることは、温泉好きはともかく、一般的にはあまり知られてないが、二つの旅館「井谷屋」と「備前屋」が温泉宿である。

尚、一部のガイドブックでは、長谷寺温泉の名前を改め、旅館名の井谷屋温泉としている。宿のHPでは「長谷寺温泉」の名前が使われており、どちらが妥当かは分からなかった。

本館。道を挟んだ反対側に別館が建つ。

温泉名 : 長谷寺温泉

日本最古の神社・大神神社(三輪明神)

改訂版

長谷寺温泉 湯元 井谷屋 (奈良県)

住 所 奈良県桜井市初瀬828
電 話 0744-47-7012
交通機関 西名阪自動車道・天理ICから国道169・165号線約20km
名阪国道針ICから国道369・165号線で約20km
近鉄長谷寺駅から徒歩約15分
施 設(日帰り) ロビー、駐車場(25台) 
宿 泊 客室数は本館・別館合わせて和室29、洋室1 料金は12,600円~(2009.10現在) 詳しくは下記の宿HP参照
泉 質 ナトリウム・炭酸水素塩泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 8時~20時  
定休日 無休だが行く前に立ち寄り湯ができるか念のため確認
入浴料金 大人600円 
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 長谷寺、室生寺、橿原神宮、大神神社、談山神社、赤目48滝
お土産・食事 長谷寺の門前町に「草餅」を売る店が多い。値段も手ごろで美味しい。昼食も周辺で可能。
井谷屋では、水炊きと鉄板焼きを楽しめる「玉かづら鍋」が名物
(要予約)
近くの温泉 赤目温泉香落渓温泉、吉野山温泉榛原・みはる温
桜井市HP
桜井観光HP
長谷寺HP
井谷屋HP
http://www.city.sakurai.nara.jp/
http://www2.wagamachi-guide.com/sakurai/index2.asp
http://www.hasedera.or.jp/
http://www.itaniya.co.jp/
雑記帳 奈良・京都には数多くの神社仏閣があるが、中でも西国第八番札所である長谷寺は私が好きな寺の一つである。寺の歴史は天武天皇・聖武天皇の時代に遡る。仁王門をくぐると108間の回廊・、399段の階段が本堂に続くが、ゆるやかな石段でいつの間にか、崖に張り出した舞台造りの本堂に着く。ここには8メートルの巨大な本尊十一面観音が安置されている。
本堂に至る道筋に7000株の牡丹が植栽され、4月中旬から5月上旬にかけて華麗な花を咲かせ、観光客で大変な賑わいとなる。牡丹があまりにも有名だが、春の桜、梅雨時の紫陽花、秋の紅葉も素晴らしく、この時期の方がかえって長谷寺の良さを満喫できるかもしれない。