施設名 : 翁(おきな)の湯 (入浴日2008。4.25) 
所在地 : 吾妻郡草津町 
温泉名 : 草津温泉 
   
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
草津温泉 翁の湯 (群馬県)
温泉力No1、日本の数多い温泉地を代表する草津温泉。
18ヶ所の無料共同浴場の一つ、翁の湯に立ち寄った。
草津町は群馬県の北西部に位置し、北と西には三国山脈の2000m級の山々が聳え、東と南は海抜1200mの高原が開けている。
上信越国立公園に含まれる草津白根周辺は太平洋と日本海の分水嶺となっている。1年間の平均気温が7℃と低く、夏でも25℃を越えることが滅多に無い。

草津町そのものは人口約7,600人と小さな町だ。群馬県の西北部、標高1,200メートル前後の高原地帯にあり、町の北西、大パノラマが開けるスカイライン国道292号沿いにはコバルトブルーの神秘的な湯釜を持つ白根山、南には日本一の避暑地軽井沢そして鬼押し出しで有名な浅間山がある。
この二つの活火山に挟まれた草津は、日本で一、二を争う実力派の大温泉地である。

この草津町には「天然温泉・掛け流し指向」の追い風が吹いている。これを可能にする日本一の自噴温泉湧出量、さらにすべて掛け流しの大小の旅館ホテル群、独特の温泉文化、そして軽井沢ー草津ー白根山ー万座ー志賀高原と個性の異なる観光地・保養地とのリンクが構築され、男女を問わずいかなる世代のニーズにも答えられるからだ。

温泉饅頭を無料で試供している店。草津温泉の中心街は、湯畑を囲むようにして、車がやっと一台通れる一方通行の路地が廻らされ、道沿いに老舗旅館や土産物屋が並ぶ。
草津温泉が日本一の温泉と言われる背景には、次のような事実が挙げられる。

*毎分23,300リットル/分(草津町全体で約37、000リットル/分)は、ダントツの自噴温泉湧出量日本一であり、近年の「天然温泉志向」に胸を張って応えられる唯一の大温泉地であること。

*主要源泉がすべて加温が必要ない自噴高温泉で、泉質が1円硬貨が1週間で溶けてしまい、五寸釘が10日間で針金状になってしまう強烈なpH2の酸性泉、という個性ある泉質なこと。

*これだけの大きな温泉地で、宿泊・温泉の全施設が掛け流し、という温泉地は、日本広しとも言えどここだけなこと。

*温泉文化の原点である共同浴場が18ヵ所(しかも無料)、「西の河原」「大滝乃湯」など個性ある有料のものが6ヶ所あり、すべて源泉掛け流しであること。さらに「湯もみ」「時間湯」「合わせ湯」といった温泉文化が継承されていること。

湯畑源泉
西(さい)の河原源泉
白旗源泉
草津温泉のシンボル「湯畑」
源泉は全部で10数ヶ所、これ以外に旅館など個人が所有しているものもある。
代表的な源泉は、湯量が最も多い万代源泉、温泉街の中心に湧出し草津のシンボルである湯畑源泉の他、白旗源泉、地蔵源泉、煮川源泉、西の河原源泉の6ヶ所である。
万代源泉を使用する巨大な西の河原露天風呂
白旗源泉を使用する共同浴場・白旗の湯
草津温泉には、湯畑のすぐそばにあるので観光客が最も利用しやすい「白旗の湯」の他、全部で18ヶ所の共同浴場がある(男女別)。
これらはすべて無料で開放されている。

風呂が一番大きいのが2つの湯船を持つ白旗の湯だが、それでも6.61uで畳4枚分程度。
その他は畳1枚分強の「関の湯」を最小として、せいぜい畳2枚分くらいまでの大きさだ。

24時間入浴が可能だが、白旗の湯は午前5時〜午後11時、地蔵の湯は午前10時〜午後10時、躑躅(つつじ)の湯が午前10時〜午後3時までとなっており、これ以外の時間帯は地元住民専用となっている。
「翁の湯」は湯畑から西へ徒歩4〜5分程度、宿泊した旅館「望雲(追って掲載)」の駐車場横にある。平成9年に建て直された湯小屋はまだ新しく見える。
向かって左側が男性用、格子の引き戸を開けると簡単な棚式の脱衣所がある。
狭い浴室に入ると、蛇口から猛烈な勢いで温泉が落とされ、湯舟からあふれ出た湯が床全面を静かに流れている。
その風呂は3uだから畳2畳足らず、足を伸ばして入浴しようとすれば3人程度しか入れない。

湯は湯畑源泉が使用され、泉質は硫酸塩・塩化物温泉、強酸性にもかかわらずやわらかな感触があった。

激熱を覚悟していたが、42℃程度、すんなりと浸かることが出来た。
すごい勢いで落とされる温泉。湯はわずかに濁っていた。
ここも24時間入浴が可能だが、午前7時30分〜9時までは清掃のために入浴できない。
その清掃・維持管理は地元の人の善意によって行われている。
我々外来者は「もらい湯」の心を忘れずに、マナーを守って入浴したい。


因みにそのマナーの中には「(湯の温度を下げるための)水を流しっぱなしにしない」があるが、更に「温泉を止めない」の心得があるところが、湯量豊富な草津温泉の面目躍如たるところだ。
棚式脱衣場。出るときは消灯を忘れずに。
湯畑の横にある白旗の湯
翁の湯
住  所 群馬県吾妻郡草津町(番地不詳)
電  話 0279−88−3642(観光協会)
交通機関 関越道渋谷伊香保ICから国道353・145.292号線で60km
上信越道碓井軽井沢ICから県道43・国道146・292号線で55km
(道路状況・景色などから、軽井沢経由が断然お勧め)
JR長野原草津口からJRバス(25分)
JR軽井沢から草軽バス(80分)
施  設 付帯設備特に無し、駐車場は湯畑前にあるが常に満車。温泉街周辺の駐車場を利用。
宿  泊 不可
入浴時間 24時間(午前7時30分〜9時は清掃のために入浴できない)
定休日 年中無休
泉 質 硫酸塩・塩化物泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 無料
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー類無し、ロッカー無し
観光スポット 湯畑、西の河原、熱の湯(湯もみショー)、ベルツ記念館、片岡鶴太郎美術館(ホテル経営)軽井沢、白根山(湯釜)
草津から万座・志賀高原に続く国道292号線・志賀草津道路は、雄大な山並みを縫うように走る快適な高原ルート。途中、有毒ガスが発生して立ち入り駐車禁止の殺生河原、日本百名山の一つである白根山(コバルトブルーの湯釜が素晴らしい)、国道の中では最も高い「渋峠」を通過して行く、日本有数の大パノラマ山岳道路だ。
お土産・食事 温泉街に食事処・土産物屋多数
近くの温泉 草津温泉の数多い外湯巡り(西の河原、熱の湯、大滝乃湯、白旗の湯、千代の湯等)
万座温泉、尻焼温泉、沢渡温泉、川中温泉(日本三美人湯の一つ)など多数
草津町HP
観光協会HP
旅館協同組合HP
http://www.town.kusatsu.gunma.jp/
http://www.kusatsu-onsen.ne.jp/
http://www.yumomi.net/
雑記帳 草津温泉は今回を含めて2度宿泊、3回の立ち寄りがあったが、これまでに入浴した共同浴場は白旗の湯のみ。
今回、ここ翁の湯に入浴、ようやく複数になった。
その最大の理由が、単純に大きい露天風呂に感動する自分なので、西の河原露天風呂を優先するところにある(今回も入浴して4回目)。

インターネット上で、6時閣かけて18ヶ所連続入浴を果たした剛の者の記事を見かけたが、pH2の強酸性泉、その上、高温(多分)の風呂に連続して浸かることを想像するだけで湯当たりしてしまう。